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effect統計データ分析

Cohen効果量d

2群の平均と標準偏差から、効果量と必要なサンプルサイズを計算します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

Cohen効果量dツール

計算式と考え方

Cohenのdは「2群の平均の差 ÷ プールした標準偏差」で求めます。プールした標準偏差は「√(((n1−1)×SD1² + (n2−1)×SD2²) ÷ (n1+n2−2))」で算出し、この例では約10.5です。平均の差4をこれで割ると、d ≒ 0.38となり「小さい効果」に分類されます。必要なサンプルサイズは「2 × ((1.96 + z値) ÷ d)²」で概算し、検出力80%(z=0.84)でdが0.38なら1群あたり約109人が必要という計算になります。標本が小さい場合はdが過大に出るため、Hedgesのgによる補正が推奨されます。

効果量の解釈の目安

d ≒ 0.2小さい効果。2群の分布が大きく重なる
d ≒ 0.5中程度の効果。注意深く観察すれば気づく差
d ≒ 0.8大きい効果。明らかに認識できる差
相関係数r0.1が小、0.3が中、0.5が大とされる

Cohen効果量dの詳しい解説

統計的に有意であることと、実質的に意味のある差があることは別の問題です。p値は「差がない」という仮定のもとでその結果が得られる確率を示すもので、サンプルサイズが大きければ、実用上ほとんど意味のない微小な差でも有意になります。逆にサンプルが小さければ、大きな差があっても有意にならないことがあります。この問題に対応するのが効果量で、差の大きさそのものを標準偏差を単位として表します。効果量の解釈の目安として、0.2が小、0.5が中、0.8が大という基準が広く使われています。ただしこれは目安であり、分野によって意味づけは異なります。医療の分野では、生命に関わる指標であればdが0.2でも極めて重要な発見になりえます。逆に教育の介入研究では、0.4程度が実用的な閾値として扱われることもあります。基準を機械的に当てはめるのではなく、その分野での先行研究と照らして解釈することが求められます。効果量には信頼区間を併記することが推奨されます。点推定値だけでは、その値の不確実性が分かりません。サンプルが小さければ効果量の推定も不安定で、広い信頼区間を持ちます。区間が0を含んでいれば、効果の方向すら確定していないことを意味します。この情報は、結果をどの程度確からしいものとして扱うかの判断に直結します。研究の設計段階では、効果量から必要なサンプルサイズを逆算します。検出したい効果量の大きさ、有意水準、望む検出力を指定すると、必要な人数が決まります。この計算を行わずに研究を始めると、実際には効果があるのに検出できない、あるいは無駄に多くの対象者を集めるという結果になります。事前の設計として重要な手順です。効果量を報告する慣行は、統計的有意性だけに依存した結論の問題が広く認識されたことで定着しました。多くの学術誌が効果量と信頼区間の報告を求めており、p値のみによる判断を避ける方向に進んでいます。実務でも、A/Bテストの結果を評価する際に、有意かどうかだけでなく、その差が事業上意味のある大きさかを問うことが重要になります。

業界・現場での使い方

研究の設計

必要なサンプルサイズを事前に算出します。

結果の解釈

有意性だけでなく差の大きさを評価します。

A/Bテスト

検出された差が実務上意味のある大きさかを判断します。

よくある間違い・注意点

  • p値だけで結論を出す — サンプルが大きければ微小な差でも有意になります。効果量で差の大きさを評価してください。
  • 効果量の基準を機械的に当てはめる — 分野により意味づけが異なります。先行研究と照らして解釈してください。
  • 信頼区間を報告しない — 点推定値だけでは不確実性が分かりません。区間の併記が推奨されます。

関連する規格・法規

  • 日本統計学会
  • ASA声明

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。

よくある質問(FAQ)

効果量とp値の違いは?

p値は偶然で説明できるかを示し、効果量は差の大きさそのものを示します。両方の報告が推奨されます。

d = 0.5はどのくらいの差ですか?

中程度の効果で、2群の分布がある程度重なる状態です。注意深く観察すれば気づく差とされます。

Hedgesのgはいつ使いますか?

サンプルが小さい場合です。dは小標本で過大になるため、補正した値を用います。