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トラック輸送費

距離と車両条件から、トラック輸送の原価と1kmあたりの単価を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

トラック輸送費ツール

計算式と考え方

往復を基準に原価を積み上げます。片道400kmなら往復800kmで、燃費3.5km/L・軽油155円なら燃料費は約35,429円です。平均速度55km/hで走行14.5時間、待機を往復で4時間加えると拘束時間は約18.5時間となり、時間単価2,600円で人件費は約48,218円です。高速料金は往復19,000円、大型車の車両費と管理費を1kmあたり25円とすると20,000円で、往復原価は約122,647円になります。帰り便の実車率40%を見込んで配賦すると片道あたり約87,605円、1kmあたり約219円、積載8tでは1tあたり約10,951円です。

車両区分と原価の目安

大型(10t)1kmあたり150〜300円。長距離幹線輸送の主力で積載効率が高い
中型(4t)1kmあたり120〜220円。中距離と地場配送の中心
小型(2t)1kmあたり100〜180円。市街地の配送に適する
軽貨物1kmあたり60〜120円。小口の宅配や緊急配送に用いられる

トラック輸送費の詳しい解説

トラック輸送の原価は、燃料費、人件費、高速道路料金、車両にかかる固定費の4つで大半が構成されます。このうち人件費が最も大きく、長距離では原価の4割前後を占めることも珍しくありません。人件費は走行時間だけでなく、荷積みと荷降ろし、そして待機の時間にも発生します。待機時間は荷主側の事情で生じることが多く、運送事業者にとっては制御しにくい費用でありながら、原価には確実に上乗せされます。この待機時間を短縮する取り組みが業界の課題とされているのは、費用と労働時間の両面に効くためです。原価を考えるうえで欠かせないのが、帰り便の扱いです。片道だけの輸送であっても、車両と運転者は出発地に戻る必要があり、その走行費用と時間は発生します。復路に別の荷物を積めれば費用は二つの輸送に分散されますが、空車で戻れば往復分の費用を往路の運賃で賄うことになります。実車率が原価に直結するのはこのためで、地域間の荷物の流れに偏りがある区間では、片方向の運賃が高くなる傾向があります。求荷求車の仕組みや帰り便の情報共有が重視されるのは、この構造を緩和するためです。労働時間の規制は原価の前提を変えました。運転者の時間外労働に上限が設けられ、1日の拘束時間や連続運転時間にも基準が定められています。これにより、以前は1人で1日に走破していた距離が難しくなり、中継輸送や交替運転、鉄道や船舶への転換といった対応が必要になる場面が増えました。長距離の区間ほど影響が大きく、運賃の上昇要因として働いています。燃料費は変動が大きい要素です。燃費は車両の状態、積載重量、走行の条件で変わり、大型車では3km/Lから4km/L程度が一般的です。燃料価格が10円動けば、往復800kmの運行で2,000円以上の差が生じます。この変動を運賃に反映させる仕組みとして燃料サーチャージがありますが、導入の状況は取引ごとに異なります。運賃の交渉においては、燃料価格の変動をどちらが負担するかを明確にしておくことが実務的な備えになります。固定費の配分も判断が分かれる部分です。車両の減価償却、保険料、自動車税、車検と整備、営業所の費用、管理部門の人件費は、走行距離に直接比例するわけではありません。これらを1kmあたりに換算して配賦する方法が実務では使われますが、稼働率が下がると1kmあたりの負担が増えるという性質があります。年間の走行距離を多く見込んで単価を設定すると、稼働が落ちたときに赤字になります。運賃の水準を判断する際は、原価に加えて適正な利益を確保できる水準かを確認する必要があります。標準的な運賃の目安が国から示されており、交渉の材料として活用されています。

業界・現場での使い方

原価の把握

距離と車両条件から片道あたりの輸送原価を算出します。

運賃の検証

提示された運賃が原価に対して妥当かを確認します。

運行計画の確認

往復の拘束時間から2日行程や交替運転の必要性を判断します。

よくある間違い・注意点

  • 片道の走行分だけで原価を計算する — 車両と運転者は戻る必要があります。復路の実車率を前提に配賦しないと原価を過小に見積もります。
  • 待機時間を計算に入れない — 荷積みと待機の時間にも人件費が発生します。往復で4時間を超えることも珍しくありません。
  • 拘束時間の上限を確認しない — 1日の拘束時間には基準があります。超える行程は2日行程か交替運転の前提で計画する必要があります。

関連する規格・法規

  • 国土交通省
  • JIFFA

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

1kmあたりいくらが目安ですか?

大型車で150〜300円という範囲が一つの目安です。距離、待機時間、実車率で大きく変わります。

なぜ運賃が上昇していますか?

労働時間の規制、運転者の不足、燃料価格の上昇が重なっているためとされています。

帰り便の実車率はどのくらいですか?

区間により差が大きく、地域間の荷物の流れの偏りが影響します。低いほど片道の原価は上がります。