育休給付金シミュレーター|出産手当金+67%→50%切替+社保免除まで対応の完全版【2026年版】
月額給与(標準報酬)と育休開始日・育休期間から、産休期間の出産手当金・育児休業給付金(180日目まで67%/以降50%)・産後パパ育休給付金・社会保険料免除メリットを含む世帯合計を精密計算します。パートナーの育休有無・パパママ育休プラス(1歳2か月まで延長)・保育所入所待ちによる2歳延長にも対応。月上限額(令和6年度310,143円/月)や、免除される厚生年金・健康保険料の金額まで可視化する2026年最新版の無料シミュレーター。
育休給付金シミュレーター
計算プロセス(内訳フロー)
月次受給スケジュール
| 月 | フェーズ | 給付率 | 受給額 | 累計 |
|---|
結果の見方
育休給付は「出産手当金(産休)+育児休業給付金(育休)+社会保険料免除」の3要素合計で捉えます。育休中の家計インパクトを把握するには次の指標を必ず確認してください。
- 世帯 育休給付 総額:本人+パートナー分の給付合計+社保免除メリット。手取り換算で1年育休の場合、月給25〜35万円クラスなら世帯で250〜400万円級のプラスに。
- 67%期間と50%期間:育休開始から180日目までは67%、181日目以降は50%。上限月額は67%で310,143円、50%で231,450円(令和6年8月改定)。
- 社会保険料免除:育休中は健康保険料・厚生年金保険料が本人負担分+会社負担分ともに免除(会社負担分は本人メリットではないが公的負担軽減)。標準報酬30万で本人年間約54万円、会社分含めて年間約108万円が免除。
- 実質手取り倍率:給付金は非課税+社保免除のため、額面通りの67%給付でも「手取り80%相当」のインパクトになる仕組み。
計算の仕組みと数式
出産手当金(健康保険)
出産手当金 = 標準報酬日額 × 2/3 × 98日
(産前42日 + 産後56日、多胎妊娠は産前98日)
健康保険から支給される非課税給付。会社から給与が支払われる場合は支給停止。標準報酬日額は「支給開始日以前12か月平均の標準報酬月額 ÷ 30」で計算。多胎妊娠は産前98日で合計154日分。
育児休業給付金(雇用保険)
育休開始〜180日目:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
181日目〜終了:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50%
支給上限:67%期間 月310,143円 / 50%期間 月231,450円(2024年8月改定)
支給下限:月80,190円(同上)
2025年4月から男性の産後パパ育休期間中に配偶者と交互取得すれば「出生後休業支援給付金」により最大28日間 給付率実質80%相当に上乗せされる制度が新設。
社会保険料免除
免除される保険料 = 標準報酬月額 × 保険料率 × 育休月数
健康保険:約10%(本人5% + 会社5%)
厚生年金:18.3%(本人9.15% + 会社9.15%)
合計:約28.3%が本人+会社で免除
2022年10月改正で「月末時点で育休を取得している月」+「同月内で14日以上取得した月」も免除対象に拡大。賞与も、育休が1か月超なら賞与月の社会保険料も免除。年収400万円クラスで年間約100万円級の免除効果になります。
パパママ育休プラスと産後パパ育休
パパママ育休プラス(1歳2か月まで延長)
両親が共に育休を取得する場合、育休期間を「子が1歳2か月に達するまで」延長可能。ただし取得可能日数は父母それぞれ1年(配偶者は1年+1歳到達日から2か月)が上限。両親が交互or重複して取得することで、育休期間を柔軟に伸ばせます。
産後パパ育休(出生時育児休業)
2022年10月創設の制度。子の出生後8週間以内に、通常の育休とは別枠で最大4週間(28日)取得可能。分割2回まで取得可能で、休業中は勤務日数の1/2以下・80時間以下なら就業も可(労使協定要)。給付率は通常の育休給付と同じ67%。
2025年新設:出生後休業支援給付金
2025年4月から、両親ともに14日以上の育休を取得すると、産後28日以内の育休期間について13%上乗せ給付(実質80%相当)。手取りベースで育休開始前の給与とほぼ変わらない水準に。「男性育休を実質フル給与」で取れる制度で、企業の男性育休取得推進の後押し。
比較表
| 通常の育休 | 産後パパ育休 | パパママ育休プラス | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 父母どちらも | 父のみ(出生後8週内) | 父母が共に取得 |
| 期間 | 原則1歳まで | 最大4週間 | 1歳2か月まで |
| 分割 | 2回まで | 2回まで | — |
| 給付率 | 67%→50% | 67%(+13%上乗せ可) | 67%→50% |
| 就業 | 不可 | 労使協定で可(月80時間まで) | 不可 |
ケーススタディ:育休パターン別の受給額
① 月給25万円・1年育休
標準的な女性の1年育休。— が本人の給付総額(出産手当金+育休給付金)。社保免除年約42万円と合わせて世帯手取りへのインパクトは大きい。
② 月給30万円・1年育休
大卒5-10年目の標準ケース。—。67%期間で月20.1万×6か月=約121万、50%期間で月15万×6か月=約90万、産休98日で約49万。合計約260万+社保免除年約51万で総額約311万円。
③ 月給40万円・1年育休
大企業係長クラス。—。67%期間は上限31万に近く、50%期間は22万強。額面約320万+社保免除67万で総額約390万。
④ パパママ育休:夫月30万×2か月+妻月30万×1年
男性育休が普通になった世代。—。妻分に加えて夫の産後パパ育休2か月分(月20万×2=40万+出生後支援給付13%)が上乗せ。世帯合計400万円級。
⑤ 月給50万円・上限適用・1年育休
管理職クラスの上限張り付きケース。—。67%期間・50%期間ともに月上限31万・23万で頭打ちのため、額面通りの給付率よりインパクトは小さい。額面約310万+社保免除年約85万。
社会保険料免除の仕組み
免除される保険料の内訳
| 保険料 | 本人負担率 | 会社負担率 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 健康保険(協会けんぽ全国平均) | 5.00% | 5.00% | 10.00% |
| 介護保険(40歳以上) | 0.80% | 0.80% | 1.60% |
| 厚生年金保険 | 9.15% | 9.15% | 18.30% |
| 子ども・子育て拠出金 | — | 0.36% | 0.36% |
| 合計 | 14.15%〜14.95% | 14.51%〜15.31% | 28.66%〜30.26% |
雇用保険料(本人0.6%)は免除対象外ですが、育休中は給与ゼロで支払いが発生しないため実質免除。会社負担分の社会保険料も免除される点は会社側の育休推進インセンティブとして設計されています。
免除メリットの3効用
- 手取りキャッシュフロー確保:給付金は非課税+社保免除で、支給率67%でも実質手取り80%前後を維持。
- 年金額に影響しない:免除期間は「保険料納付済期間」として老齢厚生年金の計算に算入。標準報酬額もそのまま反映されるため、将来受給額は減らない設計。
- 会社の負担軽減:会社負担分(14.5%)も免除されるため、大企業ほど育休取得推進のコストメリットが大きい。
給付金受給の注意点
受給要件
- 育休開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上(雇用保険被保険者要件)
- 期間雇用者は、育休開始時点で同一事業主に1年以上雇用+子が1歳6か月に達する日までに労働契約満了が確実でない
- 育休期間中の各支給単位期間(原則1か月)に、就労日数が10日以下または80時間以下
住民税は前年分がそのまま課税
育休中は所得ゼロ+給付金は非課税ですが、住民税は前年(育休前)の給与ベースで課税継続。年収500万円→翌年住民税約24万円が育休中も月2万円ずつ天引き(会社経由)または納付書で請求されます。育休1年分の住民税は概算で年収の4〜5%を貯金しておく必要あり。
手続きと申請タイミング
①産休入り時:会社から健康保険組合へ出産手当金申請、社会保険料免除申出書を年金事務所へ。②育休入り時:会社経由でハローワークへ育児休業給付金初回申請(2か月ごと)。③職場復帰時:復帰月から社会保険料再開、標準報酬月額の随時改定(3か月連続で2等級以上の変動)を確認。
よくある質問(FAQ)
育休給付金は非課税ですか?
非課税です。所得税・住民税・社会保険料の対象になりません。ただし翌年の住民税は前年(育休前)の給与ベースで課税されるため、育休中も住民税の支払いは続きます。育休前に年収500万円だった人は翌年約24万円の住民税が請求されるので、育休入り前に「翌年分の住民税」を貯金プールしておくのが定石。
育休給付金は月いくらもらえますか?
育休開始から180日目までは休業開始時賃金日額×支給日数×67%、181日目以降は50%。上限額は月310,143円(67%期間)、231,450円(50%期間)(2024年8月改定)。月給30万円の人なら67%期間で月20.1万円、50%期間で月15万円が目安。給付は原則2か月に1度、まとめて振込。
育休中に社会保険料はどうなりますか?
本人負担分・会社負担分ともに全額免除。標準報酬月額30万円なら健康保険約1.5万+厚生年金約2.75万=月約4.3万円が本人負担ゼロに。会社分も含めて月約9万円が免除されるため、会社にとっても育休取得のコスト軽減効果があります。免除期間中も年金加入期間・標準報酬月額はそのまま計算されるため、将来の老齢厚生年金は減額されません(育休中でも「働いていた」扱い)。
男性が育休を取ると給付金はいくらもらえますか?
女性と同じ計算式で、育休開始から180日目まで67%、以降50%。加えて2022年創設の産後パパ育休で、子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)、通常の育休とは別枠で67%給付を受給可能。さらに2025年4月から両親とも14日以上育休取得時に出生後休業支援給付金(給付率13%上乗せ→実質80%)が新設。月給30万円の男性が28日間産後パパ育休を取れば約16万円+出生後支援給付3万円強で計約19万円が受給できます。
育休は2年まで延長できますか?
可能。原則1歳までですが、保育所入所不可を理由に1歳6か月まで延長、それでも入所できなければ2歳まで再延長可能。給付金も延長期間中は50%で支給継続。ただし2025年4月改正で「延長申請時に自治体の入所選考で不承諾になる自治体・時期を意図的に選ぶ運用」が厳格化され、より確実に入所困難な状況の証明が求められる方向。
パパママ育休プラスとは何ですか?
父母がともに育児休業を取得する場合、育休期間を子が1歳2か月に達するまで延長できる制度(通常は1歳まで)。父母それぞれ最大1年間(母は産休期間を含む)取得可能。「妻が復職→夫が育休交代」の交代型や、「1歳直前2か月を夫婦重複」型など、柔軟な取得ができます。給付金も同じ計算式で支給。1歳2か月時点で保育所入所不可なら、通常の延長ルール(1歳6か月→2歳)に接続可能。
育休中に副業やアルバイトはできますか?
労使協定で認められている場合は可能ですが、月10日超または80時間超の就労は「復職した」とみなされ育児休業給付金が全額不支給になります。産後パパ育休は月80時間まで就業可(労使協定要)。副業収入があると健康保険の「被扶養者」判定にも影響するため、育休中の副業は事前に会社の労務担当と組合に必ず相談を。
公務員の育休給付金はいくらですか?
公務員は雇用保険の対象外のため「育児休業手当金」として共済組合から支給。給付率は民間と同じ67%→50%、期間も同じ。ただし細部で差異があり、地方公務員は3歳まで無給育休が可能な自治体もある一方、給付金支給は民間同様1歳(2歳延長)まで。共済組合の掛金(社会保険料相当)は民間同様免除。
2人目・3人目の育休はどう計算されますか?
2人目以降でも計算式は同じですが、「休業開始時賃金日額」は今回の育休直前の給与で算定します。1人目の育休から復帰せずに2人目の育休に入る場合、1人目の育休開始時点の賃金日額を使用(産休・育休期間は算定対象外)。復職後に賃上げされていれば給付額もアップ、逆に時短勤務で減っていれば給付額も減。連続で育休を取る場合の給付額は要事前確認。
育休給付金はいつ振り込まれますか?
原則2か月に1回、会社経由でハローワークに支給申請→約1週間後に本人口座に振込。初回は育休開始から2〜3か月後になるケースが多く、キャッシュフロー的に初期の1〜2か月は自己資金でしのぐ必要があります。会社によっては初回申請を早めに行うため、育休開始1.5か月後に振込されることも。育休直前に生活防衛資金として2〜3か月分を確保しておくのが安全。
出典・参考資料
- 厚生労働省「育児休業給付について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ikuji/index.html
- ハローワーク「育児休業給付の内容と支給申請手続」 https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_childcareleave.html
- 日本年金機構「育児休業等期間中の保険料免除」 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/menjo/menjo.html
- 全国健康保険協会「出産手当金について」 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g4/cat420/sb4030/sbb40301/1954-224/
- 雇用保険法(e-Gov法令検索)・健康保険法(同)
- 厚生労働省「令和7年4月から出生後休業支援給付金及び育児時短就業給付金を創設します」
※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の給付額・支給要件・免除範囲・上限額は毎年8月改定される可能性があります。個別の受給可否は必ずハローワーク・健康保険組合・年金事務所にご確認ください。