EC転換率
セッション数と注文数から、ECサイトの転換率と改善余地を試算します。
EC転換率ツール
計算式と考え方
転換率は「注文数 ÷ セッション数 × 100」で求めます。12万セッションで2,400件の注文なら2.0%です。月商は注文数×単価で1,800万円になります。購入までの各段階を分解すると、カート投入率は8.0%、カート投入から注文までの放棄率は75%、決済画面到達から完了までの率は約57%です。この分解により、どの段階で離脱が集中しているかが把握できます。転換率を目標の2.5%に引き上げられれば、注文数は3,000件となり、月商は450万円増える計算です。
業種別の転換率の目安
| 食品・日用品 | 3.0〜4.0%。リピート購入が多く高い水準 |
|---|---|
| 化粧品 | 2.0〜3.0%。定期購入の比率が転換率を押し上げる |
| 総合・雑貨 | 1.5〜2.5%。品揃えと検索性が効く |
| ファッション・家電 | 1.0〜1.5%。比較検討が長く1回の訪問で決まりにくい |
EC転換率の詳しい解説
ECサイトの転換率は業種によって大きく異なります。食品や日用品のように購入判断が速く、リピートが前提の商材では3%を超えることも珍しくない一方、ファッションや家電のように比較検討に時間をかける商材では1%台にとどまります。この違いは商材の性質によるもので、他業種の数値を目標にすることは適切ではありません。改善の出発点は、購入プロセスの分解です。全体の転換率だけを見ていても、どこに問題があるかは分かりません。商品ページの閲覧、カートへの投入、決済画面への到達、注文の完了という段階に分け、それぞれの通過率を測定することで、離脱が集中している箇所が特定できます。カート投入率が低いなら商品ページや価格に課題があり、カート投入後の放棄が多いなら送料や決済手段に課題があると推定できます。カート放棄の主な理由は広く調査されており、想定外の追加費用(送料や手数料)、会員登録の強制、決済手段の不足、入力項目の多さが上位に挙がります。特に送料は、カートに入れた後で初めて表示される設計だと、その時点で放棄につながります。事前に送料無料の条件を明示する、商品ページで送料を表示するといった対応が有効です。会員登録の強制も大きな障壁で、ゲスト購入を可能にするだけで転換率が改善する例が多く報告されています。決済手段の充実も効果的です。クレジットカードだけでなく、コンビニ払い、後払い、各種のスマートフォン決済に対応することで、それぞれの手段を好む層を取りこぼさずに済みます。特にスマートフォンからの購入では、住所とカード情報の入力を省ける決済手段の有無が大きな差になります。改善の検証には、A/Bテストが有効です。ただし、統計的に意味のある差を検出するには十分なサンプル数が必要で、転換率が低いサイトでは検証に時間がかかります。小規模なサイトでは、明らかな障壁の除去(送料の明示、ゲスト購入の許可、入力項目の削減)から着手するほうが効率的です。
業界・現場での使い方
EC運営
転換率を業種平均と比較し、改善余地を把握します。
課題の特定
購入プロセスを分解し、離脱の集中箇所を見つけます。
目標設定
転換率の改善による売上増を試算します。
よくある間違い・注意点
- 他業種の数値を目標にする — 商材の性質により適正値が大きく異なります。同業種での比較が必要です。
- 全体の転換率だけを見る — どの段階で離脱しているか分かりません。プロセスを分解して測定してください。
- 送料をカート投入後に表示する — 放棄の主要因です。事前に条件を明示するだけで改善します。
関連する規格・法規
- 日本ECコンサル協会
- SaaStr
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
転換率の目安は?
業種によります。食品で3〜4%、総合で1.5〜2.5%、ファッション・家電で1〜1.5%が一般的です。
カート放棄の主な理由は?
想定外の送料、会員登録の強制、決済手段の不足、入力項目の多さが上位に挙がります。
何から改善すべきですか?
プロセスを分解して離脱の集中箇所を特定してください。明らかな障壁の除去が最も効率的です。