LEDテープの電源容量と電圧降下
テープの動作電圧・消費電力・長さと配線条件から、必要な電源容量と末端の電圧、明るさの低下を算出します。
LEDテープの電源容量と電圧降下ツール
総消費電力は1mあたりの消費電力×長さで、9.6W/m×5m=48.0W。DC12Vなので電流は4.00Aとなり、3割の余裕を見た62.4Wを満たす100Wの電源が目安です。テープ自体の抵抗を1mあたり0.15Ωとすると5mで0.75Ω、片端給電では末端までの平均で電流の半分が効くため降下は1.50V。配線1.25mm2を3m引くと0.33Vが加わり、合計1.83Vで末端は10.17Vになります。明るさは電力比で見ると28.18%の低下です。
動作電圧と電流・電圧降下の関係(48W)
| 動作電圧 | 必要な電流 | 同じ配線での降下 |
|---|---|---|
| DC5V | 9.60A | 大きい |
| DC12V | 4.00A | 中程度 |
| DC24V | 2.00A | 小さい |
| DC24V・両端給電 | 2.00A | さらに小さい |
テープの種類と1mあたりの消費電力
| 種類 | 密度 | 消費電力 |
|---|---|---|
| 2835・標準 | 60個/m | 4.8〜7.2W/m |
| 2835・高輝度 | 120個/m | 9.6〜14.4W/m |
| 5050・RGB | 60個/m | 14.4W/m |
| 高密度・間接照明用 | 240個/m | 20〜30W/m |
※参考計算です。機材の仕様・規格・法令は改定されるため、実機の仕様書と最新の告示を確認してください。
LEDテープの電源容量と電圧降下の詳しい解説
LEDテープで末端が暗くなるのは、テープに埋め込まれた銅箔の抵抗が無視できないためです。給電点に近いLEDから順に電流を分け合うので、末端に届くころには電圧が下がっています。降下量は流れる電流と抵抗の積で決まり、同じ消費電力なら電圧の低いテープほど電流が大きく不利になります。5Vのテープが数メートルで使いものにならないのに、24Vなら10mを超えて引けるのはこの違いによります。
判断が分かれるのは給電の方法です。両端から給電すれば末端の降下は理屈のうえで四分の一になり、テープを替えるより効果があります。ただし電源から二本目の配線を回す手間と、途中で切断して並列にする施工の手間が増えます。長い距離では一定の間隔で電源を分散させる方法もあり、配線の総延長と施工性を比べて決めることになります。
見落とされやすいのが配線側の降下です。テープの手前までの引き回しも抵抗を持ち、細い線で長く引くとテープに入る前に電圧が落ちます。往復ぶんを数える必要があるため、片道3mなら6m相当の抵抗が効きます。電源の出力電圧が公称より低い個体もあり、これらが重なると末端では想定以上に暗くなります。調光器を挟む構成では、その電圧降下も加わります。
電源の選び方にも注意が必要です。定格いっぱいで連続使用すると発熱と寿命の低下を招くため、消費電力の三割程度の余裕を見て選ぶのが一般的です。また白色と全色点灯では消費電力が数倍違う製品もあり、カタログの最大値で計算しないと容量が不足します。長時間の連続点灯では周囲温度も上がるため、放熱の確保と電源の設置場所も併せて検討してください。
施工後の点検も想定しておきます。テープは両面テープで貼ることが多く、熱と経年で粘着が弱まって剥がれることがあります。放熱用のアルミ材に貼れば温度が下がり、明るさの低下と寿命の短縮を抑えられます。はんだ付けの箇所は振動や引っ張りに弱く、断線するとその先が全て消灯します。給電点と接続部は点検できる位置に設け、必要に応じて交換できるようにしておくと維持が楽になります。電源本体も熱がこもらない場所に置くと寿命が延びます。
業界・現場での使い方
間接照明の施工
設置長さから電源容量を決め、末端の明るさが揃うかを事前に確認します。
店舗什器の製作
棚下照明の配線経路と太さを決め、電圧降下が目立たない構成にします。
展示・舞台の仮設
限られた電源から引ける最大の長さを見積もり、分岐の位置を決めます。
車両・船舶への取り付け
限られた配線径での降下量を確認し、必要な太さを選定します。
よくある間違い・注意点
- テープの消費電力だけで電源を選ぶ — 定格いっぱいでは発熱するため、3割程度の余裕が必要です。
- 配線側の電圧降下を数えない — 往復ぶんの抵抗が効くため、細い線で長く引くとテープに届く前に落ちます。
- 5Vのテープを長く引く — 同じ電力でも電流が大きく、数メートルで末端が明らかに暗くなります。
- 片端給電のまま長さを伸ばす — 両端給電にすれば末端の降下は四分の一になり、費用対効果が高い対策です。
- カタログの標準値で容量を決める — 全色点灯や高輝度モードでは消費電力が数倍になる製品があります。
関連する規格・公的資料
- 日本産業標準調査会 (JISC) — JIS規格
- 電子情報技術産業協会 (JEITA) — 電子部品・機器
- 日本電機工業会 (JEMA) — 電気機器
- 電気学会 — 電気工学
- 日本機械学会 — 機械工学
- 日本電気協会 — 電気設備の技術基準
- 産業技術総合研究所 — 計量標準
- 製品評価技術基盤機構 (NITE) — 製品安全
- 経済産業省 — 電気用品・産業政策
- 日本ロボット工業会 — 産業用ロボット
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
9.6W/mのテープを5m使うと何ワットの電源が必要ですか?
総消費電力は48Wで、3割の余裕を見て100Wの電源が目安です。
末端が暗くなるのを防ぐには?
両端から給電する、動作電圧の高いテープを選ぶ、配線を太くするの順で効果があります。
12Vと24Vではどちらが有利ですか?
同じ電力なら24Vのほうが電流が半分になり、電圧降下も小さく抑えられます。
配線は何スケアを選べばよいですか?
電流と長さで決まります。4Aを3m引くなら1.25mm2以上、10Aを超えるなら2.0mm2以上が目安です。
テープは何メートルまで直列に伸ばせますか?
12Vの一般的な製品で5m程度が上限とされています。それ以上は並列に接続します。
電源の容量は大きすぎても問題ありませんか?
出力電圧が同じであれば問題はありません。ただし無負荷に近い状態では効率が下がります。
明るさの低下はどのくらいから気づきますか?
電圧降下が5%を超えると並べて比較したときに差が分かり、10%を超えると単体でも分かります。
調光器を使う場合は何に注意しますか?
調光器自体の電圧降下と対応方式を確認します。方式が合わないとちらつきが出ます。