計算ツール
ミルクラン巡回集荷調達物流コスト削減

ミルクラン集荷の削減効果計算

取引先数と個別便の単価、巡回1便が回る社数から、巡回集荷への切替による削減額・削減率・年間効果を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ミルクラン集荷の削減効果計算ツール

個別便の月額は取引先数×1回単価×月間回数で12社×18,000円×20回=4,320,000円です。巡回便は1便が回れる4社に積載率75%を掛けて3社となり、12社には4便が必要。85kmのうち50kmを超える35km分が1kmあたり250円で加算され1便46,750円、4便×20回で3,740,000円です。差引580,000円、削減率13.43%、年間では6,960,000円になります。

集荷方式別の特徴

方式費用の決まり方向く条件
個別便(取引先ごと)社数×回数1社あたりの物量が多い
巡回集荷(ミルクラン)便数×回数少量の取引先が近接している
共同集荷(他社と混載)持分に応じた按分単独では便を仕立てられない
引取物流への切替自社の車両原価物量が安定し車両を確保できる

1便が回る社数別の比較(12社・個別18,000円・巡回46,750円・月20回・積載率75%)

1便の訪問社数必要な便数巡回便の月額
3社6便5,610,000円
4社4便3,740,000円
6社3便2,805,000円
8社2便1,870,000円

※参考計算です。車両仕様・機材・商慣習・取引条件によって数値は変わるため、実際の運用条件で検証してください。

ミルクラン集荷の削減効果計算の詳しい解説

ミルクランで費用が下がるのは、車両の走行そのものではなく発着の回数が減るからです。取引先ごとに便を仕立てれば12社に12回の発着が必要ですが、1便で3社を回れば4便で済みます。既定値では個別便4,320,000円に対して巡回便3,740,000円となり、月580,000円の差が出ます。削減の源泉は車両の空きスペースを埋めることにあり、1便あたりの訪問社数と積載率が結果を左右します。

判断が分かれるのは巡回のルートをどこまで詰めるかです。訪問社数を増やせば1社あたりの費用は下がりますが、走行距離が伸びて後半の取引先の集荷時刻が遅くなります。集荷が遅れれば納入先での受入に間に合わず、翌日の生産に影響します。実務では時間の制約を先に置き、その範囲で回れる社数を上限として費用を計算する順序のほうが安全です。

見落とされやすいのは荷姿と積み下ろしの順序です。複数社の荷を1台に積むため、先に積んだ荷が奥に入り、降ろす順序と積む順序が合わないと現場で積み替えが発生します。パレットの規格が社ごとに違えば隙間も増えます。各社での待機時間も積み上がり、1社10分の遅れでも4社回れば40分です。距離が延びれば加算される費用も見込む必要があります。

条件による違いとして、取引先が地理的に近接していれば巡回の効果は大きく、散在していれば走行距離の増加が削減額を打ち消します。1社あたりの物量が多い場合は1便で2社しか回れず、個別便との差は縮みます。引取物流に切り替えれば運賃の主導権を持てる一方、車両の手配と欠品時の責任を自社で負うことになるため、取引条件の整理が前提になります。

導入の進め方としては、いきなり全社を巡回に切り替えるのではなく、地理的にまとまった数社から試すのが安全です。試行の期間に集荷時刻の遅れ、積み替えの発生、待機の長さを記録し、想定した削減額が実際に出ているかを確認します。効果が確認できた区域から順に広げれば、うまくいかなかったときの影響を小さく抑えられます。取引先の側にも、集荷時刻が固定されることで出荷準備の締切が早まるといった負担が生じるため、事前の説明と合意が欠かせません。運送会社を選ぶ際は、ルート設計に協力してもらえるかが改善の速さを左右します。

業界・現場での使い方

調達物流の見直し

取引先ごとの個別便を巡回に集約した場合の削減額を試算し、切替の可否を判断します。

製造業の部品調達

少量多品種の仕入先をまとめて回るルートを設計し、月額の物流費を比べます。

物流会社の提案

荷主に対して巡回集荷の効果を数値で示し、便数と単価の組み合わせを提示します。

取引条件の交渉

納入運賃込みの取引から引取物流へ切り替える場合の費用差を確認します。

よくある間違い・注意点

  • 走行距離の削減だけで効果を見る — 削減の主因は発着回数の減少で、距離はむしろ伸びる場合があります。
  • 集荷時刻の制約を後回しにする — 訪問社数を増やすと後半の集荷が遅れ、翌日の生産に影響します。
  • 積み下ろしの順序を設計しない — 降ろす順と積む順が逆になると、現場での積み替えが発生します。
  • 距離超過の加算を計算に入れない — ルートが長くなると1便の単価が上がり、削減額が目減りします。
  • パレット規格の違いを無視する — 規格が揃わないと隙間が増え、想定した積載率に届きません。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

12社を巡回に切り替えるといくら削減できますか?

既定値で月580,000円、年間6,960,000円の削減となり、削減率は13.43%です。

1便で何社まで回れますか?

荷量と集荷時刻の制約で決まります。近接した少量の仕入先なら4〜8社、遠方なら2〜3社が目安です。

積載率が低いと便数が増えるのはなぜですか?

1便に積める量が減り、同じ社数を回りきれなくなるためです。車格の見直しで改善する場合があります。

削減額がマイナスになる条件は何ですか?

取引先が散在して便数が減らない場合や、個別便の単価がもともと低い場合です。

巡回集荷の運賃はどう決めますか?

便あたりの定額に距離の加算を組む形が一般的です。訪問社数による加算を設ける契約もあります。

共同集荷とミルクランは違いますか?

ミルクランは自社の仕入先を巡回する形、共同集荷は複数の荷主が車両を共有する形を指します。

切替時に注意すべき点は何ですか?

集荷時刻の合意、荷姿の統一、積み下ろし順の設計、遅延時の連絡経路を先に決めておくことです。

引取物流にすると必ず安くなりますか?

運賃の主導権は持てますが、車両手配と欠品時の責任を負います。総額での比較が必要です。