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提供杯数1杯原価ロス率飲食店

ボトル・樽の提供杯数と1杯原価の計算

容量・1杯の注量・ロス率から、実際に提供できる杯数と1杯あたりの原価・粗利を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ボトル・樽の提供杯数と1杯原価の計算ツール

理論上の杯数は容量÷1杯の注量で、750÷45=16.7となり16杯です。ここに注ぎこぼし5%と泡・残量3%のロスを掛けると、750×0.95×0.97=691mLとなり691÷45=15.4で15杯が実際に提供できる杯数になります。1杯の原価は2,800÷15=約187円、販売価格900円に対する原価率は20.74%、1杯の粗利は713円です。1本あたりの粗利は15杯×900円−2,800円=10,700円、月400杯なら285,333円になります。

容量と注量の組み合わせの目安

種類容量1杯の注量
ウイスキー(シングル)700〜750mL30mL
ウイスキー(ダブル)700〜750mL45〜60mL
ワイン(グラス)750mL100〜125mL
生ビール(中ジョッキ)19,000mL380〜450mL
日本酒(一合)1,800mL180mL

ロスが発生する場面

場面ロスの目安抑える方法
注ぎこぼし2〜8%メジャーカップの使用
泡・気圧の調整3〜10%ガス圧と温度の管理
樽・瓶の残量1〜3%交換のタイミングの統一
試飲・提供のやり直し1〜2%記録して原因を特定

※参考計算です。法令・約款・仕入条件は改定されるため、実際の判断は最新の告示や自社の規程で確認してください。

ボトル・樽の提供杯数と1杯原価の計算の詳しい解説

ボトル1本から何杯取れるかを容量の割り算だけで出すと、月末の棚卸で必ず合わなくなります。理論値と実績の差を生むのは注ぐ量のばらつきで、目分量で注げば1杯あたり数mLの上振れが常態化し、15杯取れるはずのボトルが13杯で空きます。1杯5mLの超過でも750mLのボトルなら2杯分に相当し、原価率は3ポイント以上悪化します。メジャーカップやポーラーの導入が原価管理の基本とされるのは、この積み上がりが金額として大きいためです。

判断が分かれるのは、ロスをどこまで原価に織り込むかです。標準原価を理論杯数で計算し、差分を管理上の損失として別に把握する考え方は、担当者ごとの差を可視化できます。一方で実効杯数で原価を組む方式は、売価の設定が実態に近くなり値付けを誤りません。多くの店は売価の設定に実効杯数、日々の管理に理論値との差を使う併用に落ち着きます。差が広がった月は、注ぎ方の問題か在庫の管理の問題かを分けて確かめる必要があります。

見落とされやすいのは、樽ものの特性です。生ビールは開栓直後と終盤で泡の量が変わり、ガス圧や液温の管理が甘いと泡だけで1割近くが失われます。閉店時の残量や洗浄で捨てる分も原価に含まれるため、瓶より実効の歩留まりは低くなります。氷や炭酸で割る商品では割り材の原価も加わり、1杯あたりの原価は酒の分だけでは足りません。グラスの破損や試飲の分を含めると、実際の原価率は計算値より1ポイントから3ポイント高くなるのが通例です。

条件による違いも整理しておく必要があります。回転の遅い品目は開栓後の劣化で廃棄が出るため、実効杯数を下げて見積もるほうが安全です。高価な品目ほど1杯の注量を厳密に管理する価値があり、逆に安価な定番は注量よりも提供の速さを優先したほうが総額の利益は増えます。原価率だけを追うと売価の高い商品ばかりを勧めることになりますが、1杯あたりの粗利額で比べると結論が変わることも多く、両方を並べて判断するのが実務的です。グラスの形を変えるだけでも歩留まりは動きます。氷を多く入れる形状では注量が同じでも見た目の量が減り、注ぎ足しを求められて実質のロスが増えます。品目ごとに実効杯数を記録しておけば、仕入先を切り替えた際の比較もそのまま行えます。

業界・現場での使い方

バー・居酒屋の売価設定

実効の杯数から1杯の原価を出し、目標の原価率に収まる売価を決めます。

飲食チェーンの標準化

注量とロス率の基準を決め、店舗ごとの原価率の差を比較します。

イベント・宴会の仕入計画

想定の杯数から必要な本数や樽の数を逆算し、余りを抑えます。

棚卸差異の検証

理論杯数と実際の販売杯数の差から、注ぎ方や在庫管理の問題を切り分けます。

よくある間違い・注意点

  • 容量を注量で割った杯数をそのまま使う — ロスを含めないため実際より1〜2杯多く見積もり、原価率が計算値より悪化します。
  • 目分量で注ぐ — 1杯5mLの超過でも750mLのボトルで2杯分を失い、原価率が3ポイント以上悪化します。
  • 割り材や氷の原価を数えない — 割って提供する商品では、酒の原価だけでは1杯あたりの実費に届きません。
  • 原価率だけで品目を評価する — 原価率が高くても1杯の粗利額が大きい品目があり、両方を並べる必要があります。
  • 開栓後の劣化を考えない — 回転の遅い品目は廃棄が出るため、実効杯数を低めに置いて売価を決めます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

750mLを45mLずつ注ぐと何杯取れますか?

理論では16杯ですが、ロス8%を見込むと15杯が実際に提供できる杯数です。

1杯の原価はどう計算しますか?

仕入価格を実効の杯数で割ります。既定値では2,800÷15=約187円です。

原価率の目安はどのくらいですか?

バーのドリンクで15〜25%、生ビールで30〜40%が一般的な範囲です。

注ぎこぼしのロス率はどのくらい見ますか?

メジャーカップを使う店で2〜3%、目分量の店では8%を超えることもあります。

生ビールの樽は何杯取れますか?

19Lの樽を中ジョッキ400mLで注ぐと理論47杯、泡のロス10%を見込むと42杯前後です。

1本あたりの粗利はどう使いますか?

仕入の判断に使います。既定値の10,700円と回転の速さを掛け合わせて品揃えを決めます。

原価率が計算値より悪いのはなぜですか?

注量の超過、開栓後の廃棄、試飲やグラスの破損が積み上がっているためです。記録を取って切り分けます。

売価を上げるべきか注量を減らすべきか迷います

注量を減らすと満足度に響きます。まず注ぎ方のばらつきを抑え、それでも足りなければ売価を検討します。