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3Dプリンタフィラメントインフィル印刷時間

3Dプリンタのフィラメント計算

モデルの体積・インフィル率・積層ピッチから、3Dプリンタの材料の使用量・印刷時間・1個あたりのコストを算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

3Dプリンタのフィラメント計算ツール

実際に押し出される体積はモデルの体積×(外殻の割合+残りにインフィル率を掛けた分)です。ウォール3本の外殻を24%とすると60×(0.24+0.76×0.20)=23.5立方cm、サポート15%を加えて27.0立方cm。密度1.24g/立方cmで33.5g、直径1.75mmの断面で割って11.2mになります。押出量を毎秒3立方mmとすると2.70時間。材料費は3,000円/kgで101円、電気代は120W×31円/kWhで10円、合わせて111円です。

インフィル率と使用量(体積60立方cm・ウォール3本)

インフィル率実体積使用量
10%19.0立方cm27.0g
20%23.5立方cm33.5g
50%37.2立方cm53.0g
100%60.0立方cm85.6g

主な材料の密度と単価の目安

材料密度単価の目安
PLA1.24g/立方cm2,000〜3,500円/kg
PETG1.27g/立方cm2,500〜4,000円/kg
ABS1.04g/立方cm2,500〜4,000円/kg
ナイロン系1.15g/立方cm6,000〜12,000円/kg

※参考計算です。製品の仕様・材料の比重・気象条件によって実際の値は変わるため、使用する材料の表示と現場での実測で確認してください。

3Dプリンタのフィラメント計算の詳しい解説

使用量がモデルの体積と一致しないのは、内部を密に詰めないためです。造形物は外側の数本のウォールと天面と底面で形を保ち、内部は格子状の骨組みで支えます。ウォールの本数が増えるほど外殻が占める割合が上がり、インフィル率を下げても使用量はさほど減りません。既定値ではウォール3本で外殻が24%を占めており、インフィルを0にしても体積の四分の一は消費します。

判断が分かれるのは、強度をウォールとインフィルのどちらで確保するかです。曲げに対しては外側の材料が効くため、同じ重量ならインフィルを下げてウォールを増やすほうが丈夫になります。一方で天面の垂れを防ぐには一定のインフィルが要り、薄い天板を持つ形状ではインフィルを下げると表面が波打ちます。用途が構造部品か外観部品かで最適解が変わります。

見落とされやすいのがサポートの扱いです。張り出しのある形状では支えが必要で、その材料はすべて廃棄になります。向きを変えるだけでサポートが半分以下になることも多く、造形の姿勢を検討する価値は大きいといえます。サポートを剥がした跡は表面が荒れるため、見せたい面を上に向ける配置と、材料を減らす配置は両立しないこともあります。

時間の見積もりでは積層ピッチが支配的です。ピッチを半分にすれば層の数は倍になり、印刷時間もおおむね倍になります。仕上がりの滑らかさと時間は直接のかね合いにあり、曲面の多い造形では細かく、平面が主体の造形では粗くという使い分けが実務的です。電気代は材料費に比べれば小さいものの、長時間の造形を繰り返す場合には無視できない額になります。

失敗した場合の損失も計算に入れておく必要があります。造形の途中で剥がれたり、フィラメントが送られなくなったりすると、それまでに使った材料と時間がまるごと無駄になります。長時間の造形ほど損失は大きく、十時間を超える造形では一回の失敗で数百円と一日分の稼働が失われます。初回は小さな試作で設定を確かめ、本番に移るほうが結果として早く済みます。フィラメントは湿気を吸うと造形の品質が落ちるため、乾燥剤とともに密閉して保管し、長く置いたものは乾燥させてから使ってください。

業界・現場での使い方

試作品の原価計算

モデルの体積から1個あたりの材料費と電気代を出し、外注との比較に使います。

造形設定の比較

インフィル率と積層ピッチを変えたときの時間と材料の増減を確かめます。

材料の在庫管理

1kgで作れる個数から、必要なフィラメントの購入量を見積もります。

受託造形の見積もり

造形時間と材料量を積み上げ、料金の根拠を示します。

よくある間違い・注意点

  • モデルの体積をそのまま使用量とする — 内部は格子状で密に詰めないため、既定値では体積の4割程度しか使いません。
  • インフィル率だけで軽量化を図る — ウォールが占める割合が大きく、インフィルを0にしても外殻の分は消費します。
  • サポートの材料を数えない — 張り出しの多い形状では総量の3割を超えることがあり、すべて廃棄になります。
  • 積層ピッチと時間の関係を見落とす — ピッチを半分にすると層の数が倍になり、印刷時間もおおむね倍になります。
  • 失敗した分を計算に入れない — 長時間の造形では1回の失敗で材料と1日分の稼働が失われます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

体積60立方cmのモデルは何g使いますか?

ウォール3本・インフィル20%・サポート15%なら33.5g、長さにして11.2mです。

印刷時間はどう推定していますか?

押出量を毎秒3立方mm(積層ピッチ0.2mm時)として体積から求め、立ち上げの0.2時間を加えています。

インフィルは何%が適切ですか?

外観部品なら10〜15%、構造部品なら30〜50%が目安です。曲げに対してはウォールを増やすほうが効きます。

1kgのフィラメントで何個作れますか?

既定値の33.5gなら29個です。サポートの割合を下げれば個数は増えます。

電気代はどのくらいかかりますか?

120Wで2.70時間、31円/kWhなら約10円です。材料費に比べれば小さい額です。

サポートを減らす方法はありますか?

造形の向きを変えるのが最も効果的です。見せたい面と材料を減らす配置は両立しないことがあります。

材料によって使用量は変わりますか?

体積は変わりませんが密度が違うため重さが変わります。ABSは軽く、PETGはやや重くなります。

フィラメントの保管で注意することは?

湿気を吸うと造形の品質が落ちます。乾燥剤とともに密閉し、長く置いたものは乾燥させてから使ってください。