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社会保険料率

標準報酬月額と保険料率から、社会保険料の本人負担と会社負担を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

社会保険料率ツール

計算式と考え方

健康保険と厚生年金は労使折半で、標準報酬月額に料率を掛けて算出します。標準報酬月額300,000円・健康保険9.98%・介護保険1.6%なら合計34,740円で本人分は17,370円、厚生年金18.3%なら54,900円で本人分は27,450円です。雇用保険の本人負担0.55%の1,650円を加えて本人負担は月46,470円、料率は15.49%になります。会社負担は折半分に雇用保険0.9%・労災0.3%・子ども子育て拠出金0.36%を加えて月49,500円です。

社会保険料の内訳と負担者

健康保険労使折半。都道府県ごとに料率が定められており、10%前後が目安です。健保組合ではこれと異なる料率が設定されます。
介護保険労使折半。40歳の誕生日の前日が属する月から65歳になるまで徴収され、料率は1.6%前後です。
厚生年金保険労使折半で18.3%に固定されています。標準報酬月額には上限が設けられており、高額報酬でも一定額で頭打ちになります。
雇用保険労使で負担割合が異なり、本人0.55%・会社0.9%前後です。建設業など事業の種類によって料率が変わります。
労災保険・拠出金全額会社負担です。労災保険料率は業種で大きく異なり、子ども・子育て拠出金は厚生年金の標準報酬に対して課されます。

社会保険料率の詳しい解説

社会保険料が労使合計で報酬の約30%に達するのは、健康保険・介護保険・厚生年金という三つの制度が同じ標準報酬を課税ベースにして重なっているためです。厚生年金だけで18.3%を占め、これは段階的な引き上げを経て固定された率です。健康保険は都道府県ごとに医療費の実績を反映して決まり、加入者の年齢構成や医療費水準の高い地域ほど高くなります。労使折半という仕組みのため本人負担は15%前後に収まりますが、会社側は同額に労災保険料と子ども・子育て拠出金を加えて負担しており、人を1人雇う実質的なコストは給与額面の約1.15倍になります。採用計画で人件費を見積もる際は、この法定福利費を織り込まないと予算が不足します。実務で判断が分かれるのは、標準報酬月額の決め方です。毎年4月から6月の報酬の平均で標準報酬月額を決定し、9月分から翌年8月分まで適用するという定時決定の仕組みが定められています。この期間に残業が集中すると1年間の保険料が高止まりするため、繁忙期が春に重なる業種では負担感が強くなります。固定的賃金に大きな変動があった場合は随時改定の対象となり、要件を満たせば年の途中でも変更されます。賞与についても標準賞与額として同じ料率で徴収され、健康保険は年間の累計額に、厚生年金は1回の支給額に、それぞれ上限が設けられています。見落とされやすいのは、年齢による変化です。40歳になると介護保険料が加わって負担率が0.8ポイントほど上がり、65歳になると介護保険料は給与天引きではなく年金からの徴収に切り替わります。70歳で厚生年金の被保険者資格を失い、75歳で後期高齢者医療制度に移るため健康保険料の徴収も変わります。給与計算では、これらの節目を誕生日基準で管理する必要があり、月の初日生まれの場合の取り扱いなど細かな規定が定められています。もう一つは、保険料が単なる負担ではなく給付と結びついている点です。厚生年金の保険料は将来の老齢厚生年金の額に反映され、標準報酬月額が高いほど受給額も増えます。健康保険料は傷病手当金や出産手当金の算定基礎にもなります。手取りを増やす目的で報酬を抑える設計は、将来の給付を減らす選択でもあります。料率は年度ごとに改定されるため、実際の計算では最新の料額表を確認してください。個別の判断は社会保険労務士など専門家に相談するのが確実です。

業界・現場での使い方

手取り額の確認

額面から社会保険料を差し引いた金額を把握し、税引き前の手取りを確認できます。

採用時の人件費見積もり

会社負担分を含めた実質的な人件費を算出し、採用計画の予算に反映できます。

賞与を含む年間負担の把握

月額と賞与の両方に保険料がかかることを踏まえ、年間の総負担を確認できます。

よくある間違い・注意点

  • 賞与には保険料がかからないと考える — 標準賞与額として同じ料率が適用されます。健康保険は年間累計、厚生年金は1回あたりの上限が定められています。
  • 会社負担を人件費に含めない — 法定福利費として給与額面の約15%が別に発生します。採用予算はこれを含めて組んでください。
  • 4〜6月の残業と保険料の関係を知らない — この期間の平均報酬で1年間の標準報酬月額が決まります。繁忙が重なると年間の負担が上がる点を理解しておいてください。

関連する規格・法規

  • 厚生労働省
  • 日本年金機構

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

介護保険料はいつから引かれますか。

40歳の誕生日の前日が属する月から徴収が始まり、65歳になる月の前月分まで給与から引かれます。65歳以降は原則として年金から徴収されます。

標準報酬月額はいつ決まりますか。

4月から6月の報酬の平均をもとに決定し、9月分から翌年8月分まで適用されます。固定的賃金の大きな変動があれば随時改定の対象になります。

料率はどこで確認できますか。

協会けんぽや健康保険組合、日本年金機構が年度ごとの料額表を公表しています。都道府県や事業の種類で異なるため、最新の表で確認してください。