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ゴルフ場利用税 計算機|等級別税額・年間負担・18歳未満70歳以上の非課税ガイド

ゴルフ場利用税は都道府県税(道府県税)としてゴルフ場でのプレーに課される1ラウンドあたり400〜1,200円の間接税。地方税法第75条〜第85条に規定され、ゴルフ場の等級(1〜5級)により税額が異なります。18歳未満・70歳以上・障害者・国体等の公式行事は非課税。この計算機ではゴルフ場ランクと年齢区分から1ラウンドあたりの税額、および年間ラウンド数を掛けた年間負担額を試算できます。総務省地方税収統計・全日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の公的データに基づき、廃止議論・地方財源の実態も含めて解説します。

最終更新:2026-07-30/監修:計算ツールズ編集部

ゴルフ場利用税ツール

計算式と法的根拠

基本式

ゴルフ場利用税 = 等級別税額 × 利用回数

1級:1,200円/2級:1,000円/3級:800円/4級:600円/5級:400円

ゴルフ場利用税地方税法第75条に基づく道府県税で、ゴルフ場を利用するプレーヤーに課される間接税です。ゴルフ場が特別徴収義務者となり、プレー料金と一緒に徴収し道府県へ納付します。標準税率は1人1日800円で、条例により1級〜5級に区分され400〜1,200円の範囲で定められます(地方税法第76条)。

制度の沿革

1954年に「娯楽施設利用税」として導入され、パチンコ・玉突き・麻雀・ボウリング等が対象でしたが、平成元年(1989年)の消費税導入時に他業種は廃止され、ゴルフ場だけが残存する形で「ゴルフ場利用税」と名称変更されました。以降、ゴルフ関係団体は「他レジャーとの整合性」から廃止を求めていますが、市町村財源として機能しているため実現していません。

徴収と申告

ゴルフ場はプレー代・グリーンフィーと一緒に利用税を徴収し、翌月末日までに道府県に納入(地方税法第83条)。プレーヤー側の申告は不要ですが、非課税該当者(18歳未満・70歳以上・障害者等)は年齢や身分を証明する書類の提示が必要です。

等級別税額と決定基準

ゴルフ場の等級は道府県ごとの条例で決定されます。基準はホール数・面積・利用料金・固定資産税評価額・コース難易度・格付けなど複合的です。標準的な等級基準を以下に示します。

ランク税額(1名1日)該当ゴルフ場の目安プレー料金目安(平日)
1級1,200円名門・チャンピオンコース・会員制25,000円以上
2級1,000円ハイクラスコース・大会開催実績15,000〜25,000円
3級800円一般コース中位・標準的な整備8,000〜15,000円
4級600円一般コース下位・パブリック5,000〜8,000円
5級400円低料金・新興・9ホール3,000〜5,000円

ゴルフ場側は税額の低い等級での認定を望みますが、道府県税務課の実地調査(コース状況・料金・利用実態)により決定されます。等級変更を申請する場合は改修工事・料金改定などの実質変化が必要です。

非課税要件の詳細

地方税法第75条の2に基づき、以下の利用は非課税となります。年齢・身分の証明書類を必ず持参し、ゴルフ場フロントで提示してください。

非課税区分要件必要書類
18歳未満プレー日時点で18歳未満健康保険証・学生証・運転免許証
70歳以上プレー日時点で70歳以上健康保険証・運転免許証・マイナンバーカード
身体障害者身体障害者手帳を保持身体障害者手帳(1〜6級)
療育手帳保持者知的障害者(全ての等級)療育手帳
精神障害者保健福祉手帳1〜3級すべて精神障害者保健福祉手帳
国民体育大会正式競技(選手・監督・コーチ)大会参加証・監督証
アマチュア国際大会日本ゴルフ協会(JGA)認定の公式戦大会参加証
学校教育活動学校の授業(体育)としての利用学校長の証明書

年齢は「その年の1月1日時点」ではなく「プレー日時点」で判定されるため、70歳の誕生日翌日から非課税適用となります。介助者(付き添い)は原則課税対象ですが、身体障害者手帳1〜2級の重度身体障害者の介助者1名分は非課税とする道府県もあります(道府県条例による)。

プレー頻度別 年間負担早見表

プレー頻度と等級ごとの年間ゴルフ場利用税負担額の目安です。18歳以上70歳未満の課税対象者を想定しています。

年間ラウンド1級2級3級(標準)4級5級
10回(月1回未満)12,000円10,000円8,000円6,000円4,000円
20回(月1〜2回)24,000円20,000円16,000円12,000円8,000円
30回(月2〜3回)36,000円30,000円24,000円18,000円12,000円
50回(月4回以上)60,000円50,000円40,000円30,000円20,000円
100回(週2回)120,000円100,000円80,000円60,000円40,000円

頻繁にプレーする50〜100回の層は年間3〜12万円の負担で、他の趣味と比較しても目立つ税負担となります。廃止議論が続く理由の一つです。

税収配分と地方財源

ゴルフ場利用税の税収は、ゴルフ場所在の道府県が徴収し、7割相当がゴルフ場所在市町村に交付されます(地方税法第103条・ゴルフ場利用税交付金)。総務省「地方税に関する参考計数資料」によれば、令和4年度のゴルフ場利用税収入は約419億円、うち市町村交付分は約293億円。ゴルフ場立地の中山間市町村では貴重な自主財源となっています。

市町村財源としての意義

群馬県・栃木県・山梨県・千葉県などのゴルフ場密集地域では、1市町村あたり年間数千万〜数億円の交付金となり、道路整備・観光振興・体育施設維持の重要な原資です。この財源問題が廃止議論を停滞させる主因となっています。

廃止議論の経緯

2010年代以降、日本ゴルフ協会・日本プロゴルフ協会・自民党ゴルフ議員連盟などが繰り返し廃止を要望していますが、地方六団体(全国知事会・市長会等)の強い反対で毎年見送りが続いています。2019年の消費税10%引上げ時にも廃止議論がありましたが、地方交付税の代替財源確保が困難なため実現しませんでした。

実務での使い方(業界別)

ゴルフ場経営・フロント業務

プレー代の内訳表示(グリーンフィー・カート代・食事代・ゴルフ場利用税)の明確化。予約システムでの年齢入力による自動判定。障害者手帳提示者への対応マニュアル整備。特別徴収義務者としての月次納付手続き。

プレーヤー本人・接待担当

年間プレー予算の内訳把握。70歳到達後の非課税適用漏れ防止。障害者手帳保持者との同伴時の減免確認。営業接待費として計上する際の内訳証憑保存(税務調査対応)。

ゴルフ場立地市町村

ゴルフ場利用税交付金(地方税法第103条)の年度別歳入見込み。廃止議論への対応方針策定。ゴルフツーリズム振興による税収基盤の維持。

税理士・会計士

ゴルフ場運営会社の月次・年次決算時の特別徴収税務処理。租税公課勘定での正確な仕訳。ゴルフ場等級変更時の税額シミュレーション。

ジュニア育成・シニアゴルフ普及

18歳未満の育成プログラム・70歳以上のシニア向けプランの料金設計。非課税枠を活かした集客戦略。日本ジュニアゴルファーズ協会(JJGA)の公式戦は非課税。

企業のコンプライアンス部門

接待ゴルフの経費計上ルール整備。ゴルフ場利用税を含む接待交際費の記録。政治家・公務員接待の禁止(国家公務員倫理規程)への注意喚起。

よくある間違い・注意点

  • 「打ちっ放し(練習場)にも課税」と思い込む — ゴルフ場利用税はホールを備えるゴルフ場でのラウンドプレーのみが対象。練習場(ドライビングレンジ)・ゴルフスクール・室内シミュレーターは非課税です。
  • 70歳誕生日「その年から」と誤解 — 非課税は「プレー日時点で70歳以上」が要件。誕生日翌日からの適用で、誕生日以前のプレーは通常課税されます。年齢を証明する書類の提示を忘れると徴収されるため、健康保険証・免許証・マイナンバーカードの携帯を。
  • プレー代内訳の非表示 — ゴルフ場側は特別徴収義務者として利用税を明示徴収する法的義務があります。プレー代総額に混ぜて表示するのは違法。レシートで内訳確認できない場合は問い合わせを。
  • 海外ゴルフも課税されると思う — 日本の地方税法に基づく税のため、海外ゴルフ場は完全に対象外。米国・韓国・タイなどでのプレーは日本のゴルフ場利用税を負担しません(現地税制は別)。
  • アルバイト・キャディへの利用税誤請求 — 業務従事者(キャディ・スタッフ)がラウンドすることは業務であり課税対象外。ゴルフ場従業員のプレーは会社の福利厚生規程で処理し、利用税は発生しません。
  • 身体障害者手帳の等級を誤解 — 身体障害者手帳は全等級(1〜6級)が非課税対象。「重度のみ」ではありません。療育手帳・精神障害者保健福祉手帳も同様に全等級対象です。
  • 18歳の誕生日前後の処理誤り — 18歳の誕生日を迎えた日から課税対象になります。高校3年生でも18歳の誕生日以降は課税、17歳の誕生日を迎えていない大学生は非課税(実務は珍しいがルールの整理)。

関連する規格・法令

  • 地方税法 第75条〜第85条 ― ゴルフ場利用税の課税根拠、税率、徴収方法、非課税要件を規定する主要法令。
  • 地方税法 第103条 ― ゴルフ場利用税交付金。道府県から市町村への7割相当の交付を規定。
  • 地方税法施行令 第40条・第41条 ― 非課税対象の詳細規定(年齢・障害・国体等の証明方法)。
  • 各道府県税条例 ― 具体的な等級区分と税額を規定。ゴルフ場ごとの等級認定は都道府県税務課が行う。
  • 地方交付税法 ― ゴルフ場利用税収入は基準財政収入額に算入され、地方交付税額の算定に影響。
  • 国家公務員倫理規程 ― 利害関係者からの接待ゴルフの禁止。ゴルフ場利用税を含む費用負担ルール。
  • 法人税基本通達 9-2-9 ― 接待交際費としてのゴルフ場利用税の取扱い。企業の税務処理基準。
  • 消費税法 ― ゴルフ場利用税(旧娯楽施設利用税)は消費税とは別体系。プレー代には消費税10%も別途課税。

参考文献・公的資料

より正確な税額・非課税要件・地域別ルールを確認したい場合は、以下の公的機関の資料を参照してください。

※本ページの計算結果は道府県標準税率(400〜1,200円)に基づく参考値です。実際の税額は各道府県条例および各ゴルフ場の等級認定により異なります。非課税該当者はプレー日時点で年齢・身分を証明する書類を必ず持参してください。詳細は都道府県税務課、税理士、ゴルフ場フロントに確認を。

よくある質問(FAQ)

70歳になったらいつから非課税?

誕生日翌日から非課税。地方税法第75条の2に基づき「プレー日時点で70歳以上」が要件です。誕生日当日のプレーは道府県により扱いが異なる場合があるため、健康保険証・運転免許証・マイナンバーカードなど年齢を証明できる書類をフロントで提示し確認してください。

海外ゴルフ場でもかかる?

かかりません。ゴルフ場利用税は日本の地方税法に基づく道府県税で、日本国内のゴルフ場のみが対象。米国・韓国・タイ・オーストラリアなどの海外ゴルフ場では日本の利用税は無関係です(現地の税制は別途あり)。

障害者割引は?

身体障害者手帳(1〜6級すべて)・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳(1〜3級すべて)の保持者は完全非課税。手帳をフロントで提示すれば適用されます。重度の身体障害者(1〜2級)の介助者1名分も非課税とする道府県あり。

ゴルフ場の固定資産税との違いは?

固定資産税はゴルフ場所有者(法人)に対して市町村が課す資産課税、ゴルフ場利用税はプレーヤーに対して道府県が課す間接税。両者は課税主体・対象・目的が異なり、両方が併存します。プレー料金にはどちらのコストも間接的に含まれます。

女性は割引ある?

ありません。性別による減免規定は地方税法上存在せず、非課税は年齢(18歳未満・70歳以上)・障害・国体等の公式行事に限定されます。ゴルフ場独自のレディースデー割引は「プレー料金」の割引であり、利用税は通常通り徴収されます。

ゴルフ場利用税は廃止される?

廃止議論は継続していますが、実現の見通しは立っていません。日本ゴルフ協会・自民党ゴルフ議連が廃止を要望する一方、地方六団体(知事会・市長会等)は年間約419億円の税収と市町村財源(7割交付)を理由に強く反対しています。代替財源が確保されない限り現状維持の可能性が高いです。

プレー代に最初から含まれる?

ゴルフ場は特別徴収義務者としてゴルフ場利用税を明示徴収する法的義務があります(地方税法第81条)。プレー代総額に隠して表示するのは違法。フロント精算時のレシートで内訳(グリーンフィー・カート代・食事代・ゴルフ場利用税・消費税)が明記されているか確認してください。

ゴルフ場の等級はどこで確認できる?

各道府県税務課の公式サイトで「ゴルフ場等級認定一覧」が公表されています。ゴルフ場のフロントでも掲示されているのが通常です。等級は税率だけでなくコースの格付け・料金水準の目安にもなります。

接待ゴルフで会社経費にできる?

取引先接待のゴルフは接待交際費として計上可能で、ゴルフ場利用税も含めて全額が対象です(法人税基本通達9-2-9)。ただし国家公務員・地方公務員との接待は倫理規程で厳しく制限されます。1人5,000円以下の会議費との区別、証憑保存を徹底してください。

ジュニアゴルフ育成プログラムは非課税?

18歳未満のジュニアはプレー日時点の年齢で非課税です。日本ジュニアゴルファーズ協会(JJGA)公式戦・全国高等学校ゴルフ選手権など公式競技も非課税。学校の授業として利用する場合は学校長の証明書を提示することで非課税適用となります。

ゴルフ場利用税とインボイス制度の関係は?

ゴルフ場利用税は消費税とは別体系のため、インボイス制度の直接対象外。ただしプレー代・カート代・食事代には消費税10%が別途課税され、これは適格請求書(インボイス)の対象です。会社経費計上時は消費税の仕入税額控除のため、適格請求書を保存してください。

ゴルフ場利用税の使い道は?

道府県税として一般財源に組み込まれ、道路整備・教育・福祉・産業振興など幅広く使われます。7割相当が市町村へ交付金として配分され(地方税法第103条)、ゴルフ場立地市町村の重要な自主財源となっています。使途は特定されない普通税に分類されます。