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4%ルール引出率

運用資産と引出率から、老後資産を取り崩したときの資産寿命を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

4%ルール引出率ツール

計算式と考え方

実質の期待リターンは「(1+期待リターン-保有コスト)÷(1+インフレ率)-1」で求めます。5%・0.3%・2%なら約2.65%です。初年度の引出額は3,000万円×4%で120万円、月あたり10万円になります。定額方式では物価に合わせて引出額を増やすため、実質ベースでは「残高が2.65%増えて120万円減る」動きを毎年繰り返す形になります。この条件では30年後の残高が現在価値で約1,176万円残り、資産が尽きるのは42年目という結果になります。

取り崩し設計で押さえておく前提

4%という数字の出所米国の株式と債券を組み合わせた資産について、過去の相場で30年間取り崩しても尽きなかった上限を探した研究に由来します
日本で使う場合の調整円建てで生活する前提では為替と税制の違いがあり、3〜3.5%を安全域とみる考え方が一般的です
定額と定率の違い定額は生活が安定する代わりに下落局面で多く売却し、定率は枯渇しにくい代わりに収入が年ごとに変動します
税の扱い特定口座での売却益には約20%が課税されます。非課税枠を先に使う順序で取り崩すと手取りが増えます

4%ルール引出率の詳しい解説

4%という数字は、米国の株式と債券を組み合わせた資産を対象に、過去の相場を使って30年間取り崩し続けても資産が尽きなかった引出率の上限を探した研究に由来します。前提として置かれているのは、株式と債券をおおむね半分ずつ保有し続けること、毎年の引出額を物価上昇に合わせて増やすこと、期間を30年と区切ることの3つです。この前提のどれかが変わると、安全とされる水準も動きます。日本で同じ数字をそのまま当てはめにくい理由は主に3つあります。第一に、研究の対象となった資産は米ドル建てであり、円で生活する人にとっては為替の変動が実質的な引出額を揺らします。第二に、公的年金は受給開始を繰り下げると増額される仕組みが定められており、受給を遅らせるほど資産に頼る期間が短くなるため、取り崩しの設計は年金の受取開始時期と切り離せません。第三に、運用益への課税があります。特定口座で売却すると譲渡益に約20%が課税されるため、額面の引出額と手取りは一致しません。非課税制度の枠を先に使い、課税口座を後に回す順序で取り崩すと、同じ引出額でも手取りが増えます。取り崩し方には定額と定率があります。定額は生活費が安定する反面、相場が下がった局面でも同じ金額を売却するため、安いときに多くの口数を手放すことになり、資産の回復力を削ぎます。取り崩しの初期に大きな下落が来ると、その後の相場が良くても資産が戻り切らないことがあり、これは収益率が現れる順序によるリスクと呼ばれます。定率は残高に比例して引出額が決まるため理屈のうえでは枯渇しませんが、相場が悪い年は収入が減るため、生活費の下限を別に確保しておく必要があります。実務では、生活費の2〜3年分を預金や短期の債券で持ち、下落局面ではそこから支出して株式の売却を避ける方法や、あらかじめ決めた上限と下限の範囲内で引出額を調整する方法が使われます。見落とされやすいのは医療・介護費用と住居費です。高齢期の医療費には高額療養費制度によって自己負担の上限が設けられていますが、介護サービスの自己負担、住宅の修繕、施設入居の一時金は別枠で必要になります。これらを計画に含めずに引出率だけを議論すると、必要額を小さく見積もることになります。税制や年金の取り扱いは個々の条件で変わるため、実行前に専門家に確認することをおすすめします。

業界・現場での使い方

退職後の生活設計

手持ちの資産で毎月いくら使えるかを、期間と物価上昇を踏まえて確かめます。

引出率の妥当性の確認

4%と3%で資産寿命がどれだけ変わるかを数字で比べます。

定額と定率の比較

同じ資産でも引出方式によって残高の推移がどう変わるかを見ます。

よくある間違い・注意点

  • 名目のリターンだけで計算する — 物価が上がれば同じ金額で買えるものは減ります。インフレ率を差し引いた実質リターンで見ないと資産寿命を長く見積もります。
  • 税と保有コストを引かない — 信託報酬と売却益への課税は毎年効きます。年0.3%のコストでも30年では残高に1割近い差が出ます。
  • 公的年金を計算に入れない — 年金の受給が始まれば資産から取り崩す額は減ります。年金額と受給開始時期を織り込むと必要な引出率は下がります。

関連する規格・法規

  • 金融庁
  • 日本FP協会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

日本では4%より低くすべきですか?

為替と税制の違いから3〜3.5%を安全域とみる考え方が一般的です。年金の受給額が大きい場合は4%でも成り立つことがあります。

相場が下がった年はどうすればよいですか?

生活費の2〜3年分を預金で持ち、下落局面ではそこから支出して売却を避ける方法がよく使われます。

定額と定率のどちらが有利ですか?

資産を残すことを重視するなら定率、生活費の安定を重視するなら定額です。両者を組み合わせて上限と下限を決める方法もあります。