計算ツール
事故・修理車両保険実務対応等級ダウン

車事故 自損修理代 計算ツール|損害部位×車格別、代車費・等級ダウンを含む総額試算

自損事故・接触事故の修理見積を、損害部位と車格から瞬時に算出。代車費(10日)、車両保険を使った場合の3等級ダウン・1等級ダウンによる保険料増加、修理vs全損買替の分岐点、車両保険の免責金額、レッカー・鈑金・全塗装の相場、警察届出・保険会社連絡の実務フローまで、損保業界データ・国土交通省・警察庁指針に照らして解説します。

最終更新:2026-08-02/監修:計算ツールズ編集部

事故修理代 計算機

計算式と考え方

修理見積 = 損害部位基準額 × 車格係数

代車費 = 1日あたり8,000円 × 10日 = 80,000円(参考)

本ツールは損保業界の一般的な修理相場から、損害部位別のベース金額(8万〜100万円)に車格係数(軽1.0/普通1.3/高級2.0)を乗じた簡易試算です。実際の修理費は、パーツ供給状況・鈑金/交換の判断・輸入車特別部品・センサー校正費(ADAS)・工賃地域差で±30%程度の幅があります。正式見積は必ず整備工場・ディーラーにて板金の実測後に発行されます

部位別修理費目安(普通車・鈑金/交換の別)

損害部位鈑金/塗装交換
バンパー(前後)3〜10万円10〜25万円(色調整含)
フェンダー(1枚)3〜8万円10〜20万円
ドア(1枚)5〜15万円15〜30万円(内装含)
ボンネット5〜15万円15〜35万円
フロントガラス8〜30万円(ADAS校正含)
ヘッドライト(片側)3〜25万円(LED/AFS)
ホイール(1本)2〜8万円3〜20万円
サスペンション5〜30万円
ラジエーター5〜15万円
エアバッグ展開後の交換20〜50万円
前部広範囲(バンパー+フェンダー+ボンネット+ライト)40〜80万円
ADASセンサー校正(カメラ・レーダー)3〜10万円
大破(骨格損傷含む)100〜300万円(全損検討)

輸入車・高級車は上表の1.5〜2倍が目安。ADAS(先進運転支援システム)搭載車はセンサー再校正費が必ず発生します。

代車費とレンタカー

修理期間中の移動手段として代車が必要な場合、以下のパターンがあります。

提供元費用備考
整備工場の無料代車0円台数限定、順番待ち有
ディーラー無料代車0円入庫時に予約必要
レンタカー(軽)4,000〜6,000円/日ニコニコ・タイムズ等
レンタカー(普通)7,000〜10,000円/日クラス指定可
レンタカー(SUV/高級)12,000〜25,000円/日要予約
車両保険の代車特約特約料+免責1日5,000〜10,000円上限、30〜60日限定

代車特約(車両搬送・代車費用担保特約)を付けていれば、修理期間中の代車費用が保険から支払われます(相手方過失100%の被害事故なら特約不要で加害者側保険から支払われる)。

等級ダウンと3年間保険料

車両保険を使うと、事故種別により1等級または3等級ダウンし、翌年から3年間「事故有」割引率が適用されます。

事故種別ダウン事故有継続期間
対人・対物事故(相手あり)3等級3年
単独自損事故3等級3年
盗難・飛来物・落下物・自然災害1等級1年
ノーカウント事故(弁護士費用特約のみ利用等)0

例: 15等級(無事故割引53%)から3等級ダウン→12等級「事故有」(割引27%)。年間保険料10万円の場合、3年間の差額は約12〜18万円にもなります。修理費が保険料増加額を下回る場合は自費修理の方が総額安いケースもあります。

全損と修理の分岐点

修理費が車両の時価額を超える場合、または部品供給困難で修理不能な場合は「全損」となります。

経済的全損

修理費 > 車両時価額。時価額(≒ Red BookやJATに準拠)を上限として保険金支払、差額は自己負担。

物理的全損

フレーム損傷など修理不能。時価額満額支払で全損処理。

買替諸費用特約

時価額+登録費用等の10%程度を上乗せ支払する特約。新車登録費用の負担軽減。

車両新価特約

初度登録3年以内の車両限定で、新車価格相当を支払う特約。新車購入直後の全損時に有効。

車両保険の免責金額

免責金額(自己負担額)を設定すると、車両保険料が10〜30%安くなります。一般的な選択肢は以下。

免責パターン1回目2回目以降保険料抑制
0-0(免責ゼロ)0円0円高い
5-10万円5万円10万円中程度
10-10万円10万円10万円低い(推奨)
10-15万円10万円15万円最も安い

「10-10万円」の設定は、日常の軽度な自損は自費修理し、大きな事故のみ保険適用する戦略と相性がよく、多くのファイナンシャルプランナーが推奨しています。

事故発生後の実務フロー

1) 安全確保

ハザード点灯、三角表示板・発煙筒設置、後続車への注意。負傷者の応急救護。

2) 警察への届出

110番通報。人身/物損問わず届出義務(道路交通法第72条)。事故証明書は保険請求に必須。

3) 相手・目撃者の情報確保

相手の氏名・住所・電話・免許証番号・保険会社名・車両番号を交換。目撃者の連絡先も。

4) 現場写真の撮影

車両損傷・位置関係・信号・標識・スリップ痕を複数角度から撮影。ドラレコデータの保全。

5) 保険会社への連絡

24時間受付。事故受付番号を控える。示談交渉は保険会社に一任するのが基本。

6) 病院受診

むち打ち等の症状は数日後に出ることも。異常を感じたら早めに整形外科受診(人身事故切替も検討)。

こんな場面で使う

自損事故直後の初期見積

整備工場に持ち込む前の目安として。修理保留・買替のトリアージに。

車両保険の使用判断

修理費と3年間の保険料増加を比較。10〜20万円以下の修理は自費が有利なケース多い。

買替判断

修理費が時価額を超えるかで全損判定。買替なら車両新価特約・買替諸費用特約の適用可否確認。

代車費用の見込み

修理期間×日額でレンタカー費用を試算。代車特約の必要性判断。

車両保険加入検討

免責金額と保険料のバランス、必要な特約(代車・新価・搭乗者傷害)の見極め。

被害事故での交渉材料

相手保険会社の提示額の妥当性チェック(過失割合とセットで)。

よくある間違い・注意点

  • 「小さい擦り傷ならすぐ保険を使う」 ― 3等級ダウンで3年間の保険料増額を試算せず、後で「自費修理の方が安かった」となる典型パターン。
  • 警察届出を怠る ― 道路交通法違反+事故証明書なしで保険請求困難に。物損でも必ず110番。
  • その場で示談 ― 後から人身症状(むち打ち)が出ると、示談後の追加請求は困難。示談は保険会社経由が原則。
  • ドラレコデータの上書き ― 事故直後にSDカード抜取り or 上書き防止設定。証拠として極めて重要。
  • ADAS再校正費を見落とす ― フロントガラス・バンパー交換時にセンサー再校正が必要。作業費+3〜10万円上乗せ。
  • 時価額で満足 ― 全損時、車両新価特約・買替諸費用特約が付いていれば追加給付あり。契約内容を確認。
  • 相手方過失なのに自分の保険で修理 ― 過失100%の被害事故なら相手保険から全額支払。自分の等級はダウンしない。

関連法令

  • 道路交通法(第72条) ― 事故発生時の運転者の義務(停止・救護・警察届出)。
  • 自動車損害賠償保障法(自賠法) ― 自賠責保険の根拠。人身事故の最低補償。
  • 保険業法 ― 損害保険会社の業務規制、契約者保護。
  • 民法(第709条・不法行為責任) ― 事故加害者の損害賠償責任の根拠。
  • 自動車運転処罰法 ― 危険運転致死傷罪、過失運転致死傷罪の刑事責任。
  • 金融庁 損害保険会社向け監督指針 ― 保険金支払等の実務基準。

参考文献・公的資料

※本ページの修理費目安・保険料試算は業界一般の参考値です。実際の修理費・保険料は、車両状態・地域・整備工場・保険会社・契約条件で変動します。事故対応・保険請求・示談交渉にあたっては、必ず保険会社担当者・弁護士・整備士等の専門家にご相談ください。過失割合や賠償額の判断は個別事案の具体的事情によります。

よくある質問(FAQ)

自損事故でも警察は呼ぶ?

はい、必ず110番通報してください。道路交通法第72条により、事故を起こした運転者は警察への報告義務があります。物損のみでも同様。事故証明書は車両保険請求に必須で、後日の紛争対応にも重要です。

車両保険は使うべき?

修理費と3年間の保険料増加額を比較します。目安として修理費が15〜20万円以下なら自費修理の方が総額安いケースが多い。20万円超で車両保険適用検討、100万円超なら基本的に使う判断が実務的です。

3等級ダウンの影響はどれくらい?

年間保険料10万円の15等級(無事故)から3等級ダウンで12等級「事故有」になると、3年間の合計で約12〜18万円の保険料増加。加入条件・年齢・車種で変動します。試算は保険会社に依頼可能。

相手方に過失がある場合は?

過失100%の被害事故なら、修理費・代車費・治療費は相手方保険から全額支払、自分の保険は使わないため等級ダウンもなし。過失割合が発生する事故では、双方の過失分を按分して負担します。

修理費が車両時価を超えたらどうなる?

「経済的全損」として、時価額を上限に保険金が支払われます。差額は自己負担。買替諸費用特約や車両新価特約を付けていれば、時価に上乗せ支払される場合があります。

代車費用は保険で出る?

「代車費用担保特約」を付けていれば、修理期間中の代車費(日額5,000〜10,000円上限、30〜60日限度)が出ます。相手方100%過失の被害事故なら、特約なしでも相手保険から支払されるのが原則です。

ドラレコがない場合の対応は?

①現場写真を複数角度で撮影(スマホで良い) ②目撃者の連絡先確保 ③警察の現場検証結果 ④相手方ドラレコデータの提出交渉、で証拠を確保します。今後の事故対応のため、次回買替時にドラレコ導入を推奨。

免責金額はいくらに設定すべき?

「10-10万円」(1回目・2回目とも10万円自己負担)の設定が一般的で、保険料と自己負担のバランスが良好。日常の小さな自損は自費、大きな事故のみ保険適用する戦略が有効です。

示談は自分でしてもいい?

可能ですが推奨しません。示談は保険会社経由が原則。特に人身事故は後遺障害認定・慰謝料算定に専門知識が必要。弁護士費用特約があれば弁護士に依頼を検討。

ADAS搭載車の修理は高い?

フロントガラス・バンパー・サイドミラー交換時にはカメラ・レーダーの再校正(3〜10万円)が必要で、通常修理費に上乗せされます。特別な設備が必要な作業なため、対応工場を確認しておくと良いでしょう。

電気自動車(EV)事故の特殊事情は?

駆動バッテリーへの衝撃は熱暴走リスクがあり、高電圧回路の絶縁確認・専用診断が必要。修理費はガソリン車の1.5倍程度が目安。EV対応認定工場での修理が推奨されます。

ノーカウント事故とは?

弁護士費用特約・ロードサービス・搭乗者傷害保険のみ利用した場合、または人身傷害保険のみ利用した場合など、等級に影響しない事故のこと。保険会社に確認して活用してください。