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葬儀費用詳細 計算ツール|直葬・家族葬・一般葬・社葬の相場と内訳、給付金まで

葬儀費用を、形式・参列者人数・地域・お布施の有無から詳細に試算。直葬(20万円)/家族葬(100万円)/一般葬(200万円)/社葬(500万円)の4形式の相場と、基本料金・飲食接待費・返礼品・寺院費用・火葬料の内訳、健康保険の葬祭費・埋葬料5万円給付まで、日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」・厚労省・国税庁の公的資料に基づき整理します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

葬儀費用詳細ツール

計算式と単位

総費用 = 基本料金 + 飲食接待費(人数×5,000円) + 返礼品(人数×3,000円) + お布施 + 火葬料

実質負担 = 総費用 − 葬祭費給付5万円 − 香典受取額

本ツールでは、日本消費者協会「第12回葬儀についてのアンケート調査(2022年)」の全国平均データを基準に、直葬20万円・家族葬100万円・一般葬200万円・社葬500万円の基本料金を初期値として設定しています。地域係数は同調査の地域別中央値から算出。飲食接待費・返礼品は参列者人数に比例するため、人数入力から自動計算されます。

葬祭費・埋葬料の給付制度

国民健康保険加入者が亡くなった場合、市区町村から葬祭費として1〜7万円(自治体差、東京23区は7万円、多くは5万円)が支給されます。健康保険(協会けんぽ・組合健保)加入者は、被保険者本人が亡くなった場合埋葬料5万円が支給されます(健康保険法第100条)。両者は重複受給不可。

葬儀4形式の相場と内訳

葬儀費用は形式によって10倍以上の差があります。日本消費者協会・鎌倉新書「いい葬儀」調査等の全国平均値を整理します。

形式相場(総額)参列者目安特徴
直葬(火葬式)15〜30万円0〜10人通夜・告別式なし、火葬のみ。最小コスト。
一日葬30〜60万円10〜30人通夜省略、告別式当日のみ1日で完結。
家族葬80〜130万円10〜30人親族と親しい友人のみで小規模実施。
一般葬150〜250万円50〜200人通夜・告別式ともに実施、会葬者受付あり。
社葬・団体葬300〜1000万円200〜1000人企業が施主。会葬礼状・広告費が加算。

近年は家族葬・直葬の割合が急増しており、鎌倉新書「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」では家族葬が55.7%、一般葬は25.9%まで低下しています。コロナ禍以降の小規模化トレンドが定着。

費用項目の詳細解説

基本料金(葬儀社に支払う)

祭壇、棺、遺影、司会、式場使用料、寝台車・霊柩車、ドライアイス、遺体搬送、湯灌などの葬儀施行の中核サービス。多くの葬儀社が「セットプラン」として提示する部分。追加オプション(生花祭壇のグレードアップ、湯灌ケア、司会者ランク等)で±20〜50万円変動します。

飲食接待費(通夜振る舞い・精進落とし)

通夜振る舞い(1人あたり2,000〜3,000円)と精進落とし(1人あたり3,000〜5,000円)の合算。参列者×5,000円を目安に、家族葬(20人)で10万円、一般葬(80人)で40万円が相場。

返礼品(会葬御礼・香典返し)

会葬御礼(500〜1,000円、参列者全員に当日渡す)と香典返し(香典額の1/3〜1/2、49日後に送付)の合算。参列者×3,000円が目安。香典返しは即日返しに切り替える葬儀社も増加。

寺院費用(お布施・戒名料)

読経料(通夜・告別式・初七日で15〜30万円)+戒名料(信士・信女:10〜20万円、居士・大姉:30〜50万円、院号:50〜100万円以上)。宗派・寺格・地域で幅広く変動。無宗教葬・自由葬では不要。

火葬料

市区町村運営の公営火葬場は市民3,000〜1万円、市外1〜6万円。民営火葬場(東京博善など)は5〜17万円。式場が併設の場合は使用料も別途発生。

お布施と戒名の相場

お布施は「気持ち」とされるものの、実質的な相場が存在します。全日本仏教会・第一生命経済研究所の調査データから宗派別・戒名ランク別の目安を整理します。

宗派読経料戒名料(信士・信女)戒名料(院号)
浄土宗15〜25万円10〜30万円50〜100万円
浄土真宗(本願寺派)10〜20万円法名5〜20万円院号20〜100万円
曹洞宗15〜30万円10〜30万円100〜300万円
臨済宗15〜25万円10〜30万円100〜300万円
日蓮宗15〜25万円10〜30万円50〜150万円
真言宗15〜30万円10〜30万円80〜200万円
天台宗15〜30万円10〜30万円80〜200万円

浄土真宗では「戒名」ではなく「法名」と呼び、故人ではなく生前に授かるものが本来の姿。院号は本山への「懇志」として扱われます。菩提寺がある場合は事前に確認、なければ葬儀社経由の紹介僧侶(僧侶手配サービスは定額15〜35万円)も選択肢。

地域別の費用差

葬儀費用は地域差が大きく、日本消費者協会2022調査によれば地域別の平均総額は以下の通り。

地域平均総額特徴
北海道・東北135〜165万円火葬場が公営中心で安価
関東(首都圏)195〜220万円民営火葬場・式場費が高い
中部・北陸170〜195万円会葬者数が多い地域あり
近畿175〜200万円公営火葬場中心も参列人数多い
中国・四国145〜170万円公営中心・小規模葬多い
九州・沖縄140〜165万円公営中心・簡素化進行

特に東京23区は民営火葬場(東京博善等)が寡占しており、火葬料が最上等級で17万円超と全国最高。北海道の一部自治体は住民火葬料無料で最も安価です。

葬祭費・埋葬料の給付制度

公的医療保険からの給付を漏らさず受給するのが節約の第一歩です。

葬祭費(国保・後期高齢者)

国民健康保険・後期高齢者医療制度加入者が死亡した場合、喪主に葬祭費が支給。東京23区は7万円、大阪市5万円、名古屋市5万円、多くの自治体で5万円。申請は死亡日から2年以内、市区町村窓口で葬儀費用の領収書提示。

埋葬料(健康保険)

被保険者本人が死亡した場合、生計維持関係者に一律5万円が支給(健康保険法第100条)。被扶養者が死亡の場合は「家族埋葬料」5万円。協会けんぽ・組合健保・共済組合が窓口。申請期限は死亡日から2年。

労災の葬祭料

業務災害・通勤災害での死亡は労災保険から葬祭料として「31.5万円+給付基礎日額30日分」または「給付基礎日額60日分」の高い方が支給。労働基準監督署に申請。

相続税の債務控除

葬儀費用は相続税の課税価格から控除可能(相続税法第13条、相続税法基本通達13-4)。通夜・告別式・火葬・お布施は控除対象。香典返し・墓石購入・法要費用は控除対象外の点に注意。

葬儀保険・生命保険の活用

事前準備で家族の負担を軽減する保険・共済の選択肢。

少額短期保険(葬儀保険)

保険金額30〜300万円、月額掛金1,000〜3,000円程度で、80歳以上でも加入可能な商品が主流。金融庁登録の少額短期保険業者(アイアル・ベル少額短期・SBIいきいき等)が販売。健康告知が簡素な「引受基準緩和型」が多数。

生命保険の死亡保険金

受取人指定の死亡保険金は相続財産に含まれない「みなし相続財産」で、非課税枠「500万円×法定相続人数」が適用(相続税法第12条)。葬儀費用・当面の生活費・相続税納税資金として活用可能。

互助会(冠婚葬祭互助会)

月額1,000〜5,000円を積み立て、契約時のプラン価格で施行可能。経済産業省の許可事業。中途解約時の手数料に注意。

JA・生協の葬儀サービス

組合員向けの葬儀施行を、市場価格より2〜3割安く提供。JA葬祭・コープの葬儀は全国展開。

よくある間違い・注意点

  • 「一式○○万円」の総額誤解 — 葬儀社の広告価格は基本料金のみで、飲食接待費・返礼品・お布施・火葬料が含まれないケースが多数。契約前に「含まれるもの/別途費用」を書面で確認してください。
  • 葬祭費・埋葬料の申請忘れ — 死亡日から2年で時効。喪主が申請しなければ支給されません。役所届出時に窓口で「葬祭費の申請書もください」と一言。
  • 香典返しを予算に入れ忘れ — 香典受取額の1/3〜1/2を49日後に返す慣習。100万円分の香典なら30〜50万円の後日出費が発生します。
  • 戒名料を口頭で決める — 「お気持ちで」と言われても、宗派・寺格の相場が存在。事前に菩提寺または葬儀社に相場を確認し、記録を残しましょう。
  • 火葬料の市外料金 — 火葬場のある自治体の住民でない場合、市外料金(3〜6万円高)が適用されるケース。搬送距離・料金を事前確認。
  • 相続税の葬儀費用控除の誤り — 香典返し・墓石・仏壇・法要費用は控除対象外。控除できるのは通夜・告別式・火葬・埋葬・お布施のみ(相続税法基本通達13-4、13-5)。
  • 互助会の中途解約手数料 — 積立金の全額返還ではなく手数料(数万円〜10万円)が発生する契約が多数。契約書の解約条項を必ず確認。

関連する法令・規格

  • 健康保険法 第100条 ― 被保険者死亡時の埋葬料(一律5万円)支給。家族埋葬料も同額。
  • 国民健康保険法 第58条 ― 国保加入者死亡時の葬祭費支給(金額は市町村条例で規定、1〜7万円)。
  • 高齢者医療確保法 第86条 ― 後期高齢者医療制度からの葬祭費支給の根拠。
  • 労働者災害補償保険法 第17条 ― 業務・通勤災害死亡時の葬祭料。31.5万円+30日分または60日分の高い方。
  • 相続税法 第13条・基本通達13-4/13-5 ― 葬式費用の債務控除。通夜・告別式・火葬・お布施は対象、香典返し・墓石・法要は対象外。
  • 墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法) ― 火葬・埋葬の許可制、死亡24時間経過後に火葬可能等の基本ルール。
  • 特定商取引法・冠婚葬祭業に関する自主基準 ― 消費者庁・全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の契約条項ルール。
  • 保険業法(少額短期保険業) ― 葬儀保険を提供する少短業者は金融庁の登録・監督下。1契約あたり保険金額300万円が上限。

参考文献・公的資料

より正確な費用相場・給付制度・税務ルールは以下の公的機関・業界団体の一次資料を参照してください。

※本ページの費用相場・給付金額は執筆時点の一般的情報です。実際の葬儀契約前には複数社の見積り比較、菩提寺・葬儀社への直接確認、健康保険組合・市区町村役場・税務署への給付・控除の適用要件確認をお願いします。相続税の葬式費用控除は税理士等の専門家判断が必要です。金額は自治体・保険者・年度で変更されます。

よくある質問(FAQ)

お布施は?

読経料と戒名料の合算で合計30〜100万円が一般的です。宗派・寺格・地域で変動し、浄土真宗の法名は他宗派の戒名より安価、曹洞宗・臨済宗・真言宗の院号は最高200〜300万円に達するケースも。菩提寺がない場合の僧侶手配サービスは定額15〜35万円で明朗。

火葬料は?

市区町村運営の公営火葬場は市民3,000〜1万円、市外1〜6万円、東京23区の民営(東京博善等)は最上等級で17万円超と地域差が大。北海道の一部自治体は住民火葬料無料。式場併設の場合は別途式場使用料がかかります。

生命保険でカバーできる?

可能です。少額短期保険(葬儀保険)30〜300万円、月額掛金1,000〜3,000円で80歳以上加入可能な商品が多数。一般の生命保険死亡保険金は「500万円×法定相続人数」の非課税枠が適用され、葬儀費用・当面の生活費・相続税納税資金として活用できます。

葬祭費・埋葬料はどこに申請する?

国民健康保険・後期高齢者医療は市区町村の国保窓口、健康保険(協会けんぽ・組合健保)は保険者(協会けんぽ都道府県支部・組合)に申請。喪主が葬儀費用の領収書と申請書を提出。申請期限は死亡日から2年で時効消滅します。

相続税で葬儀費用は控除できる?

通夜・告別式・火葬・埋葬・お布施は控除可能(相続税法第13条、基本通達13-4)。ただし香典返し・墓石・仏壇購入・法要費用(初七日・四十九日)は控除対象外。領収書がないお布施も、支払先寺院・金額・支払日をメモしておけば控除可能です。

家族葬と一般葬の違いは?

家族葬は親族と親しい友人10〜30人程度で小規模実施、一般葬は会社関係・近隣を含む50〜200人規模。総額は家族葬80〜130万円、一般葬150〜250万円。近年は家族葬が主流(鎌倉新書2024調査で55.7%)で、一般葬は25.9%まで低下しています。

直葬(火葬式)で問題はない?

宗教儀式なしで火葬のみ、15〜30万円で完結する最小プラン。ただし菩提寺がある場合、戒名・納骨を拒否される可能性があります。事前に菩提寺への確認が必須。無縁墓・散骨・樹木葬など納骨先が決まっている場合は問題ありません。

互助会の積立は途中解約できる?

解約可能ですが、契約書に基づく解約手数料(数万円〜10万円程度)が控除され全額は戻りません。経産省の許可事業で、消費者契約法・特定商取引法の対象。積立中の会員は葬儀時期未定でも、家族が代理で施行できます。

香典返しの相場は?

香典額の1/3〜1/2を49日後(忌明け)に返す慣習。5,000円の香典なら1,500〜2,500円、10,000円なら3,000〜5,000円の品物。近年は葬儀当日に一律1,500〜3,000円で返す「即日返し」も増加。カタログギフト・お茶・海苔・タオル等が定番。

生活保護受給者の葬儀は?

生活保護法の葬祭扶助により、市区町村が20万円程度を支給。直葬(火葬式)に限定される場合が多く、喪主も生活困窮者であること等の要件があります。福祉事務所への事前申請が必要。

戒名なしでも大丈夫?

無宗教葬・自由葬・キリスト教葬なら戒名不要。仏式でも家族の意向で「俗名(本名)」のまま位牌・墓石を作ることも可能です。ただし菩提寺の墓に納骨する場合は戒名必須のケースが多いため、事前確認が必要です。

複数社の見積り比較は必要?

強く推奨されます。同じ家族葬プランでも葬儀社間で30〜80万円の差が生じるケースが実際にあります。国民生活センターも「葬儀費用のトラブル相談」で見積書での事前確認を呼びかけ。3社程度の比較で相場感が掴めます。