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ロス率廃棄棚卸差異店舗管理

店舗ロス率の計算

廃棄額・値引額・帳簿在庫と実地在庫の差から、区分ごとのロス率と粗利への影響額を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

店舗ロス率の計算ツール

ロスは廃棄(原価)+値引(売価)+棚卸差異を合計して売上高で割ります。既定値では棚卸差異が2,000,000−1,950,000=50,000円なので、180,000+240,000+50,000=470,000円。売上12,000,000円に対する総ロス率は3.92%で、内訳は廃棄1.50%、値引2.00%、棚卸差異0.42%です。目標3.00%を0.92ポイント上回り、金額では月110,000円の超過。原価率70%のとき、この粗利を売上で取り戻すには470,000÷0.30=1,566,667円の追加売上が必要になります。

業態別のロス率の目安

業態総ロス率の目安主な内訳
食品スーパー2〜4%生鮮の廃棄と見切り値引
コンビニエンスストア3〜6%日配品の廃棄
ベーカリー・惣菜5〜10%閉店前の廃棄
ドラッグストア1〜2%棚卸差異と期限切れ
衣料品店2〜5%季末の値下げと紛失

ロスの区分と原因のたどり方

区分主な原因打ち手
廃棄ロス発注過多・売れ残り時間帯別の発注と単品管理
値引ロス見切りの早さ・量値引の開始時刻と率の基準化
棚卸差異計上漏れ・盗難・破損入荷検品とレジ登録の点検
原価差異仕入単価の変動原価の再設定と売価の見直し

※参考計算です。法令・約款・仕入条件は改定されるため、実際の判断は最新の告示や自社の規程で確認してください。

店舗ロス率の計算の詳しい解説

ロス率を一つの数字で追っていると改善が進まないのは、廃棄と値引と棚卸差異で原因も打ち手もまったく違うためです。廃棄は発注の量とタイミングの問題で、担当者の予測精度に直結します。値引は売り切るための意図的な判断であり、廃棄を減らすために値引を増やせば総額は変わらないこともあります。棚卸差異は計上漏れや検品の甘さ、盗難など管理の穴を示す指標で、増えたときに真っ先に点検すべきは発注や販売ではなく入荷とレジの運用です。

判断が分かれるのは、値引をロスに含めるかどうかです。値引は売価の引き下げにすぎず廃棄を防いだ成果だという考え方がある一方、当初見込んだ粗利が失われている以上ロスとして数えるべきだという立場もあります。実務では両方を並べ、廃棄と値引の合計で見る指標と廃棄だけの指標を併用するのが安全です。値引だけを減らすと廃棄が増え、廃棄だけを減らすと機会損失が増えるという関係にあるためです。

見落とされやすいのは、ロス額と必要な追加売上の差です。原価率70%の店で47万円の粗利を失った場合、同じ粗利を稼ぎ直すには157万円の売上が要ります。1%のロスを削る効果は、売上を3%伸ばす効果に匹敵します。売価と原価のどちらでロスを数えているかも重要で、廃棄を原価、値引を売価で集計すると単位がそろいません。社内の定義を一つに決め、期をまたいでも変えないことが比較の前提になります。

業態と季節でも水準は変わります。日配品の比率が高い店ほど廃棄は増え、季節商品を抱える衣料品店では期末の値下げが集中します。棚卸差異は年に一度か二度の実地棚卸でしか把握できないため、月次で見ている数字は前回の差異を按分した推計であることが多く、直近の状況を反映していません。差異が急に増えた月は、按分の影響か実際の悪化かを区別してから対策を決める必要があります。加えてロス率は分母の売上に左右されるため、売上が落ちた月は同じ廃棄額でも率が悪化します。金額と率を並べてどちらが動いたのかを確かめ、特売や催事の期間は通常週と分けて集計すると、手を入れるべき対象がはっきりします。

業界・現場での使い方

スーパー・惣菜部門の日次管理

廃棄と値引を分けて記録し、見切りの開始時刻を変えたときの総ロスへの影響を確認します。

チェーン本部の店舗評価

店舗間でロス率の内訳を比較し、棚卸差異が突出した店から点検に入ります。

小売店の予算策定

目標ロス率から許容できる廃棄額を算出し、部門ごとの上限を設定します。

棚卸の結果分析

帳簿と実地の差を売上に対する比率に直し、前期からの悪化幅を把握します。

よくある間違い・注意点

  • 廃棄と値引をまとめて1つのロス率で見る — 原因も打ち手も異なるため、合算した数字だけでは改善の方向が決まりません。
  • 廃棄を売価で、値引を原価で数える — 単位がそろわず比較できません。集計の基準を社内で1つに決める必要があります。
  • 棚卸差異を盗難だけの問題と考える — 入荷の計上漏れやレジの登録間違い、破損の未処理が原因の大半を占めることがあります。
  • ロス額と同額の売上を作れば取り戻せると考える — 原価率70%なら3倍以上の売上が必要です。粗利ベースで換算しないと判断を誤ります。
  • 月次の棚卸差異を実績として扱う — 実地棚卸のない月は按分の推計値であることが多く、直近の悪化を映していません。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

売上1,200万円で廃棄18万円・値引24万円なら総ロス率はいくらですか?

棚卸差異5万円を加えて47万円、総ロス率は3.92%です。

総ロス率は何%を目標にすべきですか?

食品スーパーで2〜4%、ドラッグストアで1〜2%が目安です。取扱商品の構成で妥当な水準は変わります。

値引はロスに含めるべきですか?

見込んだ粗利が失われている点では含めるのが妥当です。廃棄との合計と廃棄単独の両方を見る運用が実務的です。

棚卸差異が急に増えたときは何を疑いますか?

入荷検品の漏れ、レジの登録間違い、返品処理の未計上を先に点検します。盗難を疑うのはその後です。

ロスを取り戻すのに必要な売上はどう計算しますか?

ロス額を粗利率で割ります。既定値では470,000÷0.30=1,566,667円です。

廃棄を減らすと値引が増えてしまいます

その通りで、二つは代替の関係にあります。合計額と機会損失を含めて最も小さくなる点を探します。

原価率が変わるとロス率も変わりますか?

ロス率そのものは変わりませんが、取り戻すのに必要な売上は原価率が高いほど大きくなります。

部門別に目標を分けるべきですか?

生鮮と加工食品では水準が倍以上違うため、店全体の目標だけでは管理できません。部門別の設定が有効です。