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法律損害賠償離婚

慰謝料相場 完全計算|不貞・交通事故・DV・離婚・セクハラ・名誉毀損の判例レンジと弁護士費用まで一括算定

類型(不貞行為・交通事故・DV・離婚・セクハラ・名誉毀損)と、期間・有責度・精神的苦痛・経済的損失・証拠強度を入力するだけで、判例に基づく慰謝料の下限・中央値・上限を即座に算出。赤本(民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準)や日弁連基準に沿って、増額要素・減額要素を加減し、弁護士費用・実質手取り・示談vs訴訟の期待値まで一括で表示します。相手方への請求検討、示談交渉の目安、訴訟の勝算判断に。

最終更新:2026年8月14日/監修:計算ツールズ編集部

慰謝料相場 計算ツール

類型により基準額・考慮要素が異なります。切替で入力欄が動的に変化します。
50%
0%=軽微、100%=極めて悪質(悪意・計画性・執拗性あり)。増額要素に反映。
50%
通院・精神科診断・PTSD等の客観指標。診断書があれば60%以上。
失業・転居・治療関連の付随損失。慰謝料に加算されるケースあり。
証拠の質は示談交渉での上乗せ・訴訟の勝率に直結します。

慰謝料の内訳フロー

  1. 類型別の判例中央値を基準額として設定(例:不貞200万、交通事故死亡2400万)
  2. 期間(交際・婚姻・DV継続)で±15〜30%の補正
  3. 有責度スライダー(相手方の悪質性)で±20%
  4. 精神的苦痛(診断書・治療歴)で±15%
  5. 経済的損失(治療費・逸失を除く純粋損失)を加算
  6. 証拠強度で示談側は減額、訴訟側は満額に近づく
  7. 弁護士費用(着手金+報酬)を差し引いて実質手取りを算出

結果の見方

慰謝料は「相場」があると言われますが、実際には判例のレンジ内で、個別事情に応じて増減されるものです。当ツールが出す3つの数字は次の意味を持ちます。

  • 下限:示談で相手が最低限応じる可能性のあるライン。証拠が弱く争点が多い場合の落としどころ。
  • 中央値:判例分布の中央、示談交渉で「妥当」と評価されるライン。弁護士基準(赤本基準)で提示される標準額。
  • 上限:悪質性が高く、被害立証も十分な事案で認められる上限。訴訟判決や高額和解のライン。

実際の交渉では、初回は上限額で請求→中央値付近で合意という戦略が一般的です。弁護士費用は着手金+成功報酬で回収額の15〜25%が相場、実質手取りは「和解額-弁護士費用-訴訟費用」で算出されます。

計算の仕組みと相場基準

不貞行為の慰謝料(100〜300万円)

不貞行為(民法709条)の慰謝料は、判例上100〜300万円のレンジに収まります。婚姻関係の破綻に至った場合は200〜300万円、離婚には至らなかった場合は50〜150万円が中央値。婚姻期間、子どもの有無、不貞の期間・回数、相手方の資力で増減されます。

不貞慰謝料 = 200万円 × (1 + 婚姻期間補正) × (1 + 有責度補正) × (1 + 精神的苦痛補正)

交通事故(赤本基準)

民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準(通称「赤本」)に基づき、後遺障害等級ごとに以下の基準額が設定されています。死亡慰謝料は被害者の家庭内地位で変動。

  • 死亡(一家の支柱):2,800万円
  • 死亡(配偶者・母親):2,500万円
  • 死亡(その他):2,000〜2,500万円
  • 後遺障害1級:2,800万円 / 2級:2,370万円 / 3級:1,990万円
  • 後遺障害7級:1,000万円 / 10級:550万円 / 14級:110万円

DV・離婚・セクハラ・名誉毀損

  • DV慰謝料:50〜300万円(継続年数・傷害の程度で変動)
  • 離婚慰謝料:50〜500万円(婚姻期間・有責事由により変動)
  • セクハラ慰謝料:50〜300万円(対価型か環境型か、地位悪用の程度)
  • 名誉毀損慰謝料:10〜500万円(ネット拡散の有無、影響範囲)

類型別 相場比較表

類型下限中央値上限備考
不貞行為(離婚なし)50万100万200万1回限り・短期
不貞行為(離婚あり)100万200万300万婚姻10年・子あり
交通事故 死亡(一家支柱)2400万2800万3200万赤本基準
交通事故 後遺障害3級1600万1990万2300万赤本基準
交通事故 後遺障害7級800万1000万1200万赤本基準
交通事故 後遺障害14級80万110万150万むち打ち等
DV(軽度・短期)30万50万100万暴言中心
DV(重度・長期)150万200万300万傷害あり
離婚慰謝料100万200万500万有責配偶者
セクハラ(環境型)50万100万200万職場発生
セクハラ(対価型)100万200万300万地位悪用
名誉毀損(個人)10万50万100万SNS投稿
名誉毀損(拡散・法人)100万200万500万営業妨害含む

ケーススタディ:類型別の慰謝料想定額

① 不貞行為・婚姻期間10年・子ども2人・離婚に至る

妻から夫の不貞相手への慰謝料請求。婚姻期間の長さと子どもの精神的影響、離婚成立の3要素で満額に近づく。。証拠は探偵報告書(強)で、示談推奨額は上限に近い水準。

② 交通事故 後遺障害7級(脊柱変形)

30代会社員が追突事故で脊柱変形の後遺障害を負ったケース。。逸失利益(労働能力56%喪失)は別途算定。傷害慰謝料も加算で総額2,000万円超。

③ 離婚 有責配偶者(不倫・DV両方)

夫の複数回不倫+暴言による離婚慰謝料。。有責事由が複合すると加算方式で上限に近づく。財産分与とは別に受領可能。

④ DV 継続3年・診断書あり・保護命令発令

身体的暴力を伴うDVの継続被害。。診断書と保護命令が強い証拠となり、離婚慰謝料と併せて請求されるケースが多い。

⑤ 職場セクハラ 上司による対価型(1年間)

昇進をちらつかせた対価型セクハラ。。会社への使用者責任(民法715条)も追及可能で、会社と個人の連帯債務となるケースあり。

弁護士費用と示談vs訴訟

弁護士費用の相場

2004年の弁護士報酬規程廃止以降、弁護士費用は自由化されていますが、旧規程が事実上の相場として機能しています。

  • 着手金:請求額の8%(300万円以下)/5%+9万円(300万円超3,000万円以下)
  • 報酬金:回収額の16%(300万円以下)/10%+18万円(300万円超3,000万円以下)
  • 相談料:30分5,000円〜1万円(初回無料の事務所も多い)
  • 実費:内容証明郵便・調査費・裁判印紙代・交通費など5〜30万円

示談 vs 訴訟の判断軸

示談訴訟
期間1〜3か月1〜2年
費用弁護士費用のみ+印紙代・鑑定料
回収額中央値の70〜90%中央値の90〜120%
心理負担高(証言・尋問)
公開性非公開公開法廷
強制力合意が必要判決の強制執行可

証拠が強く、相手方に資力があり、時間的余裕があれば訴訟。逆にプライバシー保護や早期解決を優先するなら示談。示談で応じない相手には内容証明→調停→訴訟の順にエスカレーションさせるのが定石です。

交渉と証拠のポイント

証拠が全て:段階別の強度

慰謝料の獲得額は証拠の質と量で8割決まると言われます。以下の順で証拠を積み上げてください。

  • :本人の自白・供述、証言のみ
  • :LINE/メール・写真・録音(一部)・SNS投稿
  • :動画・探偵報告書・診断書・警察届出・保護命令・録音(会話全体)

不貞では探偵の尾行報告書(3〜5日で30〜80万円)、DVでは診断書・警察相談記録、セクハラでは録音とメールが決定打になります。

時効に注意

  • 不法行為に基づく損害賠償請求権:被害・加害者を知った時から3年(人身損害は5年)
  • 離婚時の慰謝料:離婚成立から3年
  • 不貞行為:知った時から3年、不貞から20年(除斥期間)
  • 交通事故(人身):損害・加害者を知った時から5年
⚠ 当ツールは判例に基づく概算です。実際の請求可能額・和解額は、個別事情・証拠内容・裁判所の判断により大きく変動します。相手方への請求や訴訟提起前には必ず弁護士に相談してください。

よくある質問(FAQ)

不貞行為の慰謝料は必ず300万円もらえますか?

いいえ。300万円は婚姻期間が長く子どもがおり、不貞により離婚に至った最悪ケースの上限です。判例上の中央値は150〜200万円、離婚に至らなかった場合は50〜100万円が現実的なラインです。証拠が弱い、婚姻関係が既に破綻していた等の事情があると、大幅に減額されることもあります。

交通事故の慰謝料は自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準でどれくらい違いますか?

後遺障害7級(脊柱変形など)を例にとると、自賠責基準では約419万円、任意保険基準では500〜700万円、弁護士基準(赤本)では1,000万円と、弁護士基準は自賠責の2.4倍にもなります。示談交渉に弁護士が入るかどうかで数百万円単位の差が生じるため、後遺障害等級認定後は必ず弁護士相談を検討してください。

不貞の相手方(配偶者ではない側)にも慰謝料請求できますか?

はい、可能です。判例上「配偶者の一方と不貞行為をした第三者は、他方配偶者の権利を侵害したものとして共同不法行為責任を負う」(最高裁昭和54年3月30日判決)とされています。ただし、既に婚姻関係が破綻していた場合や、既婚と知らなかった場合は請求できません。配偶者本人と不貞相手の両方に請求する場合、二重取りはできず、合計で慰謝料額の範囲内となります。

DVの慰謝料は離婚しなくても請求できますか?

はい、離婚しなくてもDV慰謝料は請求可能です。ただし、婚姻関係が継続する場合、日常生活の再開が前提となるため、実務上は離婚と同時に請求するケースが大半です。診断書、警察への相談記録、保護命令の申立て記録が証拠として重要。傷害を伴う場合は暴行罪・傷害罪の告訴と並行することも検討してください。

セクハラで会社に責任は問えますか?

問えます。民法715条の使用者責任により、会社は加害者と連帯して損害賠償責任を負う可能性があります。判例では、会社の相談窓口が機能していない・被害申告後の適切な対応がなかった場合に会社責任が認められる傾向です。加害者個人からの回収が難しいケースでは、資力のある会社への請求が重要になります。

名誉毀損のネット投稿で慰謝料を取れますか?

取れる可能性は高いですが、投稿者の特定が最大のハードルです。プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求(弁護士費用60〜100万円)を行う必要があり、これに勝ってから本訴で慰謝料請求という2段階になります。慰謝料相場は個人で30〜100万円、法人の営業妨害に及ぶ場合は100〜500万円。開示費用を回収できるかを事前試算することが必須です。

示談書に「今後一切請求しない」条項があると追加請求できませんか?

原則として追加請求はできません。示談は民法上「和解契約」であり、当事者間の紛争を最終的に解決する合意です。ただし、示談時に予測できなかった重大な後遺症が判明した場合は、追加請求が認められる判例もあります(最高裁昭和43年3月15日判決)。交通事故で示談後に後遺障害が発現したケースが典型例。示談書には「本件事故に関する損害の一切」と明記されるため、示談前に医師の予後見通しを必ず確認してください。

慰謝料に税金はかかりますか?

原則として非課税です。心身の損害に対する慰謝料・見舞金は所得税法上「非課税所得」(所得税法9条1項18号)とされ、確定申告も不要。ただし、事業所得の逸失利益部分は課税対象になる場合があります。また、社会通念上妥当な額を大きく超える場合は贈与税の対象となる可能性があるため、高額和解時は税理士確認が安全です。

弁護士に頼むと費用倒れになりませんか?

回収額300万円未満のケースは注意が必要です。着手金24万円+報酬48万円で計72万円かかると、300万円の回収でも実質手取りは228万円。回収額100万円以下では費用倒れの可能性が高いため、法テラスの立替制度や、着手金なし成功報酬型(回収額の30%等)を扱う事務所を検討してください。当ツールの「実質手取り」欄で目安を確認できます。

調停と訴訟の違いは?

調停は家庭裁判所(家事調停)または簡易裁判所(民事調停)で調停委員を挟んで話し合う制度で、非公開・費用低廉・平均3〜6か月で終結。合意しなければ不成立になります。訴訟は裁判官が判決を下す手続で、公開法廷・平均1〜2年・強制執行可。不貞・離婚・DVは調停前置主義(まず調停を経る必要)が原則、交通事故・名誉毀損は直接訴訟提起が可能です。

出典・参考資料

  • 最高裁判所「裁判例情報」 https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search1
  • 日弁連「弁護士業務改革シンポジウム報告書」・旧報酬規程
  • 日弁連交通事故相談センター東京支部「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準(赤本)」
  • 法務省「民法(不法行為)」 https://www.moj.go.jp/
  • 国土交通省「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」

※本記事の計算結果はあくまで概算です。実際の請求可能額・和解額・判決額は個別事情、証拠内容、裁判所の判断により大きく異なります。相手方への請求検討時は必ず弁護士にご相談ください。