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オフグリッド住宅

太陽光と蓄電池の規模から、オフグリッド住宅の設備費用と自家発電の実質単価を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

オフグリッド住宅ツール

計算式と考え方

設備費は太陽光8kW × 280,000円で2,240,000円、蓄電池20kWh × 150,000円で3,000,000円、雨水タンクと井戸で1,600,000円、独立型のパワーコンディショナと配線で780,000円、合計7,620,000円です。本州の年間発電量は1kWあたり1,100kWhとして8,800kWh、冬季は日照が減るため1日15.7kWhとなり、使用量10kWhの約1.57倍です。蓄電池以外を20年、蓄電池を15年で割った年間費用461,000円を年間使用量3,650kWhで割ると、実質単価は約126円/kWhになります。

オフグリッド住宅の主な設備

太陽光パネルkWあたり28万円前後。系統に売らないため使い切れない分は捨てることになる
蓄電池kWhあたり15万円前後。夜間と曇天をまかなう心臓部で、費用の4割前後を占める
独立型パワーコンディショナ系統連系型とは別の機器が必要。容量に応じて数十万円
雨水タンク・井戸井戸の掘削は深さと地質で100万円以上になることがある。水質検査も必要
予備電源発電機や薪ストーブなど。連続した曇天や積雪への備えとして併設する例が多い

オフグリッド住宅の詳しい解説

オフグリッド住宅の費用が系統連系型の太陽光と比べて大きくなる理由は、最も条件の悪い日を基準に設備を決めなければならない点にあります。系統につながっていれば、足りない日は買い、余った日は売ればよいため、設備は年間の平均に合わせられます。系統から切り離すと、冬至前後の日照が短く積雪や曇天が続く期間でも生活が成り立つ規模が必要になり、その結果として年間で見れば発電量の半分以上を使い切れずに捨てることになります。この捨てる分が、実質単価を押し上げる最大の要因です。蓄電池の規模の決め方も判断が分かれます。連続した曇天が何日続くかを想定するかで必要容量が変わり、3日分を見込めば容量は3倍近くになります。実際には発電機や薪ストーブといった別系統の備えを併用し、蓄電池は1日から2日分に抑える設計が多く採られています。蓄電池は放電の深さを大きくすると寿命が縮むため、表示容量の8割程度しか使わない前提で計算するのが実務的です。交換の時期は使い方によりますが10年から15年が一つの目安とされ、この費用を初期費用と分けずに年あたりで見ておかないと、実際の負担を見誤ります。見落とされやすいのは熱の需要です。電力だけを自給しても、暖房と給湯は消費エネルギーの大きな部分を占めます。寒冷地でエアコン暖房を電力でまかなうと冬の使用量が夏の数倍になり、そのぶん設備は大きくなります。薪ストーブや太陽熱温水器を組み合わせて熱は熱で確保し、電気は照明と家電に絞るという考え方のほうが設備規模を抑えられます。制度面では、電力会社との契約を完全に解約する場合でも建築確認や電気工作物としての届出の要否を確認する必要があり、井戸水を飲用にするなら水質検査が求められます。市街化区域では雨水と井戸だけで上下水道の接続義務を免れられない地域もあるため、計画の前に自治体への確認が欠かせません。経済性だけで判断すると系統契約が有利になる場面が多く、災害時の継続性や立地の事情を含めて評価する性質の設備といえます。

業界・現場での使い方

設備規模の検討

使用量から必要なパネルと蓄電池の容量を確かめます。

費用対効果の比較

自家発電の実質単価を系統の電気代と比べます。

停電への備えの評価

無日照が続いたときに何日もつかを把握します。

よくある間違い・注意点

  • 年間平均の発電量で設計する — 冬季は日照が3割以上落ちます。最も条件の悪い時期を基準に容量を決めてください。
  • 蓄電池の交換費用を含めない — 10年から15年で交換が前提です。年あたりに割り戻さないと実質単価を見誤ります。
  • 暖房と給湯を電力でまかなう前提にする — 冬の使用量が跳ね上がり設備が過大になります。熱は別の手段で確保する設計が現実的です。

関連する規格・法規

  • 国土交通省
  • 建設DX推進協議会

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

完全なオフグリッドは現実的ですか?

技術的には可能ですが費用は系統契約を上回ります。予備電源を併設する部分的な自立が選ばれることが多いです。

必要なパネル容量はどう決めますか?

冬季の1日の発電量が使用量を上回る規模が目安です。本州で1kWあたり年1,100kWh前後が参考値になります。

井戸水はそのまま飲めますか?

水質検査が必要で、結果によっては浄化設備を要します。飲用の可否は検査結果に基づいて判断してください。