雪荷重(積雪深×単位重量×係数)
建築基準法施行令86条準拠で雪荷重(N/m²・kN)と屋根勾配係数を即算出。住宅・産業建屋・農業ビニールハウスの構造計算に。
雪荷重(積雪深×単位重量×係数)ツール
雪荷重の算定式(施行令86条)
雪荷重 W (N/m²) = 積雪深 d (cm) × 単位重量 w (N/m³/cm) × 屋根勾配係数 μ
μ = cos(1.5β) (β=屋根勾配°)、60°以上でμ=0
建築基準法施行令第86条に基づく荷重算定。単位重量は多雪区域(北海道・東北・北陸)20N以上、その他地域は20N/m³/cmが標準。60cm積雪で1200N/m²(≒120kgf/m²)。
地域別 設計用垂直積雪量(目安)
| 地域 | 垂直積雪量 |
|---|---|
| 北海道 札幌 | 150cm |
| 北海道 旭川 | 200cm |
| 青森・秋田・山形 | 150-200cm |
| 新潟(沿岸) | 150cm |
| 新潟(山間) | 200-350cm |
| 関東平野 | 30-50cm |
| 大阪・名古屋 | 30cm |
| 福岡・大分 | 20-30cm |
雪荷重(積雪深×単位重量×係数)の詳しい解説
雪荷重は建築基準法施行令第86条で規定される主要荷重の1つで、屋根・小屋組・柱・基礎の構造計算に必ず反映されます。垂直積雪量(cm)×単位重量(N/m³/cm)×屋根勾配係数μで単位面積荷重を算出。積雪60cm+単位重量20+屋根30度なら約1000N/m²(=100kgf/m²)の荷重が屋根にかかります。
屋根勾配係数μ = cos(1.5β)は勾配が急なほど雪が滑り落ちる効果を反映。30度でμ≒0.71、45度でμ≒0.38、60度でμ=0(雪積もらない)となります。ただし雪止め金具・凹凸屋根では雪が滞留するため、実務ではμを補正なしで安全側評価するケースもあります。
多雪区域(北海道・東北・北陸)では垂直積雪量が150-350cmと大きく、屋根荷重だけで2500-7000N/m²=1棟あたり数十トンの追加荷重になります。積雪期間の長期荷重として構造計算に反映するのが特徴で、通常の一般荷重の1.4倍(積雪長期0.7×積雪短期2.0)の複合設計です。
業界・現場での使い方
住宅・共同住宅設計
積雪地域の屋根・小屋組・柱の断面設計、基礎の地耐力設計。
工場・倉庫・体育館
大スパン屋根の構造計算。積雪1m超地域では鉄骨断面が非積雪地の1.5-2倍になる。
農業施設・ハウス
ビニールハウス・パイプハウスの雪対策設計。積雪30cm超で潰れる標準ハウスも多い。
よくある間違い・注意点
- 地域別垂直積雪量を過小評価 — 関東でも山沿いでは50-80cm。市町村別データを行政ハンドブックで確認。
- 屋根勾配係数を金属屋根で過信 — 雪止め有・凹凸屋根では係数補正なしで評価する保守設計。
- 積雪の水分含有(湿雪)を無視 — 春雪は乾雪の2-3倍の重量。単位重量25-30N/m³/cmで再計算。
関連する規格・法規
- 雪荷重の算定基準。
- 詳細荷重算定手法。
- 地域固有の設計用垂直積雪量規定。
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
東京の設計用垂直積雪量は?
30cm(建築基準法特別区)。豪雪時40-50cmの実績あり。
雪1cmの重量は?
20N/m²(≒2kgf/m²/cm)が標準。湿雪は25-30N/m²と重い。
屋根勾配が急いと雪荷重は?
勾配30度でμ=0.71、45度で0.38、60度で0。急勾配は雪滑落で荷重減。
多雪区域の指定は?
北海道・東北・北陸各県+新潟・長野・岐阜の山間部。市町村指定。
ビニールハウス倒壊防止は?
積雪30cm対応が標準、60cm対応は補強タイプ、100cm超は雪対策専用ハウス。