計算ツール
shipment物流輸送倉庫

輸送ロス率

出荷件数と事故件数から、輸送中の損傷率と対策の費用対効果を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

輸送ロス率ツール

計算式と考え方

事故率は「(損傷 + 紛失) ÷ 出荷件数」で求めます。140 ÷ 18,000 で0.778%、損傷のみでは0.700%です。1件あたりの損失は、商品価値12,000円、再出荷費用1,500円、対応事務費2,500円で16,000円になります。月間では140件×16,000円で2,240,000円、年間では26,880,000円です。梱包を強化する場合、1件45円×18,000件×12か月で9,720,000円かかりますが、損傷が4割減れば損傷分の損失24,192,000円のうち9,676,800円が削減され、この条件ではほぼ均衡します。

事故の要因

荷役時の落下積み下ろしと仕分けの過程で発生する。最も多い要因
積み付けの不良荷崩れや圧迫による損傷。積載の方法が影響する
梱包の不足緩衝材の量や箱の強度が不十分な場合に発生する
紛失・誤配件数は少ないが1件あたりの損失が大きい

輸送ロス率の詳しい解説

輸送の過程で商品が損傷したり紛失したりする事故は、一定の割合で発生します。一般的な貨物では0.5%から1.5%程度とされ、精密な機器や割れやすい商品ではこれより高くなります。この率は小さく見えますが、出荷件数が多い事業では件数が積み上がり、金額としては相当の損失になります。損失の計算では、商品そのものの価値だけでなく、再出荷にかかる送料、問い合わせへの対応や返品の処理にかかる事務の費用を含める必要があります。これらを含めると、1件あたりの損失は商品価値の1.3倍から1.5倍程度になることが一般的です。さらに、顧客の信頼を損なうことによる将来の損失も生じますが、これは金額に換算しにくい要素です。事故の要因として最も多いのが、積み下ろしや仕分けの過程での落下と衝撃です。輸送の途中で荷物は何度も持ち上げられ、置かれ、他の荷物と重ねられます。この過程に耐えられる梱包になっているかが、事故の発生を大きく左右します。落下の試験や振動の試験を行い、実際の輸送環境に耐えられるかを確認することが、設計の基本になります。梱包を強化することは有効な対策ですが、費用が発生します。1件あたり数十円の追加でも、出荷件数が多ければ年間で数百万円から数千万円になります。この費用と、削減される損失を比較して判断することになります。すべての商品を一律に強化するのではなく、損傷の多い商品や高額な商品に絞ることで、費用対効果を高められます。積み付けの方法も事故率に影響します。重い荷物を上に積む、隙間を埋めずに輸送するといった状態では、荷崩れや圧迫による損傷が発生します。作業者への教育と、積み付けの手順の標準化により、この種の事故は減らせます。この対策は追加の材料費がかからないため、費用対効果が高い改善になります。貨物保険の活用も選択肢です。保険料は貨物の価額に対する料率で決まり、事故が発生した場合に一定の割合がてん補されます。事故率が高い品目では加入の価値が高く、低い品目では保険料が損失を上回ることもあります。てん補の範囲と免責の条件を確認したうえで判断することが必要です。

業界・現場での使い方

事故率の把握

出荷件数に対する損傷と紛失の割合を算出します。

損失の評価

事務費用を含めた実質的な損失額を確認します。

対策の判断

梱包の強化や保険加入の費用対効果を比較します。

よくある間違い・注意点

  • 商品価値だけで損失を計算する — 再出荷の送料と対応の事務費が加わります。商品価値の1.3〜1.5倍になります。
  • 全品目を一律に梱包強化する — 費用が膨らみます。損傷の多い品目や高額な品目に絞るほうが効果的です。
  • 積み付けの改善を後回しにする — 材料費がかからず費用対効果が高い改善です。手順の標準化から着手できます。

関連する規格・法規

  • 日本ロジスティクスシステム協会
  • JIS物流規格

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

事故率の目安は?

一般的な貨物で0.5〜1.5%です。精密な機器や割れやすい商品ではこれより高くなります。

梱包強化は割に合いますか?

削減される損失と追加費用の比較で決まります。損傷の多い品目に絞ると効果が高まります。

保険は加入すべきですか?

事故率と商品価額により変わります。てん補の範囲と免責の条件の確認が必要です。