個人カフェ月商
客数と原価から、個人経営カフェの月商と利益を試算します。
個人カフェ月商ツール
計算式と考え方
月商は「1日の客数 × 客単価 × 営業日数」で求めます。1日45人・単価900円・月25日なら月商101万円です。原価率28%なら原価28万円、固定費(家賃18万+人件費20万+その他12万)50万円で、オーナーの手取りは約23万円という計算になります。損益分岐となる客数は「固定費 ÷(客単価 ×(1−原価率)× 営業日数)」で求め、この例では1日約31人です。個人カフェではオーナー自身の人件費が固定費に含まれないため、この利益がそのまま生活費になる構造です。
個人カフェの経営指標
| 原価率 | ドリンク中心なら25〜30%。フードを増やすと上がる |
|---|---|
| 家賃比率 | 月商の10〜15%以内が目安。これを超えると利益が残りにくい |
| 客単価 | 700〜1,200円が中心。フードとデザートの構成で決まる |
| 1日の客数 | 席数×回転数が上限。20席で回転2なら40人 |
個人カフェ月商の詳しい解説
個人経営のカフェは、開業のしやすさから人気がある一方、収益構造の厳しさが知られる業態です。月商100万円前後が典型的な規模で、そこから原価と固定費を引くと、オーナーの手取りは20〜30万円程度になります。この金額は、オーナー自身が長時間働くことを前提とした数字であり、時給換算すると決して高くありません。収益を左右する最大の要素は家賃です。月商に対して家賃が15%を超えると利益が急速に圧迫されるため、物件選定の段階で想定月商から逆算した上限家賃を決めておく必要があります。集客の見込めない立地で家賃だけ安い物件を選ぶと、客数が確保できず結局成り立たないため、家賃と集客力のバランスが判断のポイントになります。客数の計画では、席数と回転数が物理的な上限になる点を外せません。20席で1日2回転なら40人が限界であり、これを超える計画は成立しません。しかも来客は昼前後や夕方に偏るため、平均では埋まっていてもピーク時には席が足りず取りこぼし、閑散時間には人手が余るという形になります。テイクアウトの併用や時間帯別の人員配置は、この偏りを吸収するための手段です。客単価の引き上げには、フードメニューの充実が最も効きます。ドリンクのみでは700円前後が上限ですが、ランチやデザートを加えると1,200円前後まで上がります。ただしフードは原価率が高く、仕込みの工数も増えるうえ、売れ残りの廃棄が実質的な原価率を押し上げるため、一人営業では対応できる範囲に限りがあります。近年は、豆の販売、焙煎、イベントスペースの貸出、オンライン販売といった、店内飲食以外の収益源を組み合わせる店舗が増えています。これらは席数と営業時間の制約を超えて売上を作れる点で、小規模店の生存戦略として合理的です。開業資金は居抜き物件の活用で大幅に圧縮でき、500万円程度から始める例もあります。開業直後は認知が広がるまで想定を下回る売上が続くことが多く、この期間を運転資金で持ちこたえられるかが計画上の分かれ目になります。数値を点検する際は、客単価と客数のどちらに課題があるかを分けて見ることが出発点になります。客単価が低いならメニュー構成、客数が少ないなら認知と立地の問題であり、打ち手がまったく異なります。原因の取り違えは時間と資金の浪費につながります。
業界・現場での使い方
開業計画
想定客数と家賃から、生活できる利益が残るかを検証します。
物件選定
損益分岐の客数を算出し、その立地で実現可能かを判断します。
店舗運営
客単価と客数のどちらを改善すべきかを数値で判断します。
よくある間違い・注意点
- オーナーの人件費を計上しない — 利益がそのまま生活費になります。労働時間に見合う金額かを確認してください。
- 家賃を安さだけで選ぶ — 集客できない立地では客数が確保できません。家賃と集客力のバランスで判断してください。
- 席数を超える客数を想定する — 席数×回転数が物理的な上限です。計画がこれを超えていないか確認してください。
関連する規格・法規
- 業界団体
- 中小企業診断
※本ツールは公的基準に基づく参考計算です。実際の設計・施工・法令適用は最新の告示・規格および所轄官庁の判断に従ってください。
よくある質問(FAQ)
開業資金はどのくらいですか?
スケルトンからなら1,000万円前後、居抜き物件なら500万円程度から可能です。
家賃の目安は?
月商の10〜15%以内です。想定月商から逆算して上限家賃を決めてください。
客単価を上げるには?
フードメニューの追加が最も効きます。ただし原価率と仕込み工数が増える点に注意が必要です。