計算ツール
送風機動力JIS B 8330ファン空調

送風機動力 計算ツール

風量+静圧+効率から送風機動力・電動機定格を即算出。JIS B 8330(送風機試験方法)準拠。空調設備選定に対応。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

送風機動力 計算ツールツール

送風機動力の3段階

空気動力 = Q(m³/s) × P(Pa) ÷ 1000 (kW)

軸動力 = 空気動力 ÷ ファン効率

電動機入力 = 軸動力 ÷ 電動機効率

送風機の総合効率は50-70%が典型。1000W投入で500-700Wが空気運動エネルギーに変換されます。

ファン種類別 効率目安

ファン種類効率
後向きシロッコ(大型)75-85%
前向きシロッコ50-65%
プロペラ(有圧)50-70%
軸流55-75%
マルチブレード40-60%

※本ツールはJIS/SHASE-S/JRAIA等の公的基準に基づく参考計算です。実施設計・冷凍機保安・行政協議時は設備士・冷凍機械責任者による最終判断が必須です。

送風機動力 計算ツールの詳しい解説

送風機動力は空調設備の消費電力の主要項目。インバータ制御で部分負荷時30-50%省エネ、高効率ファン+適切選定でライフサイクルコスト大幅削減が可能です。

業界・現場での使い方

空調設計

送風機選定、電動機容量、電気容量申請根拠。

省エネコンサル

インバータ化提案、電気料金削減試算。

工場設備

大型換気ファン選定、集塵ファン能力算定。

プラント

プロセスエア送風、多段ファン選定。

電動機容量の決め方と省エネ制御

空気動力→軸動力→電動機入力と段階を追ったら、最後に余裕率を掛けて電動機容量を決め、標準出力に丸めます。ここでの取り方が過大でも過小でも、運転コストか風量不足のどちらかで跳ね返ります。

計算例:風量5,000m³/h・静圧400Pa

Q=5,000m³/h=1.39m³/sなので、空気動力=1.39×400÷1000≒0.56kW。ファン効率65%で軸動力≒0.85kW、電動機効率88%で入力≒0.97kW、これに余裕率1.15を掛けて電動機出力1.1kWの標準機を選定する、という流れになります。

余裕率は10〜20%が適正

余裕率は10〜20%を目安にします。30%以上を積むと、実運転点がファンの高効率域から外れて省エネ性が悪化し、電気代が余計にかかります。安全を見るつもりの過大選定が、そのまま運転費の増加になる点に注意してください。

全圧と静圧を取り違えない

全圧=静圧+動圧です。ファンのカタログ性能は全圧で表示されることが多い一方、系統の圧損計算は静圧で積み上げるのが一般的で、そのまま突き合わせると食い違います。どちらの圧力で書かれた値かを確認してから動力を計算してください。

相似則(3乗則)とVAV

回転数を変えたときの送風機は、風量が回転数に比例、圧力が2乗、軸動力が3乗に比例します。したがって風量を50%に絞ると動力は約1/8になります。この効きの大きさが、インバータによる可変速制御と、必要風量に応じて風量を絞るVAV方式(可変風量)が省エネ手法の定番である理由です。定風量のCAV方式からVAVへ切り替えると年間電力を30〜50%削減できる例があり、負荷変動の大きい系統では投資回収2〜5年が目安になります。

関連する試験規格

送風機の風量・圧力・効率の測定方法はJIS B 8330(送風機の試験及び検査方法)で定められています。カタログ値を比較するときは、同じ試験方法に基づく値かを確認してください。

よくある間違い・注意点

  • 空気動力=電動機容量誤認 — 効率2段階考慮せず→過小容量。
  • 動作点ズレ — 実運転で右下がりカーブに乗ると効率激減。
  • インバータ効果未評価 — 部分負荷時30-50%省エネ機会損失。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

空気動力の計算式は?

Pa = QP÷1000。Q=m³/s、P=Pa、結果=kW。

総合効率は?

50-70%。ファン60-75%×電動機85-95%。

インバータで何%省エネ?

部分負荷時30-50%。24時間運転で顕著。

高効率電動機(IE3/IE4)は?

従来比2-5%高効率。省エネ法で標準化推進。

風量5,000m³/h・静圧400Paの電動機出力は?

空気動力0.56kW→軸動力0.85kW(効率65%)→電動機1.1kW(電動機効率88%・余裕率1.15)。

前向きと後向き、どちらが省エネ?

後向き(ターボ)が有利。効率75-85%に対し前向き多翼は50-65%。ただし前向きは低速で静音・低コストです。

VAV方式のメリットは?

必要風量に応じて可変制御し、CAV(定風量)より年間電力30-50%削減できます。