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ショッピングモール空室率

区画数と賃料水準から、ショッピングモールの空室率と空室による逸失賃料を試算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

ショッピングモール空室率ツール

計算式と考え方

空室率は「空き区画数 ÷ 総賃貸区画数」で求めます。120区画のうち9区画が空いていれば7.5%です。空室面積は9区画×400㎡=3,600㎡で、坪に換算すると約1,089坪になります。賃料坪12,000円と共益費坪4,000円を合わせた坪16,000円をかけると、月あたりの逸失賃料は約1,742万円、年間では約2億900万円です。1区画あたりでは約121坪×16,000円=約194万円が月額で、平均空室期間6か月なら1区画につき約1,162万円の逸失になります。地域型SCの空室率の目安は8%前後とされ、この例は目安の範囲内です。

空室率が上がる主な要因

大型区画の退店1区画で1,000㎡超のアンカーテナントが抜けると、率も金額も一気に動きます
EC移行の進む業種衣料や書籍、家電は店舗需要が縮小しており、後継テナントが見つかりにくい傾向があります
区画の形状柱の位置や間口の狭さ、上下階への動線で、同じ面積でも埋まりやすさが変わります
賃料形態固定賃料か売上歩合かで出店判断が変わります。歩合併用にすると誘致の幅が広がります

ショッピングモール空室率の詳しい解説

ショッピングセンターの空室率は、区画数で数えるか面積で数えるかによって見え方がまったく変わります。小区画が複数空いている状態と、大型テナント1区画が抜けた状態では、区画ベースの空室率が同じでも面積ベースと逸失賃料は数倍の差になります。運営側は両方を並べて管理し、金額インパクトの大きい方から手を打つのが実務です。館全体の集客に効くアンカーテナントが抜けた場合は、その区画の賃料損失だけでなく、周辺区画の売上減少を通じた歩合賃料の低下という二次的な影響も生じます。近年の空室構造の変化として、衣料品と書籍、家電といった従来の中心業種が縮小し、その面積をどう埋めるかが共通課題になっています。実際に増えているのは、飲食、クリニックモール、学習塾や英会話、フィットネス、子育て支援施設、行政の窓口機能といった、来店が前提となる業種です。これらは坪あたりの賃料負担力が物販より低いことが多く、面積は埋まっても賃料収入は従来水準に戻らないという構図が生まれます。運営側は坪単価の下落を、来館頻度の向上と館全体の滞在時間の延長で補う設計に切り替えることになります。判断が分かれるのが、賃料を下げてでも早期に埋めるか、条件を維持して待つかという点です。空室が長引くと共益費の負担が運営側に残り、区画が暗いままだと隣接区画の売上にも影響します。一方で一度下げた賃料は既存テナントとの公平性の問題を生み、契約更新時の値下げ要求につながります。実務では、固定賃料を据え置いたまま、フリーレント期間の設定や内装工事費の一部負担、売上歩合の併用といった形で実質的な条件を調整することが多くなっています。この場合、表面の坪単価は維持されるため、実質利回りを別途管理する必要があります。見落とされやすいのが、テナント入替に伴う付随費用です。原状回復の範囲をめぐる交渉、スケルトン戻しの費用負担、新規テナントの内装期間中の賃料免除、リーシング会社への仲介手数料などが積み上がり、1区画の入替で数百万円規模の支出になることがあります。空室率の改善計画を立てる際は、逸失賃料の回復額からこれらの費用を差し引いた純額で効果を見る必要があります。

業界・現場での使い方

運営会社の予算策定

空室による逸失賃料を月次と年間で把握し、賃料収入の計画に反映します。

リーシング条件の判断

フリーレントや賃料減額を提示する際、空室が続いた場合の損失と比較します。

投資判断

商業施設の取得や再生を検討する際、想定空室率の違いによる収入差を試算します。

よくある間違い・注意点

  • 区画数だけで空室率を見る — 大型区画1つの退店は小区画5つ分の逸失に相当することがあります。面積と金額でも並行して管理してください。
  • 共益費の負担を数え忘れる — 空室区画の共益費は運営側の負担として残ります。賃料だけで損失を計算すると過小評価になります。
  • 入替の付随費用を見込まない — 原状回復や内装期間の賃料免除、仲介手数料で1区画あたり数百万円かかることがあります。純額で効果を見てください。

関連する規格・法規

  • 業界統計
  • 公表資料

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

空室率は何%までが許容範囲ですか?

施設の類型によりますが、地域型SCで8%前後、都市型で5%前後が一つの目安とされています。

賃料を下げるべきか待つべきか、判断の基準はありますか?

空室が続いた場合の逸失額と、減額した場合の年間収入減を比較します。既存テナントへの波及も考慮が必要です。

物販以外のテナントを入れると収入は落ちますか?

坪単価は下がる傾向がありますが、来館頻度が上がり館全体の歩合賃料が改善する場合があります。館単位で見る必要があります。