換気回数 計算ツール
床面積+天井高+用途+人数から必要換気量を即算出。建築基準法+ビル管法準拠。設備設計・行政協議に対応。
換気回数 計算ツールツール
換気回数の基本式
換気回数 (回/h) = 換気量 (m³/h) ÷ 室容積 (m³)
必要換気量 = 室容積 × 必要換気回数
建築基準法では24時間換気0.5回/h以上、ビル管理法では1人当り30m³/h以上が最低基準。用途により1-70回/hまで大きく異なります。
用途別 必要換気回数
| 用途 | 換気回数(回/h) |
|---|---|
| 住宅(24時間) | 0.5 |
| 寝室・居間 | 2 |
| 事務所 | 8 |
| 教室 | 10 |
| 便所・浴室 | 10 |
| 会議室 | 15 |
| 飲食店 | 15 |
| 厨房 | 30-60 |
| 喫煙室 | 70 |
※本ツールはJIS/SHASE-S/JRAIA等の公的基準に基づく参考計算です。実施設計・冷凍機保安・行政協議時は設備士・冷凍機械責任者による最終判断が必須です。
換気回数 計算ツールの詳しい解説
換気設計は健康+省エネのトレードオフ。過小はCO2蓄積・シックハウス・感染リスク、過大は空調負荷増+熱損失で光熱費高騰の原因です。
建築基準法 24時間換気の義務化
2003年から全ての新築住宅に0.5回/h以上の24時間換気が義務化(シックハウス対策)。第1種(給排気機械)、第2種(給気機械のみ)、第3種(排気機械のみ)の3方式があり、住宅は第3種が主流です。
COVID-19以降の換気強化
感染対策としてビル管法基準を2倍以上に強化する建物が増加。CO2センサでの需要制御換気(DCV)で健康と省エネを両立する設計が主流化しつつあります。
業界・現場での使い方
空調設計
新築・改修時の必要換気量算定、全熱交換器選定、機械換気容量決定。
建築確認申請
24時間換気設備の適合性証明、シックハウス対策の設計根拠。
ビル管理
既存建物のビル管法適合性チェック、CO2測定と換気改善提案。
感染対策コンサル
医療・介護施設の換気強化提案、CO2センサ導入。
省エネ改修
換気+全熱交換で熱損失削減、需要制御換気(DCV)導入。
特殊用途の換気設計と実装上のポイント
一般の居室と異なり、粒子清浄度や油煙・臭気の管理を目的とする室では、換気回数が桁違いに大きくなります。クリーンルームは60〜500回/hが目安で、ISO 14644のクラス(清浄度)に応じて厳密に設計します。半導体・医薬品(GMP)・食品工場では、換気・空調設備が総建設費の20〜30%を占めることもあります。
厨房フードの捕集風速
厨房は全体換気の回数だけでなく、フード開口面の吸込風速0.3〜0.5m/sを確保して油煙・熱気を捕集します。回数を満たしていても、フード形状や面速度が不足すると油煙が室内へ拡散します。
必要換気量と実装風量の違い
計算で求めた必要換気量は下限値です。ダクトからの漏れやフィルタ目詰まりによる風量低下を見込み、実装風量は必要換気量に20%程度の余裕を加えて機器を選定します。
CO2濃度を指標にした換気の確認
室内のCO2濃度は、換気が足りているかを判断する実務的な指標です。1,000ppmがビル管理法の管理基準で、これを超えると集中力・判断力の低下が起こり、1,500ppmを超えると眠気や頭痛を訴える人が出ます。在室人数の変動が大きい会議室では、CO2センサによる需要制御換気(DCV)で必要なときだけ風量を増やす方式が有効です。
よくある間違い・注意点
- 人数無視で回数のみで判断 — ビル管法は30m³/人h基準。人数増で回数不足に。
- 全熱交換の効率忘れ — 75%効率で換気による熱損失1/4に。冷暖房負荷削減効果大。
- 局所排気(厨房)を全体換気で代用 — 厨房油煙は局所排気+ミストコレクタが必須。
- 喫煙室基準の見落とし — 70回/h+隣室に対して負圧が健康増進法基準。
- 第1種+全熱で電力コスト増 — ファン+熱交で電力消費。24時間運転で年数万円差。
関連する規格・公的資料
- 国土交通省 建築設備設計基準 — 公共建築の空調設計基準
- 空気調和・衛生工学会 (SHASE) — SHASE-S 系空調衛生規準
- 日本冷凍空調工業会 (JRAIA) — 冷凍空調機器の業界標準
- 日本産業標準調査会 JIS検索 — JIS B 8615(業務用エアコン)等
- 経済産業省 エネルギー使用の合理化 — 省エネ法・トップランナー基準
- 環境省 フロン排出抑制法 — 冷媒管理・回収義務
- 日本ボイラ協会 — ボイラー技士・技術基準
- 日本建築学会 空気調和・熱源設備 — 設計指針
- 厚生労働省 建築物における衛生的環境の確保 — ビル管理法(換気基準)
- 高圧ガス保安協会 (KHK) — 冷媒配管の高圧ガス保安法対応
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
住宅の24時間換気は?
0.5回/h以上(建築基準法)。2003年から新築住宅義務。
ビル管法の基準は?
1人当り30m³/h以上+CO2 1000ppm以下。特定建築物対象。
事務所の換気回数は?
8回/hが標準。会議室・多人数室は15-30回/hに増強。
厨房の換気は?
30-60回/h。油煙対策で局所排気(レンジフード)+全体換気。
喫煙室は?
70回/h+隣室負圧維持。健康増進法基準。
全熱交換のメリットは?
換気による熱損失を75%回収。冷暖房費25-40%削減。
第1種と第3種の違いは?
第1種=給排気機械両方、第3種=排気機械のみ。住宅は第3種が主流。
COVID対策の換気は?
ビル管法基準の2倍以上+CO2センサ制御が推奨。
クリーンルームの換気回数は?
60-500回/h。ISO 14644のクラス(清浄度)に応じて設計します。
CO2濃度はどこまで許容できる?
1,000ppm以下がビル管理法の管理基準。1,500ppm超で眠気・頭痛が出やすくなります。