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入湯税計算機|宿泊150円・日帰り50円を基準に自治体条例別税額と非課税要件を即算出

入湯税を計算する無料電卓。宿泊(標準150円/人1泊)・日帰り入浴(標準50円/人)・12歳未満非課税・修学旅行/障害者非課税など、地方税法第701条の目的税ルールに基づき人数と泊数から一括算出。草津町500円・登別市500円・箱根町150円など自治体条例による税額差、鉱泉浴場と共同浴場の適用境界、宿泊費への含み精算方法、社員旅行時の消費税・宿泊税との違い、観光振興・環境衛生・鉱泉源保護など使途限定財源としての位置付けまで、総務省地方税制度の公式ルールに沿って解説します。

最終更新:2026-07-30/監修:計算ツールズ編集部

入湯税計算ツール

計算式と標準税率

基本式

入湯税 = 宿泊数 × 1人1泊あたり税額 × 課税対象人数
標準税率:宿泊150円/人1泊、日帰り50円/人
(地方税法第701条第2項に規定)

入湯税は地方税法第701条の目的税で、温泉施設(鉱泉浴場)の利用に対して課税される市町村税です。ホテル・旅館・立ち寄り温泉での宿泊料金や入浴料に含まれる形で徴収され、事業者が特別徴収義務者として市町村に納付します。標準税率は宿泊150円/人1泊・日帰り50円/人ですが、地方税法第701条第2項は「税率は当該市町村の条例で定める」と規定しているため、自治体は条例で自由に税率を設定可能(実務上は50〜500円の範囲が多い)。

「入湯」の課税範囲

地方税法上の「入湯」とは、鉱泉浴場(温泉法第2条に定義される温泉を利用した浴場)における入湯行為を指します。単なる公衆浴場(銭湯)や家庭浴槽での入浴は課税対象外。「温泉」の定義は源泉温度25℃以上、または規定の溶存物質を含むことなど、温泉法で科学的に決まっています。

賦課方式

賦課方式は「特別徴収」のみ。宿泊者・入浴者が直接市町村に納付するのではなく、宿泊施設・立寄湯施設が客から受け取り、翌月10日までに市町村に納付します。宿泊料金の内訳明細には通常「入湯税○円」として別記されており、レシートで確認可能。

主要温泉地の税率比較

各自治体の条例で定められた実際の入湯税率です。総務省「地方税に関する参考計数資料」・各市町村条例に基づき、2026年現在の代表的な温泉地を整理しました。

温泉地(市町村)宿泊(円/人1泊)日帰り(円/人)備考
草津町(草津温泉)500200日本最高水準、日本三名泉
登別市(登別温泉)500150北海道最大の温泉地
阿寒湖畔(釧路市)25050国立公園・阿寒摩周
別府市(別府八湯)15050湧出量日本一・地熱発電
湯布院町(現・由布市)15060大分県屈指の観光地
箱根町(箱根温泉)15050神奈川・首都圏近接
熱海市(熱海温泉)15050静岡・老舗観光地
伊東市(伊豆)15050伊豆半島
草津白根町(嬬恋)1500-
鳴子温泉(大崎市)15050東北・9種類の泉質
指宿市(指宿温泉)15050砂蒸し温泉で有名
下呂市(下呂温泉)15050日本三名泉の一つ
白浜町(南紀白浜)15050-
那須町(那須湯本)1500皇室ゆかりの温泉地
有馬温泉(神戸市)750関西の代表的温泉地
玉川温泉(仙北市)15050湯治文化・湯の花

※税率は2026年時点の各自治体条例に基づく参考値。年度ごとの改定があるため、正確な税額は現地の観光協会・宿泊施設または該当市町村ホームページで確認してください。

非課税・軽減の要件

地方税法第701条の3では、以下を入湯税の非課税者と規定しています。多くの市町村条例でさらに追加の非課税措置があります。

対象者取扱い必要な証明
12歳未満(小学生以下)法定非課税特になし(年齢確認のみ)
共同浴場・一般公衆浴場法定非課税-(施設側で判定)
療養目的の湯治(1週間以上)多くの自治体で軽減医師の診断書等
修学旅行の児童・生徒多くの自治体で非課税学校発行の証明書
身体障害者多くの自治体で非課税身障者手帳提示
介助者(障害者1人につき1人)多くの自治体で非課税介助実態の申告
高齢者(65歳以上)一部自治体で軽減年齢確認書類
市町村住民の日帰り入浴一部自治体で減額住民票または身分証

非課税を受けるには、多くの場合宿泊/入浴の際に事前申告が必要です。事前告知しないと通常の宿泊費に入湯税込みで請求され、事後の還付請求は難しいのが実務。修学旅行など団体旅行では旅行会社が事前に自治体に届出を行うのが一般的です。

場面別の使い方

家族旅行の予算立て

大人2人+小学生2人+幼稚園児1人で1泊の場合、大人分300円+子ども分0円=総額300円。金額としては小さいものの、宿泊税・宿泊業者の消費税等と合わせて事前把握しておくと総費用のブレが減る。カード決済時の税額計算にも影響。

社員旅行・研修旅行の経費処理

会社負担の社員旅行では、入湯税も福利厚生費(または旅費交通費)として損金算入可。消費税は非課税(地方税は不課税)なので、区分経理は明確に。1回50人×1泊なら150×50=7,500円の入湯税を仕訳計上。

湯治・長期滞在の費用計算

1週間以上の湯治は多くの温泉地で入湯税減免対象。例:草津・湯畑近くの湯治宿で14泊なら通常500×14=7,000円が、湯治適用で0円になる場合も。申請には利用宿の証明・場合により医師意見書が必要。

修学旅行・団体旅行の企画

中学・高校の修学旅行で温泉宿泊が組まれる場合、事前に旅行会社経由で自治体に非課税申請。1クラス40人×3泊なら本来150×40×3=18,000円の入湯税が0円になる。申請忘れは学校側の追加経費リスク。

インバウンド観光の課税

外国人観光客も入湯税は同様に課税。免税(タックスフリー)対象は物販のみで、宿泊税・入湯税は非対象。旅館・ホテルの英語案内で"onsen tax"として明示することで、料金明朗化とクレーム防止。

ふるさと納税との組合せ

草津町・別府市等は温泉宿泊券をふるさと納税返礼品として提供。返礼品の宿泊券使用時も入湯税は別途課金される点に注意。実質支払額の総額比較には両方を組み込む必要あり。

宿泊税・入湯税の違い

近年、東京都・京都市・大阪府・福岡市・北海道倶知安町等が独自の「宿泊税(法定外目的税)」を導入。入湯税との違いを整理します。

項目入湯税宿泊税
根拠地方税法(法定目的税)自治体条例(法定外目的税)
課税対象温泉施設利用宿泊行為(温泉不問)
税率150円/人1泊(標準)宿泊料金額により100〜500円
非課税12歳未満・共同浴場宿泊料金が一定額以下等
導入地約1000市町村東京・京都・大阪・福岡・北海道倶知安等
使途温泉地の環境衛生・観光振興観光振興・国際化

温泉宿での宿泊では両方が課税される可能性があります。例:京都の温泉旅館で1万円宿泊なら、宿泊税200円+入湯税150円=350円が加算。宿泊料金請求書の内訳を確認しましょう。

税収の使途

入湯税は使途特定の目的税で、地方税法第701条第3項が以下の4用途に限定しています。

  • 環境衛生施設の整備:温泉地の下水道・し尿処理・公衆トイレ整備
  • 鉱泉源の保護管理施設の整備:源泉の科学的保護、湧出量調査、老朽化対応
  • 消防施設その他消防活動に必要な施設の整備:温泉地は木造建築が多く火災リスクが高いため
  • 観光の振興(観光施設の整備を含む):観光案内所、案内標識、遊歩道整備、観光PR

草津町の場合、年間約4億円の入湯税収の約半分が消防費・環境衛生費に、残りが観光振興費に配分されています(草津町公開資料)。他の自治体でも税収と使途は情報公開請求で確認可能です。

よくある間違い・注意点

  • 「宿泊料金だけ払えば入湯税不要」と誤解 — 宿泊費には入湯税が含まれるのが標準ですが、明細書で確認しないと消費税と混同する可能性あり。旅館の請求書には「入湯税○円(市町村税)」の別記載欄があります。
  • 共同浴場・銭湯まで課税されると思い込む — 一般公衆浴場(銭湯)は地方税法上の入湯税対象外。地元住民が利用する共同浴場(草津の湯畑周辺の共同湯・別府の街湯)も原則非課税です。
  • 宿泊税と入湯税を同じものと勘違い — 別税目です。京都・東京・大阪等の温泉宿では両方が課税される可能性あり。宿泊料金の明細を確認しましょう。
  • 12歳ジャストは非課税か有課税か — 「12歳未満」なので、12歳の誕生日を迎えると課税対象。修学旅行の中学生等は年齢的には有課税ですが、修学旅行としての非課税措置が別途多くの自治体で適用されます。
  • 1泊2食付き=2泊分の税と誤解 — 「1泊」は宿泊単位。夕食+朝食が付いていても1泊は1泊。連泊(2連泊)なら泊数×税額で計算します。
  • 日帰りサウナ施設は課税対象? — 温泉法上の温泉を使用していれば入湯税対象。人工温泉・沸かし湯・水道水を使用したサウナ・銭湯は原則対象外。施設名の「温泉」表記は法的定義を保証しないので注意。
  • ふるさと納税返礼品でも税は別 — ふるさと納税返礼品として得た宿泊券・入浴券を使用時も、入湯税は別途課税されます。宿泊税・消費税・入湯税の三重は珍しくない。

関連する規格・法令

  • 地方税法第701条 ― 入湯税の根拠法。目的税としての位置付け・使途4用途・標準税率150円を規定。
  • 地方税法第701条の3 ― 入湯税の非課税者。12歳未満・共同浴場・一般公衆浴場を法定非課税に指定。
  • 温泉法第2条 ― 「温泉」の定義。25℃以上または規定の溶存物質を含む地下水を「温泉」と定義し、これが入湯税の課税対象を画する。
  • 公衆浴場法第1条 ― 「公衆浴場」の定義。銭湯(一般公衆浴場)と旅館内の浴場(その他の公衆浴場)を区別。前者は入湯税対象外。
  • 温泉法第14条・14条の2 ― 温泉の掲示義務・成分表示。旅館・入浴施設は温泉分析書(源泉温度・成分)を掲示する義務がある。
  • 地方自治法第14条 ― 条例制定権。市町村が入湯税の税率・非課税範囲を条例で定める根拠。
  • 消費税法第6条 ― 非課税取引。地方税(入湯税・宿泊税)は消費税の課税対象ではない。
  • 旅行業法 ― 旅行業者の説明義務。宿泊税・入湯税など追加課税を旅行代金内訳で明示する必要あり。

参考文献・公的資料

正確な税率・非課税要件・還付制度は、以下の公的機関の一次情報を必ず参照してください。

※本ページの計算結果は、地方税法の標準税率(宿泊150円/日帰り50円)による概算です。実際の税額は各市町村の条例で定められた税率が適用されるため、旅行前に該当市町村または宿泊予定施設に直接ご確認ください。修学旅行・障害者等の非課税措置は事前手続きが必要なケースが多く、詳細は該当自治体の税務担当課までお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

入湯税はホテル・旅館の宿泊料金に含まれていますか?

宿泊料金に含めて精算されるのが通例です。旅館・ホテルの請求明細では「入湯税○円(市町村税)」として別記されます。カード決済でも同じ扱い。会計時に確認したい場合は「入湯税は別途表記されていますか」と尋ねましょう。

子供連れ家族の場合、いくら払いますか?

12歳未満は法定非課税です。大人2人+小学生2人+幼稚園児1人で1泊なら、大人分のみ150×2=300円が加算。中学生以上は課税対象。年齢確認は宿泊台帳の生年月日で自動判定されます。

草津温泉の入湯税は500円と聞きました。本当ですか?

本当です。草津町条例で日本最高水準の500円/人1泊を規定。日帰り入浴は200円。税収は消防・温泉源保護・観光振興に配分されます。登別温泉(北海道)も同じく500円で並びます。

銭湯や共同浴場でも入湯税が課税されますか?

一般公衆浴場(銭湯)は法定非課税です。共同浴場(草津の湯畑周辺の湯や別府の街湯など地域住民主体の共同湯)も原則非課税。課税対象は温泉法上の温泉を使う旅館・ホテル・立寄湯です。

日帰り温泉施設(スーパー銭湯)はいくら?

50円/人が標準ですが、自治体条例により0円〜200円と幅があります。人工温泉・沸かし湯を使用するスーパー銭湯は温泉法上の温泉に該当しないため非課税の場合もあり。施設側の掲示・領収書で確認してください。

修学旅行は非課税ですか?

多くの自治体で非課税です。学校発行の証明書を旅館経由で自治体に事前提出することで、生徒全員分を非課税化。教員(引率者)は課税か非課税か自治体により対応が異なります。旅行会社が窓口となる場合が多い。

入湯税の使途は何ですか?

環境衛生・鉱泉源保護・消防・観光振興の4用途に限定されます(地方税法第701条第3項)。温泉地の下水道整備、源泉の保護管理、消防設備、観光案内所・遊歩道整備などに使われます。使途は各自治体で公開されており、情報公開請求で確認可能。

宿泊税と入湯税は両方かかりますか?

温泉宿泊では両方かかる可能性ありです。京都・東京・大阪の温泉旅館では、宿泊税+入湯税の二重課税に。例:京都で1万円の温泉旅館宿泊なら、宿泊税200円+入湯税150円+消費税で合計350円+消費税の追加。

湯治(1週間以上の長期滞在)は減免されますか?

多くの温泉地で減免ありです。草津・鳴子・玉川・湯田川など湯治文化のある温泉地では、1週間以上の連泊で1日目のみ課税or全期間非課税など。医師の診断書や湯治宿の証明が必要な場合あり。

外国人観光客も入湯税がかかりますか?

日本人と同様に課税されます。免税店の消費税免除(タックスフリー)は物販のみで、宿泊税・入湯税は非対象。旅館・ホテルの英語案内で「Onsen bathing tax: JPY 150 per person per night」と明示することが求められます。

入湯税は経費として計上できますか?

会社の福利厚生(社員旅行)や事業出張なら旅費交通費として損金算入可。個人事業主の視察・研修も同様に必要経費計上できます。ただし個人的な旅行は経費計上不可。消費税は非課税なので仕訳上は不課税取引として区分。

入湯税を払わなかったらどうなりますか?

宿泊料金に含めて徴収されるため、通常は払い忘れることはありません。仮に宿泊施設が徴収を怠った場合は、特別徴収義務者である施設側が責任を負い、市町村から未納分を追徴されます。宿泊客への直接請求は原則ありません。