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特許調査費用

調査の目的と母集団の件数から、特許調査を外注した場合と社内で行った場合の費用を比較します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

特許調査費用ツール

計算式と考え方

外注費用は「基本料金 + 母集団の件数 × 1件あたり単価」に、調査の目的による難度の係数を掛けて求めます。先行技術調査の係数は1.0で、母集団600件・単価200円なら12万円、基本料金8万円を加えて20万円です。社内で行う場合は、スクリーニングに600件÷60件/時で10時間、精読に40件÷4件/時で10時間、報告書の作成に4時間で合計24時間となり、技術者の時間単価6,000円で換算すると14万4,000円になります。差額は5万6,000円で、費用だけを見れば社内が安くなりますが、その24時間は開発の時間から差し引かれます。侵害予防調査では係数が1.6となり、外注費は32万円まで上がります。

調査の目的と性格

先行技術調査出願前に新規性と進歩性を確認する。網羅性より効率が優先される
侵害予防調査自社の実施が他社の権利に触れないかを確認する。漏れが許されず費用が高い
無効資料調査相手方の権利を潰す資料を探す。対象が絞られる分、深く読み込む
技術動向・競合分析出願の傾向から他社の方針を読む。件数は多いが精読は限定的

特許調査費用の詳しい解説

特許調査は、目的によって求められる精度が大きく異なり、それがそのまま費用の差になって現れます。出願前の先行技術調査は、自分の発明に近い公知の技術があるかを確認するもので、見落としがあっても出願を取り下げるか補正すれば済みます。これに対し、侵害予防調査は、製品を市場に出したあとで他社の権利に触れていたと判明すれば、製造の差し止めや損害賠償という結果を招きます。漏れが許されないため、検索の範囲を広く取り、周辺の技術まで含めて確認することになり、費用は先行技術調査の1.5倍から2倍になるのが一般的です。無料で利用できる公開のデータベースが整備されているため、社内で調査を行うことは技術的には可能です。実際、開発の初期段階では、担当の技術者が自分で検索して技術の全体像を掴むという進め方が広く行われています。ただし、社内調査には二つの弱点があります。一つは検索式の設計です。特許文献は独特の用語で書かれており、同じ技術が異なる表現で記載されていることが多いため、技術者が普段使う言葉だけで検索すると、重要な文献を取りこぼします。分類コードを組み合わせた検索式を作るには経験が必要で、ここが調査の質を決める最大の要素になります。もう一つは、自分の発明に不利な文献を見つけたくないという心理が働きやすい点です。第三者が調査を行うほうが、結果として客観性が保たれます。実務で判断が分かれるのは、どこまでの範囲を調査するかです。母集団を広く取れば漏れは減りますが、スクリーニングの件数が増えて費用が膨らみます。逆に検索式を絞れば効率は上がりますが、想定外の分野から権利が出てくるリスクが残ります。製品の売上規模と、権利に触れた場合の影響の大きさから、かける費用の水準を決めるという考え方が現実的です。売上が数億円規模の製品であれば、数十万円の調査費用は保険として十分に見合います。見落とされやすいのが、調査の時点と有効期限です。特許出願は出願から18か月後に公開されるため、直近1年半の出願は、どれだけ丁寧に調査しても発見できません。また、審査の途中にある出願は権利範囲が確定しておらず、補正によって後から範囲が変わることもあります。調査結果は、その時点での判断材料であり、製品の発売までに期間が空く場合は、再度の確認が必要になります。近年は、機械学習を用いた類似文献の抽出や、要約の自動生成といった仕組みが調査の実務に取り入れられ、スクリーニングの効率は上がっています。ただし、抽出された文献が本当に自社の実施に影響するかという最終的な判断は、技術と法律の両面の理解を要する作業であり、ここは人が担う領域として残っています。権利侵害の可能性が疑われる場合は、調査結果だけで判断せず、弁理士や弁護士に相談することが必要です。

業界・現場での使い方

調査方法の選択

外注と社内対応の費用を同じ基準で比較します。

予算の見積

調査の目的と母集団から必要な費用を把握します。

工数の把握

社内で行う場合に必要な時間を確認します。

よくある間違い・注意点

  • 社内対応を無料と考える — 技術者の時間は本業から差し引かれます。時間単価で換算して比較してください。
  • 調査で漏れがないと考える — 出願から18か月間は公開されません。直近の出願は発見できない前提が必要です。
  • 目的を区別せず同じ精度で行う — 侵害予防調査は漏れが許されません。目的に応じて範囲と費用を変えるべきです。

関連する規格・法規

  • 特許庁
  • 日本弁理士会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

調査は無料でできますか?

公開のデータベースを使えば費用はかかりませんが、検索式の設計と読み込みの時間が必要になります。

外注の費用はどのくらいですか?

先行技術調査で10万円から30万円程度、侵害予防調査ではその1.5倍から2倍が一つの目安です。

調査すれば侵害を避けられますか?

直近18か月の出願は公開されておらず、審査中の出願は範囲が変わります。完全な保証にはなりません。