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法人実効税率

所得と資本金の区分から、法人にかかる税金の総額と実効税率を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

法人実効税率ツール

計算式と考え方

法人にかかる税金は、法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税、特別法人事業税の複数から成ります。中小法人では年800万円までの所得に15%の軽減税率が適用され、それを超える部分は23.2%です。これに地方法人税(法人税額の10.3%)、法人住民税(法人税額に対する税率で自治体により異なる)、法人事業税(中小法人は所得400万円以下3.5%、800万円以下5.3%、超過分7.0%)、特別法人事業税(事業税額の37%、外形標準課税法人は260%)が加わります。さらに赤字でも課される法人住民税の均等割があり、資本金等の額と従業者数で決まります。本ツールは中小法人を資本金1千万円超1億円以下、大法人を1億円超10億円以下として、従業者50人以下なら中小18万円・大法人29万円、50人超なら中小20万円・大法人53万円を見込みます。課税所得2,000万円・東京都・従業者20人の中小法人なら税額の合計は約662万円、課税所得に対する負担率は33%前後です。なおこの負担率は各税額の単純合計を課税所得で割ったもので、事業税が損金に算入されることを織り込む法定実効税率(大法人で約30%)よりやや高めに出ます。

法人にかかる主な税

法人税国税。中小法人は年800万円まで15%、超過分は23.2%
地方法人税国税。法人税額の10.3%
法人住民税地方税。法人税額に対する税率と、赤字でもかかる均等割がある
法人事業税・特別法人事業税地方税。所得に対して課される

法人実効税率の詳しい解説

法人の税負担を理解するには、複数の税が積み重なる構造を把握する必要があります。単に法人税率23.2%と言っても、これは国税の法人税だけであり、実際の負担はこれに地方税が加わった実効税率で見ることになります。日本の法定実効税率は大企業で30%前後、中小企業では所得水準により21%から30%程度まで変動します。所得が増えるほど軽減税率の適用部分の比重が下がるため、同じ中小法人でも所得規模によって実効税率が変わる構造になっています。中小法人への軽減措置は重要で、年800万円までの所得には15%という低い税率が適用されます。これは所得800万円までなら税負担が大きく抑えられることを意味し、複数の事業を法人に分ける、役員報酬で所得を調整するといった判断の背景になっています。ただし過度な節税を目的とした法人の分割は、税務上否認されるリスクがあります。また中小法人の判定は資本金1億円以下が基本ですが、大法人の子会社などは対象外となる場合があり、資本構成によって適用の可否が変わります。赤字の場合でも法人住民税の均等割は課され、資本金と従業員数に応じて年7万円から数十万円が必要です。これは事業を継続する限り発生する固定的な負担で、休眠会社であっても納付義務があります。欠損金の繰越控除は、赤字を最長10年間繰り越して将来の黒字と相殺できる制度で、中小法人では所得の全額と相殺できます。大法人は所得の50%までという制限があります。実効税率の水準は国際競争力の観点から議論が続いており、日本は2010年代に段階的な引き下げを行いました。それでも国際的には中位からやや高い水準にあります。税率だけでなく、研究開発税制や賃上げ促進税制といった各種の優遇措置を含めた実質的な負担で比較する視点も必要になります。適用要件は改正が頻繁なため、具体的な判断は税理士への確認が確実です。資金繰りの面では、納税の時期を押さえておく必要があります。法人税等は決算日から原則2か月以内に納付し、前年の税額が一定額を超えると中間申告による納付も加わるため、利益が出た翌期は資金の流出が集中します。また法人が負担するのは所得への課税だけではありません。消費税の納付や社会保険料の事業主負担は赤字であっても発生する支出であり、実効税率だけを見て資金計画を立てると不足を招きます。税負担の全体像はこれらを含めて把握することになります。

業界・現場での使い方

経営計画

想定利益に対する税負担を把握し、税引後利益を予測します。

法人化の検討

個人事業主の所得税率と比較し、法人化の損益分岐を判断します。

資金計画

納税時期の資金需要を見込みます。

よくある間違い・注意点

  • 法人税率だけで負担を判断する — 地方税が加わります。実効税率で見ないと実際の負担が分かりません。
  • 赤字なら税金ゼロと考える — 法人住民税の均等割は赤字でも課されます。年7万円から発生します。
  • 軽減税率の範囲を活かしきれていない — 年800万円までは15%です。役員報酬とのバランスで所得配分を検討する余地があります。

関連する規格・法規

  • 業界指標
  • 経済指標

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

実効税率とは何ですか?

法人税、地方法人税、住民税、事業税を合計した実質的な税負担率です。事業税が損金算入される点も考慮されます。

中小法人の要件は?

資本金1億円以下が基本です。ただし大法人の子会社などは対象外になる場合があります。

欠損金はいつまで繰り越せますか?

最長10年間です。中小法人は所得の全額と相殺できますが、大法人は50%までという制限があります。