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障害年金月額

障害年金の月額を、等級・初診日に加入していた制度・平均標準報酬額から試算します。障害基礎年金の定額と子の加算、障害厚生年金の報酬比例部分・300月みなし・3級の最低保障に対応しています。

最終更新:2026-08-18/監修:計算ツールズ編集部

障害年金月額ツール

計算式と前提

障害基礎年金=2級831,700円/1級1,039,625円(1級は2級の1.25倍)

子の加算=第1子・第2子 各239,300円/第3子以降 各79,800円

障害厚生年金(報酬比例部分)=平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数(300月未満は300月とみなす)

1級は報酬比例部分×1.25/3級は最低保障623,800円/配偶者加給239,300円(1・2級)

初期値は2級・厚生年金加入・平均標準報酬額30万円・加入360月・子なし・配偶者なしです。障害基礎年金は831,700円、報酬比例部分は300,000円×5.481/1000×360か月で591,948円となり、年額合計は1,423,648円、月額は118,637円になります。障害基礎年金は保険料の納付額に関わらず定額で、1級か2級のみ支給されます。3級は障害厚生年金だけの支給で、報酬比例部分が623,800円に満たない場合は最低保障額が適用されます。金額は令和7年度の額で、実際の決定額は納付記録と認定内容により変わります。

早見表

等級・加入制度別の年金額(平均標準報酬額30万円・加入360月・子なし・配偶者なし)

等級初診日の制度障害基礎年金(年)障害厚生年金(年)年額合計月額
1級国民年金のみ1,039,625円0円1,039,625円86,635円
2級国民年金のみ831,700円0円831,700円69,308円
3級国民年金のみ0円0円0円0円
1級厚生年金1,039,625円739,935円1,779,560円148,297円
2級厚生年金831,700円591,948円1,423,648円118,637円
3級厚生年金0円623,800円623,800円51,983円

3級・国民年金のみの行が0円なのは、障害基礎年金に3級が存在しないためです。3級・厚生年金の行は報酬比例部分591,948円が最低保障額623,800円を下回るため、最低保障額が適用されています。

平均標準報酬額別の年金額(2級・厚生年金・加入360月・子なし・配偶者なし)

平均標準報酬額障害基礎年金(年)障害厚生年金(年)年額合計月額
20万円831,700円394,632円1,226,332円102,194円
30万円831,700円591,948円1,423,648円118,637円
40万円831,700円789,264円1,620,964円135,080円
50万円831,700円986,580円1,818,280円151,523円
65万円831,700円1,282,554円2,114,254円176,188円

いずれも計算ツールに同じ条件を入力したときの出力です。

詳しい解説

障害年金の金額がこの水準になるのは、二階建ての年金制度がそれぞれ別の考え方で金額を決めているからです。一階の障害基礎年金は老齢基礎年金の満額と同じ定額で、2級が831,700円、1級はその1.25倍です。保険料の納付額に関係なく同額で、生活の土台を確保する設計です。二階の障害厚生年金は在職中の報酬に比例し、平均標準報酬額に5.481/1000を掛け、加入月数を乗じて算出します。加入月数が300月に満たない場合は300月として計算する扱いがあり、20代で受給しても報酬比例部分が極端に小さくならないのはこのためです。

実務で判断が分かれるのは、初診日をいつと見るかです。初診日にどの制度に加入していたかで障害厚生年金が加わるかが決まり、金額はおよそ倍近く変わります。初診日は診断名が確定した日ではなく、その傷病で初めて医師の診療を受けた日です。症状が出始めた頃に受診した別の診療科があれば、そちらが初診日になります。転院を重ねていると最初の医療機関の証明が必要になり、診療録の保存期間を過ぎると立証が難しくなります。もう一つ分かれるのが、障害認定日にさかのぼって請求するか現在の状態で請求するかで、当時の診断書を用意できるかにより総額が数百万円単位で変わります。

見落とされやすいのが受給の入口にある要件です。金額の前提として保険料の納付要件があり、初診日の前々月までの被保険者期間のうち3分の2以上が納付または免除済みであること、あるいは直近1年間に未納がないことが求められます。ここを満たさないと、等級に該当しても支給されません。20歳前の傷病による障害基礎年金には所得による支給制限があり、労災保険の年金や傷病手当金とは併給調整が入ります。障害者手帳の等級と年金の等級は別の基準で判定されるため、手帳が2級でも年金が3級や不支給になることは珍しくありません。多くの傷病は有期認定で、更新のたびに等級が変わり得る点も見込む必要があります。

条件による違いも整理しておきます。3級は障害厚生年金にしか存在せず、初診日に国民年金だけだった場合は支給されません。子の加算は18歳到達年度末までの子(一定の障害があれば20歳未満)が対象で、第1子・第2子は各239,300円、第3子以降は各79,800円です。配偶者加給は1級・2級の障害厚生年金に付き、生計維持する65歳未満の配偶者がいれば239,300円です。年金額は毎年度改定されるため、本表は令和7年度の額です。実際の請求では診断書の記載内容が等級を大きく左右するため、年金事務所や社会保険労務士など専門の窓口に相談してください。

よくある間違い・注意点

  • 障害者手帳の等級で年金額を見積もる — 手帳と年金は判定の基準が別です。手帳の等級から年金の等級は決まらないため、必ず年金の認定基準で確認してください。
  • 初診日を「診断名がついた日」と考える — 初診日はその傷病で初めて医師の診療を受けた日です。前の診療科での受診が初診日になると、加入していた制度が変わり金額が大きく動きます。
  • 3級なら国民年金でも受給できると思う — 3級は障害厚生年金だけの等級です。初診日に国民年金のみだった場合、3級相当の状態でも支給はありません。
  • 保険料の納付要件を確認しない — 等級に該当しても、初診日の前々月までの納付要件を満たさなければ支給されません。未納期間がある場合は、請求前にねんきん記録の確認が必要です。
  • さかのぼり請求の時効を見落とす — 障害認定日にさかのぼって請求できる場合でも、受け取れるのは請求時点から過去5年分までです。手続きの遅れがそのまま受給額の減少になります。

参考資料

※本ツールは令和7年度の年金額に基づく参考計算です。実際の支給の可否と金額は納付記録・診断書の内容・認定結果により決まります。請求にあたっては年金事務所、社会保険労務士など専門家にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

1級と2級は何が違いますか

金額の面では、障害基礎年金の1級が2級の1.25倍、障害厚生年金の報酬比例部分も1級は1.25倍になります。認定の面では、2級が日常生活に著しい制限を受ける状態、1級は他人の介助を受けなければ日常生活のほとんどが行えない状態が目安とされます。どちらに該当するかは診断書の日常生活能力の評価をもとに判定されます。

精神の疾患でも対象になりますか

統合失調症、気分障害、認知障害、発達障害などは障害年金の対象です。ただし神経症圏の傷病は原則として対象外とされ、精神病の病態を示している場合に限り認定の対象となります。判定は日常生活能力の程度や就労状況を含めて行われるため、診断名だけでは結論が出ません。

働きながらでも受給できますか

制度上、就労していることだけを理由に支給が止まることはありません。ただし精神や内部の疾患では、就労の状況が日常生活能力の判断材料として扱われるため、更新時に等級が下がる要因になり得ます。一方で20歳前の傷病による障害基礎年金には本人の所得による支給停止の仕組みがあり、所得額によって全部または半分が止まります。

子の加算はいつまで付きますか

18歳到達年度の末日(一定の障害の状態にある場合は20歳未満)までの子が対象です。第1子・第2子は各239,300円、第3子以降は各79,800円が障害基礎年金に加算されます。子が対象年齢を超えると加算は外れるため、その分だけ年額が下がります。

加入期間が短くても金額は出ますか

障害厚生年金の報酬比例部分は、加入月数が300月に満たない場合は300月として計算します。入社1年目で受給することになっても、25年加入した場合と同じ月数で計算されるため、金額が極端に小さくなることはありません。障害基礎年金はもともと定額なので加入期間の影響を受けません。

障害年金に税金はかかりますか

障害年金は非課税所得として扱われ、所得税も住民税もかかりません。確定申告で収入として申告する必要もありません。ただし国民健康保険料や各種手当の判定では、制度によって収入として扱う場合があるため、個別の制度ごとに確認が必要です。

老齢年金や遺族年金と両方受け取れますか

65歳以降は組み合わせが選べる場合がありますが、原則として一人一年金で、同時に満額を受け取ることはできません。障害基礎年金と老齢厚生年金の組み合わせなど、一部の例外的な選択肢が認められています。有利な組み合わせは加入歴によって変わるため、年金事務所で試算を依頼するのが確実です。

更新で等級が下がることはありますか

多くの傷病では1年から5年ごとの有期認定となり、更新のたびに障害状態確認届(診断書)を提出します。状態が改善していれば等級が下がる、あるいは支給が停止されることがあります。逆に悪化した場合は額改定請求により等級の引き上げを求められます。