計算ツール
genka経理簿記会計

定額減価償却

取得価額と耐用年数から、定額法と定率法の減価償却費を比較します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

定額減価償却ツール

計算式と考え方

定額法の償却率は「1 ÷ 耐用年数」で求めます。耐用年数6年なら0.167で、取得価額300万円に対して年間約50万円が償却費になります。定率法(200%定率法)の償却率は定額法の2倍の0.333で、初年度は帳簿価額に対して約100万円が償却されます。取得が期首でない場合は月割りとなり、期首から1か月目の取得なら12か月分が計上されます。定率法では償却費が一定の水準を下回った時点で、残存期間で均等に償却する方式に切り替わる仕組みがあり、耐用年数内で償却が完了するよう設計されています。

償却方法の比較

定額法毎年同額。計画が立てやすく、建物などで強制適用される
定率法初期に多く償却。早期に費用化でき節税効果が前倒しになる
月割り取得した月から期末までの月数で按分する
少額資産10万円未満は全額費用、30万円未満は特例により一括処理が可能

定額減価償却の詳しい解説

減価償却は、長期にわたって使用する資産の取得費用を、その使用期間に配分して費用計上する仕組みです。購入した年に全額を費用とすると、その年だけ利益が大きく減り、その後の年は費用が発生しないという不自然な損益になります。使用する期間に応じて配分することで、収益と費用の対応が図られます。定額法と定率法の違いは、費用を計上する時期の配分にあります。定額法は毎年同額を計上するため、損益の見通しが立てやすく、また計算も単純です。定率法は初期に多くの費用を計上するため、早期に費用化できます。設備投資の直後は収益が上がりにくい一方で費用が大きくなるため、税負担が軽くなるという効果があります。総額は同じであるため、どちらが有利かは資金繰りと利益の状況によって決まります。適用できる方法には制約があります。建物、建物附属設備、構築物については定額法が強制され、選択の余地がありません。それ以外の資産については、法人と個人で法定の方法が異なり、変更する場合は届出が必要です。この選択は一度行うと簡単には変更できないため、方針を定めて運用することになります。定率法には、償却が耐用年数内に完了するための仕組みがあります。帳簿価額に一定率を掛ける方式では、理論上いつまでも残額が残るため、償却費が一定の水準を下回った時点で、残りの期間で均等に償却する方式に切り替わります。この切り替えにより、耐用年数の最終年に帳簿価額がほぼゼロになるよう設計されています。少額の資産については、簡便な処理が認められています。取得価額が10万円未満のものは、取得した年に全額を費用とできます。また、中小企業者等については、30万円未満の資産について年間の合計額に上限を設けたうえで、一括して費用計上できる特例があります。これらを活用することで、事務の負担を減らしつつ早期の費用化が図れます。耐用年数については、資産の種類ごとに法令で定められています。実際の使用可能期間とは必ずしも一致せず、税務上の計算のための基準として機能します。中古の資産を取得した場合は、経過年数に応じた短い年数を用いる計算方法が定められています。

業界・現場での使い方

税務の計算

年度ごとの償却費と節税効果を把握します。

方法の比較

定額法と定率法の費用計上の違いを確認します。

設備投資の計画

投資後の損益への影響を年度別に見積もります。

よくある間違い・注意点

  • 建物に定率法を適用する — 建物と建物附属設備、構築物は定額法が強制されます。選択できません。
  • 取得月の月割りを忘れる — 期中に取得した場合、初年度は月数で按分します。
  • 少額資産の特例を使わない — 10万円未満は全額費用、30万円未満は特例の対象です。事務負担も減ります。

関連する規格・法規

  • 日本商工会議所簿記
  • 企業会計原則

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

定額法と定率法のどちらが有利ですか?

総額は同じです。早期に費用化したいなら定率法、損益を平準化したいなら定額法が適します。

方法は自由に選べますか?

建物などは定額法が強制されます。それ以外は届出により選択できますが、変更には手続きが必要です。

中古資産の耐用年数は?

経過年数に応じた短い年数を用いる計算方法が定められています。