EDRライセンス
端末数と運用体制から、エンドポイントセキュリティの導入費用を試算します。
EDRライセンスツール
計算式と考え方
ライセンス費用は「端末数 × 単価 + サーバー台数 × サーバー単価」で求めます。300台×2万円で600万円、サーバー20台×6万円で120万円、合計720万円です。これに運用費用が加わります。外部の監視サービスを利用する場合は年300万円、自社で運用する場合は担当者2名分の人件費1,600万円という水準です。外部サービスを選べば総額は1,020万円、1端末あたり年34,000円という計算になります。侵害事案1件の損害を1.5億円と想定すると、年間費用はその6.8%に相当します。
検討すべき要素
| 検知の仕組み | 既知のパターン照合に加え、振る舞いによる検知を備えるか |
|---|---|
| 対応の自動化 | 端末の隔離、プロセスの停止を自動で実行できるか |
| 監視体制 | アラートに24時間対応できるか。人がいなければ検知は活きない |
| ログの保持期間 | 侵害の調査には過去のログが必要。保持期間を確認する |
EDRライセンスの詳しい解説
エンドポイントでの検知と対応を担う製品は、従来のウイルス対策ソフトの後継として位置づけられます。従来型は既知の不正プログラムのパターンと照合する方式が中心でしたが、未知の攻撃や正規のツールを悪用する手口には対応できません。これに対し、プロセスの起動、ファイルの操作、通信といった端末上の振る舞いを継続的に記録し、異常なパターンを検知する方式が主流になりました。導入で最も重要なのは、検知した後の対応体制です。この種の製品はアラートを大量に生成し、その多くは実際には問題のない事象です。誰かがアラートを確認し、調査し、必要な対応を判断しなければ、検知能力があっても侵害を止められません。攻撃は夜間や休日に行われることが多く、24時間の対応体制が求められます。この人的コストが、ライセンス費用を上回ることも珍しくありません。自社で対応体制を持てない場合、外部の監視サービスを利用する選択があります。専門の事業者が24時間体制でアラートを監視し、必要に応じて対応を行う形態で、人材の確保が困難な中小企業にとって現実的な選択肢です。費用は端末数と対応範囲により変わりますが、担当者を雇用するより安価になることが多くあります。ライセンスの単価は台数の規模と契約年数で変わり、複数年の契約で単価が下がる代わりに、製品の見直しがしにくくなるという面もあります。ログの保持期間も確認すべき点です。侵害が発覚した時点で、いつから侵入されていたかを調べる必要があり、その調査には過去のログが必要になります。侵入から発覚までの期間は数か月に及ぶこともあるため、短い保持期間では調査ができません。保持期間の延長には追加費用がかかることが一般的です。導入後の運用では、正規の業務を誤って検知する調整が課題になります。業務で使うツールが不審な振る舞いとして検知されると、業務が止まります。逆に例外設定を広げすぎると、その経路を悪用されます。この調整は継続的に必要で、導入して終わりではないという理解が前提になります。なお侵害1件あたりの損害額は調査によって幅が大きく、業種や扱う情報の性質で桁が変わります。試算に用いる想定額は自社の事情に合わせて置き直してください。
業界・現場での使い方
導入検討
ライセンスと運用を含めた総費用を把握します。
体制の比較
自社運用と外部サービスの費用を比較します。
予算申請
侵害時の損害と比較し、投資の妥当性を示します。
よくある間違い・注意点
- ライセンス費用だけで検討する — 運用の人件費が上回ることもあります。対応体制を含めた総額で判断してください。
- 監視体制なしで導入する — アラートを確認する人がいなければ検知は活きません。24時間の対応が求められます。
- ログの保持期間を確認しない — 侵入から発覚まで数か月かかることがあります。短い保持期間では調査ができません。
関連する規格・法規
- NIST
- IPA
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
従来のウイルス対策との違いは?
パターン照合に加え、端末上の振る舞いを継続的に記録して異常を検知します。未知の攻撃にも対応できます。
自社運用と外部サービスのどちらがよいですか?
24時間の対応体制を持てるかによります。人材確保が困難なら外部サービスが現実的です。
導入すれば安全になりますか?
検知した後の対応体制と、継続的な調整が前提です。導入して終わりではありません。