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自賠責保険 計算|車種・期間・地域別の保険料を即時算出

自動車損害賠償責任保険(自賠責)は、すべての自動車・バイク・原付に加入が法律で義務付けられた強制保険です。本ツールでは、車種・契約期間・地域から2023年4月改定の料率に基づいて保険料を即時算出し、車検時に必要な25ヶ月/37ヶ月契約沖縄本島・離島特例解約時の還付額任意保険との補償ギャップまでを一括で確認できます。国土交通省・損害保険料率算出機構・自動車損害賠償保障法の公的情報に基づき、無保険運転リスク、車検切れ、被害者請求制度までを体系解説します。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

自賠責保険料 計算ツール

車検時は次回車検までカバーが必須。24ヶ月ではなく25/37ヶ月契約が原則。

自賠責保険の基本と法的位置づけ

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、1955年制定の自動車損害賠償保障法(自賠法)に基づき、すべての自動車・原動機付自転車の運行に加入が義務付けられた強制保険です。目的は交通事故被害者の最低限救済にあり、対人事故の被害者への損害賠償のみを対象とします。

加入義務は法律で規定され、無保険での運行は1年以下の懲役または50万円以下の罰金に加え、免許停止6点(一発免停)の処分対象となります。加えて車検時には次回車検までの期間をカバーする自賠責証明書の提示が必要で、未加入では車検更新自体ができません。

本ページでは、車種別料率・契約期間の設計・沖縄離島特例・任意保険との補償ギャップ・被害者請求制度・解約還付までを、国土交通省および損害保険料率算出機構の公的資料に基づき整理します。

計算式と料率の考え方

基本保険料 = 車種別基準料率 × 契約期間
地域補正後 = 基本保険料 × 地域料率(本土1.00/沖縄本島0.85/離島0.50)
解約還付 ≒ 未経過月数 ÷ 契約期間 × 支払保険料 - 手数料

自賠責保険の料率は、国土交通大臣の認可により全社共通で決定されます。損害保険料率算出機構が事故率・治療費データから3年ごとに見直し、2023年4月には平均11.4%の値下げが実施されました。任意保険と異なり年齢・等級・運転歴による割引は一切なく、車種と期間で機械的に決まります。

離島・沖縄で料率が低いのは、自動車走行速度・交通量・事故発生率の統計差を反映した政策的措置です。運転者の属性ではなく登録地・使用地の統計に基づきます。

2023年4月改定・車種別料率

2023年4月改定以降の本土標準料率(自家用・強制加入者共通)です。バイク・原付は最長60ヶ月契約が可能で、長期契約ほど月額単価が低くなります。

車種12ヶ月24ヶ月25ヶ月(車検)36ヶ月60ヶ月
自家用乗用車11,500円17,650円18,160円
軽自動車(自家用)11,440円17,540円18,040円
バイク 250cc超7,100円8,920円9,270円10,710円
バイク 125-250cc7,070円9,510円9,990円11,890円14,690円
原付(50cc以下)6,910円8,560円8,910円10,170円13,310円
小型貨物(自家用)14,280円23,150円
普通貨物(営業用)23,380円39,850円

営業用(緑ナンバー)は自家用の1.5〜2倍の料率設定です。事業用は稼働時間・走行距離が大きく、事故率も高いため保険料が反映されます。

車検時期と契約期間の設計

自賠責は車検有効期間を1ヶ月以上上回るカバーが必須で、通常24ヶ月ではなく25ヶ月契約が標準です。1ヶ月分は「万一車検切れになった場合の予備」として設計されています。

新車購入時(登録から3年)

初回車検までの36ヶ月(実質37ヶ月)契約が標準。新車登録時は自賠責保険料が車両価格に含まれるケースが多く、明細で確認できます。

2回目以降の車検(2年ごと)

次回車検までの24ヶ月+予備1ヶ月=25ヶ月契約が標準。ディーラー・整備工場が車検代金と合わせて手続きします。

バイクの車検(250cc超は2年ごと)

250cc超は25ヶ月契約、250cc以下は車検不要のため60ヶ月一括が経済的。原付も同様に長期契約で月額単価が下がります。

中古車購入・名義変更

売主の自賠責が引継ぎ可能。残存期間分は売買契約書に上乗せし、期間終了時に新規契約。名義変更時に自賠責の名義も同時変更が原則です。

沖縄・離島の特例料率

沖縄県および指定離島では、事故発生率統計の差を反映して本土より15〜50%安い料率が適用されます。損害保険料率算出機構が定める地域区分に基づきます。

地域区分本土比自家用乗用12ヶ月24ヶ月25ヶ月
本土(全都道府県)100%11,500円17,650円18,160円
沖縄本島85%9,775円15,003円15,436円
離島・沖縄離島50%5,750円8,825円9,080円

離島区分は橋または常設連絡道路で本土と接続していない有人島が対象。北海道の礼文島、東京の伊豆諸島・小笠原、鹿児島の奄美大島、沖縄本島以外の全離島などが含まれます。橋で本土と接続する島(明石海峡大橋の淡路島など)は本土扱いです。

補償限度額と任意保険との差

自賠責は対人賠償のみで、物損・自損・搭乗者・車両損害は一切カバーしません。以下の限度額を超える損害、および物損・車両損害は任意保険で補填する必要があります。

損害区分自賠責限度額任意保険(一般的)備考
死亡(1名につき)3,000万円無制限実損害額は死亡逸失利益等で1億超えも多数
後遺障害(最重度・1級)4,000万円無制限脳損傷等の重度は生涯介護費で3億超えも
傷害(1名につき)120万円無制限治療費・休業損害・慰謝料の合計上限
物損(車両・建物)対象外通常無制限自賠責では一切補償されない
自損事故(運転者)対象外3,000万円等人身傷害保険で補償
搭乗者傷害対象外1,000万円等特約またはPAP等で補償

「自賠責だけで運転」は事実上不可能に近く、任意保険と一体で設計する必要があります。詳細は任意保険等級の計算ツールを参照してください。

被害者請求・仮渡金制度

自賠責保険には被害者救済を目的とした特殊な請求制度が設けられています。加害者側の対応を待たずに、被害者から直接請求できる仕組みです。

加害者請求

加害者が被害者に賠償金を支払った後、保険会社に請求する通常ルート。事故証明・診断書・示談書等が必要。示談前でも仮払いが可能です。

被害者請求

加害者が支払わない・無資力の場合、被害者が加害者の自賠責保険会社に直接請求する制度(自賠法16条)。加害者の協力なしに手続き可能で、時効は事故から3年。

仮渡金制度

治療費即払いのための一時金制度。死亡290万円、重傷40万円、中等症20万円、軽傷5万円を、示談成立前に受け取れます。医療費立替が困難な被害者救済策。

政府保障事業

加害者不明(ひき逃げ)・無保険車事故の場合、国土交通省の政府保障事業で自賠責と同等の補償を受けられます。窓口は損害保険会社。詳細は損害賠償計算

実務での活用シーン

車検見積の妥当性確認

ディーラー車検見積の自賠責項目が全国共通料率と一致するか本ツールで検証。営業用や離島扱いの混同を防ぎ、上乗せ請求の早期発見に活用できます。

中古車購入時の残存自賠責評価

中古車購入時に前所有者の自賠責残存期間を評価。残り10ヶ月なら約1万円分の価値。売買契約書の内訳に明記して価格交渉の根拠にできます。

廃車・売却時の解約還付試算

廃車・売却で自賠責を解約する場合の還付額を事前試算。未経過月数分が戻るため、車検直後の売却なら1万円以上の還付が期待できます。

バイク長期契約の判断

原付・125cc未満なら60ヶ月一括で12ヶ月契約の5倍にせずに済み、月額換算で20-30%節約可能。中長期保有前提なら長期契約が有利です。

沖縄・離島移住時の料率確認

沖縄・離島へ移住・単身赴任する際、車のナンバー変更で自賠責も安くなる可能性。特に離島は本土の半額で、年間維持費削減に寄与します。

営業用車両登録時の料率比較

営業用(緑ナンバー)は自家用の1.5-2倍の保険料。個人事業主の営業登録判断時、事業経費計上メリットと保険料増額を天秤にかける材料になります。

よくある間違い・注意点

  • 「自賠責だけで公道走行可能」の誤解 — 自賠責は最低限の被害者救済のみ。対物・自損・車両・搭乗者は全て対象外で、事故時は自己破産級の請求が来る可能性があります。任意保険との併用が事実上必須です。
  • 車検切れ=自賠責切れの連動 — 車検切れの車で公道走行は無車検車運行(6ヶ月以下懲役/30万円以下罰金)+無保険車運行(1年以下懲役/50万円以下罰金)のダブル違反。免許取消の可能性もあります。
  • 「24ヶ月契約」を「25ヶ月」と混同 — 車検時は次回車検までカバーする25ヶ月契約が原則。24ヶ月では車検日直前に自賠責が切れる可能性があります。
  • 沖縄本島と離島の混同 — 沖縄本島は85%料率、離島は50%料率で異なります。石垣島・宮古島は離島区分、沖縄本島(那覇市等)は沖縄本島区分です。
  • 解約時の還付は「未経過月数分」ではなく手数料引き — 保険会社の解約手数料(500-1,000円)と、月割ではなく期間別料率テーブルで計算されるため、単純に半分残っても半額戻るとは限りません。
  • 加害者が自賠責のみ加入時の被害者リスク — 相手が任意保険未加入かつ自賠責のみの場合、限度額超過分は加害者本人への民事訴訟が必要。自分の任意保険の無保険車傷害特約が救済策になります。
  • バイクの自賠責失効の見落とし — バイクは車検がないため(250cc以下)、自賠責の期限切れに気付かず走行する事例多数。ステッカーの色分けと期限確認が重要です。
  • ひき逃げ被害の政府保障事業の存在を知らない — 加害者不明・無保険の場合でも、国土交通省の政府保障事業で自賠責同等の補償が受けられます。損害保険会社の窓口で申請可能です。

参考文献・公的資料

制度の詳細および最新の料率改定情報は、以下の公的機関の情報を参照してください。

※本ページは2023年4月改定料率および2026年時点の制度に基づき作成しています。実際の料率および補償内容は損害保険料率算出機構の告示・改定で変動する可能性があります。個別の契約条件・請求手続きは、加入保険会社および国土交通省の窓口にご確認ください。本ツールは教育・情報提供目的であり、法的助言・保険業務に該当するものではありません。

よくある質問(FAQ)

自賠責保険は任意保険と何が違いますか?

自賠責は法律で強制加入の対人賠償のみカバーする最低限の保険。任意保険は任意加入で、対物・自損・車両・搭乗者・弁護士費用まで幅広く補償します。自賠責の限度額(死亡3,000万円・傷害120万円)を超える損害と、物損・自損は任意保険が必要です。

沖縄本島と離島で料率が違うのはなぜ?

損害保険料率算出機構が事故発生率統計に基づき地域別料率を設定しているためです。沖縄本島85%、離島50%と本土より安価。橋で本土と接続する島は本土扱いです。運転者属性ではなく登録地・使用地の統計に基づきます。

車検時に24ヶ月ではなく25ヶ月契約するのはなぜ?

次回車検日の1ヶ月前後の余裕を持たせるため。24ヶ月では車検日直前に自賠責が切れる可能性があり、無保険運行のリスクを避けるために+1ヶ月の予備を含めた25ヶ月契約が標準になっています。

自賠責を解約すると全額戻りますか?

戻りません。未経過月数分から解約手数料(500-1,000円)を引いた金額が還付されます。また月割ではなく期間別料率テーブルで計算されるため、契約直後の解約は損失が大きくなります。廃車・売却時に手続きします。

無保険で運転するとどうなりますか?

1年以下の懲役または50万円以下の罰金免停6点(一発免停)の処分対象。加えて事故を起こした場合、被害者への賠償が全額自己負担となり、破産級の債務を負うリスクがあります。

被害者請求とは何ですか?

加害者が支払わない・無資力の場合、被害者が加害者の自賠責保険会社に直接請求する制度(自賠法16条)。加害者の協力なしに手続き可能で、時効は事故から3年。書類は事故証明・診断書・請求書等が必要です。

加害者が不明(ひき逃げ)の場合はどうなりますか?

国土交通省の政府保障事業で自賠責と同等の補償が受けられます。窓口は損害保険会社。無保険車事故の場合も同様に救済対象です。時効は事故から3年、または加害者判明から2年。

自賠責の補償限度額を超える損害はどうなりますか?

超過分は加害者本人への請求となります。加害者が任意保険加入なら任意保険から支払われますが、未加入の場合は民事訴訟による直接請求が必要。被害者側は自分の任意保険の無保険車傷害特約が救済策になります。

バイクや原付の自賠責はいつ加入しますか?

250cc超は車検時、250cc以下(125cc超-250cc)とバイク・原付は車検がないため自主管理。ステッカーの色分けと期限確認が重要で、コンビニ・郵便局・オンラインで随時加入可能。5年契約で月額単価が最安になります。

営業用車両(緑ナンバー)の自賠責は自家用と違う?

営業用は自家用の1.5〜2倍の料率設定です。稼働時間・走行距離が長く事故率が高いためで、普通貨物営業用は自家用乗用車の3倍以上の保険料になります。個人事業主の営業登録判断時は総合コストで検討してください。

自賠責保険の証明書を紛失したらどうする?

加入保険会社に連絡して再発行を請求します(無料)。車検時に必須のため、車内のグローブボックス等に常時保管が原則。オンライン加入の場合はデジタル証明書での代替可能なケースもあります。

自賠責は運転者が変わっても有効ですか?

有効です。自賠責は車両単位で契約され、運転者を問わず補償します。家族・友人が運転しても対人事故なら補償対象。ただし業務使用・改造車両等は条件が異なる場合があるため、契約内容の確認が必要です。