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相続税金

相続税の概算 計算ツール

遺産総額と法定相続人の数から、基礎控除・課税遺産総額・相続税の総額を概算します。課税遺産総額を法定相続分で按分してから速算表を当てる、国税庁が示す手順に沿った計算です。

計算式と前提

まず基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数を求め、遺産総額から引いた残りが課税遺産総額です。これを法定相続分で分けた金額それぞれに速算表の税率と控除額を当て、合計したものが相続税の総額になります。既定値の遺産総額5,000万円・法定相続人3人では、基礎控除が4,800万円、課税遺産総額が200万円、3人で分けた約66.7万円に税率10%を掛けて1人あたり約6.7万円、合計して20万円と表示されます。この計算機は法定相続分を人数で均等に分けて近似しています。

法定相続人の数と基礎控除

法定相続人の数基礎控除この金額以下なら
1人3,600万円相続税はかかりません
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円
5人6,000万円
6人6,600万円

遺産総額別の相続税の総額(法定相続人3人)

基礎控除は4,800万円で固定です。課税遺産総額と税額は、この計算機の表示と同じ値です(遺産総額の欄は万円単位で入力します)。

遺産総額課税遺産総額相続税の総額遺産総額に対する割合
5,000万円2,000,000円200,000円0.4%
6,000万円12,000,000円1,200,000円2.0%
8,000万円32,000,000円3,300,000円4.1%
1億円52,000,000円6,300,000円6.3%
1億5,000万円102,000,000円14,400,000円9.6%
2億円152,000,000円24,600,000円12.3%
3億円252,000,000円54,600,000円18.2%

法定相続人の数別の相続税の総額(遺産総額1億円)

人数が増えると基礎控除が増え、さらに1人あたりの取得金額が下がって低い税率が使えるため、総額は大きく下がります。

法定相続人の数基礎控除課税遺産総額相続税の総額
1人36,000,000円64,000,000円12,200,000円
2人42,000,000円58,000,000円7,700,000円
3人48,000,000円52,000,000円6,300,000円
4人54,000,000円46,000,000円4,900,000円
5人60,000,000円40,000,000円4,000,000円

相続税の速算表

法定相続分で分けた1人あたりの取得金額に当てはめます。

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

※速算表は国税庁タックスアンサー No.4155 に基づきます。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は反映していません。

相続税の金額が決まる仕組み

まず効くのは基礎控除です。3,000万円に法定相続人1人あたり600万円を足した額が控除され、遺産総額がこれ以下なら課税されません。相続人が3人なら4,800万円で、預貯金と自宅を合わせても収まる家庭は少なくありません。次に効くのが計算の順序で、課税遺産総額にそのまま税率を掛けるのではなく、法定相続分で分けてから速算表を当てて合計します。累進税率は金額が大きいほど率が上がるので、人数が多いほど1人あたりが下がり総額は小さくなります。相続人の数は控除額と税率の両方に効きます。

判断が分かれるのは、財産の評価額とどの特例を使うかです。土地は路線価に形状などの補正を掛け、家屋は固定資産税評価額を使いますが、評価次第で金額は動きます。被相続人が住んでいた宅地の評価額を一定面積まで下げられる特例もあり、使えるかどうかで税額は大きく変わります。配偶者には、取得財産のうち法定相続分相当額と1億6,000万円のいずれか多い額まで課税されない軽減があります。ただし配偶者に寄せすぎると二回目の相続で相続人が減り、合計の負担が増えます。一回目だけを見て最適化しないのが実務の定石です。

見落としやすい要素も多くあります。生命保険金と死亡退職金はそれぞれ500万円×法定相続人の数までが非課税で、超えた分だけが課税対象です。借入金などの債務と葬式費用は差し引けますが、香典返しは対象外です。相続開始前の一定期間に受けた贈与は加算され、対象期間は改正で順次延ばされているため、贈与の時期で扱いが変わります。相続放棄した人も基礎控除の人数に含めますが、養子は実子がいれば1人、いなければ2人までしか算入できません。申告と納付の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。

条件による差も出ます。配偶者と子がいる場合、法定相続分は配偶者が2分の1、子が残りを均等に分けます。親や兄弟姉妹が相続人なら配分が変わり、兄弟姉妹の取得分は税額が2割加算されます。財産の中身でも状況は変わり、不動産や自社株が大半だと税額は出ても払う現金がない事態が起こります。この場合は延納や物納、事前の資金準備を検討します。

この計算機は課税遺産総額を人数で均等に分ける近似を使うため、配偶者がいる場合の実際の法定相続分とは一致しません。その場合の表示額は実際よりやや大きめに出ます。配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、2割加算、各人への割り振りも含みません。得られる金額は「申告が必要な規模か」「どの桁の負担か」を確かめる目安です。実際の申告額は評価と特例で変わるため、税額が出る見込みなら税理士に相談してください。

よくある間違い・注意点

  • 債務や葬式費用を引かずに遺産総額を入れる — 借入金や葬式費用は差し引けます。この計算機には欄がないため、あらかじめ引いた金額を入力してください。
  • 生命保険金を全額そのまま加える — 500万円×法定相続人の数までは非課税です。相続人3人なら1,500万円を超えた部分だけを加えてください。
  • 表示額を1人分の納税額だと思う — 表示しているのは相続税の総額です。各人の納付額は、実際に取得した財産の割合で按分して決まります。
  • 養子を人数に制限なく数える — 法定相続人の数に算入できる養子は、実子がいれば1人、いなければ2人までです。基礎控除も保険金の非課税枠もこの人数で計算します。
  • 税額が0なら申告も不要だと考える — 基礎控除以下なら申告は不要ですが、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って0になる場合は申告が必要です。

参考資料・公的情報

※本ページは参考計算です。相続税の申告額は財産の評価方法と適用できる特例によって大きく変わります。実際の判断は税理士など税務の専門家にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

基礎控除はいくらですか?

3,000万円+600万円×法定相続人の数です。相続人が3人なら3,000万円+1,800万円=4,800万円で、遺産総額がこの金額以下なら相続税はかかりません。相続を放棄した人がいても、基礎控除の計算では法定相続人の数に含めて数えます。

税額はどのような手順で計算していますか?

遺産総額から基礎控除を引いて課税遺産総額を出し、それを法定相続分で分けた金額それぞれに速算表の税率と控除額を当てはめ、合計したものが相続税の総額です。既定値の5,000万円・3人なら、課税遺産総額200万円を3人で分けた約66.7万円に10%を掛け、3人分を合計して20万円になります。

配偶者がいる場合も正しく計算できますか?

概算にとどまります。この計算機は課税遺産総額を人数で均等に分けていますが、実際の法定相続分は配偶者と子なら配偶者2分の1・子が残りを均等、といった配分になります。配偶者がいる場合は税額がやや大きめに出る傾向があるため、正確な金額は税理士に確認してください。

配偶者の税額軽減は反映されますか?

反映されていません。配偶者が取得した財産については、法定相続分相当額と1億6,000万円のいずれか多い金額までは相続税がかからない制度がありますが、この計算機は各人への割り振り前の総額を出すところまでです。なお、この軽減を使うには相続税の申告が必要です。

小規模宅地等の特例を使うとどうなりますか?

要件を満たす宅地は評価額を大きく下げられるため、遺産総額そのものが下がります。特例を使う場合は、下げたあとの評価額を「遺産総額」に入れて計算してください。適用の要件は細かく、適用を受けるには申告が必要です。

生命保険金や死亡退職金も遺産総額に入れますか?

入れますが、それぞれ500万円×法定相続人の数までは非課税です。相続人が3人なら1,500万円までが非課税枠になります。非課税枠を超えた部分だけを遺産総額に加えて入力してください。

債務や葬式費用はどう扱いますか?

借入金などの債務と葬式費用は遺産総額から差し引けます。この計算機には差し引く欄がないため、あらかじめ引いた金額を「遺産総額」に入力してください。香典返しの費用や墓地の購入費など、差し引けないものもあります。

申告と納付の期限はいつですか?

相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に、申告と納付を行います。基礎控除以下で税額が0になる場合は申告が不要ですが、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って0になる場合は申告が必要です。期限の管理には注意してください。