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生コン積算見積RC造JIS A 5308

生コン費用積算

打設体積・呼び強度Fc・スランプ・圧送車の有無から、生コン材料費と圧送車費を含む総額を即算出。JIS A 5308準拠のFc別単価、スランプ・粗骨材最大寸法によるオプション、季節変動、ローリー配送1台=4-4.5m³の物流制約まで、RC工事積算の現場感を反映した無料電卓です。
ゼネコン積算部、生コン工場の受注管理、RC造の見積り作成、住宅基礎工事のコスト検討に対応。

最終更新:2026-07-29/監修:計算ツールズ編集部

生コン費用積算ツール

基本式・目安

m³単価 ≒ 8,000 + Fc × 300 (円/m³) ※標準スランプ・通常期

圧送車費 ≒ 60,000円/日 × 打設日数(40m³/日/1台)

総額 = 生コン単価 × 体積 + 圧送車費 + 諸経費

Fc24なら15,200円/m³、Fc36なら18,800円/m³が標準期の相場感です。スランプ21(軟練り)は+500円/m³、粗骨材小径タイプは+300円/m³、冬期加温練りは+400円/m³、夏期遅延剤混合は+200円/m³といったオプションが加算されます。

圧送車は1日1台あたり40m³が実務上の打設能力上限。50m³以上なら圧送車増車または2日分割になります。手打ち・シュート打設は少量(10m³以下)で使う代替手段で、大量打設では現実的でありません。

Fc別 生コン単価目安(標準スランプ18)

Fc(N/mm²)m³単価主な用途
Fc1813,400円捨てコン・均しコン
Fc2114,300円土間コン・低層建築
Fc2415,200円住宅基礎・一般RC造
Fc2716,100円中低層RC(5-10階)
Fc3017,000円中層RC・PC構造
Fc3618,800円高強度・免震層
Fc4220,600円高層RC(20階超)
Fc6026,000円超高層・特殊用途

※参考単価。地域・工場・時期で±20%変動。関東圏都心部は+10-15%、地方部は-10-15%の傾向。

粗骨材最大寸法(Gmax)別追加料金

Gmax追加料金用途
25mm(標準)基本価格一般RC造
20mm+300円/m³密配筋・薄壁
15mm+500円/m³プレキャスト
40mm-300円/m³マスコン(ダム等)

生コン費用積算の詳しい解説

生コンクリート(Ready-Mixed Concrete、通称レミコン)はJIS A 5308に規定される工業製品で、呼び強度(Fc)・スランプ・粗骨材最大寸法の3つで仕様を決めます。「24-18-25N」と表記された場合、Fc24・スランプ18cm・Gmax25mm・普通ポルトランドセメントを意味します。

m³単価は呼び強度に比例して上がるのが基本で、Fc18の13,400円/m³からFc60の26,000円/m³まで、およそFcが3上がるごとに900円/m³プラスの相場感覚です。

これはセメント量が増える(Fc24で320kg/m³、Fc36で380kg/m³程度)ことに加え、高強度化に伴う品質管理コスト、混和剤(高性能AE減水剤等)の追加が価格に反映されるためです。

圧送車(コンクリートポンプ車)は1日60,000円が標準ですが、ブーム長さ・型式で30,000〜100,000円のレンジがあります。

13m級の小型ブーム車で30,000-40,000円、17-20m級の標準ブーム車で50,000-70,000円、28-32m級の大型ブーム車で80,000-100,000円が相場。高層打設ではさらに配管長さに応じた追加料金が発生します。

1日の打設能力は圧送車1台あたり40m³が実務上の上限とされます。これはコンクリートの練り置き時間(荷卸しから打ち込み完了まで90分以内)、養生時間、天候(雨・気温)などの制約から導かれる数値で、大量打設(200m³超)は2-3日に分割するか、圧送車を2-3台同時運用する必要があります。

ローリー(生コン輸送車)は1台あたり4-4.5m³積載が標準です。50m³打設なら約11-13台、200m³打設なら約45-50台のローリーが往復することになります。工場から現場までの距離(実務では30分以内が目安)、道路状況、荷卸し場所の確保などが物流面での制約になります。

季節変動も無視できない要素です。冬期(11-3月)は加温練りで+3%、夏期(7-9月)は遅延剤混合で+2%程度の割増が発生します。

冬期は水温上昇+骨材加温でコンクリート打設温度を10℃以上に維持し、夏期は打設後の急速凝結を抑えるための遅延剤を混和します。梅雨期は雨天中止の可能性が高く、打設日程の余裕を持たせる必要があります。

50m³の生コン打設(住宅基礎程度)で、Fc24・スランプ18・圧送車あり・通常期の場合、生コン76万円+圧送車12万円(2日) = 総額約88-95万円が典型値です。これに型枠工事・鉄筋工事・打設人件費を加えると、住宅基礎工事全体で200-300万円のレンジになります。

業界・現場での使い方

ゼネコン積算部

RC造建築の見積り作成。数量拾いで打設体積(基礎・柱・梁・スラブ・壁の各m³)を算出し、Fc別に単価を掛けて材料費を確定。圧送車・ローリー物流費・打設人件費を加えて総工事費に反映。

生コン工場

受注量・売上管理。日次生産量(標準工場で200-500m³/日)と単価から売上を試算。Fc別・スランプ別の生産計画を立てる際の目安値算出に使用。

住宅基礎工事

戸建て住宅の布基礎・ベタ基礎の材料費見積り。ベタ基礎40坪で生コン15-20m³、圧送車1日で完了する規模。Fc21-24・スランプ18が標準。

土間コンクリート

駐車場・工場床・倉庫床のコンクリート敷き。Fc21・スランプ18・Gmax25の標準仕様。30㎡・厚さ150mmで約5m³、少量打設で圧送車不要ケースも。

マンション・ビル建設

中高層RC造の躯体工事。1フロアあたり50-100m³、10階建てで500-1000m³規模。Fc27-36の高強度が主流、圧送車複数台+ポンプ配管の大規模施工。

プレキャスト工場

PC(プレキャスト)製品の工場製造。Fc30-42・Gmax15-20mmの高強度・密配筋用生コンを使用。生コン購入ではなく自社工場練りが多い。

ケーススタディ:現場での実務積算

ケース1:戸建て住宅ベタ基礎(Fc24・15m³)

  • 生コン単価:15,200円/m³ × 15m³ = 228,000円
  • 圧送車:1日で完了 60,000円
  • ローリー台数:15m³ ÷ 4.5m³/台 = 4台
  • 総額:約29万円(材料+圧送車)
  • 基礎工事全体では型枠・鉄筋・打設人件費で総額80-120万円レンジ

ケース2:3階建てRC事務所(Fc27・150m³)

  • 生コン単価:16,100円/m³ × 150m³ = 2,415,000円
  • 圧送車:4日分割 60,000 × 4 = 240,000円
  • ローリー台数:150 ÷ 4.5 = 34台
  • 総額:約266万円(材料+圧送車)
  • 躯体工事全体では鉄筋・型枠・打設で1000-1500万円レンジ

ケース3:10階マンション基礎(Fc30・400m³)

  • 生コン単価:17,000円/m³ × 400m³ = 6,800,000円
  • 圧送車:大型ブーム車 80,000円 × 5日 = 400,000円
  • ローリー台数:400 ÷ 4.5 = 89台
  • 総額:約720万円(材料+圧送車)
  • 大規模打設は2工区に分割、ポンプ配管も長距離になる

ケース4:土間コンクリート駐車場(Fc21・8m³)

  • 生コン単価:14,300円/m³ × 8m³ = 114,400円
  • 圧送車:不要(手打ち・シュート打設)
  • ローリー台数:2台
  • 総額:約11万円(材料のみ)
  • 打設人件費(職人2-3人×半日)で追加10-15万円

よくある間違い・注意点

  • 打設ロスを含めず — ポンプ配管残・型枠溢れ・締固め時の減量で3-5%のロスが発生します。50m³打設なら実発注は52-53m³が実務標準。ロス見込みなしで発注すると打設途中で不足し、追加ローリー1台の再手配が発生します。
  • 圧送車手配忘れ — 大量打設時(30m³超)は事前予約が必須。繁忙期(3-5月・10-12月)は1週間前予約でも取れないケースあり。生コン工場に併せて圧送車手配も同時進行するのが基本フロー。
  • スランプ指定漏れ — スランプ指定なしだと工場標準(18cm)が納入されるが、密配筋や薄壁ではスランプ21以上が必要な場合も。設計図面の記載を確認し、工場に伝達漏れなく発注。
  • Fcの過剰指定 — Fc27で足りる用途にFc36を発注すると、m³単価で3,600円の差=100m³で36万円の無駄。設計者と協議して最適Fcを選定。
  • 配車間隔の管理不足 — ローリーは20-30分間隔で到着させないと打ち継ぎ不良が発生。工場発時刻・現場到着時刻の配車計画を工場と共有し、遅延時の即時連絡体制を整える。
  • 季節変動を見落とし — 冬期は加温練り+3%、夏期は遅延剤+2%が加算される。見積時点で季節による価格変動を織り込まないと、実施時に差額請求される。
  • 圧送車のブーム長不足 — 打設場所までの水平・垂直距離を測らずに小型ブーム車を手配すると、届かず配管延長工事が追加発生。事前に現場写真+ブーム長で圧送業者と確認するのが必須。

関連する規格・法規

  • JIS A 5308 レディーミクストコンクリート — 生コンの規格。呼び強度・スランプ・粗骨材最大寸法・セメント種類を規定。工場は同規格の認証を受けて出荷。
  • JASS 5 鉄筋コンクリート工事 — 日本建築学会の施工標準仕様書。生コン発注・打設・養生・品質管理の実務基準。
  • 建築基準法施行令75条・79条 — コンクリートの強度・鉄筋のかぶり厚さ規定。設計基準強度と生コン呼び強度の関係を規定。
  • JIS A 5001-5041 — 骨材(砂・砂利・砕石)の規格。生コン品質の基礎。
  • 全国生コンクリート工業組合連合会(全生連) — 業界団体。標準単価・地域相場の公表元。
  • 公共建築工事標準仕様書 — 国土交通省制定の公共工事仕様書。生コン発注のスタンダード。

※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の見積りは地元生コン工場・圧送業者への相談を基本とし、設計・品質管理は建築士・技術士の判断に従ってください。

発注から打設までの実務フロー

ステップ時期アクション
1. 数量拾い2-4週間前設計図から打設体積を算出、Fcを確定
2. 生コン工場選定2-3週間前現場から30分以内の工場を3社比較、単価交渉
3. 圧送業者手配2-3週間前ブーム長・打設日程を伝えて予約
4. 打設日確定1週間前天気予報を見て日程確定、雨天予備日設定
5. 前日確認1日前工場・圧送・職人・鉄筋検査完了確認
6. 打設当日当日試験練り→強度試験供試体採取→打設開始
7. 養生打設後3-7日散水養生・型枠脱型時期確認
8. 強度確認28日後供試体の圧縮強度試験でFc確認

特に打設当日はスランプ試験・空気量試験・塩化物量試験の3項目を現場で実施し、規格外の場合は受入拒否できる仕組み。品質管理記録は建築主・監理者への引渡し書類の必須項目です。

よくある質問(FAQ)

50m³ Fc24の生コンはいくら?

約76万円(生コン)+圧送車12万円=約88万円が目安。地域・時期で±20%変動します。標準スランプ18・粗骨材25mm・通常期の条件です。

高強度コンクリートは高い?

Fc36は標準Fc24の約1.25倍(18,800/15,200)。Fc60になると1.7倍まで上昇。高強度化は混和剤コスト・品質管理コストが積み上がるためです。

圧送車は必ず必要?

10m³以下の少量打設・シュート打設可能な立地なら不要ですが、30m³超・高所打設は圧送車必須。手打ちは打ち継ぎ不良のリスクが高いため、標準化された現場では圧送車が基本。

スランプはどう選ぶ?

一般RC造はスランプ18が標準。密配筋・薄壁ではスランプ21、マスコン・大断面はスランプ12-15の硬練り。設計図面の指定に従うのが原則です。

ローリー1台の積載量は?

標準的な大型ミキサー車で4-4.5m³。小型車で2-3m³、大型トラックミキサーで5m³。工場によって車両構成が違うため、工場に確認を。

1日で何m³まで打設できる?

圧送車1台で約40m³/日が実務上の上限。大量打設は圧送車増車または2-3日分割になります。人員・型枠・鉄筋の各工程も打設能力に影響。

季節による価格変動は?

冬期(11-3月)は加温練りで+3%、夏期(7-9月)は遅延剤で+2%程度。梅雨期は雨天中止リスクがあり、打設日程に余裕を持たせる必要があります。

Fc(呼び強度)と設計基準強度の違いは?

Fc(呼び強度)は生コン工場が保証する強度。設計基準強度(Fc)は構造計算で使う強度。両者は同じ値になるように設定し、温度補正・耐久性補正で調整することもあります。

強度試験の供試体は誰が採取する?

建設会社の品質管理担当が採取するのが一般的。1日1回、100m³ごとに供試体3本を採取し、材齢28日で圧縮試験。結果は監理者に報告し、Fc未達なら追加調査(コア抜き試験等)を実施。

地域別・工場別の価格傾向

地域Fc24 m³単価目安特徴
東京23区16,500-18,000円都心プレミア、圧送距離課題
首都圏郊外14,500-16,000円標準相場ゾーン
大阪・名古屋15,000-16,500円関東より500円程度安め
地方中核都市13,500-15,000円工場競争があるエリア
離島・過疎地18,000-25,000円物流コスト大幅上乗せ

工場から現場までの距離が30分を超えると「延着料」が発生します。1kmあたり300-500円の追加が相場で、離島・遠隔地では通常価格の1.5-2倍になるケースも。工場選定は距離・単価・品質(JIS認証・工場実績)の3点で比較するのが実務基準です。

用語集

Fc(呼び強度)
生コン工場が保証する圧縮強度。N/mm²単位。18-60が一般範囲。
スランプ
生コンの流動性指標。スランプコーンで試験、cm単位。18cmが標準。
Gmax(粗骨材最大寸法)
使用する砂利・砕石の最大径。25mmが標準、密配筋は20mm以下。
W/C(水セメント比)
水量÷セメント量の質量比。低いほど高強度、55%以下が耐久性の目安。
JIS A 5308
レディーミクストコンクリート規格。工場認証と製品規格を規定。
圧送車
コンクリートポンプ車。ブーム型・配管型があり、遠距離・高所打設に使用。
ローリー(生コン車)
工場から現場へ生コンを運搬するミキサー車。1台4-4.5m³積載が標準。
打ち継ぎ
コンクリート打設の中断部分。時間経過(1.5時間超)で打ち継ぎ処理が必要。
養生
打設後の水分保持・温度管理。散水養生・シート養生・給熱養生等。
供試体
強度試験用のサンプル。円柱形φ100×200mmが標準。
マスコン
大断面コンクリート。ダム・厚さ1m超の基礎等。低発熱型セメント使用。
プレキャスト(PC)
工場製造のコンクリート製品。現場打ちより高精度・高強度。

まとめ・実務ポイント

生コン費用はm³単価 ≒ 8,000 + Fc × 300円の相場式が基本で、Fc24なら15,200円/m³、Fc36なら18,800円/m³が標準期の目安値です。50m³打設(住宅基礎程度)で生コン76万円+圧送車12万円=総額約88-95万円、150m³打設(3階RC事務所)で総額約266万円が実務レンジ。

実務で注意すべきは、(1)打設ロス3-5%を発注量に上乗せ、(2)圧送車1台=40m³/日の能力上限、(3)ローリー1台=4-4.5m³積載の物流制約、(4)冬期+3%・夏期+2%の季節変動、(5)スランプ・Gmax・粗骨材の指定漏れ防止の5点。

本ツールで初期概算を掴んだら、地元生コン工場3社への相見積り・圧送業者への同時手配に進むのが最短ルート。打設当日は試験練り・供試体採取・スランプ試験の3点セットで受入品質を確認するのが実務標準です。

参考文献・公的リソース

  • 日本産業標準調査会「JIS A 5308 レディーミクストコンクリート」jisc.go.jp
  • 日本建築学会「JASS 5 鉄筋コンクリート工事」aij.or.jp
  • 全国生コンクリート工業組合連合会「生コン標準単価・出荷統計」zennama.or.jp
  • 国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」mlit.go.jp
  • e-Gov法令検索「建築基準法施行令」elaws.e-gov.go.jp