プラ製品樹脂単価
製品重量・ロス率・樹脂単価から1個原価を即算出。射出成形の見積り・原価管理に。
プラ製品樹脂単価ツール
樹脂原価
1個材料費 = 製品重量(g) × (1 + ロス率) ÷ 1000 × 単価(円/kg)
50g製品・ロス10%・PP300円/kgで1個16.5円、1000個で16,500円。ランナ回収使用で実質ロス数%に低減可能で、コスト削減の重要ポイントとなる。バージン材とリサイクル材の混合比率(概ね20-30%が上限)は品質規格に応じて決める。
実際の1個原価は「材料費 + 成形費(段取・機械時間・電気) + 金型按分 + 検査/梱包」の合計で、樹脂比率は最終原価の30-50%を占めるケースが一般的である。汎用樹脂(PP/PE)は材料比率が高く、エンプラ(PC/PA)は加工比率が相対的に上がる傾向にある。
汎用樹脂単価目安(2025〜2026)
| 樹脂 | 円/kg | 主な用途 |
|---|---|---|
| PP | 250-350 | 容器・自動車内装 |
| PE(HDPE/LDPE) | 230-330 | フィルム・容器 |
| PS | 240-320 | 家電・雑貨 |
| ABS | 350-500 | OA機器・玩具 |
| PC | 500-800 | 光学・電気部品 |
| PA6/PA66 | 500-900 | 機械部品・電装 |
| POM | 500-800 | ギア・摺動部品 |
※原油・為替・グレードで大きく変動。ロット価格は都度メーカー見積を取得。
プラ製品樹脂単価の詳しい解説
プラ製品原価は「樹脂+成形+金型按分+梱包の合計」で構成される。樹脂は原油(ナフサ)価格連動で変動し、為替影響も大きい。ランナ粉砕再利用+軽量化設計でコスト最適化を進めるのが実務の定石で、色替え時のパージロスや、成形不良ロスも見積時に含めるかで数%の差が生じる。
ランナ(スプル+ラン)は全ショット重量の10-30%を占め、汎用材ならインラインで粉砕→再供給できる。一方、光学部品・食品接触材はバージン材100%が要求され、ランナは外販/再ペレット化ルートに回す。ペレット化ロス、混色制限も含めた「実質歩留」を原価計算に反映する。
射出成形の見積では、樹脂費のほか「時間チャージ(トン数×時間単価)」「金型ショット按分」「二次加工(印刷・組立)」「品質保証費」を積み上げる。樹脂単価の変動リスクを吸収するため、長期契約では「原料スライド条項」を組み込み、四半期改定するのが一般的である。
環境対応として、バイオマス由来樹脂(バイオPE・PLA)や再生樹脂比率(PCR含有率)の要求が増えている。バイオPEは石化PEに対し30-100%高、PCR含有材はバージン材の90-110%程度で推移するが、大手メーカー・EU向けはPCR30%以上を求められるケースが増えており、原価インパクトの管理が重要となる。
業界・現場での使い方
プラ成形営業
見積り作成。樹脂スライド条項の設計と、原油/為替変動時の値上げ交渉根拠として使う。
製品企画
原価管理。設計段階で材質選定→肉厚最適化→金型設計フィードバックまで一気通貫で行う。
コスト削減
材料代最適化。同一機能でPCからABSへ変更、肉厚2.0mm→1.5mmへ薄肉化で10-20%削減可能な事例が多い。
購買/資材
樹脂メーカー間の相見積・スポット/長契の使い分け。ペレット在庫日数(2-4週目安)の運用設計。
よくある間違い・注意点
- ランナロス無視 — 実質材料使用量は+15-30%になる。ランナ回収を織り込まないと過小見積になる。
- スポット価格前提 — 長期契約(3〜12ヶ月)で価格安定化と原料スライド条項を導入するのが実務標準。
- グレード違い混同 — 同じPPでも射出用・押出用・繊維用でMFR/密度が異なり、単価差20-30%が発生する。
- 着色料コスト漏れ — マスターバッチ費(概ね2-5%添加、単価1000-3000円/kg)を材料費に加算する必要がある。
- 環境対応要求の見落とし — PCR含有・バイオマス材要求が顧客仕様書に含まれると、材料コストが20-50%上振れするケースがある。
関連する規格・法規
- JIS K 6899-1 プラスチック — 記号・略語
- ISO 1043 プラスチック用略号
- プラスチック資源循環促進法
- 容器包装リサイクル法
- 日本プラスチック工業連盟 統計・価格情報
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
50g・ロス10%・PP300円/kgの原価は?
16.5円/個(材料費のみ)。ここに時間チャージ・金型按分を加えて最終原価となる。
ランナ回収の効果は?
汎用材で実質ロス3-5%まで低減可能。材料費が10-15%削減される計算になる。ただし品質規格に応じて再生比率上限あり。
バイオPE/PCR含有材の価格は?
バイオPEは石化PEの1.3-2.0倍、PCR含有材は0.9-1.1倍が目安。市場流動性・供給量に応じて変動する。
樹脂スライド条項とは?
ナフサ・原料PP/PE市況に応じて成形品単価を四半期改定する契約条項。原油変動リスクを両社で吸収する仕組み。
マスターバッチのコストは?
添加率2-5%、単価1000-3000円/kg。トータルで材料費+1-3%程度が目安。要求色相・耐候性で変動する。
肉厚薄肉化のコスト削減幅は?
2.0mm→1.5mmで材料25%減、サイクルタイム15-20%短縮が可能。ただし金型設計と成形条件の見直しが前提となる。
参考文献・公的資料
免責事項
本ツールは樹脂原価の概算を提示するもので、実際の取引価格や見積書を代替するものではありません。樹脂価格は原油・為替・需給で常時変動しており、正式な単価はメーカー・商社へ都度見積を取得してください。本ページの数値を根拠に発生した取引損失・見積誤差について、当サイトは一切責任を負いません。