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所得税 計算ツール Pro|累進7段階税率と控除を完全対応、復興特別所得税まで即算出

年収と控除条件から所得税額を精密計算。給与所得控除(5段階)・基礎控除104万円・社会保険料控除・配偶者控除38万円・扶養控除38万円/63万円・iDeCo/小規模企業共済等掛金控除・生命保険料控除・住宅ローン控除・復興特別所得税2.1%まで一括対応。2026年分(令和8年分)の所得に適用される改正後の給与所得控除・基礎控除と、国税庁「所得税の税額表(速算表)」に準拠し、年末調整・確定申告の下書きや、年収アップ交渉・副業開始判断の意思決定に使えます。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

所得税Pro 計算機

計算式と累進7段階税率

基本式

所得税 = (給与所得 − 所得控除合計) × 税率 − 控除額

給与所得 = 給与収入 − 給与所得控除

最終納税額 = 所得税 × 1.021(復興特別所得税2.1%上乗せ) − 税額控除

日本の所得税は超過累進税率方式で、課税所得を7段階に区切り、段階ごとに税率を適用します。実務では計算簡略化のため国税庁の「速算表」を使い、税率をかけて控除額を差し引く一発計算が可能です。

令和8年分(2026年分) 所得税 速算表(国税庁)

課税所得金額税率控除額速算式
195万円以下5%0円×5%
195〜330万円以下10%97,500円×10% − 97,500
330〜695万円以下20%427,500円×20% − 427,500
695〜900万円以下23%636,000円×23% − 636,000
900〜1,800万円以下33%1,536,000円×33% − 1,536,000
1,800〜4,000万円以下40%2,796,000円×40% − 2,796,000
4,000万円超45%4,796,000円×45% − 4,796,000

年収と手取り、住民税(一律10%)、社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険で年収の約15%)を含む総合的な手取りシミュレーションは年収手取り計算で対応しています。

給与所得控除(5段階)

会社員・パート等の給与所得者には、給与収入に応じて給与所得控除が自動適用されます(概算経費相当)。2026年分(令和8年分)から最低保障額が74万円に引き上げられ、旧「162.5万円以下=55万円」「162.5万〜180万円=収入×40%−10万円」の2区分は廃止。上限は195万円のまま据え置きです。

給与収入給与所得控除額
220万円以下74万円
220万円超360万円以下収入×30% + 8万円
360万円超660万円以下収入×20% + 44万円
660万円超850万円以下収入×10% + 110万円
850万円超195万円(上限)

改正前(令和6年分まで)は最低保障が55万円で、給与所得控除55万円+基礎控除48万円=103万円が課税ラインでした。2026年分は給与所得控除74万円+基礎控除104万円=178万円まで所得税がかかりません。給与所得はマイナスにしないため、収入74万円未満なら給与所得は0円です。

子育て世帯や特別障害者を扶養する家庭では、年収850万円超でも所得金額調整控除(15万円上限)で緩和措置があります(措置法第41条の3の3)。

主要な所得控除

所得控除は「課税所得を減らす」効果があり、税率をかける前の金額をカットします。個人の状況に応じて最適組み合わせが変わります。

控除の種類控除額要件
基礎控除104万円(合計所得489万円以下)/67万円(〜655万円)/62万円(〜2,350万円)。2,400万円超で逓減、2,500万円超はゼロ全納税者(合計所得金額次第)
配偶者控除38万円(老人配偶者48万円)配偶者の年間所得62万円以下(給与収入136万円以下)、納税者所得1,000万円以下
配偶者特別控除1〜38万円配偶者所得62〜133万円(給与収入136〜207万円)、納税者所得1,000万円以下
一般扶養控除38万円16歳以上の扶養親族(合計所得62万円以下)
特定扶養控除(19〜22歳)63万円大学生年代の子等(合計所得62万円以下=給与収入136万円以下)
特定親族特別控除(19〜22歳・2026年分で新設)3〜63万円合計所得62万円超123万円以下(給与収入136万円超197万円以下)
老人扶養控除(同居)58万円70歳以上の同居親族
老人扶養控除(別居)48万円70歳以上の別居親族
社会保険料控除全額健康保険・厚生年金・雇用保険等の支払額
小規模企業共済等掛金控除(iDeCo含む)全額iDeCo・小規模企業共済・企業型DC等
生命保険料控除最大12万円新契約(2012年以降)は3種各4万円上限
地震保険料控除最大5万円地震保険の年間保険料
医療費控除10万円超部分(200万円上限)本人・家族の医療費(セルフメディケーション特例あり)
寄附金控除(ふるさと納税含む)寄附額−2,000円特定寄附金・ふるさと納税
雑損控除差引損失額−所得10%災害・盗難による損失

2026年分(令和8年分)から、扶養親族・同一生計配偶者の所得要件が合計所得48万円以下 → 62万円以下(給与収入だけなら103万円 → 136万円)に上がりました。あわせて新設された特定親族特別控除は、19歳以上23歳未満の親族の給与収入が136万円を超えても197万円までは63万→3万と段階的に控除を残す制度です。上の計算機の「特定扶養(19-22歳 63万円)」欄は合計所得62万円以下の満額ケースを想定しています。段階部分は「その他所得控除」欄に金額を入れて試算してください。

税額控除(住宅ローン控除・配当控除)

税額控除は「算出税額から直接引く」ため、控除額×1が節税効果に直結します(所得控除より効率的)。

控除の種類控除額期間
住宅ローン控除(認定住宅)年末残高×0.7%(最大35万円)13年
住宅ローン控除(一般住宅)年末残高×0.7%(最大21万円)10年
配当控除配当所得×10%(住民税と合算で最大12.8%)
外国税額控除外国で納付した税額(上限あり)
認定NPO寄附金特別控除寄附金−2,000円 × 40%

復興特別所得税2.1%

2013年から2037年まで(25年間)、所得税額×2.1%が復興特別所得税として加算されます。東日本大震災の復興財源として東日本大震災復興特別会計に組み入れられる目的税。源泉徴収税額(利子・配当・報酬)にも一律加算されます。

最終所得税額 = 本税 × 1.021

2038年以降は課税廃止予定ですが、財源需要により延長議論があります。

年末調整と確定申告の使い分け

手続き対象タイミング主な控除対応
年末調整会社員・パート11〜12月基礎・配偶者・扶養・社保・生命保険・地震保険・住宅ローン(2年目〜)
確定申告個人事業主・年収2000万超・副業20万超・医療費控除希望者等2/16〜3/15すべて(医療費・寄附金・雑損・住宅ローン初年度)
還付申告会社員で控除申告漏れ翌年1月から5年間医療費・寄附金等の追加申告

実務での活用シーン

年収アップ交渉の意思決定

年収500万→700万の昇給を受けたとき、所得税・住民税・社会保険料の増分で「手取り増加額」を試算。900万円で税率23%、1,800万円で33%と累進ジャンプがあるため、境目付近ではiDeCo増額や配偶者控除活用で税率ダウンを狙う戦略が有効です。

iDeCo・企業型DCの節税効果

iDeCo月2.3万円(年27.6万円)の掛金は全額所得控除。年収900万・所得税率20%・住民税10%なら年間8.28万円(30%)の節税効果。20年積立で節税総額165万円に。2026年分は基礎控除104万円で課税所得が下がるため、年収600万円クラスは税率10%帯に入り、節税額は年4〜6万円が目安です。

住宅ローン控除の適用判定

新築認定住宅を4,000万円借入で購入すると、初年度は残高×0.7%=約28万円の税額控除。所得税額から28万円直接控除でき、余った分は翌年住民税(上限9.75万円)から控除。年収600万世帯なら10年で総額約250万円の節税効果。

配偶者の働き方(136万円/174万円/207万円の壁)

2026年分(令和8年分)は、配偶者控除が配偶者の合計所得62万円以下(給与収入136万円以下)まで38万円満額。給与収入174万円までは配偶者特別控除38万円満額、207万円で控除ゼロになります。改正前は103万円/150万円/201万円でした。なお社会保険の106万円・130万円の壁は税制改正では動いていません。

副業開始時の税負担予測

副業所得20万円超で確定申告義務。本業給与500万円+副業50万円だと2026年分の課税所得はおよそ227万円で税率10%帯。副業が伸びて課税所得が330万円を超えると税率20%ゾーンに入る。青色申告(65万円控除)や経費計上で税負担軽減が可能。

ふるさと納税の限度額試算

寄附金控除の限度は「年収×概ね1.5〜3%」。年収600万独身なら約77,000円、年収800万独身なら約129,000円が実質2,000円の負担で寄附可能。所得税・住民税両方から控除される制度。

よくある間違い・注意点

  • 「年収=課税所得」と勘違い — 年収から給与所得控除・所得控除を差し引いた「課税所得」に税率が適用されます。年収600万円でも実際の課税所得は300万円前後、実効税率は10%以下のケースも珍しくありません。
  • 復興特別所得税の計算漏れ — 所得税額に2.1%上乗せの復興特別所得税を忘れると、最終納税額が過少になります。源泉徴収税額表・確定申告書は自動計算ですが、シミュレーションでは追加を忘れがち。
  • 所得控除と税額控除の混同 — 所得控除38万円は税率10%なら3.8万円の節税、住宅ローン控除38万円はそのまま38万円の節税。税額控除は所得控除の10倍以上の節税効果があります。
  • 配偶者控除の所得要件を無視 — 納税者本人の合計所得金額が1,000万円超(年収1,195万円超)だと配偶者控除ゼロ。高所得層は配偶者控除の代わりに扶養家族の医療費控除・寄附金控除を戦略的に活用。
  • 住宅ローン控除の初年度は確定申告必須 — 会社員でも初年度のみ確定申告が必要(登記事項証明書・売買契約書等の提出)。2年目以降は年末調整で自動処理。初年度申告を忘れると1年分損失。
  • iDeCo受給時の税金を考慮しない — iDeCoは積立時は所得控除ですが、受給時に退職所得または年金所得として課税。一時金受給+退職所得控除の併用で税負担ゼロ化する戦略があります。
  • 基礎控除を48万円や104万円の定数で計算する — 2026年分(令和8年分)の基礎控除は合計所得で104万円(489万円以下)→67万円(〜655万円)→62万円(〜2,350万円)と下がります。給与収入だと約665.6万円で104万円→67万円に切り替わるため、年収700万円クラスを「基礎控除104万円」のまま試算すると控除を37万円分多く見積もり、税率20%帯なら税額が約7.4万円(住民税を含めるとさらに)過少になります。さらに2,400万円超で逓減、2,500万円超でゼロ。
  • 住民税の基礎控除まで104万円にしてしまう — 個人住民税の基礎控除は43万円のままで、今回の改正対象外です。所得税と住民税で控除額が違う点に注意してください。
  • 医療費控除の10万円ラインを勘違い — 支払医療費全額ではなく「10万円超部分(または所得5%超部分)」が控除対象。所得200万円未満の世帯は所得×5%の下限が適用されます。

関連する法令・国税庁通達

  • 所得税法 ― 所得税の課税所得区分、控除、税率の基本規定。
  • 租税特別措置法 ― 住宅ローン控除、iDeCo控除、ふるさと納税、所得金額調整控除等の特例。
  • 復興財源確保法 ― 復興特別所得税2.1%上乗せの根拠法(2013-2037年)。
  • 所得税基本通達 ― 国税庁が発出する所得税法の解釈通達。実務上の判断基準。
  • 令和8年分 所得税の速算表 ― 国税庁公表の税率表。年末調整・確定申告の基本資料。
  • 給与所得の源泉徴収税額表 ― 月々の源泉徴収額の基準。国税庁が毎年公表。
  • 年末調整のしかた ― 国税庁が発出する会社経理担当向けガイドブック。
  • 確定申告書等作成コーナー ― 国税庁提供の電子申告支援システム。e-Tax対応。

参考文献・公的資料

正確な税額・最新税制改正・特例適用は、以下の公的機関の一次資料を参照してください。

※本計算結果は2026年分(令和8年分)の税制に基づく概算値です。実際の納税額は源泉徴収票・給与明細・控除証明書に基づき、税務署・税理士等の専門家判断で決定されます。税制改正・特例適用の変更にご注意ください。副業・不動産所得・株式配当を含む総合課税は本ツール対象外です。

よくある質問(FAQ)

所得税の計算式は?

(給与所得 − 所得控除) × 税率 − 税額控除 × 1.021が最終所得税額。給与所得は年収から給与所得控除を差し引いた金額、税率は7段階の累進(5〜45%)、最後に復興特別所得税2.1%が上乗せされます。

年収と課税所得はどう違う?

年収は税引前の給与総額(額面)。課税所得は年収から給与所得控除と所得控除を差し引いた金額で、これに税率をかけて所得税を計算。2026年分(令和8年分)の基礎控除104万円で計算すると、年収600万円・社会保険料90万円・配偶者控除ありなら課税所得は約204万円(改正前は約260万円)です。

累進税率とは?

課税所得の増加に応じて段階的に税率が上がる方式。日本は7段階(5%〜45%)。ただし全所得に高税率が適用されるわけではなく、区切りを超えた部分にのみ上位税率が適用されます(超過累進)。速算表の控除額はこの調整分。

復興特別所得税とは?

東日本大震災の復興財源として2013〜2037年の25年間、所得税額×2.1%が上乗せ課税されます。給与源泉徴収・確定申告・利子配当への源泉徴収など、すべての所得税に対して自動加算。復興庁所管の目的税です。

iDeCoの節税効果は?

iDeCoの掛金は全額所得控除。年収900万・所得税率20%・住民税10%なら、月2.3万円(年27.6万円)拠出で年間約8.3万円(拠出額の30%)の節税。20年で約165万円の節税総額に。2026年分(令和8年分)は基礎控除104万円で課税所得が下がるので、年収600万円クラスの節税額は年4〜6万円が目安。60歳以降の受給時は退職所得控除・公的年金等控除の対象。

配偶者控除38万円の要件は?

2026年分(令和8年分)は配偶者の合計所得62万円以下(給与収入136万円以下)、かつ納税者本人の合計所得金額1,000万円以下(給与収入1,195万円以下)。老人配偶者(70歳以上)は48万円控除。合計所得62万〜133万円(給与収入136万〜207万円)は配偶者特別控除(3〜38万円逓減)。改正前は103万円・201万円が境界でした。

住宅ローン控除は所得税から何が引かれる?

認定住宅で年末残高×0.7%(最大35万円)を13年間、所得税額から直接控除(税額控除)。所得税で引ききれない分は翌年住民税(上限9.75万円)から控除。初年度は確定申告必須、2年目以降は年末調整で自動処理。

扶養控除の特定扶養(63万円)とは?

19歳以上23歳未満の扶養親族(大学生年代)に適用される扶養控除で、通常の38万円より25万円上乗せの63万円。控除額は改正されていませんが、所得要件が合計所得62万円以下(給与収入136万円以下)に緩和されました(改正前は48万円以下・103万円以下)。さらに2026年分から特定親族特別控除が新設され、給与収入197万円までは63万→3万と段階的に控除が残ります。

年収の壁(178万円・136万円・174万円・207万円)とは?

2026年分(令和8年分)の所得から、178万円=本人に所得税がかかり始めるライン(給与所得控除74万円+基礎控除104万円)。136万円=配偶者控除38万円満額の上限。174万円=配偶者特別控除38万円満額の上限。207万円=配偶者特別控除がゼロになるライン。改正前はそれぞれ103万円・103万円・150万円・201万円でした。なお社会保険の106万円・130万円の壁は税制改正では変わりません。

年末調整と確定申告の違いは?

会社員は年末調整で基礎・配偶者・扶養・社保・生命保険・住宅ローン(2年目〜)まで処理。医療費控除・寄附金控除・雑損控除・初年度住宅ローン等は確定申告で追加申告。副業所得20万円超・年収2000万超・複数源泉のある場合も確定申告義務。

医療費控除はいくらから使える?

年間医療費が10万円超(所得200万円未満は所得×5%超)の部分が控除対象(上限200万円)。家族全員の医療費を合算可能。ドラッグストア購入のOTC医薬品はセルフメディケーション税制(下限12,000円・上限88,000円)が別枠で選択可。

住民税と所得税の違いは?

所得税は国税(累進5〜45%)、住民税は地方税(一律10%+均等割5,000円程度)。所得税は前年見込みの源泉徴収+年末調整、住民税は前年所得ベースで翌年6月から徴収(1年遅れ)。控除額も微差あり(基礎控除43万円・配偶者控除33万円等)。住民税計算で試算可能。