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所得税率早見 計算ツール|7段階累進×住民税10%×復興税2.1%で年税額と実効税率を即算出

日本の所得税は5%・10%・20%・23%・33%・40%・45%の7段階累進。課税所得を入力するだけで、①所得税額(速算表控除額込み)、②住民税10%、③復興特別所得税2.1%、④年間合計税額、⑤実効税率、⑥手取り率まで一括算出します。給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除・生命保険料控除・iDeCo・ふるさと納税の反映方法、超富裕層向け「1億円の壁」金融課税、令和6年度改正定額減税の影響まで、国税庁・総務省・税制調査会の公的資料に基づき網羅解説します。

最終更新:2026-08-05/監修:計算ツールズ編集部

所得税率・住民税・復興税 計算機

iDeCo・生命保険料控除など

計算式と速算表

基本式

所得税 = 課税所得 × 税率 − 控除額

住民税 = 課税所得 × 10% + 均等割(約5,000円)

復興特別所得税 = 所得税 × 2.1%

所得税速算表(2026年度)

課税所得税率控除額
1,950,000円以下5%0円
1,950,000〜3,300,000円10%97,500円
3,300,000〜6,950,000円20%427,500円
6,950,000〜9,000,000円23%636,000円
9,000,000〜18,000,000円33%1,536,000円
18,000,000〜40,000,000円40%2,796,000円
40,000,000円超45%4,796,000円

速算表の控除額は、累進計算を1回で済ませるための便宜的な計算値。「税率だけを掛ける単純計算は誤り」で、必ず控除額を引く必要があります。例:課税所得500万円→500×0.20−42.75=57.25万円が所得税額。

7段階税率と実効税率

累進課税のため、限界税率(一番上のブラケット)と実効税率(税額÷所得)は異なります。

課税所得限界税率所得税実効税率住民税10%込合計税負担率
150万円5%約5.0%約15.0%約15.1%
300万円10%約6.8%約16.8%約16.9%
500万円20%約11.5%約21.5%約21.7%
800万円23%約15.4%約25.4%約25.7%
1,200万円33%約20.0%約30.0%約30.4%
2,000万円40%約26.0%約36.0%約36.6%
5,000万円45%約35.4%約45.4%約46.2%

実効税率は課税所得の増加に伴い緩やかに上昇。限界税率は最大45%(住民税込55%)ですが、実効税率は課税所得5,000万円でも45%程度に留まります。

主要な所得控除(課税所得を減らす)

  • 基礎控除 ― 2026年分(令和8年分)の所得は合計所得489万円以下で104万円。489万円超は67万円、655万円超は62万円と下がり、2,400万円超でさらに段階減(改正前は一律48万円でした)。
  • 給与所得控除 ― 給与所得者の必要経費相当。2026年分は年収220万円以下が一律74万円、年収850万円超は195万円が上限(改正前は年収162.5万円以下で55万円でした)。
  • 配偶者控除 ― 配偶者の合計所得62万円以下(給与収入だけなら136万円以下)で38万円(納税者所得により変動)。
  • 扶養控除 ― 16歳以上の扶養親族1人あたり38万円(特定扶養63万円、老人扶養48〜58万円)。扶養に入れる所得要件は合計所得62万円以下=給与収入136万円以下。
  • 特定親族特別控除 ― 19歳以上23歳未満の親族について、給与収入136万円超197万円までは63万円→3万円と段階的に控除が残ります(2026年分で新設)。
  • 社会保険料控除 ― 健康保険・年金・介護保険料の全額。
  • 生命保険料控除 ― 一般・介護医療・個人年金の3区分で各上限4万円(新制度)。
  • 地震保険料控除 ― 年上限5万円。
  • 医療費控除 ― 年間医療費が10万円超の部分。
  • 寄附金控除(ふるさと納税等) ― 特定寄附金の税額控除・所得控除。
  • 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo等) ― 掛金全額所得控除。
  • 雑損控除 ― 災害・盗難による損失。

給与所得の年税額目安(会社員・独身)

年収課税所得(所得税)所得税住民税年税負担合計手取り
300万円約53万円約2.7万円約12万円約14.7万円約240万円
400万円約112万円約5.6万円約18万円約23.6万円約316万円
500万円約177万円約8.9万円約24万円約33.2万円約392万円
700万円約348万円約26.9万円約38万円約64.9万円約530万円
1,000万円約593万円約75.9万円約62万円約137.9万円約712万円
1,500万円約1,088万円約205.4万円約111万円約316.4万円約1,029万円
2,000万円約1,588万円約370.4万円約161万円約531.4万円約1,314万円

2026年分(令和8年分)の所得を前提とした目安値です。独身・扶養なし、社会保険料は年収の15%(上限155万円)、所得税の基礎控除は合計所得に応じて104万/67万/62万円、住民税の基礎控除は改正がないため43万円、住民税は所得割10%+均等割5,000円、所得税欄に復興特別所得税(2.1%)は含めていません。改正前(基礎控除48万円)と比べ、年収500万円クラスでは課税所得が約240万円→約177万円まで下がり、所得税率も10%から5%に落ちます。社保料は都道府県・組合で異なり、家族構成・扶養状況で税額が変動します。詳細は手取り給与計算で。

こんなときに使う

💼 転職・昇給時の手取り確認

年収アップの実質手取り増を確認。額面100万円UPで手取り70〜60万円と、税率ブラケット越えの影響を可視化。

🏢 個人事業主の年間税額試算

売上−経費で所得を算定→青色特別控除65万円→基礎控除104万円(合計所得489万円以下の場合)→課税所得。事業計画に反映。

💰 節税策の効果測定

iDeCo年27.6万円・ふるさと納税・生命保険料控除の合計適用で、いくら節税できるか事前に把握。

📊 副業所得の影響試算

本業+副業の合算課税でブラケットが上がる影響を確認。副業所得20万円超で申告義務。

🏘️ 不動産所得の節税

減価償却・青色専従者給与を活用した節税シミュレーション。給与所得との損益通算も可能。

📈 株式売却時の税負担

特定口座源泉徴収なしの場合、株式売却益・配当は分離課税20.315%を確定申告。総合課税との有利判定に。

節税の代表テクニック

  1. iDeCo ― 掛金全額所得控除。会社員月2.3万円で年27.6万円控除。所得税率20%なら年8.28万円節税。
  2. ふるさと納税 ― 実質2,000円で返礼品。上限額計算で限度枠を確認。
  3. 生命保険料控除 ― 一般・介護医療・個人年金の3区分×4万円=最大12万円控除。
  4. 医療費控除 ― 家族分合算で10万円超の部分を控除。セルフメディケーション税制と選択。
  5. 住宅ローン控除 ― 年末残高×0.7%×最長13年間。所得税から直接控除。
  6. 青色申告特別控除 ― 個人事業主が65万円控除(電子申告要件)。
  7. 小規模企業共済 ― 自営業向け。月最大7万円で年84万円控除。iDeCoと併用可能。
  8. 特定支出控除 ― サラリーマンの経費控除。研修費・資格取得費・単身赴任帰宅費など。

共働き夫婦の税金対策

ケース妻の年収影響推奨
①税・社保とも扶養内〜130万円本人の所得税ゼロ、配偶者控除38万円、社会保険も扶養内もっとも手取り効率が高い帯
②社保だけ外れる130〜136万円社会保険に加入して手取りが一時的に減る。税は配偶者控除38万円のまま130万円は社会保険の基準で、税制改正では動いていない
③配偶者特別控除が満額136〜174万円配偶者控除から配偶者特別控除に切り替わるが控除額は38万円で同じ。本人の所得税は178万円までゼロ136万円を超えても世帯の税負担は増えない
④満額対象外174〜207万円配偶者特別控除が38万円→3万円へ段階減207万円超で完全独立
⑤フルタイム207万円超配偶者特別控除ゼロ、独立世帯iDeCo・NISA活用

上表は2026年分(令和8年分)の所得に適用される金額です。税の側の壁は給与所得控除74万円+基礎控除104万円=178万円に上がりました(改正前は55万円+48万円=103万円)。一方「年収130万円の壁」は社会保険の基準で、今回の税制改正では変わっていません。130万円の壁は2023年10月から3年間の特例で緩和(年収要件の一時緩和)。厚生年金加入は将来の受給額増、健康保険加入は傷病手当金対象になるメリットも。

住民税の均等割と地域差

住民税は所得割(10%)+均等割(定額)で構成。均等割は都道府県・市区町村で若干異なります。

自治体市町村民税均等割都道府県民税均等割合計
東京23区3,000円1,000円4,000円
横浜市3,000円1,800円4,800円
大阪市3,300円1,300円4,600円
名古屋市2,900円1,500円4,400円
札幌市3,000円1,000円4,000円
福岡市3,500円1,500円5,000円
京都市3,000円2,000円5,000円
神戸市3,900円2,300円6,200円

2014〜2023年度は復興財源として均等割に1,000円上乗せ(各自治体500円×都道府県・市町村)。2024年度からは森林環境税(年1,000円)が国税として新設され、均等割に併徴されています。

「1億円の壁」と金融所得課税

給与所得は最大45%累進課税ですが、株式売却益・配当は分離課税20.315%(所得税15%+復興0.315%+住民税5%)のみ。このため年収1億円を超える超富裕層ほど金融所得の比率が高く、実効税率が下がる逆進現象が「1億円の壁」と呼ばれます。

2025年から超富裕層へのミニマムタックス(最低22.5%課税)制度が導入予定で、金融所得を含む合計所得3.3億円超の層が対象。国際比較でも米国・英国は金融所得も総合課税傾向にあります。

よくある間違い・注意点

  • 「税率×所得」の単純計算 — 速算表の控除額を引かない計算は税額を過大評価。必ず「所得×税率−速算控除」で算出。
  • 年収と課税所得の混同 — 額面年収から給与所得控除・基礎控除・社保料等を引いた「課税所得」に税率をかける。年収500万円と課税所得500万円は税額が全く違う。
  • 住民税を忘れる — 所得税だけ計算して安心するが、住民税10%も別途課税。合計税負担は実質1.5倍。
  • 復興特別所得税を無視 — 2013〜2037年の時限措置で所得税額の2.1%が上乗せ。金額は小さいが必ず加算。
  • ふるさと納税上限を超える — 上限超過分は控除されず「単なる寄付」に。上限額計算で確認。
  • 医療費控除の申告漏れ — 家族合算で10万円超なら申告可能。歯科・薬局・通院交通費も対象。
  • 副業20万円超の申告漏れ — 給与所得者でも副業所得20万円超は確定申告義務。無申告加算税・延滞税のリスク。

関連する法令・改正

  • 所得税法 ― 所得税の基本法。7段階累進・各種控除・申告義務を規定。
  • 地方税法 ― 住民税(都道府県民税4%+市町村民税6%)と均等割を規定。
  • 復興財源確保法 ― 2013〜2037年の復興特別所得税2.1%を規定。
  • 租税特別措置法 ― 住宅ローン控除・NISA・ふるさと納税等の特例規定。
  • 令和6年度税制改正 ― 定額減税(所得税3万円+住民税1万円)を2024年6月から実施。
  • 令和7年度税制改正 ― 超富裕層向けミニマムタックス導入予定(合計所得3.3億円超)。
  • 相続税法・贈与税法 ― 生前贈与・相続時の課税制度。所得税と別体系。

参考文献・公的資料

所得税・住民税・節税制度の最新情報は以下でご確認ください。

※本ページの試算は速算表を用いた概算であり、実際の税額は給与所得控除・基礎控除・扶養控除・社保料控除・生命保険料控除・iDeCo・ふるさと納税等の各種控除で変動します。住民税の均等割・復興特別所得税・定額減税・住宅ローン控除等の反映は簡易的です。確定申告や年末調整の実際の税額は、国税庁「確定申告書等作成コーナー」または税理士にご確認ください。特に事業所得・不動産所得・株式譲渡益等が混在する場合は必ず税理士相談を推奨します。

よくある質問(FAQ)

住民税は誰でも同じ税率?

10%(市町村民税6%+都道府県民税4%)が全国ほぼ一律ですが、政令市・特別区・一部自治体で若干の差があります。加えて均等割約5,000円(自治体で若干異なる)。所得割は前年所得を基に翌年6月から徴収されます。

復興特別所得税とは?

東日本大震災の復興財源として2013〜2037年の25年間、所得税額の2.1%が上乗せされる時限措置。所得税×0.021の計算式で自動加算されます。廃止時期は法律で固定されており延長の可能性は低いです。

課税所得と年収の違い?

年収は額面(総支給額)課税所得は控除後の税額計算基礎。年収500万円の会社員の課税所得は約177万円(給与所得控除144万円・基礎控除104万円・社保料75万円等を控除後/2026年分)。税率は課税所得に対して適用されます。

累進課税の逆転現象はある?

基本的にはありません(税額計算に速算控除があるため)。ただし「年収の壁」(178万円・130万円・174万円等)では、配偶者の税制優遇や扶養外れによる社保加入で世帯実収入が一時的に減る現象があります。

ふるさと納税で税金が減る仕組みは?

ふるさと納税額から2,000円を引いた金額が所得税還付+住民税控除で相殺されます。実質2,000円で返礼品を得られる制度。上限額は年収・家族構成・他控除で変動、上限額計算で確認してください。

iDeCoの節税効果は?

掛金全額が小規模企業共済等掛金控除で所得控除。所得税率20%+住民税10%=合計30%の節税効果。会社員月23,000円(年27.6万円)なら年間約8.28万円の節税。iDeCo節税効果計算で自分の額を確認。

副業の税金はどう計算する?

本業と副業所得を合算して確定申告。年20万円超の副業所得(雑所得・事業所得等)は申告義務あり。給与所得+副業所得の合算で税率ブラケットが上がる場合があります。無申告は加算税・延滞税リスク。

株式売却益の税率は?

分離課税20.315%(所得税15%+復興0.315%+住民税5%)で固定。給与所得の累進とは別体系。特定口座源泉徴収ありなら申告不要、なしなら確定申告で税額計算。

年収の壁(178万・130万・136万)って?

2026年分(令和8年分)の所得から、①178万円:本人に所得税がかかり始める(給与所得控除74万+基礎控除104万。改正前は103万円)、②130万円:社会保険の扶養外れ(社会保険の基準なので税制改正では変わりません)、③136万円:配偶者控除から配偶者特別控除に切替(控除額は38万円のまま)、④174万円:配偶者特別控除の満額対象外、⑤207万円:配偶者特別控除完全終了。パート主婦の働き方に影響大。

青色申告のメリットは?

個人事業主・不動産所得者向け。青色申告特別控除65万円(電子申告要件)+青色専従者給与全額経費+赤字繰越3年+30万円未満の少額減価償却資産一括経費。所得税率20%なら控除65万円で年13万円節税。

令和6年度の定額減税とは?

2024年6月から実施。所得税3万円+住民税1万円=計4万円/人を減税(本人+扶養家族数分)。給与所得者は源泉徴収額から自動控除、事業所得者は確定申告で調整。合計所得1,805万円超は対象外。

相続税・贈与税と所得税の違いは?

所得税は労働・事業・投資による年間収入への課税、相続税は相続財産への課税、贈与税は生前贈与への課税。税体系が完全に別で、それぞれ別の申告が必要です。生前贈与年110万円は非課税枠。