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スポーツ筋トレボリュームRPE

スクワット ボリューム計算ツール|総kg・週次ボリューム・RPE・1RM%と部位別目標

スクワット・ベンチプレス・デッドリフト・オーバーヘッドプレスのトレーニングボリュームを瞬時に計算。セット数×レップ数×重量からトータルkg、週次ボリューム、RPE(自覚的運動強度)、1RM%を算出。初/中/上級者の部位別週次目標、プログレッシブオーバーロードの設計、筋肥大・筋力・持久力の科学的推奨レンジをACSM/NSCAガイドラインに照らして解説します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

スクワット ボリューム計算ツール

計算式と定義

基本式

トータルボリューム(kg) = セット数 × レップ数 × 重量(kg)

週次ボリューム(kg) = 1回あたりボリューム × 週頻度

1RM% = 使用重量 ÷ 推定1RM × 100

トレーニングボリュームは「筋肥大の第1原則」とされ、Schoenfeldら(2017)のメタ分析では「週10セット以上で筋肥大効果が有意に増加」と報告されています。1RM%は「強度」を示し、筋力向上には85%以上、筋肥大には67〜85%、筋持久力には50〜67%が推奨レンジです(NSCAガイドライン)。

ボリューム定義の2種類

指標計算式用途
トータルボリューム(kg)セット×レップ×重量絶対的な負荷量、記録追跡
ボリュームロード同上Zatsiorsky提唱の用語
セット数(有効セット)MRR以内で追い込んだセットの合計筋肥大メタ分析の標準
相対ボリュームボリューム ÷ 1RM個人差を排除した比較

ボリューム・強度・頻度の3軸

筋トレの効果は「ボリューム × 強度 × 頻度」の3軸で決まります。1つを最大化しても他が低いと効果は限定的。バランス設計が重要です。

変数意味目的別最適化
ボリューム総仕事量(セット×レップ×kg)筋肥大:週10-20セット/部位、筋力:週5-10セット
強度1RM%、または追い込み度筋力:85%以上、筋肥大:67-85%、持久:50-67%
頻度週あたりの部位トレ回数初心者:週1-2回/部位、上級:週2-3回/部位
休息セット間・部位間の回復時間筋力:3-5分、筋肥大:60-90秒
種目選択コンパウンド vs アイソレーションコンパウンド優先(スクワット・ベンチ・デッド)

目的別の推奨レンジ

ACSM(アメリカスポーツ医学会)とNSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)の推奨レンジは以下の通り。

目的1RM%レップ範囲セット数(1回)休息
筋力向上(Strength)85〜100%1〜5回4〜6セット3〜5分
筋肥大(Hypertrophy)67〜85%6〜12回3〜5セット60〜90秒
筋持久力(Endurance)50〜67%13〜20回2〜4セット30〜60秒
パワー(Power)30〜60%3〜5回(爆発的)3〜5セット3〜5分

ハイブリッド訓練(HIT法・DUP法)では複数レンジを組み合わせることも一般的で、週内で「重い日・中日・軽い日」を交互配置する日々の周期化(Daily Undulating Periodization)が近年主流です。

週次ボリューム目安(部位別)

Schoenfeld & Grgic(2018)のシステマティックレビューでは、筋肥大に有効な最小セット数は「週10セット/部位」、上限は「週20-25セット/部位」と報告されています。以下はレベル別・部位別の目安。

Big3種目の週次ボリューム目安

レベルスクワット週kgベンチ週kgデッド週kg
初心者(3ヶ月未満)5,000〜10,0003,000〜7,0004,000〜9,000
中級者(半年〜2年)10,000〜20,0007,000〜15,0009,000〜18,000
上級者(2年〜)20,000〜40,00015,000〜30,00018,000〜35,000
競技パワーリフター40,000〜80,00025,000〜50,00030,000〜60,000

部位別週間セット数目安(筋肥大目的)

部位初心者中級上級
10セット15セット20セット
背中12セット18セット25セット
脚(大腿四頭筋)10セット15セット20セット
脚(ハムストリング)6セット12セット18セット
8セット14セット20セット
腕(上腕二頭・三頭)6セット12セット18セット
腹筋5セット10セット15セット

RPE(自覚的運動強度)

RPE(Rate of Perceived Exertion)は、Mike Tuchscherer氏が提唱したRIR(Reps in Reserve、残せるレップ数)ベースの強度指標。近年、パワーリフティング・筋トレ指導で1RM%以上に重視される傾向です。

RPE意味(残せるレップ)用途
10(最大)あと0レップ(完全MAX)試合本番・1RM測定
9.5あと0.5〜1レップピーキング期
9あと1レップ強度トレの上限
8.5あと1.5レップハイパートロフィー期
8あと2レップ筋肥大の中核ゾーン
7あと3レップアクセサリー・回復日
6以下あと4レップ以上ウォームアップ・技術練習

RPE 8〜9の範囲で1メインセットを行い、後続セットを7〜8で組む「Top set + Back off sets」がパワーリフター定番プロトコル。RPEは主観的なため、自分の感覚を較正するために1RMテスト+RPE記録を並行するのが有効です。

プログレッシブオーバーロード(漸進性過負荷)

筋肥大・筋力向上を継続するには、負荷を段階的に増加させる必要があります。ACSM推奨では「同じ重量・同じレップで慣れたら、次の週で以下のいずれかを増やす」プロトコル。

①重量を増やす(Weight)

最も基本的な方法。5レップ×5セットを楽にこなせたら、次週で2.5〜5kg増量。Big3では「デッド10kg→スクワット5kg→ベンチ2.5kg」の増量が現実的。マイクロプレート(0.5〜1kg)を使うことで停滞回避可能。

②レップ数を増やす(Reps)

重量を維持したまま、5レップ→6レップ→8レップと徐々に増加。目標レップに到達したら重量を上げ、レップをリセット。Double Progressionと呼ばれる王道メソッドで、初心者に推奨。

③セット数を増やす(Sets)

週の総ボリュームを段階的に上げる。3セット→4セット→5セットと週2セット/月ペースで積み増し、10-20セット/部位に到達したら維持。

④頻度を増やす(Frequency)

週1回→週2回→週3回と分割法を変更。中〜上級者は同部位を週2〜3回刺激する方が筋肥大効果が高い(Schoenfeld 2016)。プッシュ/プル/レッグの3分割やUpper/Lower 2分割が代表例。

⑤テンポ・可動域を変える(Tempo/ROM)

重量・レップ・セットを固定した状態で、下降局面をゆっくり(3-5秒)行う、可動域をフルレンジで行う、パーシャルレップを組み合わせる等。中・上級者の停滞打破に有効。

⑥休息時間を短縮(Rest)

セット間休息を90秒→75秒→60秒と短縮することで、同じボリュームでも密度が上がり、筋持久力・代謝ストレスが増加。時短にもなる方法。

現場での活用シーン

ジム個人トレーニング

各種目のセット×レップ×重量をノートアプリ(Strong、Hevy、Fitbod等)に記録。週次でボリューム推移を確認し、停滞したら重量・レップ・セット・頻度を1つずつ変更してオーバーロード継続。

パーソナルトレーナーの指導

顧客のRPEフィードバック+ボリューム記録から、次セッションの重量提案・週次計画を組み立てる。パワーリフター・ボディビルダー等競技指導では、週次ボリューム管理が不可欠。

パワーリフティング大会準備

試合8〜12週前から「筋肥大期(高ボリューム)→筋力期(中ボリューム・高強度)→ピーキング期(低ボリューム・高強度)」の周期化。総ボリュームを週ごとに計算し、テーパリングを実施。

アスリート・スポーツ選手

野球・サッカー・ラグビー等の競技選手は、シーズン中はボリューム抑制・強度維持、オフシーズンは高ボリュームで筋量増加、というブロックピリオダイゼーションが標準。競技パフォーマンスとの相関を追跡します。

リハビリ・高齢者トレーニング

厚生労働省「アクティブガイド」でも週2〜3回の筋トレを推奨。低ボリューム・低強度から開始し、段階的に増加。膝関節症・骨粗鬆症予防で医療機関と連携するケースも増加中。

よくある間違い・注意点

  • ウォームアップセットを含めてボリューム計算 ― 40kg×10レップのアップは、負荷が軽くMRV(最大回復可能ボリューム)に大きく寄与しません。ワーキングセット(本セット)のみを有効ボリュームとして計算するのが標準です。
  • 週次ボリュームの過剰追加 ― 週30セット/部位を超えると、回復が追いつかずオーバートレーニング症候群(食欲低下・不眠・パフォーマンス低下)のリスク。特に初心者〜中級者は週15-20セット/部位が上限目安です。
  • フォーム崩壊を無視したレップ稼ぎ ― 重量を上げてフォーム崩壊した状態でのレップは「有効レップ」ではなく、怪我リスクが跳ね上がります。ハーフスクワット・アーチベンチ多用は膝・腰の慢性障害の原因。
  • 1RM%の絶対視 ― 1RMは日々変動します(睡眠・栄養・ストレスで±5〜10%)。RPEを併用して当日のコンディションで調整することが実践的。
  • コンパウンドとアイソレーションのセット合算 ― スクワットとレッグエクステンションを同じ「大腿四頭筋のセット」として合算すると、実際の筋刺激と乖離。コンパウンドの重量あたりの効果は高いため、係数(コンパウンド:1.0、アイソレーション:0.5-0.7)で調整する研究者もいます。
  • 週次ボリュームの直線的増加を長期間続ける ― 4-6週サイクルでディロード週(ボリューム50-60%減)を入れないと、慢性疲労・オーバートレーニングに陥ります。プロは必ずディロードを組み込みます。
  • 栄養(タンパク質)不足でボリュームだけ増やす ― 筋タンパク質合成には体重kg×1.6〜2.2gのタンパク質が必要(ACSM推奨)。栄養不足でボリュームだけ増やしても筋肥大しません。トレーニング効果と栄養は不可分。

関連する規格・ガイドライン

  • ACSM's Guidelines for Exercise Testing and Prescription ― アメリカスポーツ医学会(American College of Sports Medicine)のトレーニング処方ガイドライン。世界標準の推奨レンジ。
  • NSCA Essentials of Strength Training and Conditioning ― 全米ストレングス&コンディショニング協会の公式教科書。CSCS資格の基準教材。
  • 厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準2013 ― 日本の公的な運動指針。18〜64歳は週23メッツ・時(+週2-3回筋トレ)を推奨。
  • スポーツ庁 Sport in Life プロジェクト ― 日本の運動習慣化推進の政府施策。世代別の運動推奨レベル。
  • IPF(国際パワーリフティング連盟)技術規則 ― パワーリフティング大会のルール。スクワット・ベンチ・デッドのフォーム基準。
  • WHO Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour ― 世界保健機関のグローバル運動指針。週150-300分の中程度運動+週2回の筋トレを全成人に推奨。

参考文献・公的資料

より正確なトレーニング設計・研究論文は、以下の公的機関・団体・学術資料を参照してください。

※本ページのボリューム計算・推奨レンジは、健常成人を対象としたガイドラインの一般論です。既往歴(心疾患・関節症・骨粗鬆症等)・妊娠中・術後リハビリ等の個別事情がある場合は、医師・理学療法士・アスレティックトレーナー・NSCA-CSCS等の有資格者にご相談ください。過度なトレーニングは怪我・オーバートレーニング症候群の原因となります。

よくある質問(FAQ)

週ボリュームの目安は?

Schoenfeld & Grgic(2018)のメタ分析では週10-20セット/部位が筋肥大に有効な最適範囲と報告。初心者は週10-15セット、上級者は週15-25セット、それを超えるとリターン逓減。Big3のkg換算では、初心者週5,000-10,000kg、中級10,000-20,000kg、上級20,000-40,000kgが目安です。

プログレッシブオーバーロードの実践方法は?

①重量+2.5-5kg、②レップ+1-2回、③セット+1、④頻度週1回追加、⑤テンポをスロー化、⑥休息を短縮、の6軸で週1-2%ずつ増加。Double Progression(重量固定でレップを目標まで増→重量を上げてレップリセット)が最も推奨。1RM換算ツールで使用重量を確認して段階的に増やします。

適切な休息日は?

ACSM推奨は週2-4日の筋トレ日、同部位間は48-72時間の間隔。分割法により変動しますが、上級者は週4-6日でも部位別に分割して回復を確保。中級者以下は週3-4日、初心者は週2-3日から開始が推奨されます。ディロード週(6-8週に1回、ボリューム50-60%)も忘れずに。

部位ごとの目標ボリュームは?

筋肥大目的:胸・肩・腕は週15セット前後、背中・脚は週20セット前後が中級者目安。上級者は脚週20-25セット・背中週20-25セット・胸週15-20セット・肩週14-18セット・腕週12-18セット。個人差が大きく、回復可能量(MRV)に合わせて調整します。

RPEはどう使えばいい?

RPE 8-9(あと1-2レップ残せる)を筋力・筋肥大トレの中心ゾーンに設定。「Top set at RPE 8 + Back off sets at RPE 7」のパターンがパワーリフター定番。初心者はRPE 7以下で技術習得優先、慣れたら8-9で追い込む。RPE 10は稀に(試合・1RMテストのみ)が安全です。

1RM%と RPEの違いは?

1RM%は絶対値、RPEは主観的強度。1RMは日々変動するため(睡眠・栄養で±5-10%)、RPEを併用することで当日のコンディションに合わせた調整が可能。パワーリフター・ボディビルダーは両方併記して記録します。1RM 85%=RPE 8-9、1RM 75%=RPE 7-8が概ねの対応。

ディロードは何週間ごと?

一般的には4-6週トレーニング+1週ディロードのサイクル。ディロード週はボリューム50-60%減、強度は同程度で、疲労を抜きつつ技術を維持。上級者ほど頻回のディロードが必要(3週+1週ディロード等)。慢性疲労・パフォーマンス低下を感じたら早めに実施。

Big3(スクワット・ベンチ・デッド)を優先すべき?

コンパウンド種目のBig3は短時間で大量の筋肉を刺激できるため、時間対効果が最も高い。初〜中級者はBig3中心+補助種目で十分。上級者は目的(筋肥大/パワー/競技)に応じて、アイソレーション種目・バリエーション(ハックスクワット・インクラインベンチ等)を追加します。

週何回同じ部位を鍛える?

Schoenfeld(2016)のメタ分析では週2回以上/部位が週1回より筋肥大効果が高い。同じ週20セットなら「週1×20セット」より「週2×10セット」の方が効果的。上級者は週2-3回/部位が主流。頻度を上げる場合はセッションあたりのセット数を分割することが重要。

栄養(タンパク質)はどのくらい必要?

ACSM/ISSN推奨は体重kg×1.6〜2.2g/日(70kgなら112〜154g/日)。1回20-40gを4-5回に分けて摂取が理想。プロテインパウダー・鶏胸肉・卵・大豆製品が主要ソース。減量中は上限(2.2g/kg)寄り、増量中は1.6-1.8g/kgで炭水化物優先が推奨。栄養が不足するとボリューム増やしても筋肥大しません。

停滞(プラトー)を打破するには?

①分割法変更(プッシュ/プル/レッグ⇔Upper/Lower)、②レップ範囲変更(5レップ→10レップ→15レップ)、③ディロード週挿入(ボリューム50%減で1週間)、④種目変更(バーベル→ダンベル)、⑤フォーム見直し、⑥睡眠・栄養チェック。8週以上停滞したら1つ変更が原則です。

睡眠・回復とボリュームの関係は?

睡眠7-9時間/日確保でトレーニング適応が最大化。睡眠不足はテストステロン低下・コルチゾール上昇で回復力低下、同じボリュームでも筋肥大効果が半減する研究結果あり(Dattilo 2011)。ボリューム増やす前に睡眠・栄養・ストレス管理が優先です。