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メニューABC分析

品目数と売上構成から、メニューのABC分析とCランク整理による年間改善額を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

メニューABC分析ツール

計算式と考え方

品目と売上をそれぞれランク別に分解します。総品目45品でAランク比率20%なら9品、Bランクを30%として14品、残る22品がCランクです。月商450万円のうちAが65%で2,925,000円、Bが28%で1,260,000円、Cは残りの315,000円となり、1品あたり月14,318円にとどまります。Cランクの40%にあたる9品を削減すると、食材ロス27,000円と仕込み人件費36,000円が減り、削減分の売上の半分が他メニューへ移る前提で粗利が調整されます。差引で月約35,900円、年間で約43万円の改善になります。

ABC分析のランク区分

Aランク累計売上構成比70%までの品目。全体の2割程度で売上の大半を占める
Bランク累計70〜90%の品目。育成すればAに上がる可能性のある層
Cランク累計90%以降の品目。1品あたりの売上が小さく整理の対象になる
死に筋Cランクの中でも月間出数が極端に少ない品目。食材ロスの主因

メニューABC分析の詳しい解説

ABC分析が飲食店で使われるのは、売上の集中がきわめて明確に現れるためです。上位2割の品目が売上の6割から7割を占める構造はどの業態でも似た形になり、逆に下位の半数近くは合計しても1割程度にしかなりません。この下位層が問題になるのは、売れないのに在庫と手間を要求するからです。1品目を残すために特定の食材を仕入れ、冷蔵庫の場所を占め、仕込みの工程が増えます。出数が少なければ食材は使い切れずロスになり、賞味期限の管理も必要になります。売上への貢献はわずかでも、原価と人件費とロスの合計では赤字になっている品目が現実に存在します。判断が分かれるのは「売上が小さい=削るべき」と単純化してよいかという点です。Cランクの中には、粗利率が高く単価も高い品目が混ざっていることがあります。出数は少なくても1品あたりの利益額が大きければ、残す価値があります。逆にAランクでも、原価率が高く粗利がほとんど出ていない集客用の商品があります。売上構成比だけでなく粗利額でも同じ分析を行い、両方の軸で位置づけを見るのが実務的です。もう一つの論点は、削った品目を注文していた客がどうなるかです。他のメニューに移るなら影響は小さいですが、その一品を目当てに来ていた常連客なら来店自体が減ります。特に定番として長く置いている品目は、出数が少なくても店の性格を形づくっていることがあり、数字だけで判断すると失うものがあります。この試算では削減分の売上の半分が他メニューへ移る前提を置いていますが、実際の移行率は品目の性格によって大きく変わります。見落とされやすいのは、メニュー数そのものが持つコストです。品目が増えるとオペレーションが複雑になり、新人が覚えるまでの時間が延び、提供時間が長くなります。ピーク時の回転率が落ちれば、削減額として計算した以上の損失が生じます。逆にメニューを絞れば仕込みが単純になり、食材の共通化で仕入単価の交渉余地も生まれます。一つの食材を複数メニューで使い回せる構成にすると、ロス率は目に見えて下がります。業態による違いも明確です。ラーメン専門店のように品目数が少ない業態ではABC分析の効果は限定的で、むしろトッピングやサイドメニューの構成が論点になります。居酒屋のように品目数が100を超える業態では、季節メニューを含めた定期的な入れ替えが前提で、四半期ごとの見直しが機能します。分析は年に数回のサイクルで回し、削除した分だけ新商品を投入して検証する運用が定着しやすい形です。

業界・現場での使い方

メニュー改定

削除候補と維持すべき品目を数字で切り分け、改定の根拠にします。

食材ロス対策

Cランク品目に紐づく食材の仕入れを見直し、廃棄額を減らします。

新商品の枠づくり

削減で空いた枠に新メニューを投入し、入れ替えのサイクルを設計します。

よくある間違い・注意点

  • 売上構成比だけでランク分けする — 出数が少なくても粗利額の大きい品目があります。粗利ベースでも同じ分析を行ってください。
  • 削除の影響を客数で見ない — その一品を目当てに来ていた客が離れると、削減額以上の損失になります。常連の注文傾向を確認してください。
  • メニュー数の多さをコストと見ない — 品目が増えると提供時間が延び、ピーク時の回転率が落ちます。オペレーション負荷も判断材料です。

関連する規格・法規

  • 日本フードサービス協会
  • ぐるなび統計

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

何品目まで絞るのが適切ですか?

業態によりますが、居酒屋なら60〜80品、定食店なら20〜30品が運営しやすい水準とされます。厨房の人数と設備で決まります。

分析はどのくらいの頻度で行いますか?

四半期ごとが一つの目安です。季節メニューの入れ替え時期に合わせると、削除と投入を同時に検討できます。

POSデータがなくても分析できますか?

手書きの注文票からでも1か月分を集計すれば傾向は掴めます。まず出数の多い順に並べるだけでも判断材料になります。