クリーニング店月商
取扱点数と単価から、クリーニング店の月商と収益性を試算します。
クリーニング店月商ツール
計算式と考え方
月商は「1日の取扱点数 × 平均単価 × 営業日数」で求めます。180点・480円・26日で約225万円です。取次店の場合、洗いの工程を工場に外注するため、売上の4割前後が外注費になります。この例では約94万円で、粗利は約131万円です。家賃25万円、人件費60万円、その他15万円の固定費100万円を引いた営業利益は約31万円になります。損益分岐となる取扱点数は、1点あたりの粗利278円で固定費を割り、営業日数で除して1日約138点という計算です。
収益構造の要点
| 取次店 | 洗いは工場に外注。売上の4割前後が外注費だが設備投資が不要 |
|---|---|
| 自家工場 | 外注費は不要だが設備投資と技術者が必要。固定費が重い |
| 季節変動 | 衣替えの時期に集中。年間の平準化が課題 |
| 高単価品 | ダウン、着物、革製品。技術と設備が必要だが単価が高い |
クリーニング店月商の詳しい解説
クリーニング業は、洗濯機と乾燥機の普及、そして衣類のケア方法の変化により、市場が縮小してきた業種です。特に在宅勤務の広がりでスーツやワイシャツの需要が減少し、経営環境は厳しさを増しています。この環境で収益を維持するには、点数を増やすか、単価を上げるか、コストを下げるかのいずれかが必要になります。取次店の形態では、洗いの工程を工場に外注するため、設備投資が不要で開業のハードルが低い反面、売上の4割前後が外注費として出ていきます。粗利率は6割程度で、そこから家賃と人件費を賄う構造です。立地と客数がそのまま収益に直結するため、住宅地や駅前といった動線上の立地が重要になります。自家工場を持つ形態では外注費が不要になりますが、洗浄機や乾燥機、プレス設備への投資と技術者の確保が前提となり、固定費が重くなります。取扱点数が一定の規模に届かなければ、外注のほうが利益が残るという判断もあり得ます。単価を上げる手段として、高付加価値のサービスが挙げられます。ダウンジャケット、着物、革製品といった特殊な素材は、通常の衣類より単価が数倍高く、技術力が求められるため価格競争になりにくい領域です。しみ抜きや修理といった付随サービスも、単価向上に寄与します。これらは工場の技術力に依存するため、提携先の選定が重要になります。利便性による差別化も進んでいます。集配サービスにより店舗まで足を運ぶ必要をなくす、24時間受け取れるロッカーを設置する、宅配で全国から受け付けるといった方法です。これらは新たな顧客層を開拓する手段であると同時に、店舗の立地の制約を緩和します。一方で、集配には人員と車両が必要で、そのコストに見合う受注量を確保できるかが課題になります。季節変動への対応も経営上の論点です。衣替えの時期に需要が集中し、閑散期には稼働が落ちます。保管サービスは、この変動を平準化しつつ追加収入を得る手段として広がっています。人件費が固定費の大部分を占めるため、繁閑の差を埋めることが利益率の改善に直結します。なお、ここで用いた単価や外注費率は一般的な水準を置いたもので、提携先や取扱量、地域の相場によって変わります。自店の実績値に置き換えて試算してください。
業界・現場での使い方
店舗経営
月商と営業利益を把握し、収益改善の余地を確認します。
開業計画
必要な取扱点数を算出し、立地の妥当性を判断します。
損益管理
損益分岐点を把握し、日々の目標を設定します。
よくある間違い・注意点
- 外注費率を確認せずに計画する — 売上の4割前後を占めます。粗利率の前提が変わると計画が成り立ちません。
- 季節変動を平均で考える — 衣替えの時期に集中します。閑散期の固定費負担を織り込んでください。
- 単価の引き上げを検討しない — 点数の増加は容易ではありません。高付加価値サービスによる単価向上が現実的です。
関連する規格・法規
- 業界標準
- 経営教科書
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
外注費の相場は?
取次店の場合、売上の40%前後が一般的です。提携先と取扱量により変動します。
収益を改善するには?
高単価品の取り扱いと、集配や保管といった付加サービスによる単価向上が中心になります。
損益分岐点はどう見ますか?
固定費を1点あたりの粗利で割り、営業日数で除します。1日あたりの必要点数が算出できます。