住民税 計算ツール|均等割・所得割・特別徴収の内訳を秒速シミュレーション
住民税を年収・社会保険料・扶養構成から精密計算。所得割10%+均等割5,000円の内訳、6月から翌5月までの給与天引き(特別徴収)月額、自営業の普通徴収4期納付、所得税との合計負担まで一括表示。iDeCo・ふるさと納税の節税効果もシミュレートできます。
住民税 計算機
結果の見方
住民税は「その年に支払う額」ではなく、前年の所得を基に翌年6月から1年間かけて徴収される仕組みです。会社員なら6月分の給与から新年度の住民税天引きが始まり、翌年5月まで12回に分けて自動控除。自営業・退職者は市区町村から送付される納付書で6月・8月・10月・翌1月の4期に分けて納付します。
- 年収300万円・独身:住民税 約12.2万円/月額 約10,100円
- 年収500万円・独身:住民税 約24.7万円/月額 約20,600円
- 年収700万円・配偶者+子1:住民税 約31.6万円/月額 約26,400円
- 年収1,000万円・独身:住民税 約62.4万円/月額 約52,000円
※上の目安は社会保険料を年収の14.4%として計算機に入れたときの値です(2026年分=令和8年分)。住民税の基礎控除43万円は今回の改正で変わっていないため、住民税額は年収220万円以下と2,400万円超を除いて改正前後でほぼ同額です。変わるのは所得税のほうです。
所得税と違い住民税は累進課税ではなく一律10%(自治体により若干変動、道府県民税4%+市町村民税6%)。年収が上がっても税率は変わらず、課税所得の比例で増えるのが特徴です。
住民税の仕組みと計算式
① 2階建ての構造
- 所得割:課税所得の10%(道府県民税4%+市町村民税6%)。政令指定都市は道府県2%+市8%。
- 均等割:所得に関係なく一律5,000円(道府県民税1,500円+市町村民税3,500円)+森林環境税1,000円。
- 非課税ライン:所得割は合計所得金額45万円以下(単身の場合)。2026年分は給与所得控除の最低保障が74万円に上がったため、給与収入だけの人は改正前より19万円ほど高い年収まで非課税に収まります。均等割の非課税限度額は自治体の級地区分で異なるので、正確な金額は市区町村の税務課で確認してください。
② 計算式
給与所得 = 年収 − 給与所得控除
課税所得 = 給与所得 − 基礎控除43万 − 社会保険料 − 扶養控除 − その他控除
所得割 = 課税所得 × 10%
住民税 = 所得割 + 均等割 5,000円 + 森林環境税 1,000円
③ 給与所得控除(住民税・所得税共通/2026年分=令和8年分)
| 額面年収 | 給与所得控除額 |
|---|---|
| 〜220万円 | 74万円 |
| 220万〜360万円 | 収入×30% + 8万円 |
| 360万〜660万円 | 収入×20% + 44万円 |
| 660万〜850万円 | 収入×10% + 110万円 |
| 850万円超 | 195万円(上限) |
改正前は「162.5万円以下=55万円」「162.5万〜180万円=収入×40%−10万円」の2区分でしたが、2026年分(令和8年分)からはこの2区分が無くなり、最低保障が74万円・境界が220万円になりました。年収220万円以下の人は給与所得控除が19万円増えています。
④ 主要控除(住民税ベース)
| 控除 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 43万円 | 合計所得2,400万以下。住民税は改正なしで43万円のまま。所得税側は2026年分から最大104万円(合計所得489万以下)。 |
| 配偶者控除 | 33万円 | 配偶者の合計所得62万円以下(給与年収136万以下)。本人所得900万超で逓減。 |
| 扶養控除(一般) | 33万円 | 16歳以上・合計所得62万円以下(給与年収136万以下)の扶養親族。 |
| 扶養控除(特定) | 45万円 | 19〜22歳の学生等。合計所得62万円超は特定親族特別控除(住民税は最高45万円)で給与年収197万円まで段階的に残ります。 |
| 扶養控除(老親同居) | 45万円 | 70歳以上の同居親。 |
| 社会保険料控除 | 支払額全額 | 健康保険+厚生年金+雇用保険。 |
| 医療費控除 | 支出額−10万円 | 年間医療費が10万円超の部分。 |
| iDeCo・小規模企業共済 | 掛金全額 | 会社員上限は月2.3万円。 |
| 生命保険料控除 | 最大7万円 | 新契約・介護医療・個人年金の3区分。 |
⑤ 納付方法
- 特別徴収(会社員):6月〜翌5月の12回給与天引き。事業主が代行納付。
- 普通徴収(自営):6月・8月・10月・翌1月の4期納付。納付書またはeLTAX。
- 所得税と違い、住民税は前年所得に対する課税。新卒1年目は住民税ゼロ。
- 退職時は最後の給与で残額一括清算が原則。分割納付も選択可(普通徴収に切替)。
⑥ 所得税の累進税率(合計負担額の計算用)
| 課税所得 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 〜195万円 | 5% | 0円 |
| 195万〜330万円 | 10% | 97,500円 |
| 330万〜695万円 | 20% | 427,500円 |
| 695万〜900万円 | 23% | 636,000円 |
| 900万〜1,800万円 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万〜4,000万円 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
所得税額に復興特別所得税2.1%が上乗せされます(2037年まで)。
年収別 住民税 早見表(独身・40歳未満・会社員の概算/2026年分=令和8年分)
| 額面年収 | 住民税(年) | 月額(特別徴収) | 所得税との合計 |
|---|
※社会保険料は年収の14.4%、均等割5,000円で概算。実額は自治体により1〜2%変動します。
ケーススタディ
① 年収400万円・独身・25歳
住民税:約18.1万円/年(月額約15,100円)。1年目は前年所得ゼロで住民税なし。2年目6月から急に月14,000円が引かれ始め、手取りが約1.5〜2万円減る「2年目ショック」。
② 年収700万円・35歳・配偶者+子1人
住民税:約31.6万円/年(月額約26,400円)。配偶者控除33万+扶養控除33万で課税所得が66万円減り、住民税は6.6万円ダウン。児童手当と併せて子育て世帯優遇。なお2026年分から配偶者・扶養親族の所得要件は合計所得62万円以下(給与年収136万円以下)に緩和されています。
③ 年収1,000万円・40歳・独身
住民税:約62.4万円/年(月額約52,000円)。所得税は約78.7万円(改正前は約81.5万円)で税負担合計は約141万円。社会保険料を年収の14.4%とすると手取りは約715万円。ふるさと納税限度額は約18万円と大きく、実質2,000円で返礼品を最大化できる年収帯。
④ 年収2,000万円・45歳・配偶者+子2人
住民税:約141.4万円/年(月額約117,800円)。配偶者控除は本人所得1,000万円超でゼロ。給与所得控除195万円で頭打ち。住民税単独で年140万円超の重い負担。所得税の基礎控除もこの年収帯では62万円まで下がります(合計所得655万円超2,350万円以下)。
⑤ 年収300万円・独身・27歳・iDeCo満額拠出
住民税:約12.2万円→約9.4万円(−2.8万円)。年27.6万円のiDeCo拠出で課税所得が27.6万円減り、住民税10%+所得税5%(復興特別込み)=節税約4.2万円/年。
住民税を減らす5つの節税策
- iDeCo・小規模企業共済を満額拠出:掛金全額が所得控除。会社員(企業年金なし)は月2.3万円まで、自営業は月6.8万円まで。年収500万円・単身なら2026年分の所得税率は5%で、住民税+所得税で年約4.2万円の節税(改正前は所得税率10%で約5.6万円)。所得税率20%の年収帯なら年8万円前後になります。
- ふるさと納税を限度額まで活用:住民税から控除される「上限額」があり、実質負担2,000円で返礼品獲得。限度額計算ツールで正確な上限を確認。年収500万・独身なら約6万円が上限。
- 医療費控除・セルフメディケーション税制:年間医療費10万円超は住民税・所得税で控除。市販薬1.2万円超でセルフメディケーション税制(住民税は最大2,000円節税)。
- 住宅ローン控除(最大13年):所得税から引ききれない分は住民税から最大9.75万円控除。住宅ローン計算と併せて検討。
- 生命保険料控除・地震保険料控除:新契約は住民税で最大2.8万円控除。地震保険は最大2.5万円控除。加入プランを見直すだけで節税可能。
よくある質問(FAQ)
住民税はいつから引かれ始めますか?
新卒1年目は前年所得がないため住民税ゼロ。2年目の6月給与から本格的に天引きが始まります。1年目→2年目で手取り月収が約1.5〜2万円減るのが一般的で、これを「住民税2年目ショック」と呼びます。
住民税と所得税は何が違いますか?
①課税タイミング:所得税は当年源泉徴収、住民税は翌年6月〜。②税率:所得税は累進5〜45%、住民税は一律10%。③基礎控除:2026年分(令和8年分)の所得税は合計所得489万円以下で104万円(489万超655万以下67万円、655万超2,350万以下62万円)、住民税は改正なしで43万円。④納付先:所得税は国、住民税は都道府県+市町村。
住民税非課税世帯の年収ラインは?
合計所得で見るラインは改正されていませんが、2026年分は給与所得控除の最低保障が55万円→74万円に上がったため、給与収入で見た目安は改正前より19万円ほど上になります。単身で年収約119万円以下(給与所得45万円以下)、配偶者・扶養1人なら約175万円、扶養2人なら約225万円が目安。非課税限度額は自治体の級地区分で異なるので、正確なラインは市区町村の税務課で確認してください。住民税非課税世帯は保育料無料・国保料減免・給付金対象等の優遇があります。
ふるさと納税で住民税はどれくらい下がりますか?
寄付額から2,000円を引いた金額のうち、所得税分は還付・住民税分は翌年6月からの天引き額から控除されます。例:年収500万円・単身で6万円寄付なら、所得税還付約0.3万円+住民税控除約5.5万円=実質負担2,000円で6万円分の返礼品獲得。2026年分は基礎控除が104万円に上がって課税所得が下がるため、この年収帯の所得税率が10%→5%になり、還付の内訳が所得税分から住民税分へ移ります(実質負担2,000円は変わりません)。
退職したら住民税はどうなりますか?
退職時期により扱いが異なります。1〜5月退職:最後の給与から残額一括徴収。6〜12月退職:残額を普通徴収に切替(自分で納付書払い)または一括徴収のどちらか選択。退職翌年は前年所得ベースで6月から普通徴収の納付書が届きます。
住民税の均等割はどこの自治体でも同じですか?
基本は道府県民税1,500円+市町村民税3,500円+森林環境税1,000円=合計5,000円。ただし条例で超過課税を行う自治体があり、岩手県は年1,000円上乗せ、宮城県は1,200円上乗せ等。政令指定都市は道府県分と市分の比率が変わりますが合計額は同じです。
副業の住民税だけ会社にバレない方法は?
確定申告書の住民税欄で「自分で交付」(普通徴収)を選択すれば、副業分の住民税は自宅に納付書が届き会社給与から天引きされません。ただし自治体によっては全額特別徴収を原則とする場合があり、確実性は自治体次第。給与所得(アルバイト等)は特別徴収固定になるので副業は「事業所得」か「雑所得」で申告するのが安全です。
住宅ローン控除で住民税は下がりますか?
はい。所得税で引ききれない住宅ローン控除は翌年の住民税から最大9.75万円控除されます。年収400万円台なら所得税だけでは控除枠を使い切れないため、住民税からの控除が大きくなる傾向があります。
専業主婦(夫)や学生は住民税を払いますか?
基本的には払いません。合計所得45万円以下なら所得割は非課税。2026年分は給与所得控除の最低保障が74万円なので、給与収入だけなら年収約119万円以下が目安(改正前は約100万円以下)。ただし配当所得や副業の雑所得が45万円を超えると住民税が発生します。均等割の非課税限度額は自治体の級地区分で異なります。
iDeCoで住民税はどれくらい安くなりますか?
iDeCoの掛金は全額が住民税・所得税の所得控除。2026年分は基礎控除が104万円に上がった分だけ課税所得が下がるので、年収500万円・単身なら課税所得は約180万円で所得税率5%。月2.3万円(年27.6万円)の拠出で住民税2.76万円+所得税約1.41万円=合計約4.2万円の節税になります(改正前は所得税率10%で合計約5.6万円)。30年積み立てれば節税だけで約126万円。所得税率が20%以上の年収帯ではもっと効きます。
出典・参考資料
- 総務省「個人住民税」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/individual-inhabitant-tax.html
- 国税庁「No.1410 給与所得控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
- 総務省「森林環境税・森林環境譲与税」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kaikaku/main_sosiki/kaikaku/jyousetsu_zei/index.html
- 総務省「ふるさと納税ポータルサイト」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html
- 厚生労働省「iDeCo(個人型確定拠出年金)」
※本ツールは標準的な自治体(均等割5,000円+森林環境税1,000円)を前提とした概算です。政令指定都市や超過課税を実施する自治体では税額が若干異なります。個別の税額は市区町村の税務課または最寄りの税理士にご相談ください。
免責:本ツールは情報提供を目的としており、税務相談・法律相談ではありません。実際の申告・納付は税理士等の専門家にご確認ください。計算結果に基づく判断は自己責任でお願いします。