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主伐立木販売伐出費林業

主伐の立木販売 手取り計算

材積・樹種単価・伐出費・搬出距離から、主伐の手取り額と単位材積あたりの収入を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

主伐の立木販売 手取り計算ツール

総売上は材積×単価で、既定値では500×13,000円=6,500,000円です。伐採搬出費は基本7,000円に距離加算(100mごとに150円)を加えた7,450円が単位単価となり、500×7,450=3,725,000円。運材費は500×2,500=1,250,000円、市場手数料は6,500,000×6%=390,000円です。補助額500×1,500=750,000円を加算すると、手取りは6,500,000−3,725,000−1,250,000−390,000+750,000=1,885,000円、単位材積あたり3,770円となります。

主な樹種と丸太の単価の目安

樹種と用途単価の目安需要の特徴
スギ(一般材)11,000〜15,000円製材・合板向けが中心
ヒノキ(一般材)16,000〜25,000円内装材・造作材向け
カラマツ10,000〜14,000円合板・土木用が中心
低質材・チップ材3,000〜6,000円燃料・パルプ向け

搬出距離と伐出費の関係

作業路からの距離距離加算の目安主な集材方法
100m以内150円前後グラップル・フォワーダ
300m前後450円前後フォワーダ・小型ウインチ
600m前後900円前後架線集材の併用
1,000m超1,500円以上架線集材が中心

※参考計算です。単価・補助率・点数は地域や年度の改定で変わるため、実際の契約書や告示で確認してください。

主伐の立木販売 手取り計算の詳しい解説

立木販売の手取りが売上の3割前後にとどまるのは、伐採から市場までの費用が売上に比例して発生するためです。既定値では総売上650万円に対し、伐採搬出費と運材費だけで約498万円かかっています。この構造のため単価が1割下がると手取りは3割近く減り、逆に単価が1割上がれば手取りは3割増えます。丸太価格の変動が山元の収入に増幅して伝わるのはこのためで、価格の見通しが立たない時期に主伐を急ぐ判断は避けたほうが無難です。

判断が分かれるのは、路網を先に整備するかどうかです。作業路を延ばせば搬出距離が縮まり伐出費の距離加算が下がりますが、開設そのものに費用がかかります。今回の伐採だけで回収しようとすると割に合わない一方、その後の間伐や再造林、将来の主伐まで含めれば効いてきます。伐採の対象がまとまった面積か点在するか、次の施業までの間隔がどれくらいかで結論が変わるため、単年の収支ではなく団地全体の長期の収支で比べる必要があります。

見落とされやすいのは市場手数料以外の控除です。原木市場では販売手数料のほかに荷役料や場内での仕分けの費用がかかり、共販所によっては出荷者の負担する分担金があります。運材はトラックの積載量に規定されるため、端数が出れば実車率が下がり単位あたりの運賃が上がります。さらに伐採後の造林義務や、森林経営計画に基づく届出の事務も費用と時間を要します。補助金は着手前の申請が条件になることが多く、伐採を始めてからでは対象外になる点にも注意が必要です。

条件による違いも大きく、同じスギでも径級と通直性で単価が倍近く開きます。曲がりや腐れのある材はチップ向けに回り、単価は一般材の3分の1程度です。したがって立木の状態を見ずに平均単価で試算すると、実際の精算額を大きく上回ります。地形も効き、緩傾斜で車両系の作業ができる林分と、架線集材が必要な急傾斜地では伐出費が倍近く違います。売り方も選択肢があり、立木のまま売る方法、素材にして市場へ出す方法、製材工場と直接取引する方法で手取りの構造が変わります。いずれの方法でも、伐採前に立木の径級構成と材質を調べたうえで加重平均の単価を置くことが、見込みと実績を近づける最も確実な手順になります。

業界・現場での使い方

森林所有者への提案

伐採前に手取りの見込みを示し、実施するか見送るかの判断材料にします。

素材生産業者の見積もり

伐出費と運材費を分けて提示し、費用の内訳を明確にします。

森林組合の販売計画

樹種と径級ごとの単価から、団地単位の収入を見積もります。

再造林費用の検討

手取りのうちどれだけを次の造林に充てられるかを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 丸太単価をそのまま収入と考える — 伐出費と運材費で売上の7割前後が消えるため、手取りは大きく下回ります。
  • 搬出距離の加算を見込まない — 距離が100m延びるごとに単位単価が上がり、遠い林分では伐出費が数割増えます。
  • 全量が一般材で売れる前提で計算する — 曲がりや腐れのある材はチップ向けとなり、単価は3分の1程度になります。
  • 補助金を伐採後に申請できると考える — 着手前の申請が条件となる制度が多く、後からでは対象外になります。
  • 再造林の費用を計算に入れない — 主伐後には植栽と下刈りの費用が続くため、手取りだけを見ると次の施業で行き詰まります。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

材積500立方メートルの主伐で手取りはいくらですか?

単価13,000円・伐出費7,000円・搬出距離300mの既定値で1,885,000円、単位材積あたり3,770円です。

伐出費の相場はどのくらいですか?

地形と集材方法によりますが、車両系で6,000〜9,000円、架線集材では10,000円を超えることもあります。

市場手数料は何%ですか?

原木市場で5〜8%が目安です。このほかに荷役料や分担金がかかる場合があります。

搬出距離はどこから測りますか?

作業路や土場までの集材距離で測ります。距離が延びるほど単位あたりの費用が上がります。

補助金はどの作業が対象ですか?

路網整備や搬出、再造林などが対象になる制度があります。着手前の申請が条件となるため事前の確認が必要です。

立木のまま売るのと素材で売るのはどちらが有利ですか?

素材にすれば単価は上がりますが伐出費と運材費を自己負担します。作業を委託できる体制があるかで判断が変わります。

再造林にはどのくらいかかりますか?

植栽と数年間の下刈りを含めると1haあたり100万円を超えることがあります。補助制度の活用が前提になります。

伐採には届出が必要ですか?

森林法に基づく届出や計画の認定が必要となる場合があります。市町村の林務担当に確認してください。