野球 防御率 計算|ERA・WHIP・FIP・K/9・BB/9・K/BBを一発算出、NPB/MLB評価早見
投手成績を防御率(ERA)・WHIP(ウィップ)・FIP(守備独立指標)および奪三振率(K/9)・与四球率(BB/9)・K/BB(制球指標)まで、自責点/投球イニング/被安打/四球/奪三振/被本塁打/登板試合数の7項目から瞬時に計算する完全無料ツール。NPB(日本プロ野球)・MLB(メジャーリーグ)・大学社会人・高校野球・草野球の各レベル別評価テーブル、QS(クオリティスタート)率、1試合平均IP、投手レベル評価まで自動判定。日本野球機構(NPB)・全日本野球協会(BFJ)・日本高等学校野球連盟(高野連)・MLB公認スコアラー規則(Official Scorer Rules)に基づく正確な指標計算で、プロ投手のスカウティングから草野球チームの選手評価、高校球児の目標設定、ファンタジーベースボールの分析、ラジオ/TV観戦の統計理解まで幅広く活用できます。
野球 投手成績 計算ツール
計算式(ERA/WHIP/FIP)
基本式
ERA(防御率) = 自責点 × 9 ÷ 投球イニング
WHIP = (被安打 + 四球) ÷ 投球イニング
FIP = (HR×13 + BB×3 − K×2) ÷ IP + 3.10
K/9 = 奪三振 × 9 ÷ 投球イニング
BB/9 = 与四球 × 9 ÷ 投球イニング
K/BB = 奪三振 ÷ 与四球
各指標の意味
- ERA:9イニング換算の自責点。伝統指標だが守備・運の影響を受ける
- WHIP:1イニングあたり出塁を許した打者数(安打+四球)。1.00以下がエース級
- FIP:本塁打・四球・三振のみで算出する「投手の真の実力」。定数3.10はMLB全体平均補正
- K/9:9イニング奪三振率。8以上で高水準、10以上で圧倒的
- BB/9:9イニング与四球率。2.5以下で制球◎、4以上で要改善
- K/BB:制球と支配力のバランス。3以上で一流、5以上で歴代級
イニングの数え方
投球イニングはアウト数÷3。1/3イニング=0.1、2/3イニング=0.2表記(小数計算では0.33/0.67を用いる)。例:6回1/3投げた場合はIP=6.1(表記)、計算値=6.33イニング。
レベル別の防御率目安
NPB・MLBの公式データに基づくレベル別評価テーブル。同じERA 3.00でも、プロと草野球で意味が大きく異なります。
| レベル | エース | 先発 | 登板可 | 要改善 |
|---|---|---|---|---|
| NPB(プロ) | ≤2.50 | ≤3.50 | ≤4.50 | >5.50 |
| MLB(メジャー) | ≤3.00 | ≤4.00 | ≤4.50 | >5.50 |
| 大学・社会人TOP | ≤2.00 | ≤3.00 | ≤4.00 | >5.00 |
| 高校野球甲子園 | ≤1.50 | ≤2.50 | ≤4.00 | >5.00 |
| 独立リーグ・BCL/四国 | ≤2.50 | ≤3.50 | ≤4.50 | >5.50 |
| 草野球(中級) | ≤3.00 | ≤5.00 | ≤7.00 | >8.00 |
| 草野球(初級) | ≤5.00 | ≤8.00 | ≤10.00 | >12.00 |
セイバーメトリクス指標一覧
セイバーメトリクス(Sabermetrics)は米国の統計研究家Bill Jamesが考案した野球分析手法。近年NPBでも定着しつつあります。
| 指標 | 意味 | 優秀水準(MLB) |
|---|---|---|
| ERA | 防御率(自責点×9÷IP) | 3.00以下 |
| WHIP | 被出塁率(安打+四球)÷IP | 1.10以下 |
| FIP | 守備独立防御率 | 3.20以下 |
| xFIP | HR/FB率補正版FIP | 3.20以下 |
| SIERA | ゴロ率・打球種別込み高度指標 | 3.30以下 |
| K/9 | 9イニング奪三振 | 9.0以上 |
| BB/9 | 9イニング与四球 | 2.5以下 |
| K% | 打者に対する三振率 | 25%以上 |
| BB% | 打者に対する四球率 | 6%以下 |
| K-BB% | 三振率-四球率 | 20%以上 |
| HR/FB | フライアウトに対する本塁打率 | 10%以下 |
| GB% | ゴロ打球率 | 50%以上 |
| BABIP | インプレー打率 | .290前後 |
| LOB% | 残塁率 | 75%以上 |
| WAR | 代替選手比勝利貢献 | 4.0以上 |
NPB・MLBの歴代トップ投手
| 投手 | 通算ERA | 備考 |
|---|---|---|
| 金田正一 (国鉄・巨人) | 2.34 | NPB通算400勝の伝説 |
| 沢村栄治 (巨人) | 1.74 | 戦前の伝説、沢村賞由来 |
| スタルヒン (巨人他) | 2.09 | 戦前の300勝投手 |
| 杉下茂 (中日) | 2.23 | フォークボールの神様 |
| 稲尾和久 (西鉄) | 1.98 | 神様仏様稲尾様 |
| 野茂英雄 (MLB) | 4.24 (MLB) | 日本人初MLBスター |
| 大谷翔平 (MLB) | 3.01 (MLB) | 二刀流でMVP |
| ダルビッシュ有 (MLB) | 3.59 (MLB) | NPB通算1.99 |
| Sandy Koufax (LAD) | 2.76 (MLB) | MLB伝説の左腕 |
| Bob Gibson (STL) | 2.91 (MLB) | 1968年ERA 1.12は現代最低 |
| Pedro Martinez | 2.93 (MLB) | ボストン黄金期 |
| Clayton Kershaw (LAD) | 2.48 (MLB現役) | 3度サイヤング |
球種と球速の関係(MLB平均球速データ)
| 球種 | MLB平均球速 | 特徴 |
|---|---|---|
| フォーシーム(直球) | 153km/h | スピン多く伸びる |
| ツーシーム/シンカー | 150km/h | ゴロ誘発 |
| カッター | 143km/h | 詰まらせる |
| スライダー | 137km/h | 横方向変化 |
| チェンジアップ | 137km/h | 速度差で凡打 |
| スプリット/フォーク | 135km/h | 沈み込み |
| カーブ | 130km/h | 上下大変化 |
| ナックル | 115km/h | 無回転で不規則 |
大谷翔平のスプリット、佐々木朗希のフォーク、山本由伸のカーブなど日本人投手の変化球はMLBでも高評価。ダルビッシュ有は10種類以上の球種を投げ分けます。
シーン別の活用例
草野球チームの投手起用判断
複数投手のERA/WHIPを比較し、先発/中継ぎ/抑えの役割分担。WHIPが低い(1.30以下)投手は先発向き、K/9が高い(9以上)投手は抑え向きなど、統計で役割を最適化できます。
高校球児の目標設定
甲子園を目指す高校生はERA 2.00以下・K/9 8以上が最低ライン。プロ注目レベルはERA 1.50以下・K/9 10以上が目安。地方大会成績から本ツールで指標算出し、練習効果を可視化。
ドラフト候補・プロスカウティング
スカウトが着目するのはERA以上にK/BB(3以上)・FIP(3.50以下)・K/9(10以上)。「運」の要素を除いた真の実力を測る指標として重視されます。ダルビッシュ・大谷はいずれもドラフト前からK/BB 5超えの記録あり。
ファンタジーベースボール
NPBファンタジー、MLBファンタジー(Yahoo/ESPN)のドラフト戦略に活用。WHIP・K/9・ERAを組み合わせて総合力ランキング付けし、獲得候補を絞り込む。中継ぎ・抑えは特にK/9重視。
プロ観戦の統計理解
TVアナウンサー・解説者が使う「WHIP 1.10未満は先発合格」「FIPがERAより低いから運がなかった」といった話が本ツールで自分でも検証可能に。J SPORTS/DAZN/Amazon Prime Videoの中継が2倍楽しめます。
データ野球講座・学校教材
高校情報Iの「データ分析」「統計」単元の題材として、身近な野球データで正規分布・相関分析を学べる。中学部活動でもTVの成績を集計して指標を計算する取り組みが増加中。
QS率・投手起用の考え方
QS(Quality Start)は、先発投手が6回以上を自責点3以下で投げ切った試合と定義。近年、勝ち星より安定性指標として重視されます。
QS率の計算
QS率 = QS試合数 ÷ 先発登板数 × 100(%)
- 60%以上:エース級、リーグトップ争い
- 50-60%:ローテーション先発合格
- 40%以下:改善の余地大
投手起用パターン(NPB)
| 役割 | 1試合IP | 年間登板 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 先発ローテ | 6-7 | 25-28 | 1週間に1回登板 |
| 中継ぎ | 1-2 | 50-70 | 接戦の中盤 |
| セットアッパー | 1 | 50-70 | 8回のリード守り |
| クローザー(抑え) | 1 | 50-70 | 9回セーブシチュエーション |
| ロング/敗戦処理 | 2-4 | 20-40 | 大差の試合 |
| オープナー | 1-2 | 10-20 | MLBで流行の初回抑え |
日本プロ野球ERAの歴史(リーグ平均)
ボールの反発係数、投高打低/投低打高、飛ばないボール導入等でリーグ平均ERAは年代で大きく変動します。
| 年代 | セ・リーグ平均ERA | パ・リーグ平均ERA | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1950年代 | 2.80前後 | 2.90前後 | 投高打低時代 |
| 1960年代 | 2.90 | 3.00 | 金田・稲尾全盛 |
| 1970年代 | 3.60 | 3.70 | 打高投低 |
| 1980年代 | 3.80 | 4.00 | DH制導入(パ) |
| 1990年代 | 3.80 | 4.00 | — |
| 2000年代 | 4.00 | 4.10 | 飛ぶボール時代 |
| 2011-2012 | 2.80 | 2.85 | 統一球「飛ばないボール」導入 |
| 2020年代 | 3.50-3.80 | 3.30-3.70 | 投手優位傾向 |
よくある間違い・注意点
- 失点と自責点の混同 — 失点は全ての得点、自責点は投手の責任分(エラー由来のランナー除外)。防御率(ERA)は自責点ベースで計算します。守備の悪いチームだと失点は多いのに防御率は低いという状況が起こります。
- IPの小数表記 — 6回1/3を「IP=6.1」と書きますが、計算値は6.33です(6+1/3)。実際の計算で6.1をそのまま代入するとERAが微妙にズレます。当ツールは10進換算(0.33/0.67)で入力してください。
- 短期間のERA比較 — 1-2試合のERAはブレが大きく、10試合以上・50IP以上の集計で初めて実力の目安に。特にリリーフ投手は10-15IPで極端な数値になります。
- リーグ・時代の補正忘れ — 2011年の飛ばないボール導入等でERAの意味は年代で変化。ERA+ (リーグ平均比の正規化指標)で比較するのが本来の姿です。
- ERAと勝ち星の相関誤解 — チーム打線・守備・救援陣の質に左右されるため、ERA 2.50の投手が5勝10敗も、ERA 4.50で15勝5敗も起こり得ます。投手個人評価はFIP/WHIP/K/9で判断すべき。
- FIP定数3.10の絶対化 — FIPの定数3.10はMLB全体平均補正。NPBでは3.15-3.25程度で補正すべきという議論もあります。当ツールは簡易版として3.10で計算。
- WHIP=WHIPペーストの混同 — 統計指標のWHIP(Walks+Hits per Inning Pitched)と、AmazonのWhole Foodsのブランド名等が混同されがち。野球専門用語として正確に。
参考文献・公的資料
野球の投手指標および公式ルールについて、以下の公的機関・公認団体の資料を参照してください。
- 日本野球機構(NPB) ― 日本プロ野球の運営組織。公式戦成績、記録、規則、選手データベース、Statcast対応の統計。
- MLB Official Scorer Manual ― メジャーリーグの公認スコアラー規則。自責点・失点・救援勝ちの認定基準の原典。
- 全日本野球協会(BFJ) ― アマチュア野球統括団体。大学・社会人・独立リーグ・少年野球の統計と公認規則。
- 日本高等学校野球連盟(高野連) ― 高校野球の統括組織。甲子園大会の成績、公認球、投球数制限ルール。
- 世界野球ソフトボール連盟(WBSC) ― 国際野球の統括団体。WBC、五輪野球、プレミア12の運営と国際ルール。
- FanGraphs ― MLBセイバーメトリクスの権威サイト。FIP、xFIP、SIERA等の詳細指標と選手データベース。
- Baseball Reference ― MLB全時代の統計データベース。歴代選手成績の一次資料。
- スポーツ庁 ― 学校運動部活動指針、成長期投球数制限、野球肘・野球肩予防のガイドライン。
- 日本スポーツ整形外科学会 ― 少年野球の肩・肘障害予防、投球数管理の医学的根拠。
- J SPORTS 野球 ― プロ野球・大学野球・高校野球の中継、詳細スタッツ。
よくある質問(FAQ)
防御率と自責点の違いは?
失点=すべての得点(エラーによる走者含む)、自責点=投手の責任分(エラー絡みは除外)。9イニング換算した自責点が防御率(ERA)。守備力の影響を排除して投手の実力を評価するため自責点を使います。エラーからの得点は失点にカウントされますが、防御率には影響しません。
WHIPの読み方は?
1イニングあたりに何人ランナーを出すかを表す指標。1.00以下=エース級、1.20=先発合格、1.50超=改善必要。ERAより安定した指標としてメジャーで重視されます。WHIP 1.00未満は「1回を三者凡退で終える」実力を示し、Clayton Kershawの通算WHIPは0.99と歴代最高クラス。
FIP(守備独立指標)って何?
守備に依存しない指標で「真の投手力」を測る。本塁打・四球・三振のみで計算され、FIP < ERAなら守備不運(実力より悪い数字)、FIP > ERAなら守備頼り(実力より良い数字)。セイバーメトリクスの基本指標として、スカウティング・トレード評価・年俸算定に使われます。定数3.10はMLB全体平均補正。
QS(クオリティスタート)とは?
先発投手が6回以上を自責点3点以下で投げきった試合。QS率60%=10試合中6試合は安定登板の証。勝ち星より安定性指標として近年重視され、契約更改やトレード交渉で参考にされます。ダルビッシュ・田中将大のNPB時代のQS率は70%を超えていました。
K/9とBB/9の目安は?
9イニング当たりの奪三振数(K/9)と与四球数(BB/9)。K/9 9以上=支配力強、BB/9 2.5以下=制球良し。K/BB 3以上が一流、メジャートップは4-5。大谷翔平のMLB K/9は10-11、山本由伸のNPB K/9は9-10、佐々木朗希は12超という圧倒的水準。
NPBとMLBの防御率レベル差は?
MLBのほうがリーグ全体の打者レベル・投手レベルとも上で、同じ投手のERAは0.5-1.0程度上がるのが一般的。NPBで防御率2.00の投手がMLBで3.00になっても実力低下ではなく環境差。ダルビッシュ有はNPB通算1.99→MLB通算3.59、田中将大はNPB通算2.30→MLB通算3.75です。
草野球のERA目安は?
草野球は投手レベル・打者レベル・球場・審判のストライクゾーンでバラツキ大。中級リーグでERA 3-5が平均、5以下なら投手として貢献、10超は要練習の目安。守備力の差でERAは大きくブレるため、K/BBやWHIPも併せて評価するのが良いでしょう。
投球イニング(IP)の小数はどう計算?
1アウト=1/3イニング。6回1/3を「IP=6.1」と表記しますが計算値は6.33、6回2/3=「IP=6.2」は計算値6.67。当ツールへは小数10進(0.33/0.67)で入力してください。手計算する場合は「IP × 3 = 総アウト数」で確認できます。
ERAが0点台の投手は存在する?
短期間ならあり得ます。菅野智之(巨人)は2020年に2度、藤浪晋太郎(MLB)は2023年一部期間で0点台。ただし1シーズン規定投球回(NPB143試合制で143イニング)を投げてERA0点台はMLB歴代でBob Gibson 1968年の1.12が最低。それ以来更新されていない偉業。
先発と中継ぎ、どちらがERAが低い?
一般に中継ぎ・抑えのほうがERAが低い傾向。理由は1試合1-2イニングで全力投球が可能なため。先発は6-7回投げるため疲労で球威低下・被安打増となりERAが上昇します。ただしFIPは先発が良い場合も多く、単純比較は不可。
ERAとWARの関係は?
WAR(Wins Above Replacement)は「代替選手比の勝利貢献」を測る総合指標。投手のWARにはFIPまたはRA9(9イニング失点)がベースとなります。ERA単独ではなく、投球回数・被本塁打・守備力補正まで含めた総合値なので、選手評価の最終指標として使われます。MLBサイヤング賞投票の重要ファクター。
高校生の投球数制限は?
2020年から日本高野連の規則で1週間500球以内と制限。日本スポーツ整形外科学会は1日100球以内、連投は2日連続までを推奨。少年野球(小学生)は1日70球以内・週200球以内とさらに厳格。成長期の野球肘・野球肩を防ぐため、絶対に守るべきルールです。