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産廃処分費解体建設マニフェスト

産廃運搬・処分費 計算ツール|建設・解体・改修現場の総額見積り

産業廃棄物の処分費と運搬費を、種別(建設混合・コンクリートがら・木くず・石膏ボード・金属くず等)・体積(m³)・運搬距離(km)から即算出。建設・解体・リフォーム・工場・製造業の見積り作業、廃棄物処理法・建設リサイクル法対応、電子マニフェスト(JWNET)運用、排出事業者責任、有価物買取相場、分別によるコスト半減効果まで、廃棄物処理業界の実務目線でまとめました。

最終更新:2026-08-08/監修:計算ツールズ編集部

産廃運搬・処分費 計算機

計算式と単価の考え方

基本式

総額 = 処分費 + 運搬費

処分費 = 体積(m³) × 種別単価(円/m³)

運搬費 = 距離(km) × 単価(300円/km) × 体積/10(10tダンプ換算)

産廃コストは「①処分費(処分場で埋立・焼却・リサイクル)+②運搬費(収集運搬業者による輸送)+③マニフェスト費用(電子または紙)+④中間処理費(分別・破砕・焼却)」の合算です。本計算ツールでは①②の主要2費目を扱います。

単価の目安(本ツール採用値)

種別単価 円/m³備考
建設混合廃棄物5,0004,000-6,000の中央値
コンクリートがら4,000単一種のため安価
木くず6,000チップ化リサイクル可
金属くず-3,500マイナス=有価物買取
石膏ボード8,000硫化水素発生リスクで管理費上乗せ

※本ツールは概算計算です。実際の見積は地域・時期・処分場受入状況で±30%程度変動します。

計算例:10m³の建設混合廃棄物、運搬距離20km

処分費 = 10 × 5,000 = 50,000円
運搬費 = 20 × 300 × 10 ÷ 10 = 6,000円
総額 = 56,000円

産業廃棄物の20種類(廃棄物処理法・施行令別表1)

廃棄物処理法(廃掃法)では、事業活動に伴って生じる廃棄物のうち「産業廃棄物」を20種類(安定型5種+管理型15種)に分類しています。それ以外の家庭系は「一般廃棄物(市町村処理)」となります。

区分種類典型例
安定型5品目廃プラスチック類(一部)PVC管、シート
ゴムくずタイヤ、天然ゴム片
金属くず鉄骨、配管、電線
ガラス・コンクリート・陶磁器くず瓦、コンクリートがら、ガラス
がれき類解体コンクリート、アスファルト
管理型(主要)燃え殻焼却灰
汚泥建設汚泥、有機性汚泥
廃油切削油、廃食用油
廃酸・廃アルカリ使用済み電解液、洗浄液
紙くず・木くず・繊維くず解体木材、梱包材
動植物性残さ・動物系固形不要物食品残渣
その他ばいじん・鉱さい・動物のふん尿・動物の死体・輸入廃棄物・上記処理後の残さ

特別管理産業廃棄物

上記20種類のうち、爆発性・毒性・感染性等の危険性を有するものは「特別管理産業廃棄物(特管産廃)」として、通常の産廃より厳しい保管・運搬・処分基準が適用されます。代表例:廃PCB、廃アスベスト、感染性医療廃棄物、廃水銀等。処分費は通常品の3〜10倍です。

種別ごとの処分費相場(円/m³、関東圏目安)

地域・処分場・時期・受入残キャパで±30%程度変動します。以下は関東圏の2025〜2026年目安。

種別処分費 円/m³特記事項
建設混合廃棄物4,000〜6,000分別コスト上乗せで高額
コンクリートがら3,000〜5,000再生砕石にリサイクル
アスファルトがら3,000〜4,000再生アスファルトに再利用
木くず(建設)4,000〜8,000チップ化・バイオマス発電
紙くず3,000〜5,000種類別に再生パルプ化
石膏ボード6,000〜10,000硫化水素対策で管理費上乗せ
廃プラスチック(混合)15,000〜30,000焼却主体で高額
ガラスくず8,000〜15,000再資源化困難
汚泥(無機性)10,000〜20,000脱水後の処理費含む
汚泥(有機性)15,000〜30,000脱水後の処理費含む
廃油20,000〜50,000再生重油・焼却
金属くず(買取)-2,000〜-5,000鉄・銅・アルミの相場変動大
タイヤ(廃タイヤ)200〜500円/本燃料化・チップ化
廃アスベスト50,000〜100,000特別管理産廃、密閉処理必須
廃PCB数万円〜数十万円/kgJESCOでの高圧処理必須

金属くず有価物買取相場(2025年後半目安)

金属買取相場備考
鉄スクラップ(H2)40〜60円/kg市況で±20%変動
ステンレス(SUS304)200〜300円/kgNi相場連動
銅線(真鍮混)800〜1,200円/kg被覆剥き作業で単価アップ
アルミサッシ150〜250円/kg塗装・ガラス混雑物で減額
鉛(バッテリー)150〜250円/kg電池全体で買取可

運搬費の計算根拠

収集運搬業者の運搬費は、「車両1台1日単価+距離割増+積替保管費」で構成されます。本ツールでは簡易的に「距離×単価×体積比率」で計算しています。

車両サイズ別の1日単価目安(関東圏)

車両積載量1日単価用途
2tダンプ2t(約3m³)25,000〜35,000円住宅リフォーム・小規模
4tダンプ4t(約6m³)35,000〜50,000円中規模解体
10tダンプ10t(約15m³)55,000〜80,000円大規模解体・大量輸送
フルトレーラ20t以上100,000円〜長距離幹線輸送
アームロール(コンテナ)7〜10m³3〜5万円/回建設現場常設回収

10tダンプで20km往復と仮定した場合、燃料費・人件費・車両償却費・積替保管費・返送費用を勘案して約2〜3万円/日が実勢。本ツールの「300円/km×体積/10」は簡易概算のため、実務見積は必ず業者からの正式見積を取得してください。

マニフェスト(JWNET)と排出事業者責任

マニフェスト制度の目的

1993年から施行された産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度は、産廃の不法投棄を防止し、排出者から最終処分まで追跡可能にする仕組み。排出事業者が交付し、収集運搬業者→中間処理業者→最終処分業者と回付され、5年間の保存義務があります。

電子マニフェスト(JWNET)

公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター運営の電子マニフェストシステム。加入率は2024年で75%超。紙マニフェストは記載ミス・紛失リスクがあり、多量排出事業者(年50t超)は電子マニフェスト義務化。JWNET利用料は排出事業者で年16,500円〜。

排出事業者責任

廃棄物処理法は排出事業者に最終処分まで責任を課しています。無許可業者への委託、マニフェスト不交付・虚偽記載、不法投棄への関与は、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(法人1億円)。委託業者の許可番号・許可期限・処分能力を必ず確認する義務があります。

建設工事の元請責任

2010年の廃掃法改正で、建設工事に伴う産廃の排出事業者は「元請業者」に明確化されました(下請ではなく)。元請が一括してマニフェスト管理・産廃業者委託契約締結する義務があり、下請への処理丸投げは違法。ゼネコン・工務店の重要責任事項です。

建設リサイクル法と分別義務

建設リサイクル法(2000年施行)は、特定建設資材(コンクリート、コンクリート+鉄、木材、アスファルト)を用いた一定規模以上の工事で、分別解体と再資源化を義務化しています。

対象工事の規模基準

工事種類規模基準
建築物の解体床面積80m²以上
建築物の新築・増築床面積500m²以上
建築物のリフォーム請負代金1億円以上
土木工事(その他)請負代金500万円以上

対象工事では、着工7日前までに都道府県知事へ事前届出が必要(発注者→施工業者→都道府県知事)。分別解体・再資源化計画書の提出が義務化されています。

再資源化率目標(国交省)

2020年度実績で建設副産物全体の再資源化率97.2%達成(国交省統計)。アスファルト99.5%、コンクリート99.3%、建設発生木材96.7%、建設汚泥94.6%と高水準。建設混合廃棄物は63.2%とやや低いため、分別強化が業界課題。

業界・現場での使い方

🏗️ 建設・解体現場

着工前の産廃費用見積り、処分場選定、マニフェスト計画立案の基礎資料。ゼネコン・工務店の元請業者は排出事業者として全責任を負うため、下請業者任せにせず自社で総額管理。建設リサイクル法の事前届出(80m²以上解体等)は必須。

🏠 リフォーム・住宅改修

キッチン・浴室改修等で発生する石膏ボード、木くず、金属くず、廃プラの見積り。小規模でも産廃処理は排出事業者責任のため、無許可業者への委託は違法。JWNET電子マニフェスト運用が中小工事現場でも普及中。

🏭 工場・製造業

製造工程からの汚泥・廃油・廃酸・廃プラ・金属くずの月次発生量管理と処理費予算化。ISO14001認証取得工場は環境目標達成の指標にも活用。多量排出事業者(年50t超)は電子マニフェスト義務化のためJWNET運用体制構築が必須。

🌱 環境コンサル・ゼロエミッション

企業のサステナビリティ経営、CSR報告、ゼロエミッション達成計画で産廃発生量・処理費用・再資源化率を定量管理。分別によるコスト半減効果、有価物買取による収入化を数値提示。

🏘️ 空き家解体・行政

特定空家等の行政代執行での解体費用見積り、補助金交付判断。総額は坪単価3〜10万円(構造・立地で変動)、内訳の産廃処分費比率が30〜50%と最大コスト要素。

🚛 廃棄物処理業者

収集運搬業者は排出事業者への見積提示、処分業者は受入計画の作成。処分場のキャパシティ管理、車両稼働率最適化、他業者との連携見積作成の基礎ツールとして。許可種類(安定型・管理型・特管産廃)による扱える廃棄物の違いを常に意識。

よくある間違い・注意点

  • 混合廃棄物のまま処分 — 単一種に分別すれば処分費が約1/2に。木くず・金属くず・コンクリートを混合して混合廃棄物扱いにすると単価6千円/m³ですが、分別すれば2〜3千円/m³で済むケース多数。現場での分別意識が節約の最大要素。
  • 無許可業者への委託 — 「安く引き取る」業者が実は無許可で不法投棄、というトラブル頻発。排出事業者責任で罰則(法人1億円まで)。委託前に許可証(都道府県知事発行)の写しを必ず取得し、有効期限確認。
  • マニフェスト怠る — 紙マニフェスト未交付・記載漏れ、電子マニフェスト未報告は罰則対象。多量排出事業者(年50t超)は電子マニフェスト義務化のため、JWNET加入必須。
  • 下請に処理を丸投げ(建設工事) — 2010年改正で「建設工事の排出事業者は元請」に明確化。元請ゼネコン・工務店が全責任を負い、下請への丸投げは違法。契約書・マニフェスト・処理費支払いはすべて元請名義で。
  • 金属くず買取を「有価物」として無許可売買 — 金属くずでも「専ら物(鉄くず・古紙・空きびん・古繊維)」以外は産廃扱い。買取業者も産廃収集運搬業許可が必要な場合あり。有価売却でもマニフェスト運用が必要なケース多い。
  • 石膏ボードを埋立処分 — 石膏ボードは水と反応して硫化水素を発生させるため、安定型処分場での埋立禁止。管理型処分場での適正処理が必須で、単価が高くなる理由。
  • アスベスト含有建材の見落とし — 2006年以前建築物は吹付・成形板・保温材にアスベスト含有の可能性高。事前調査(大気汚染防止法・石綿障害予防規則)が義務。特別管理産廃として密閉処理必要で費用も10倍以上。
  • 運搬距離を実距離で計算しない — 見積は往復距離+処分場内待機時間+積替保管費で見る必要。片道20kmでも往復40km+処分場30分待機で実質1〜2万円/往復が現実。

関連する規格・法令

  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法) ― 産業廃棄物・一般廃棄物の分類、処理基準、業者許可、罰則を定める基本法。環境省所管。
  • 廃棄物処理法施行令別表第一 ― 産業廃棄物20種類の分類。事業活動区分と品目を規定。
  • 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法) ― 2000年施行。特定建設資材(コンクリート、木材、アスファルト)の分別解体・再資源化義務。
  • 資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法) ― 3R推進の基本法。
  • 大気汚染防止法・石綿障害予防規則 ― アスベスト含有建材の事前調査・除去・処分基準。
  • PCB特別措置法 ― PCB廃棄物の処分期限・JESCOでの高圧処理基準。
  • マニフェスト運用基準(環境省通知) ― 産業廃棄物管理票の交付・回付・保存の詳細ルール。
  • 電子マニフェストシステム運用要領(JWNET) ― 公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター運営。
  • 都道府県産業廃棄物処理業者許可基準 ― 収集運搬業・処分業の許可要件を都道府県ごとに規定。

参考文献・公的資料

最新の産廃法令・処理基準・許可情報は、以下の公的機関・業界団体の一次資料を必ずご参照ください。

※本ページの計算結果および単価は、関東圏の一般的な相場(2025〜2026年)に基づく概算値です。実際の見積は地域・時期・処分場受入状況・分別度合い・車両調達費・燃料単価等により大きく変動します。廃棄物処理法・建設リサイクル法・マニフェスト運用の適用は、必ず環境省・国土交通省・都道府県の最新通知および所轄行政・許可業者の判断に従ってください。アスベスト・PCB・特別管理産廃の処理は、専門業者・JESCO等の許可事業者への委託が法令上必須です。無許可業者への委託は排出事業者責任として重い罰則(法人1億円以下の罰金、5年以下の懲役)が科されます。

よくある質問(FAQ)

10m³の建設混合廃棄物の処分費はいくら?

単価5,000円/m³で処分費5万円+運搬費6千円(20km・10tダンプ換算)=合計56,000円が本ツール概算。実務では分別度合い・処分場立地・時期・車両調達により±30%変動します。ゼネコンの実務見積では10万円〜が普通です。

金属くずは本当に買取してもらえる?

はい。鉄スクラップ40〜60円/kg、銅800〜1,200円/kg、ステンレス200〜300円/kg等で買取可能(2025年後半相場)。ただし市況変動が大きく、鉄で年±30%程度動きます。金属スクラップ業者への引取依頼が一般的で、量が多い場合は複数業者からの相見積推奨。「専ら物」以外は産廃扱いのためマニフェスト運用が必要。

分別のメリットはどれくらい?

混合廃棄物(5〜6千円/m³)を単一種に分別すればコンクリートがら3〜5千円、木くず4〜8千円等の単価となり、処分費が約半分に。金属くずは有価物として買取(-2〜-5千円/m³)となり実質収入化も可能。現場での分別工数コストと差額の比較で経済性判断しますが、多くの場合分別が得です。

マニフェストの保存期間は?

5年間(廃棄物処理法施行規則)。紙マニフェストは排出事業者・収集運搬業者・処分業者それぞれで保管義務。電子マニフェスト(JWNET)は情報処理センターで自動保存されるため紛失リスクなし、加入率75%超で主流化。多量排出事業者(年50t超)は電子マニフェスト義務化されています。

石膏ボードの処分費が高いのはなぜ?

石膏ボードは水と反応して硫化水素を発生させるため、通常の安定型処分場(コンクリート・ガラス・金属等を埋立)では受入不可。管理型処分場での適正処理が必須で、その分費用が高く(6〜10千円/m³)なります。近年は石膏ボードリサイクル業者による再生原料化も増えており、そちらのほうが安価な場合も。

排出事業者責任とは何?

廃棄物処理法は「産廃を排出した事業者に最終処分まで責任」と定めます。委託先の収集運搬業者や処分業者が不法投棄を行った場合でも、排出事業者が現状復帰費用を負担することがあり得ます(措置命令)。無許可業者への委託、マニフェスト不交付・虚偽記載は罰則(法人1億円以下、5年以下懲役)。委託先の許可番号・許可期限・処分能力の確認は必須義務です。

建設工事の排出事業者は元請?下請?

2010年の廃掃法改正で「元請業者」に明確化されました。それ以前は下請と見解が分かれ責任所在が曖昧でしたが、現在はゼネコン・工務店等の元請が排出事業者責任を負い、マニフェスト管理・処理業者委託契約はすべて元請名義で実施。下請への処理丸投げは違法となります。

建設リサイクル法の対象規模は?

床面積80m²以上の解体工事、500m²以上の新築・増築、1億円以上のリフォーム、500万円以上の土木工事が対象。着工7日前までに都道府県知事へ事前届出、分別解体・再資源化計画書提出が必須。特定建設資材(コンクリート、コンクリート+鉄、木材、アスファルト)を優先的に分別・再資源化する義務があります。

アスベスト含有建材の処分は?

2006年以前建築物は吹付材・成形板・保温材にアスベスト含有の可能性高。大気汚染防止法・石綿障害予防規則で事前調査義務があります。含有が判明した場合、特別管理産業廃棄物として密閉処理が必須で、処分費は通常品の10倍以上(5〜10万円/m³)。除去作業も有資格者による特別管理産業廃棄物処理業者への委託必要。

PCB廃棄物はどう処分する?

PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有機器(変圧器・コンデンサ・安定器等)はPCB特別措置法により処分期限が定められ、JESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)が唯一の処理事業者。処理費は数万円〜数十万円/kg。期限内に届出・処理委託しない事業者には罰則。1972年以前製造機器を保有している事業者は特に確認が必要。

電子マニフェスト(JWNET)加入は義務?

特別管理産業廃棄物を年間50t以上排出する事業者は電子マニフェスト義務化(2020年改正)。それ以外は任意ですが加入率75%超で主流化。年会費16,500円〜(排出事業者)、報告漏れ防止・データ活用・保管スペース不要のメリット大。中小工事現場でも活用が進んでいます。

不法投棄の罰則は?

個人5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、法人1億円以下の罰金(廃棄物処理法第25条)。排出事業者が委託先の不法投棄に関与していれば同等罰則。委託先が不法投棄した場合でも、排出事業者に現状復帰費用の措置命令が下ることがあります。無許可業者への安価委託は「安物買いの銭失い」以上のリスクを伴います。