計算ツール
food農業食品経営

飲食店食品ロス

廃棄の内訳から、飲食店の食品ロスの金額と削減余地を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

飲食店食品ロスツール

計算式と考え方

食品ロスの金額は、発生要因ごとの割合を仕入額に掛けて算出します。月間仕入150万円に対して、仕込みロス2%で3万円、期限切れ1.5%で2.25万円、食べ残し4%で6万円、作りすぎ1%で1.5万円となり、合計12.75万円です。これに廃棄物の処理費(420kg×45円で1.89万円)を加えた月間の損失は約14.6万円、仕入額に対して約9.8%になります。年間では約176万円で、この金額がそのまま利益の減少につながっています。

食品ロスの発生要因

仕込みロス下処理で生じる可食部の廃棄。歩留まりの改善が対策
期限切れ・鮮度落ち在庫管理と発注量の問題。使用順の徹底が効く
食べ残し提供量と客の食べる量の不一致。量の選択肢が対策になる
作りすぎ需要予測の誤り。売上データに基づく仕込み量の調整

飲食店食品ロスの詳しい解説

飲食店における食品ロスは、廃棄した食材の仕入額と、その処理にかかる費用の両方が損失になります。仕入額に対して数%のロスでも、利益率の低い飲食業では大きな影響を持ちます。原価率30%、営業利益率5%の店舗で仕入額の10%を廃棄しているなら、それは売上の3%に相当し、営業利益の6割が失われている計算になります。発生要因を分けて把握することが、対策の第一歩です。仕込みで生じるロスは、下処理の技術と食材の使い切りで改善できます。野菜の皮や芯、魚のあらといった部分も、調理法によっては商品として活用できます。まかないや従業員食堂での活用も、廃棄を減らす方法です。期限切れによるロスは、在庫の管理と発注量の適正化で対応します。先入れ先出しの徹底、在庫の可視化、日々の使用量に基づく発注が基本です。食べ残しへの対応は、提供する量の設計が中心になります。同じ料理でも量を選べるようにする、ご飯の量を調整できるようにするといった仕組みにより、食べきれる量を客が選べます。またコース料理では、品数と量が固定されているため食べ残しが生じやすく、事前の希望の確認が有効です。持ち帰りの提供も選択肢ですが、食中毒のリスクがあるため、対象とする料理の限定、保存方法の説明、自己責任であることの明示といった配慮が必要になります。作りすぎによるロスは、需要の予測精度に依存します。曜日、天候、近隣のイベントといった要因が来客数に影響するため、これらを記録して予測に活かす取り組みが効果的です。売れ残りそうな段階での値引き販売や、料理を変更しての提供も、廃棄を避ける手段になります。制度面では、食品ロスの削減が社会的な課題として位置づけられ、事業者の取り組みが求められています。また、食品廃棄物の排出量が多い事業者には、再生利用の取り組みが求められる制度もあります。廃棄の削減は、費用の削減と社会的な要請の両方に応える取り組みといえます。

業界・現場での使い方

損失の把握

食品ロスの金額を要因別に算出します。

改善の優先順位

どの要因の影響が大きいかを特定します。

効果の測定

対策の前後でロス率の変化を確認します。

よくある間違い・注意点

  • 廃棄物処理費を計算に入れない — 食材の仕入額に加えて処理費もかかります。二重の損失になります。
  • 要因を分けずに管理する — 仕込み、期限切れ、食べ残し、作りすぎで対策が異なります。分けた把握が必要です。
  • 持ち帰りを無条件に提供する — 食中毒のリスクがあります。対象の限定と保存方法の説明が前提になります。

関連する規格・法規

  • 農水省
  • JAS規格

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

ロス率の目安は?

仕入額に対して3〜5%が一つの水準です。業態と提供形態により変動します。

最も削減しやすいのは?

期限切れによるロスです。在庫管理と発注量の適正化で比較的取り組みやすい領域になります。

食べ残しを減らすには?

提供する量を選べる仕組みが有効です。コース料理では事前の希望確認も効果があります。