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失業雇用保険基本手当ハローワーク

失業給付金 計算ツール|基本手当日額・所定給付日数・自己都合と会社都合の差を一発算出

退職を検討中の会社員が最初に知るべき数字が失業給付金(雇用保険の基本手当)。厚生労働省の直近統計では、2023年度の受給者は月平均約42万人・平均受給日数は約150日で、1人あたり総額100〜200万円が支給されています。しかし自己都合退職には2ヶ月の給付制限があり、会社都合と比べて所定給付日数も90〜180日短く、実質的な差は最大200万円超にも及ぶ制度設計。本ツールは、退職前6ヶ月の平均月給・年齢・離職理由・雇用保険加入期間から、賃金日額(÷180)・給付率45〜80%(賃金が低いほど高率)・基本手当日額(30〜44歳の上限8,355円)・所定給付日数・給付総額・給付制限期間・月額換算・受給期間を一括算出。特定受給資格者と特定理由離職者の判定基準、国民健康保険料の減免(会社都合のみ最大2/10)、再就職手当(残日数の1/3以上残しで60-70%一時金)、傷病手当・受給期間延長(最大4年)まで、厚生労働省・ハローワーク公式資料に基づく退職前の必読情報をお届けします。

最終更新:2026-07-26/監修:計算ツールズ編集部

失業給付金 計算ツール

失業給付金制度の全体像

失業給付金(正式名称:雇用保険の基本手当)は、離職者が再就職までの生活を安定させ、求職活動に専念できるよう支給される公的給付制度。厚生労働省「雇用保険事業年報」によれば、2023年度の初回受給者数は約109万人、支給総額は約1兆1,500億円規模で、日本の労働市場の重要なセーフティネットとなっています。原則として雇用保険被保険者期間が離職前2年間で12ヶ月以上(会社都合は1年間で6ヶ月以上)あれば受給資格が発生します。

受給額の決定要素は、①退職前6ヶ月の平均賃金(賃金日額)②年齢③離職理由(自己都合/会社都合/特定理由)④雇用保険加入期間、の4つ。特に離職理由による差は極めて大きく、同じ勤続10年・月給30万円の会社員でも、自己都合退職なら約72万円、会社都合退職なら約144万円と、会社都合のほうが約2倍受給できるケースが一般的です。

計算式と給付率の仕組み

賃金日額 = 退職前6ヶ月の総支給額 ÷ 180
給付率 = 賃金日額に応じて45〜80%(賃金が低いほど高率)
基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率(各年齢の上限・下限を適用)
給付総額 = 基本手当日額 × 所定給付日数

給付率の仕組みは、低所得者ほど生活影響が大きいため保護される設計。賃金日額が2,746円〜5,110円(月給8-15万円相当)だと80%給付、5,110円〜12,580円(月給15-38万円)で50-80%の逓減、12,580円超は50%(60歳以上は45%)となります。ボーナスは算定対象に含まれない点に注意。退職前6ヶ月の実額給与のみで計算されるため、退職月をボーナス月の直後にすると不利になるケースがあります。

所定給付日数の一覧(2025年現在)

離職理由・年齢1年未満1-5年5-10年10-20年20年以上
自己都合(全年齢)受給資格なし90日120日150日150日
会社都合 30歳未満90日90日120日180日
会社都合 30-34歳90日120日180日210日240日
会社都合 35-44歳90日150日180日240日270日
会社都合 45-59歳90日180日240日270日330日
会社都合 60-64歳90日150日180日210日240日
就職困難者(障害等)150日300日300日360日360日

基本手当日額の上限・下限(2024年8月改定)

年齢区分日額上限日額下限月額換算(上限)
29歳以下7,520円2,196円約22.6万円
30〜44歳8,355円2,196円約25.1万円
45〜59歳9,213円2,196円約27.6万円
60〜64歳7,884円2,196円約23.7万円

上限は毎年8月に改定(毎月勤労統計の平均賃金変動率で調整)。年収600万円以上の会社員でも、上限に張り付くケースが多く、実質的な所得補填率は50%程度になる点は認識しておくべきです。

自己都合と会社都合の徹底比較

比較項目自己都合会社都合
受給資格要件離職前2年に12ヶ月離職前1年に6ヶ月
給付制限期間2ヶ月+7日待期7日待期のみ
所定給付日数(勤続10-20年・35歳)120日240日
国民健康保険料減免なし前年所得を30/100で計算(最大2/10)
再就職手当2ヶ月経過後から対象7日経過後から対象
失業認定回数初回1回+以降4週ごと初回1回+以降4週ごと

特定受給資格者・特定理由離職者の判定

特定受給資格者(会社都合扱い)

倒産・大量雇用変動・事業所閉鎖等の会社側事情、または解雇(懲戒解雇除く)・退職勧奨・給与3ヶ月連続15%以上低下・残業月45時間3ヶ月連続・パワハラ等のハラスメントで離職した場合。会社都合と同等の優遇を受けられます。

特定理由離職者(Ⅰ類型)

期間の定めのある契約が更新されなかった場合(本人希望以外)。有期雇用の雇止めで労働者に非がないケース。所定給付日数は会社都合と同じ扱い。

特定理由離職者(Ⅱ類型)

正当な理由のある自己都合離職(病気・介護・妊娠出産・配偶者転勤・通勤困難等)。所定給付日数は自己都合と同じだが、給付制限2ヶ月が免除されるメリット。

一般離職者(自己都合)

キャリアアップ転職・独立起業・家庭事情等の本人希望による退職。給付制限2ヶ月+所定給付日数最大150日と最も不利。ただし2020年10月以降、給付制限は3ヶ月→2ヶ月に短縮されました。

就職困難者

身体・知的・精神障害者、社会的事情による就職困難者。所定給付日数が大幅に優遇(45歳以上・勤続1年以上で360日)。ハローワークの障害者専門窓口で相談。

特例受給資格者(短期・季節雇用)

短期雇用特例被保険者は基本手当日額×40日の一時金として支給。日雇労働者は日雇労働求職者給付金として日額7,500円等の別制度あり。

国保・住民税・年金の減免

失業後の家計を圧迫する大きな要素が、退職翌年に襲ってくる住民税と国民健康保険料。前年所得ベースで計算されるため、無収入でも高額請求されるケースが多発します。

項目自己都合会社都合(特定受給資格者・特定理由離職者)
国民健康保険料通常計算(前年所得ベース)前年給与所得を30/100で計算(最大2/10軽減)
国民年金保険料免除申請可(所得基準あり)免除申請可(同左)
住民税減免制度なし(分納可)自治体により減免制度あり
健康保険任意継続2年間可・全額自己負担2年間可・全額自己負担

こんな場面で活用

退職前の家計計画

退職を検討中の会社員が、退職後の失業給付でどの程度生活費が補填できるか事前試算。自己都合退職の場合、給付制限2ヶ月+認定7日で最初の入金まで3ヶ月弱かかるため、その間の生活資金確保が必須。

自己都合vs会社都合の判断

退職勧奨を受けた際、自己都合退職に応じるか会社都合退職を主張するか判断材料に。差額100-200万円と国保減免まで含めると、会社都合を勝ち取る価値は非常に大きい。

転職活動のリスク許容

失業給付を受給しながら転職活動する場合、月20万円前後の給付があれば半年〜1年の転職活動が可能に。無理な妥協転職を避け、キャリアアップ転職の選択肢が広がります。

再就職手当の計画

所定給付日数の1/3以上を残して再就職すると、残日数×60〜70%が一時金で支給。給付を全額使い切るより早期就職のほうが得なケース多数。試算で最適タイミングを判断。

フリーランス・起業前の資金計画

会社員から独立する場合、退職後の失業給付で準備期間の生活費を確保。ただし起業準備活動は失業認定で「求職活動」と認められないため、名目上の求職活動は必要。

介護離職・出産退職

介護・出産等の正当理由なら特定理由離職者に該当し、給付制限2ヶ月が免除。受給期間延長制度(最大4年)を活用すれば、介護・育児が落ち着いた後に受給開始も可能。

申請時の注意点

  • 離職票の受取が遅れると受給開始も遅延 — 離職票は退職後10〜14日程度で会社から郵送されるが、遅延するケース多数。退職前に発行時期を人事に確認し、遅延時は労働基準監督署への相談も選択肢。
  • 離職理由の記載を必ず確認 — 離職票2の会社記載の離職理由欄が「自己都合」になっていないか要確認。異議があれば異議申立可能。会社都合を勝ち取れば給付額が2倍になることも。
  • 給付制限中もハローワーク通いは必須 — 給付制限期間中も月1回以上のハローワーク出頭・求職活動実績が必要。怠ると給付開始遅延・受給資格喪失のリスク。
  • 受給中のアルバイトは申告義務 — 週20時間未満・1日4時間以下の短時間労働は可能だが、必ず失業認定申告書に記入。無申告は不正受給として3倍返還+刑事罰の対象。
  • 受給期間は離職から1年間 — 所定給付日数分すべて受給する前でも、離職日から1年経過すると打切り。給付制限や病気で消化が遅れるとロス発生。
  • 健康保険任意継続と国保の選択 — 退職後の健康保険は任意継続(2年間・全額自己負担)と国保の2択。給与水準・扶養家族数で有利不利が変わるため、事前試算必須。
  • 公務員は雇用保険対象外 — 国家公務員・地方公務員は雇用保険加入なし。退職手当法による退職手当が代替。転職時の失業給付を期待できないため退職金設計に注意。

参考資料・公的リンク

失業給付金の申請・受給・特定受給資格者判定については、以下の一次資料を必ず確認してください。

※本ツールの計算結果は厚生労働省が公表する給付率・日額上限・所定給付日数に基づく概算値であり、実際の受給額はハローワークが個別に賃金日額を認定した結果に基づき決定されます。特に離職理由の判定(自己都合/会社都合/特定受給資格者/特定理由離職者)は個別事情による判断となり、離職票記載の理由に異議がある場合はハローワークに申し立て可能です。給付制限期間・受給期間延長・再就職手当の判定・国民健康保険減免・国民年金免除の申請等は個別具体的な手続きが必要なため、必ずお住まいの地域のハローワーク・市区町村役場・社会保険労務士等の専門家に相談のうえ手続きを進めてください。制度改正により給付率・日額上限は毎年変更される可能性があります。

よくある質問(FAQ)

自己都合と会社都合の違いは?

1. 給付制限:自己都合は2ヶ月+待期7日、会社都合は7日のみ。2. 所定給付日数:会社都合のほうが90-180日多い。3. 国民健康保険減免:会社都合のみ対象で最大2/10軽減。4. 再就職手当:会社都合は待期7日後から対象、自己都合は給付制限明けから。トータルで会社都合が大幅に有利。

基本手当日額の上限・下限は?

2024年8月改定:30-44歳上限日額8,355円(月25.1万円相当)、29歳以下7,520円、45-59歳9,213円、60-64歳7,884円。下限は全年齢共通で2,196円。年収600万円以上でも上限に張り付くため、高所得者の所得補填率は約50%に留まる。

受給期間中のアルバイトは可能?

週20時間未満・1日4時間以下の短時間労働なら可能。ただし失業認定申告書に必ず記入し、労働時間に応じて日額から減額される。無申告は不正受給として3倍返還+刑事罰のリスク。週20時間超は「就職」扱いで支給停止となる。

再就職手当の受給条件は?

所定給付日数の1/3以上を残して安定した職業に就くと、残日数×60%(2/3以上残しなら70%)が一時金として支給。早期再就職促進の制度で、給付を全額消化するより経済的に有利なケースが多い。1年以上の雇用見込みが必要。

受給期間延長(病気・出産)とは?

病気・妊娠出産・介護等で30日以上働けない場合、受給期間を最長4年間延長可能。延長理由が解消してから所定給付日数分を受給できる。延長申請は理由発生から30日以内が原則。育児で数年ブランクがあっても後日受給可能。

退職後の健康保険はどうする?

選択肢は3つ:①健康保険任意継続(2年間・全額自己負担・上限あり)②国民健康保険(前年所得ベース)③家族の被扶養者。会社都合離職者は国保料が最大2/10軽減されるため国保有利、それ以外は任意継続と国保の保険料試算で判断。

失業給付は非課税?確定申告は?

失業給付金(基本手当・再就職手当等)は全額非課税。所得税・住民税ともにかからず、確定申告不要。ただし退職金や失業前後の給与所得は課税対象なので、離職翌年の確定申告で医療費控除・寄附金控除等の還付を受けるケースも。

公務員は失業給付を受けられる?

国家公務員・地方公務員は雇用保険に加入していないため失業給付の対象外。代替として国家公務員退職手当法・地方公務員退職手当条例に基づく退職手当が支給される。転職時の失業給付を期待できないため退職金+貯蓄で備える必要あり。

フリーランス・自営業になる場合は?

会社を辞めて起業・フリーランスになる場合、「就業した」ら受給資格喪失。開業届提出・法人設立で受給打切り。ただし準備期間中は求職活動を継続する体裁で受給可能。開業間近なら再就職手当を活用する選択肢も。

教育訓練給付金との併給は?

受給資格があれば失業給付と教育訓練給付金を併給可能。一般教育訓練給付(受講料の20%・上限10万円)、専門実践教育訓練給付(最大受講料70%・上限168万円)を活用し、失業期間中にスキルアップ→再就職の王道パターン。

離職票が届かない場合は?

会社は退職後10日以内にハローワークに離職証明書を提出する義務あり。2週間経っても届かない場合、会社に催促、それでも入手困難なら管轄ハローワークに相談。会社側の悪意ある遅延は労基署への通報も可能。

ハローワークで必要な書類は?

①離職票1・2(会社発行)②マイナンバー確認書類③本人確認書類(運転免許証等)④証明写真2枚(3×2.5cm)⑤本人名義の預金通帳⑥印鑑(認印可)。失業認定は原則4週間に1回、指定日に必ず出頭が必要。