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造林間伐補助金林業経営

造林・間伐の補助金計算

施業の種別・面積・補助率・実際の事業費から、造林や間伐の補助金額と差引の持出額を算出します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

造林・間伐の補助金計算ツール

標準事業費は施業種別の標準単価×地域調整率×面積です。既定値の人工造林は1haあたり1,200,000円、調整率100%で3.0haなら3,600,000円。補助金は国庫51%と都道府県の上乗せ17%を合わせた68%を掛けて2,448,000円になります。実際の事業費は130万円×3.0ha=3,900,000円で、申請2件分の事務経費50,000円を加えると3,950,000円。標準事業費との差額は300,000円で、差引の持出額は3,950,000−2,448,000=1,502,000円、haあたり500,667円となります。

施業種別の標準単価の目安

施業haあたり標準単価主な内容
人工造林(植栽)1,200,000円前後地拵え・苗木・植付
搬出間伐480,000円前後選木・伐倒・集材
保育間伐320,000円前後切捨てによる本数調整
下刈り130,000円前後植栽木周辺の刈払い

補助率の構成

区分負担の主体割合の目安
国庫補助標準事業費の約5割
都道府県の上乗せ都道府県1〜2割
市町村の上乗せ市町村制度がある地域のみ
森林所有者の負担所有者残りの部分

※参考計算です。単価・補助率・点数は地域や年度の改定で変わるため、実際の契約書や告示で確認してください。

造林・間伐の補助金計算の詳しい解説

造林補助で持ち出しが生じる主な理由は、補助の基礎が実際に支払った額ではなく制度上の標準事業費だからです。標準単価は標準的な地形と作業条件を前提に定められており、急傾斜地や小面積の分散した現場では実際の費用がこれを上回ります。既定値では標準3,600,000円に対し実費が3,900,000円で、超過分の300,000円は補助の対象外となり全額が所有者の負担です。補助率が7割近くあっても持ち出しが1割から4割生じるのは、この差が原因になっています。

判断が分かれるのは、標準単価を超える施工をどこまで認めるかです。丁寧な地拵えや大きな苗木の使用は初期の活着率を高め、後年の下刈り回数を減らせる可能性があります。一方でその費用は補助の対象外になりやすく、当年の持ち出しは確実に増えます。数年先の保育費まで含めた累計で比べれば有利になる場合もあるため、造林から下刈りが終わるまでの数年分をまとめて試算するのが実務的です。逆に費用を抑えすぎて再造林が失敗すると、やり直しの費用が丸ごと発生します。

見落とされやすいのは事務の負担と支払の時期です。補助事業は着手前の申請、施業後の完了検査、実績報告という手続きを経てから交付されるため、事業費はいったん所有者や事業体が立て替えます。交付まで数か月かかることも多く、資金繰りの計画が必要です。申請の件数が増えるほど図面の作成や境界の確認といった事務の費用も積み上がります。森林経営計画の認定を受けているかどうかで補助率や対象が変わる制度もあり、事前の確認が欠かせません。

条件による違いも大きく出ます。搬出間伐は木材の販売収入が見込めるため実質の負担が小さくなる一方、保育間伐は収入がなく補助後の持ち出しがそのまま費用になります。下刈りは単価こそ低いものの植栽後の数年間で複数回必要となり、累計では植栽費に匹敵します。地域によっては市町村の上乗せや基金による支援があり、同じ施業でも所有者の負担が半分近く違うことがあります。制度の内容と単価は年度ごとに見直されるため、都道府県の林務担当や森林組合で最新の要領を確認してください。

業界・現場での使い方

森林所有者への説明

補助金を差し引いた実際の持ち出しを示し、施業を実施するか判断します。

森林組合の事業計画

団地ごとの補助金額と自己負担を集計し、年間の事業量を組み立てます。

市町村の林務担当

上乗せ補助の効果を試算し、所有者への説明資料に使います。

再造林の資金計画

主伐の手取りと造林の持ち出しを並べ、資金が回るかを確認します。

よくある間違い・注意点

  • 補助率を実費に掛けて計算する — 補助の基礎は標準事業費のため、実費が上回る分は全額が自己負担になります。
  • 着手してから申請できると考える — 多くの制度が着手前の申請を条件としており、後からでは対象外になります。
  • 交付の時期を考えずに資金を組む — 事業費は先払いで交付は完了検査の後になるため、数か月分のつなぎ資金が必要です。
  • 下刈りの回数を1回で見積もる — 植栽後の数年間で複数回必要となり、累計では植栽費に近い額になります。
  • 地域の上乗せ制度を調べない — 都道府県や市町村の上乗せで自己負担が大きく変わるため、確認しないと過大に見積もります。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。医療・法務・税務の判断は最新の告示・規格および専門家の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

3haの人工造林で持ち出しはいくらですか?

標準単価120万円/ha・補助率68%・実費130万円/haの既定値で1,502,000円、haあたり500,667円です。

標準事業費とは何ですか?

制度上定められた単価に面積を掛けた金額で、補助金を計算する基礎になります。実際の支払額とは一致しません。

補助率はどのくらいですか?

国庫と都道府県を合わせて6〜7割程度が一般的です。市町村の上乗せがある地域ではさらに高くなります。

補助金はいつ交付されますか?

施業の完了検査と実績報告を経てからで、着手から数か月後になるのが通例です。

森林経営計画は必要ですか?

認定を受けていると補助率や対象が有利になる制度があります。要件は都道府県の要領で確認してください。

搬出間伐と保育間伐の違いは何ですか?

搬出間伐は伐った木を搬出して販売するため収入が見込め、保育間伐は切り捨てるため収入がありません。

下刈りは何年続けますか?

植栽木が雑草木の高さを超えるまでで、5年前後が一般的です。地域と樹種によって回数が変わります。

自分で施業しても補助は受けられますか?

自力施工を対象とする制度もありますが、要件と単価の扱いが異なります。事前に窓口へ確認してください。