従業員1人当りオフィス費
坪単価・従業員数・1人当りスペース(㎡)から、月額オフィス費総額と1人当りコストを即算出。
都心・地方・郊外の相場比較、フリーアドレス/固定席の面積係数、ハイブリッド勤務の削減効果まで、総務・経営企画・不動産の実務で使う数値を1画面で確認できます。
従業員1人当りオフィス費ツール
基本式
月オフィス費 = 坪単価 × (従業員数 × 1人当りスペース ÷ 3.3058)
1人当り月額 = 月オフィス費 ÷ 従業員数
1人当り年額 = 1人当り月額 × 12
1坪 = 3.3058㎡(JIS Z 8203)で換算します。
坪単価には共益費・管理費を含む「グロス表示」と含まない「ネット表示」があり、都心Aクラスビルではネット2万+共益費4千〜6千円が一般的です。
本ツールは共益費込みの実質負担額で入力する前提です。駐車場・倉庫・共用会議室スペースを別契約する場合は加算してください。
坪単価×従業員数 早見表(1人10㎡ / 月額万円)
| 坪単価 | 10人 | 30人 | 50人 | 100人 |
|---|---|---|---|---|
| 1万円(地方) | 約30 | 約91 | 約151 | 約302 |
| 1.5万(郊外) | 約45 | 約136 | 約227 | 約454 |
| 2万(標準) | 約60 | 約181 | 約302 | 約605 |
| 3万(都心) | 約91 | 約272 | 約454 | 約907 |
| 4万(丸の内級) | 約121 | 約363 | 約605 | 約1210 |
1人当りスペース(㎡)の目安
| タイプ | 1人㎡ | 特徴 |
|---|---|---|
| 詰込型・コールセンター | 4-6 | 作業効率優先、天井低め |
| フリーアドレス型 | 6-8 | ハイブリッド勤務前提 |
| 標準オフィス | 7-10 | 固定席+会議室 |
| 快適・大手基準 | 12-15 | ゆとり・応接充実 |
| 会議室多め・研究職 | 15+ | プロジェクトルーム多用 |
主要都市の坪単価相場(2026年上半期)
| エリア | Aクラス | Bクラス | Cクラス |
|---|---|---|---|
| 丸の内・大手町 | 4.5-6.5万 | 3.5-4.5万 | 2.5-3.5万 |
| 渋谷・新宿・品川 | 3.0-4.5万 | 2.5-3.5万 | 1.8-2.5万 |
| 大阪梅田・本町 | 2.5-3.5万 | 1.8-2.5万 | 1.3-1.8万 |
| 名古屋駅前・栄 | 2.0-2.8万 | 1.5-2.0万 | 1.0-1.5万 |
| 福岡天神・博多 | 1.8-2.5万 | 1.3-1.8万 | 0.9-1.3万 |
| 札幌駅前 | 1.5-2.0万 | 1.0-1.5万 | 0.7-1.0万 |
| 仙台・広島 | 1.3-1.8万 | 0.9-1.3万 | 0.6-0.9万 |
| 地方郊外 | 0.7-1.0万 | 0.5-0.8万 | 0.3-0.6万 |
従業員1人当りオフィス費の詳しい解説
固定費構成における位置づけ
オフィス賃料は人件費・システム費に次ぐ第3の固定費で、中小企業の販管費構成比では通常4〜8%、都心立地の企業では10%を超えることもあります。
売上規模と比例せず、契約期間中(通常2〜5年)は削減が難しいため、契約時の面積・立地選定が経営効率を大きく左右します。人的資本経営が浸透してきた昨今では、単なる「コスト」ではなく「採用力・生産性投資」として設計する視点も定着してきました。
コロナ後の再設計トレンド
2020年以降のリモートワーク普及で、多くの企業が1人当り面積を10㎡→6〜7㎡へと圧縮しました。フリーアドレス化+ロッカー化+ペーパーレスの3点セットで、実質的な床面積を30〜50%削減する例が主流となり、日経BP「新・オフィス最前線」(2024)では上場企業の平均面積が2019年比で28%減少したと報告されています。
一方で、雑談・偶発的コミュニケーションの減少による組織文化の希薄化が課題となり、単純な削減から「集まる価値のあるオフィス」への再設計が進んでいます。ABW(Activity Based Working)・ハドルルーム・ファミレス席・スタンディングエリア等、多様な働き方に対応するゾーニング設計が定着してきました。
相場と主要ソース
都心Aクラスビル(丸の内・大手町・虎ノ門)の坪単価は月4万〜6万円、Bクラス(渋谷・新宿・品川)で2.5万〜3.5万、地方主要都市(福岡天神・仙台・広島)で1〜1.8万、地方郊外で0.5〜1万円が2026年上半期の相場です。
フリーレント(2〜6ヶ月無料)・原状回復費用相場・敷金(通常10〜12ヶ月)の全体像も含めて総コスト比較する必要があります。三鬼商事・ザイマックス・JLLの各種オフィスマーケットレポートが定点観測の主要ソースです。
業界別ベンチマーク
1人当りコストの業界別ベンチマークとしては、IT・SaaS企業で月3〜5万円、金融・コンサルで月5〜10万円、コールセンターで月1〜2万円、製造業(工場併設本社)で月1.5〜3万円が代表値です。
人件費(月給+社保)比で言うと、賃料は通常給与総額の5〜15%レンジに収まるのが健全とされます。20%を超えると人件費圧迫が発生し、経営指標(労働生産性)の悪化が現れます。上場企業のIR資料では「1人当り床面積」を人的資本情報の一環として開示する例も増えています。
ハイブリッド勤務前提の座席設計
フレックス制・時差出勤・在宅併用の広がりで、座席数=従業員数ではない設計が主流です。ハイブリッド前提なら座席稼働率60〜70%を想定し、従業員100人に対して座席65〜70席+集中ブース10席+会議スペース20席という配分が一般化しました。
WeWork・リージャス等のシェアオフィスや、月契約の会員制コワーキングを補完的に利用してピーク時対応する企業も増えています。総面積を減らしつつ体験価値を高める「Quality per m²」の設計思想がキーワードです。
会計・税務処理のポイント
税務・会計処理では、賃料は販売費及び一般管理費(地代家賃)に計上されます。敷金は資産勘定、礼金・仲介手数料は繰延資産(20万円未満なら費用化可)、原状回復費用は退去時の修繕費として処理します。
ワンフロア面積が広い場合、部門別・プロジェクト別の配賦計算(㎡按分・人数按分)を行い、原価計算・部門別損益計算に反映するのが上場・準ずる企業の実務です。IFRS16「リース」の対象となる長期賃貸借契約は、使用権資産・リース負債として貸借対照表計上が必要となり、監査上の重要論点です。
業界・現場での使い方
総務・ファシリティ管理
移転計画・オフィスリニューアル時の面積算定に活用。従業員数と成長率(3年計画)から必要坪数を逆算し、内見・選定時の判断基準に。
フリーアドレス比率と実出社率から実効座席数を算出することで、契約面積の適正化と賃料交渉の根拠を作れます。
経営企画・CFO
固定費削減プロジェクトの効果試算。1人当りコストの現状値と業界ベンチマーク(月3〜5万円)を比較し、削減余地を可視化。
移転・縮小・拡張の意思決定資料として、5年キャッシュフローシミュレーションのインプットに使えます。
不動産・オフィス仲介
オフィス提案書・見積の裏付けとして活用。テナント候補企業に「1人当り○万円」の指標で説明することで、単純な坪数比較より説得力のある提案になります。
ハイブリッド勤務前提の面積提案(従来比30%減)も、この試算で根拠を示せます。
スタートアップ・成長企業
採用計画に応じたオフィス拡張判断。シリーズA・B期の急拡大時、半年後の従業員数×1人8㎡で必要坪数を算出。
フリーレント条件・敷金額と合わせて資金計画に組み込みます。WeWork・SPACES等のフレックス契約との比較材料としても。
人事・採用ブランディング
1人当り面積は採用市場での「働きやすさ」の可視化指標。標準10㎡以上を確保することで、Openwork・エンライトハウス等の口コミサイトでの評価向上につながります。
特に技術者・クリエイター採用では、集中スペース・打合せスペースの充実が決め手になるケースも。
店舗・多拠点経営
本社・支店・営業所別の1人当りコストを一覧化し、拠点統廃合の判断材料に。
地方拠点の坪単価5千〜1万円と都心1万5千〜2万円の差から、バックオフィス機能の地方移転(BPO・シェアードサービス化)の投資対効果を試算できます。
ケーススタディ:実務での試算例
ケース1:スタートアップの初期オフィス選定
- 従業員数:15人(6ヶ月後20人予定)
- 候補A:渋谷坪2.8万・120㎡ → 月102万・1人5.1万円
- 候補B:五反田坪2.0万・160㎡ → 月97万・1人4.9万円(20人時4.85万)
- 判断:将来対応・単価面でBが有利、フリーレント3ヶ月付きで初期コスト圧縮
ケース2:リモートワーク移行後の面積縮小
- 従業員100人・週2出社(実効60人)・現状坪単価2.5万・300坪
- 現状:月750万・1人7.5万円(月・実際稼働率33%)
- 縮小案:200坪へ移転 → 月500万・1人5万円 年間3000万円削減
- フリーアドレス導入で座席65席+集中ブース+会議室で運用可
ケース3:本社機能の地方分散(BPO)
- 都心本社40人(坪3万・120坪) → 月1,080万・1人27万円
- 福岡サテライトへ経理・総務15人移転(坪1万・50坪)
- 都心25人分80坪+福岡50坪 = 月770万 年間3720万円削減
- 移転コスト・引越し補助を差引いて2年でペイバック
ケース4:M&Aによる統合効率化
- A社(50人×80坪)+B社(30人×50坪) = 130坪
- 統合後80人×1人7.5㎡ = 195㎡ = 59坪
- 坪2.5万で月147万 → 統合前A社200万+B社125万=325万
- 年間2140万円のコストシナジー
ケース5:新拠点開設(福岡サテライト)
- エンジニア10人体制、天神Bクラス坪1.5万×40坪
- 月額60万・1人6万円、東京本社比で30%削減
- Uターン・Iターン人材確保で採用単価も低減
- 初期投資(内装+什器)は坪あたり15-25万円が相場
オフィス契約・移転チェックリスト
- 1. 面積算定 — 現状人数×成長率×1人8〜10㎡で必要坪数を試算。フリーアドレス比率50〜70%を前提に、実需要は7掛けまで圧縮可能。
- 2. 立地・グレード — 顧客訪問頻度・採用ターゲット・通勤利便性から、Aクラス/Bクラス/シェアオフィスの選択を決定。
- 3. 賃料条件 — グロス(共益費込み)換算、フリーレント2〜6ヶ月、敷金10〜12ヶ月、更新料の有無を確認。
- 4. 契約形態 — 定期借家(2〜5年)/普通借家/シェアオフィス月契約のメリット・デメリット比較。
- 5. 内装工事 — B工事(貸主指定業者)・C工事(自由選定)の切分け確認。坪15〜25万円が相場。
- 6. 原状回復義務 — 特約内容の精読。スケルトン渡し/現状渡しで数百万円の差。
- 7. 会計処理 — IFRS16対象か、日本基準か、按分方法(部門別)を経理と事前調整。
- 8. 移転コスト — 引越し費・IT移設費・登記変更費・名刺再作成・取引先通知の総額試算。
よくある間違い・注意点
-
共益費・管理費を除いて坪単価比較
表示賃料だけで判断すると2〜3割の誤差。共益費は坪あたり3千〜6千円(都心)が別途かかることが多く、実質負担額は表示×1.15〜1.30倍。必ずグロス(全額込み)で比較する。
-
更新料・原状回復費用の見落とし
3〜5年契約の更新料(通常1ヶ月分)、退去時の原状回復費(坪あたり3〜10万円が相場)を初期試算に入れないと、実質コストが2〜3割上振れる。特に高級ビルほど原状回復単価が高い。
-
フリーアドレス=座席削減の即断
実出社率の実測なしにドラスティックに削減すると、繁忙期・重要会議日に席不足となり社員満足度が低下。過去6ヶ月の入館ログから稼働率を測ってから計画する。
-
共用面積(通路・会議室)の除外忘れ
「1人10㎡」は共用込みが標準。純執務スペースだけだと6〜7㎡相当。図面の有効率(専有面積÷契約面積)は通常60〜70%で、これを考慮せず面積計画すると必要面積を過小評価する。
-
成長率を織り込まない契約
定期借家契約(2〜5年)途中の増床は難しく、隣接区画がすぐ確保できるとは限らない。3年後の従業員数×1.5〜2倍で余裕を持つか、シェアオフィス併用で調整可能な設計にする。
-
働き方の質を数字だけで判断
単純な削減だけでは、社員の集中・偶発コミュニケーション・帰属意識が低下。1人当り面積の削減率と離職率の相関を検証している事例も多く、KPIバランスが重要。
関連する規格・法規
- 労働安全衛生規則 第600条— 労働者1人当りの気積10㎥以上(概ね床面積4㎡×天井高2.5m)を確保する義務。詰込型オフィスの下限根拠。
- 事務所衛生基準規則— 事務室の照度・室温・湿度・換気・トイレ設置数(男女別・人数比)などの最低基準を規定。
- 建築基準法 施行令 第19条— 事務室の採光・換気(有効開口・機械換気設備)基準。
- IFRS16「リース」・ASBJ実務対応報告 リース会計基準改正— 長期賃貸借契約の使用権資産・リース負債計上義務。
- 消防法・防炎規制— 特定用途(11階以上・特定小規模含む)のカーペット・カーテンの防炎表示義務。
- JIS Z 8203「国際単位系(SI)」— 1坪=3.3058㎡の公式換算根拠。
- 三鬼商事「オフィスマーケット月次レポート」— 主要5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のAクラスビル空室率・平均賃料の公表統計。
- JLL・ザイマックス・CBRE 各種オフィス市況レポート— 都市別・グレード別の相場データ。
※本ツールは公的基準・業界相場に基づく参考計算です。実際の賃貸借契約・会計処理・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁・顧問税理士の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
坪2万・30人・10㎡/人の月費用は?
約181万円(30人×10㎡=300㎡=約91坪×2万円)。1人当り約6万円/月、年72万円。都心Bクラス相場の代表値です。
1人当りの標準スペースはどのくらい?
従来の日本オフィスは10㎡前後(3坪)が標準でしたが、ハイブリッド勤務普及で6〜8㎡に縮小するケースが増加中。詰込型4〜6㎡、快適型12〜15㎡がレンジ。座席稼働率と会議室数を加味して設計します。
都心・地方の坪単価差はどのくらい?
2026年上半期時点で、都心Aクラス4〜6万、Bクラス2.5〜3.5万、地方主要都市1〜1.8万、地方郊外0.5〜1万円。同じ100人でも都心と地方で月額500万円以上の差が生じます。
フリーアドレスで何%削減できる?
座席稼働率60〜70%前提で、床面積を20〜30%削減できるのが一般的。ロッカー化+ペーパーレス+集中ブース設置と組合せると、40〜50%の削減事例もあり。ただし出社率と繁忙期のバッファは要確認。
共益費・管理費は坪単価に含まれる?
ビル・契約により異なります。グロス表示は含む、ネット表示は別途。都心Aクラスビルは共益費3千〜6千円/坪が別途かかることが多いため、比較時は必ずグロス換算します。
契約時の敷金・礼金の相場は?
都心オフィスの敷金は賃料10〜12ヶ月が一般的、地方は6〜10ヶ月。礼金は通常なし、代わりに仲介手数料1ヶ月分。フリーレント2〜6ヶ月付きで初期負担を軽減する例が増えています。
コワーキング・シェアオフィスとの比較は?
WeWork・リージャス等は1席月4〜10万円(会議室・受付・光熱費込)。20人以下の少人数、拠点分散、初期投資を抑えたい場合に有利。50人以上の中規模になると自社契約の方が単価安になる転換点があります。
1坪は何㎡?
1坪=3.3058㎡(JIS Z 8203)。逆に1㎡=約0.3025坪。10坪≒33㎡、100坪≒330㎡が概算です。
IFRSでの会計処理はどうなる?
IFRS16では、原則1年超のリースは使用権資産・リース負債として貸借対照表計上します。短期リース(1年以内)・少額資産は例外扱い。日本基準も2027年頃に類似ルールに改正予定です。
労働安全衛生規則の最低面積基準は?
労働者1人当り気積10㎥以上(床面積約4㎡×天井高2.5m)。設備等を除いた実質面積が対象で、これを下回ると違法。詰込型オフィス設計時の絶対下限です。
敷金と保証金の違いは?
実質は同じ「担保金」ですが、契約書上「敷金」は民法上の規定に従い返還義務が明確、「保証金」は特約(償却条項)で一部返還しない設計が可能。オフィスでは保証金表記が多く、償却1〜3ヶ月分などが特約されるケースがあります。
移転コストは総額でいくら見ておくべき?
目安として、内装工事費(坪15〜25万円)+引越し費(1人3〜5万円)+IT移設(1人5〜10万円)+登記・名刺再作成(数十万円)。50人規模の移転で総額1500〜3000万円が相場です。
用語集
- 坪単価
- 1坪(3.3058㎡)あたりの月額賃料。オフィス市場の標準指標。
- グロス表示 / ネット表示
- グロスは共益費込みの全額表示、ネットは共益費別途。実質負担額の比較にはグロス換算が必須。
- Aクラスビル
- 基準階面積200坪以上、築年数10年以内、天井高2.7m以上の高級オフィスビル。丸の内・大手町等の代表格。
- フリーアドレス
- 固定席を廃止し、出社時に空席を選んで使う方式。稼働率変動への柔軟対応が可能。
- 1人当り面積
- 執務室+共用部を含む契約面積÷従業員数。日本標準は約10㎡/人。
- 有効率(専有率)
- 契約面積のうち実際に執務・使用できる面積の割合。通常60〜70%。
- フリーレント
- 契約期間の一部を賃料無料にする条件。都心では2〜6ヶ月が一般化。
- 定期借家契約
- 契約期間満了で終了する借家契約。更新なしで再契約となる。
- IFRS16
- 国際会計基準のリース会計基準。長期賃貸借を使用権資産として計上義務化。
- 原状回復費用
- 退去時に貸主に返還するために必要な内装撤去・補修費用。坪あたり3〜10万円が相場。
- ABW(Activity Based Working)
- 業務内容に応じて働く場所を選ぶ働き方。固定席・集中席・打合せ席・カフェ席等をゾーニング。
- B工事・C工事
- B工事はビル指定業者による工事、C工事は入居者が自由選定できる工事。契約時の切分け明確化が重要。
まとめ・実務ポイント
業界別ベンチマーク
従業員1人当りオフィス費は、経営指標として月3〜10万円レンジが業界別ベンチマーク。IT・SaaSで3〜5万、金融・コンサルで5〜10万、コールセンター1〜2万、地方拠点で1〜3万が代表値です。
人件費比では総給与の5〜15%が健全レンジで、20%超は見直しシグナルです。
ハイブリッド前提の再設計
ハイブリッド勤務前提の再設計では、座席稼働率60〜70%・フリーアドレス比率50〜70%が現実解。1人面積を10㎡→6〜8㎡に圧縮して30%削減する事例が主流化しています。
ただし、削減一辺倒ではなく、集中スペース・偶発コミュニケーションの質を維持する「Quality per m²」の視点が2025年以降のトレンド。オフィスは単なる「コスト」ではなく「採用・生産性投資」として設計する時代です。
実務でのワークフロー
本ツールを使って、まず現状の1人当りコストを算出し、業界ベンチマークと比較。次に将来の従業員数×1.2〜1.5倍で必要坪数を試算し、契約更新・移転タイミングでの最適化を検討してください。
意思決定の際は、賃料単体でなく、共益費・敷金・原状回復・移転コストを含めた5年トータルコストで判断するのがCFO実務の定石です。
参考文献・公的リソース
- 国土交通省「土地・不動産・建設業」統計データmlit.go.jp
- 厚生労働省「事務所衛生基準規則」mhlw.go.jp
- 厚生労働省「労働安全衛生規則」mhlw.go.jp
- 三鬼商事「オフィスマーケットデータ月次レポート」e-miki.com
- ザイマックス総研「オフィス市況調査」soken.xymax.co.jp
- JLL「オフィスマーケット・アウトルック」jll.co.jp
- CBRE「オフィスマーケットビュー」cbre.co.jp
- 日本オフィス家具工業会「オフィス設計指針」joifa.gr.jp
- 企業会計基準委員会(ASBJ)「リース会計基準」asb.or.jp