計算ツール
健康性感染症STD/STI検査

性感染症(STD/STI)検査費用 計算ツール|HIV・梅毒・クラミジア・淋菌・HPV総額と匿名検査

性感染症(STD/STI)の検査費用を、HIV・梅毒・クラミジア・淋菌・トリコモナス・HPV・B型肝炎・C型肝炎の項目別に自動算出。保健所での匿名無料検査、クリニックでの自費・保険適用、性別、自宅郵送キットの費用差、症状の有無による保険適用判定、感染機会後の検査時期(ウィンドウピリオド)まで、厚労省・日本性感染症学会「性感染症診断・治療ガイドライン2020」に基づき解説します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

性感染症検査費用 計算機

計算式と料金体系

基本式

総額 = Σ 項目別検査料 + 初診料/送料

保険適用時 = 診療報酬点数 × 3割 (症状がある場合)

本ツールは保健所(無料/匿名HIV等)・自費クリニック・保険クリニック・自宅郵送キットの4パターンで比較します。保険適用は症状がある場合のみで、無症状スクリーニングは原則自費です(HIV・肝炎の集団検診等の一部例外あり)。

診療報酬の目安(保険3割負担)

  • クラミジアPCR: 291点×3割 ≒ 870円
  • 淋菌PCR: 209点×3割 ≒ 630円
  • HIV抗体: 109点×3割 ≒ 330円
  • 梅毒(TP+RPR): 190点×3割 ≒ 570円
  • 肝炎(HBs抗原・HCV抗体): 各32-105点

検査項目別料金早見表

項目保健所自費保険3割自宅キット
HIV(即日 or 通常)無料3,000-5,000円330円4,000-8,000円
梅毒(TP+RPR)無料/併設3,000-5,000円570円3,000-5,000円
クラミジア(PCR)4,000-6,000円870円4,000-6,000円
淋菌(PCR)4,000-6,000円630円4,000-6,000円
トリコモナス3,000-5,000円約400円3,000-5,000円
HPV(女性)自治体一部無料5,000-8,000円約1,500円6,000-9,000円
B型肝炎(HBs抗原)無料/併設2,000-3,000円約100円2,500-4,000円
C型肝炎(HCV抗体)無料/併設2,500-3,500円約320円3,000-4,500円
ヘルペス(HSV1/2)3,000-5,000円約500円4,000-6,000円
マイコプラズマ/ウレアプラズマ5,000-8,000円—(適用外多い)6,000-9,000円
初診料/採取料/送料0円2,000-5,000円約900円0-1,000円
フルセット(4-6項目)一部無料15,000-35,000円3,000-6,000円15,000-25,000円

フルセットは通常HIV・梅毒・クラミジア・淋菌の4項目が最小構成。HPV・肝炎・ヘルペスを加えると6-8項目セットになります。

検査場所の選び方

保健所(匿名無料検査)

  • メリット: 完全無料・匿名・公的機関。HIVは即日結果対応の場所も。
  • デメリット: 検査項目が限定的(HIV・梅毒・肝炎中心、クラミジア/淋菌は自治体次第)。日時が限定的。
  • おすすめ: HIV・肝炎・梅毒をとりあえず調べたい方、費用を抑えたい方。

クリニック(自費)

  • メリット: 短時間・多項目・匿名対応も可能・結果もオンライン等で受取。
  • デメリット: 高額(5-8項目で3-4万円)。
  • おすすめ: 症状はないが不安、パートナーシップを組む前、婚活。

クリニック(保険)

  • メリット: 3割負担で安価、治療まで連続対応。
  • デメリット: 症状が必要(排尿痛・帯下・下腹部痛等)。保険証で受診記録が残る。
  • おすすめ: 明らかな症状のある方。

自宅郵送キット

  • メリット: 完全匿名・自宅で採取・結果はスマホ確認。
  • デメリット: 自己採取の精度が下がる、陽性時の対面診療フォローが別途必要。
  • おすすめ: 医療機関に行きにくい方、時間の取れない方。

感染機会後の検査時期(ウィンドウピリオド)

各感染症にはウィンドウピリオド(WP)=感染後、検査で陽性と検出されるまでの期間があります。早すぎる検査は偽陰性を招くため、下記時期を参考にしてください。

感染症ウィンドウピリオド推奨検査時期
HIV(抗体)4-12週3ヶ月後
HIV(第4世代 Ag/Ab)約2週1ヶ月後
梅毒3-6週4-6週後
クラミジア1-3週2週後
淋菌1-2週1-2週後
トリコモナス4日-2週2週後
ヘルペス2-6週症状出現時
HPV数週-数ヶ月症状/検診時
B型肝炎4-12週3ヶ月後
C型肝炎4-12週3ヶ月後

HIVは3ヶ月後の確認が原則。急ぐ場合は第4世代抗原抗体同時検査(1ヶ月後可能)を選択します。

こんな人におすすめ

感染リスクのあった性行為後

コンドーム不使用、新規パートナー、複数パートナーがある場合。ウィンドウピリオド経過後の適切な時期に検査を。

症状(排尿痛・帯下・発疹)がある

症状ありは保険適用で3割負担。早期治療が合併症予防に直結。パートナーへの二次感染防止のためにも受診を。

婚活・パートナーシップ前

互いのブライダルチェックとして受検するカップルが増加。フルセット3万円程度で安心を購入する感覚。

妊活・妊娠を考えている

妊娠前の梅毒・HIV・肝炎スクリーニングは母子感染予防に重要。妊婦健診でも初期検査に含まれます。

MSM(男性同性愛者)

HIV感染リスクの高い層。厚労省・自治体の匿名無料検査を定期利用推奨。3-6ヶ月毎の受検が推奨されます。

職業性リスク

医療従事者・介護職の針刺し事故後、暴露後予防(PEP)の適応判断のため検査必須。労災適用対象。

主要STD/STIの症状と放置リスク

  • クラミジア — 男性:排尿痛、女性:無症状多い。放置で骨盤内炎症・不妊・子宮外妊娠。
  • 淋菌 — 男性:黄色膿・強い排尿痛、女性:無症状多い。放置で不妊・関節炎・敗血症。
  • 梅毒 — 3期分類(初期硬結→バラ疹→ゴム腫)。近年急増中。放置で神経梅毒・心血管梅毒・母子感染。
  • HIV — 急性期は発熱・皮疹・咽頭痛(インフル様)。無治療で5-10年でエイズ発症、機会感染で致死的。ART(抗ウイルス療法)で長期健常。
  • HPV — 尖圭コンジローマ(6/11型)・子宮頸がん(16/18型)。ワクチンで予防可。
  • ヘルペス(HSV1/2) — 再発性の水疱・潰瘍。抗ウイルス薬で症状軽減。
  • B型・C型肝炎 — 無症状のうちに慢性化→肝硬変・肝がん。近年DAA治療でC型は治癒可。
  • トリコモナス — 女性は帯下・かゆみ、男性は無症状多い。メトロニダゾール1回で治癒。

よくある間違い・注意点

  • 感染直後にすぐ検査 — ウィンドウピリオド未経過だと偽陰性。HIVは第4世代で1ヶ月、第3世代で3ヶ月後が原則。
  • 無症状スクリーニングを保険で受診 — 症状なしは保険適用外。虚偽の症状記載は不正請求扱いになるリスク。
  • 陰性=完全に安全と誤解 — 検査項目にない感染症(マイコプラズマ・HPV全型等)は判定外。パートナー間での感染予防は継続を。
  • パートナー未検査で治療のみ完了 — ピンポン感染(相互再感染)を招く。カップルで同時治療が原則。
  • 自宅キット陽性のみで治療 — 自宅キットは確定診断でなくスクリーニング。陽性なら医療機関で確認検査を。
  • 「彼氏/彼女しかいないから大丈夫」 — 過去のパートナー由来の感染が判明することは稀ではない。付き合い始めの検査は互いの信頼のため。
  • 抗生物質を自己判断で中断 — 症状消失=治癒ではない。処方完了+再検査で治癒判定が必要。

関連するガイドライン

  • 性感染症診断・治療ガイドライン2020 ― 日本性感染症学会。国内の標準治療プロトコル。
  • 感染症法(五類感染症) ― HIV・梅毒・クラミジア・淋菌等の届出義務規定。
  • HIV検査普及運動 ― 厚労省。保健所匿名無料検査の全国実施。
  • HPVワクチン積極的勧奨 ― 厚労省2022年再開。定期接種対象小学校6年〜高校1年女子。
  • WHO Global Health Sector Strategies on STIs 2022-2030 ― WHO世界戦略。
  • CDC STI Treatment Guidelines 2021 ― 米国疾病予防管理センターの治療指針。
  • 母子感染予防 ― 日本産科婦人科学会。妊婦のスクリーニング項目。

参考文献・公的資料

※本ツールの費用は目安で、実際には医療機関・検査機関により料金差があります。感染機会後の検査時期(ウィンドウピリオド)は個人差があるため、不安な場合は複数回の受検を検討してください。診断・治療の判断は必ず医師にご相談ください。針刺し事故等の緊急暴露時はHIV暴露後予防(PEP)の適応があり、72時間以内に医療機関受診が推奨されます。パートナーへの通告(コンタクトトレース)は感染拡大予防に不可欠です。

よくある質問(FAQ)

匿名検査はどこで受けられる?

各都道府県の保健所で匿名・無料検査を実施。HIV・梅毒・肝炎が中心で、自治体によりクラミジア/淋菌も対応。予約制の場所が多く、厚労省の「HIV検査・相談マップ」で最寄りを検索できます。結果は本人にのみ通知。

検査を受ける最適な時期は?

感染機会からウィンドウピリオド経過後。HIV(第3世代)は3ヶ月後、HIV(第4世代)は1ヶ月後、クラミジア/淋菌は1-2週間後、梅毒は4-6週後が目安。早すぎる検査は偽陰性のリスクがあります。

自宅キットの費用は?

1-2万円が相場。1項目5,000円前後、4-6項目セットで1.5-2.5万円。完全匿名・自宅採取・スマホで結果確認が可能ですが、自己採取の精度低下、陽性時の医療機関フォローが必要です。

症状がなくても受けるべき?

感染リスクがあれば受けるべきです。特にクラミジア・HPVは女性の70%以上が無症状、放置で不妊・子宮頸がんのリスク。年1回程度のスクリーニングが推奨されます。

保険適用になる条件は?

症状がある場合のみ(排尿痛・帯下異常・下腹部痛・皮疹等)。無症状スクリーニングは自費が原則です。虚偽の症状記載は保険不正請求扱いになるため注意。

フルセット検査の内容は?

通常はHIV・梅毒・クラミジア・淋菌の4項目が最小構成、これにHPV・肝炎・ヘルペスを加えて6-8項目セットに拡張。クリニック自費で2-4万円、自宅キットで1.5-2.5万円が相場です。

結果はいつわかる?

クラミジア/淋菌PCR: 2-5日、HIV即日検査: 60分、通常検査: 3-7日、梅毒: 3-5日。緊急の場合はNAT法(核酸増幅)で当日結果対応の医療機関もあります(自費割高)。

陽性だったら?

すぐに医療機関で治療開始。多くは経口抗生物質1週間程度で治癒しますが、HIV・肝炎・HPV・ヘルペスは継続管理が必要。パートナーへの通告(コンタクトトレース)と同時治療で再感染を防ぎます。

HIV暴露後予防(PEP)とは?

感染リスク暴露から72時間以内に抗ウイルス薬を28日間服用することで感染成立を防ぐ緊急予防。針刺し事故・性暴力被害・コンドーム破損時の適応で、対応可能な医療機関は限定的。早期相談が必須です。

HPVワクチンで防げる感染は?

子宮頸がんの原因となる高リスクHPV(16/18型ほか)と、尖圭コンジローマの6/11型。2022年から積極的勧奨再開、9価ワクチンで7種類の型に対応します。定期接種は小学6年〜高校1年女子、キャッチアップは1997-2005年度生まれ。

再感染を防ぐには?

コンドーム使用、パートナー数の抑制、定期検査、パートナーとの同時治療、HPV/B型肝炎はワクチン接種。単なる相互の性的検査は「愛情確認」でもあり、健康的な関係性の第一歩と位置づけると受診しやすくなります。

妊娠中は受ける?

妊婦健診初期に梅毒・HIV・B型肝炎・C型肝炎・クラミジアのスクリーニングが標準実施。母子感染予防のため必須項目です。妊娠中判明例では帝王切開・母乳制限・児のワクチンなどで垂直感染を大幅に減らせます。