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空港税 計算ツール|国際観光旅客税・空港使用料・APD/TSA/PSC世界48空港早見

空港税(国際観光旅客税・空港施設使用料・出国税・保安料)を、出発空港別に瞬時計算。成田・羽田・関空・仁川・チャンギ・ヒースロー・JFK・CDG・DXBなどアジア/欧州/北米48空港の税額早見、LCC航空券で別途請求される仕組み、燃油サーチャージとの違い、e-Ticket明細の見方まで、財務省・観光庁・IATA・ICAO・英国HMRC・米国CBPなど公的機関の一次資料に基づき解説します。

最終更新:2026-07-28/監修:計算ツールズ編集部

空港税 計算機

空港税の構造と計算式

いわゆる「空港税」は単一の税ではなく、政府課税(出国税・観光税)空港運営会社への使用料保安・入国審査手数料の3層で構成されます。日本発着便を例にすると次の式で概算できます。

空港税合計 = 国際観光旅客税(SW) + 旅客保安サービス料(OI) + 旅客施設使用料(PSFC) + 到着国の入国税・出国税

3層構造の内訳

  • 政府課税:日本の国際観光旅客税1,000円、英国APD、独LuftverkehrsteuerG、豪PMCなど。財政・観光振興・環境対策を目的とし国庫に入る
  • 空港運営会社の使用料:PSFC/PSC(Passenger Service/Facility Charge)、旅客保安サービス料。空港ビル維持・保安検査コストを利用者負担する
  • 入国審査・検疫料:米国CBP User Fee/APHIS Fee、豪Passenger Movement Charge、加ATSCなど。目的国到着時にチケット代金と一緒に徴収される

いずれもICAO(国際民間航空機関)Doc 9082「空港・航空保安業務の課金方針」に基づく国際的な整合原則の下、各国が独自に税率を定めています。

日本の国際観光旅客税・PSFC

日本発の国際線には国際観光旅客税(通称:出国税)1,000円が2019年1月7日から課税されており、国税庁が財務省と共に所管しています。加えて成田・羽田・関空など各空港ビル会社が徴収する旅客サービス施設使用料(PSFC)旅客保安サービス料がチケット代金に自動加算されます。

空港国際線・大人合計内訳
成田(NRT)第1・第2約3,600円出国税1,000+PSFC 2,090+保安530
成田(NRT)第3(LCC)約2,850円出国税1,000+PSFC 1,340+保安510
羽田(HND)約3,140円出国税1,000+PSFC 2,090+保安50
関西(KIX)約4,050円出国税1,000+PSFC 3,100(税込)
中部(NGO)約3,570円出国税1,000+PSFC 2,570
福岡(FUK)約2,090円出国税1,000+PSFC 1,090
新千歳(CTS)約1,960円出国税1,000+PSFC 960
那覇(OKA)約2,150円出国税1,000+PSFC 1,150

子ども(2〜12歳)は多くの空港でPSFCが半額、乳児(0〜2歳・座席なし)は免除されるのが一般的です。国際観光旅客税は2歳未満・乗継24時間以内・公用出国等を除き年齢を問わず1人1回1,000円と観光庁の「国際観光旅客税ハンドブック」に明記されています。

アジア主要空港の税額早見

空港(IATA)合計(円換算)特徴・主要税目
仁川(ICN)約2,600円出国税17,000ウォン等、韓国政府徴収
桃園・台北(TPE)約2,300円Passenger Service Charge 500元
香港(HKG)約2,900円Air Passenger Departure Tax 120HKD+PSC
上海浦東(PVG)約1,900円民航発展基金90元+空港建設費
北京首都(PEK)約1,900円同上、大人90元
シンガポール(SIN)約6,600円PSC 47.9S$(保安・出国税・エアハブ開発費)
バンコク(BKK)約2,900円タイPSC 700バーツ
クアラルンプール(KUL)約2,600円PSC 73RM+MAVCOM料
マニラ(MNL)約2,500円Terminal Fee 550ペソ+出国税1,620ペソ
ジャカルタ(CGK)約2,000円PSC 230,000ルピア
デリー(DEL)/ムンバイ(BOM)約2,700円UDF+PSF

欧州主要空港と英国APD

欧州で最も高額なのが英国のAir Passenger Duty(APD、航空旅客税)。目的地距離・座席クラスにより2026年度は片道£15〜£673の範囲で課税され、英国HMRC(歳入税関庁)が徴収します。長距離ファースト・プライベートジェットは特に高額です。

空港(IATA)合計(円換算)特徴・主要税目
ロンドン・ヒースロー(LHR)約12,000〜16,000円英国APD+PSC。エコノミー長距離£100前後
ロンドン・ガトウィック(LGW)約12,000〜15,000円同上
パリ・CDG(CDG)約6,500円Taxe de Solidarité(連帯税)+Taxe de Sûreté
フランクフルト(FRA)約9,500円Luftverkehrsteuer(航空税)+Sicherheitsgebühr
ミュンヘン(MUC)約9,300円同上
アムステルダム(AMS)約7,800円2021年復活の航空税+PSC
マドリード(MAD)約4,000円PSCのみ、政府税なし
ローマ・FCO約5,500円Addizionale Comunale+PSC
チューリッヒ(ZRH)約5,000円Noise/Emissions Charge含む
ヘルシンキ(HEL)約3,300円PSCのみ

北米主要空港とTSA/US税

米国発はUS International Departure Tax(IY)US$21.10US APHIS User Fee(XA)US Immigration User Fee(XY)TSA September 11 Security Fee(AY) US$5.60/セグメントが代表的な公租公課です。加えて空港固有のPFC(Passenger Facility Charge、最大US$4.50/空港)が別途チャージされます。

空港(IATA)合計(円換算)特徴・主要税目
ニューヨーク・JFK約7,500円IY+XA+XY+AY+PFC $4.5
ロサンゼルス(LAX)約7,500円同上
サンフランシスコ(SFO)約7,500円同上
シカゴ・ORD約7,500円同上
ホノルル(HNL)約7,500円同上、日本人利用多
シアトル(SEA)約7,500円同上
バンクーバー(YVR)約4,700円加ATSC+AIF
トロント(YYZ)約6,200円同上、AIF高め
メキシコシティ(MEX)約7,000円TUA 634ペソ
サンパウロ(GRU)約7,500円Embarque Internacional

LCCで別途請求される仕組み

ピーチ・ジェットスター・スクート・エアアジア等のLCCでは、航空券本体価格の広告表示を安く見せるため、空港税・使用料を「Airport Tax/Fee」として明細で別欄に切り分ける手法が一般的です。フルサービスキャリア(JAL/ANA/シンガポール航空等)は税・料金込み総額表示が多く、比較時は必ず「TOTAL」欄で比較する必要があります。

日本の景品表示法および航空法施行規則に基づく総額表示指針では、税・使用料を含む総額を並列表示することが求められており、消費者庁も繰り返し指導を行っています。

燃油サーチャージとの違い

燃油サーチャージは航空会社が国土交通省航空局に申請認可された変動運賃で、原油市況(シンガポールケロシン価格)に連動して2ヶ月ごとに改定されます。これに対し空港税・使用料は公租公課または空港運営会社の使用料で、性質が全く異なります。

項目空港税・使用料燃油サーチャージ
徴収主体政府・空港会社航空会社
金額変動年1回程度の見直し2ヶ月ごとに変動
e-TicketコードSW/OI/UB/YQ以外YQ/YR
返金可否払戻し請求可能な場合あり(未搭乗時)航空会社規約による

e-Ticket明細の税コード読解

IATA発券手続きに基づき、空港税・料金は2〜3文字の税コード(Tax Code)で表示されます。主要コードを覚えておくと領収書精算や経費申請がスムーズです。

  • SW:日本の国際観光旅客税(Sayonara Wave=出国税)1,000円
  • OI:日本の旅客保安サービス料
  • UB:日本の旅客サービス施設使用料(PSFC)
  • GB:英国APD(Air Passenger Duty)
  • UB/UD:英国空港PSC
  • US:米国International Departure Tax
  • AY:米国TSA Security Fee
  • XY:米国Immigration User Fee
  • XA:米国APHIS Inspection Fee
  • ZP:米国Segment Tax(国内区間)
  • YQ/YR:燃油サーチャージ・保険サーチャージ(税ではない)

よくある間違い・注意点

  • 「空港税=政府税」と誤解 — 実態は政府課税・空港会社使用料・入国審査料の3層。管轄と根拠法が違うため、返還請求先も異なります。未搭乗時に払戻し可能なのはSW/OI/UBなど日本側の一部のみで、英国APDや米国TSA費は原則返金不可です。
  • LCC広告価格で予算計上 — 表示価格に空港税が含まれないケース多数。ロンドン往復ならAPDだけで往路+復路合計£173(約34,000円)超になることも。「合計」欄で必ず比較を。
  • 燃油サーチャージを空港税と混同 — YQ/YRコードは航空会社が徴収する変動運賃で公租公課ではない。原油価格下落時は0円になることもあり、税と性質が全く異なります。
  • 乳児無料と誤認 — 座席なし乳児は多くの税・使用料が免除されますが、目的地国の入国税(米CBP/豪PMC等)は年齢問わず課税される国もあります。旅行代理店に個別確認が安全です。
  • 乗継便で二重に払う — 24時間以内の乗継は多くの空港でPSFCが免除されますが、途中降機(Stopover)扱いになると別途課税。特にヒースロー乗継のロンドン滞在は要注意です。
  • 子ども半額の適用漏れ — 成田・関空等は12歳未満PSFC半額(乳児無料)ですが、代理店予約で反映されない事例あり。搭乗券発券時に領収書を確認しましょう。

関連する規格・法令

  • 国際観光旅客税法(平成30年法律第16号) ― 日本出国者1人1回1,000円の課税根拠法。財務省・国税庁が所管し、税収は観光施策財源(特別会計)に充当。
  • 航空法施行規則第113条 ― 空港運営会社が徴収する空港施設使用料の届出・変更手続きを規定。
  • ICAO Doc 9082 ― 国際民間航空機関の「空港・航空保安業務の課金方針」。使用者負担の原則・非差別・透明性を国際指針として提示。
  • IATA Passenger Services Conference Resolution 728 ― 発券システムの税コード規則。SW/AY等の共通コードを世界統一で運用。
  • 英国Finance Act 1994 Part I Chapter IV ― Air Passenger Dutyの課税根拠。長距離&上級クラスの高税率が特徴。
  • 米国31 U.S.C. §9701 / IRC §4261 ― US International Departure Tax・TSA費の根拠法。
  • EU指令2019/1116/EU ― 欧州域内空港料金の透明化指令。加盟国空港のPSC算定基準を統一。
  • 景品表示法・航空運賃総額表示指針 ― 消費者庁・国土交通省の指針で、税・使用料込み総額表示を義務化。

参考文献・公的資料

最新税率や税制改正情報は下記の公的機関一次資料で確認してください。金額は年度改定や為替変動により変わるため、旅行直前の再確認を推奨します。

※本ツールの税額は概算値です。実際の請求額は為替レート、年度改定、便のクラス、乗継の有無、免税適用条件等により変動します。取引・経費精算・出張予算計上等の公式用途には、必ず航空会社の運賃規則・IATAデータベース・上記公的機関の最新告示による実額を優先してください。特に燃油サーチャージは含まれておらず、月ごとに変動します。

よくある質問(FAQ)

国際観光旅客税(出国税)はいつから始まった?

2019年1月7日に施行された比較的新しい税です。日本からの出国者1人1回1,000円で、航空券・船舶券に組み込まれて徴収されます。2歳未満、乗継24時間以内、公用出国、天候による強制出国等は非課税。税収は観光先進国実現に向けた財源として観光庁予算に充当されており、Wi-Fi・多言語案内・受入環境整備等に使われています。

LCC航空券で表示価格が安いのに合計が高くなるのはなぜ?

ピーチ・ジェットスター・スクート・エアアジアなどのLCCは、広告表示上の航空券本体価格を低く見せるため、空港税・使用料・保安料を「Airport Tax/Fee」として別欄で加算する仕組みが一般的です。ヒースロー着なら英国APDだけで往復£173超(約34,000円)追加になることも。フルサービスキャリアと比較する際は必ず「TOTAL」欄で総額比較しましょう。日本の景品表示法と航空運賃総額表示指針に基づき、最終画面では総額を明示することが求められています。

燃油サーチャージと空港税の違いは?

燃油サーチャージは航空会社が国土交通省航空局に届出して徴収する変動運賃で、シンガポールケロシン価格に連動し2ヶ月ごとに改定されます。e-TicketコードはYQ/YR。一方、空港税・使用料は政府課税や空港会社使用料で、根拠法・徴収主体・変動サイクルが全く異なります。原油下落時にはYQ=0円になることもあり、両者は完全に別物として理解する必要があります。

キャンセルしたら空港税は戻ってくる?

取消し理由と航空券クラスによります。日本のSW(国際観光旅客税)・OI(保安料)・UB(PSFC)は法令上、未搭乗の場合は払戻し対象。ただし手数料が引かれるケースがほとんどです。一方英国APD・米国TSA費は原則払戻し対象外の国が多く、航空会社に返還申請してもらう必要があります。格安航空券(LCC・ディスカウント運賃)では返金手続き自体が有料で、実質戻ってこない場合もあります。

乗継便でも空港税は毎回かかる?

24時間以内の乗継は多くの空港でPSFC等が免除されます(乗継免税)。ただし途中降機(Stopover、24時間以上滞在)になると出発都度課税されます。特にロンドン・ヒースローでの1泊乗継は英国APDが加算されて高額に。米国乗継は入国審査を必ず通過する仕組みのため、APHIS/CBP User Feeが発生します。旅程設計時は乗継時間と課税範囲を航空会社の運賃規則で確認しましょう。

子ども・幼児の空港税はどうなる?

座席なし乳児(0-2歳未満)は多くの税・使用料が免除、2-12歳未満はPSFCが半額の空港が主流です(成田・関空等)。ただし国際観光旅客税は2歳未満のみ非課税で、2歳以上は大人と同額1,000円かかります。目的地の入国税(米CBP User Fee等)は年齢問わず課税される国もあるため、家族旅行では各税目の年齢区分を旅行代理店に確認するのが確実です。

ヒースロー空港が特別高いのはなぜ?

英国のAir Passenger Duty(APD)が世界最高水準の航空税だからです。2026年度でエコノミー長距離便(グリーンバンドB)は片道£100前後、ビジネス・ファーストは£224、プライベートジェットは£673。目的地距離帯とキャビンクラスで税率が変わり、環境負荷削減の政策税として位置づけられています。ヒースロー乗継のロンドン滞在は特に高額になるため、パリ・アムステルダム経由等の代替ルート検討が節約策になります。

ビジネス・ファーストクラスは空港税も高くなる?

英国APDは座席クラスで税率が変わり、ビジネス以上は約2〜4倍高くなります。フランスの連帯税(Taxe de Solidarité)も上級クラスで加算。一方、日本のSW/OI/UB・米国のTSA/US・アジア各国のPSCはクラス問わず定額です。マイル特典航空券でファーストに搭乗する際、税金だけで往復10万円超になるケースは実質「特典航空券の隠れコスト」と認識しておきましょう。

e-Ticket明細の「YQ」は何?

YQ/YR燃油サーチャージ・保険サーチャージのIATA共通コードで、航空会社が徴収する変動運賃です。政府税ではありません。SW/AY/GBといった税コードとは根拠が全く違うため、経費精算では税・料金別に仕分けが必要です。旅費規程で「税金は実費、サーチャージは会社負担」等の明確な区分がある企業もあります。

マイル特典航空券でも空港税は払う?

はい、マイルで無料航空券を発券しても空港税・使用料・燃油サーチャージは実費支払いが必要です。JAL/ANA国際線特典航空券でロンドン往復なら、APD+燃油+PSFC等で往復5〜10万円かかることも珍しくありません。マイル価値を計算する際は、空港税を差し引いた実質割引額で評価する必要があります。マイル価値計算ツールも参考に。

米国のAY料金とは?

AY = TSA September 11 Security Feeで、2001年の9.11同時多発テロ後に米国運輸保安局(TSA)が空港保安コストを賄うために創設した保安料です。1セグメント(航空便区間)あたりUS$5.60、片道最大US$11.20が上限。米国発着・米国国内乗継で自動徴収され、日本発着でも米国到着セグメントに課されます。

プライベートジェットは空港税がかかる?

プライベートジェット(Business Aviation)でも空港税は発生し、むしろ英国APDのようにプライベート枠は最高税率(2026年度£673/人)が適用されます。加えて空港会社の着陸料・駐機料・ハンドリング費が別途高額。羽田・成田等ではプライベート枠のPSFC体系が定期便と異なる料金表になっているため、運航手配会社に見積依頼して総額を把握するのが実務です。