育児休業給付率
賃金と休業期間から、育児休業中に受け取れる給付額を試算します。
育児休業給付率ツール
計算式と考え方
育児休業給付金は、休業開始前の賃金を基準に、最初の6か月は67%、7か月目以降は50%が支給されます。ただし基準となる賃金には上限があり、賃金月額で470,700円(賃金日額15,690円の30日分)を超える部分は反映されません。月額32万円は上限内なので、最初の6か月は約214,400円、その後は約160,000円です。12か月休業すると総額は約224.6万円になります。加えて、休業中は社会保険料が免除されるため、その分の負担がなくなります。給付金は課税されないため、手取りの賃金と比較すると、実質的な割合は額面で見るより高くなります。配偶者も取得する場合は、配偶者の賃金と休業期間から同じ式で給付額を求め、世帯の総額として合算します。配偶者の月額賃金28万円で2か月なら約375,200円で、世帯では約262.2万円になります。
給付の仕組み
| 最初の6か月 | 休業前賃金の67%。上限額が設けられている |
|---|---|
| 7か月目以降 | 50%に下がる。1歳まで、条件により最長2歳まで |
| 出生時の休業 | 子の出生後8週間以内に取得する制度。給付率が高く設定される |
| 社会保険料 | 休業中は本人負担分と事業主負担分が免除される |
育児休業給付率の詳しい解説
育児休業中の給付は、雇用保険から支給されます。休業前の賃金を基準に、最初の期間は67%、その後は50%という水準で、休業により失われる収入の一部を補います。この給付は非課税であり、また休業中は社会保険料が免除されるため、手取りの賃金と比較した実質的な割合は、額面の給付率より高くなります。67%の給付でも、手取りベースでは8割前後に相当することが多くあります。給付の基準となる賃金には上限が設けられているため、賃金が高い場合は給付率が実質的に下がります。この上限は毎年見直されるため、最新の水準を確認する必要があります。また、賃金の算定には休業開始前6か月の実績が用いられるため、その期間の残業代の多寡が給付額に影響します。制度の設計として、両親がともに取得することを促す仕組みが設けられています。父母が交代で取得する場合や、同時期に取得する場合に、給付の期間や率が優遇される制度があります。また、子の出生直後に取得できる制度が別に設けられており、通常の育児休業とは別枠で利用できます。これにより、出産直後の時期に配偶者が休業して支えることが可能になっています。社会保険料の免除は、給付とは別の大きな効果です。健康保険と厚生年金の保険料が、本人負担分と事業主負担分の両方について免除されます。免除された期間も年金の加入期間として算入され、将来の年金額の計算においても保険料を納めたものとして扱われます。この点で、単なる免除以上の価値があります。復職後の課題も考慮すべき点です。休業期間が長くなるほど、職場の状況の変化に対応する負担が増えます。また、短時間勤務を選択すると賃金が減り、それに応じて社会保険料の算定基礎も下がるため、将来の年金額に影響する可能性があります。これに対応する制度として、養育期間中の標準報酬月額の特例があり、申し出により従前の水準で年金額が計算される仕組みがあります。この申し出は本人が行う必要があるため、制度の存在を知っておくことが重要です。
業界・現場での使い方
休業の計画
期間に応じた給付の総額を把握します。
家計の見通し
休業中の収入と手取りへの影響を確認します。
配偶者との調整
両親が取得する場合の世帯での給付を試算します。
よくある間違い・注意点
- 額面の給付率だけで判断する — 給付は非課税で社会保険料も免除されます。手取りベースでは8割前後になります。
- 上限額を確認しない — 賃金が高い場合、実質的な給付率が下がります。上限は毎年見直されます。
- 復職後の年金への影響を放置する — 短時間勤務では標準報酬が下がります。特例の申し出により従前の水準で計算されます。
関連する規格・法規
- 厚生労働省
- 日本年金機構
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
給付率はどのくらいですか?
最初の6か月は67%、その後は50%です。非課税で社会保険料も免除されます。
手取りではどのくらいになりますか?
税と社会保険料の負担がなくなるため、手取りの8割前後に相当することが多くあります。
社会保険料はどうなりますか?
本人と事業主の負担分がともに免除され、年金の計算では納付したものとして扱われます。