ポンプ動力(kW)・電動機出力算定
ポンプ軸動力(水動力/効率)と電動機必要出力を即算出。年間電気代試算まで含む、設備設計・省エネ改修の判断ツール。
ポンプ動力(kW)・電動機出力算定ツール
ポンプ動力計算
水動力 Pw (kW) = 0.163 × Q (m³/min) × H (m)
軸動力 Ps = Pw / ポンプ効率η_p
電動機出力 Pm = Ps / 電動機効率η_m × 安全率(1.10-1.20)
水動力は理論値、軸動力はポンプ内部損失を含む値、電動機出力は電動機効率と余裕率を見た定格値。標準の電動機シリーズ(0.75/1.5/2.2/3.7/5.5/7.5/11/15/22 kW等)から1段大きい値を選定するのが慣例。
ポンプ効率の目安
| ポンプ種類 | 効率η_p |
|---|---|
| 大型遠心ポンプ(200kW超) | 85-90% |
| 中型遠心ポンプ(15-200kW) | 75-85% |
| 小型遠心ポンプ(1.5-15kW) | 60-75% |
| 家庭用ポンプ(1kW以下) | 40-60% |
| 渦巻ポンプ | 70-80% |
| 多段ポンプ | 60-75% |
ポンプ動力(kW)・電動機出力算定の詳しい解説
ポンプ動力は3段階で考えます。水動力=流量×全揚程で決まる理論的な仕事、軸動力=水動力÷ポンプ効率、電動機出力=軸動力÷電動機効率×余裕率。電動機標準シリーズ(0.75/1.5/2.2/3.7/5.5/7.5/11/15/22kW)から一段上を選ぶのが基本です。
省エネの観点ではインバータ制御(可変速)の導入効果が大きく、流量が定格の80%になると電力は約50%(3乗則)に減少します。従来の定速+バルブ絞りだと流量減っても電力ほぼ変わらないため、負荷変動大の系統ではインバータ化で30-50%省エネが期待できます。
ポンプ効率は運転点(H-Q曲線上の位置)に強く依存します。設計流量がBEPから外れると効率低下・振動増加が発生。改修時には現状の運転点を実測して効率を推定し、機種選定・回転数変更・インペラカットの選択肢を検討します。
業界・現場での使い方
新築設備設計
空調・給水・スプリンクラー・冷却塔のポンプ機種選定に必須。電動機容量から配電盤・ブレーカ選定も連動。
省エネ改修コンサル
既設ポンプの実運転電力を実測し、インバータ化・機種更新・BEP合わせによる省エネ効果を試算。
プラント・水処理
大型ポンプ(数十〜数百kW)は電力コストが年数千万円になるため、精密な効率管理が経営指標に。
よくある間違い・注意点
- 水動力=電動機容量として設計 — 水動力÷効率(0.7目安)÷電動機効率(0.9)×安全率(1.15)で計算しないと能力不足。
- BEPから外れた運転 — 効率低下・振動増加・軸受寿命短縮。運転点を実測してBEP付近になるよう機種選定or回転数調整。
- インバータ制御を検討せず定速機に絞る — 負荷変動大の系統で30-50%省エネ機会を逃す。3乗則で流量減が電力に大きく効く。
関連する規格・法規
- 遠心ポンプ試験方法 — 効率算定基準。
- 電動機のトップランナー基準(IE3規格)適合が原則。
- 建築設備でのポンプ設計基準。
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
水動力の簡易式は?
Pw(kW) = 0.163 × Q(m³/min) × H(m)。1立米/分・10m揚程で1.63kWの理論動力。
ポンプ効率の目安は?
家庭用0.5、小型0.6-0.7、中型0.75-0.85、大型0.85-0.90。BEP付近で最大効率。
電動機の余裕率は?
10-20%が標準。始動時トルクと連続運転許容も含めた選定。
インバータ制御でどれだけ省エネできる?
流量が80%になると電力は50%(3乗則)。負荷変動が大きい系統ほど省エネ効果大。
年間電気代を安く抑えるには?
①BEP付近運転(効率化)、②インバータ制御、③複数台並列運転で運転台数最適化、④配管損失削減。