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在宅医療費

月の訪問回数と24時間対応の有無から在宅医療の窓口負担を試算します。1割負担が既定で、2割・3割への換算表と、訪問看護や薬代など試算に含まれない費用も整理します。

最終更新:2026-05-06/監修:計算ツールズ編集部

在宅医療費ツール

計算式と前提

月額(1割負担)=(訪問1回5,000円 × 月の訪問回数 + 24時間対応15,000円)× 0.1

本ツールは月の訪問回数と24時間対応の有無から、在宅医療の窓口負担を1割負担で試算します。既定値の月2回・標準では1,000円、24時間対応を選ぶと2,500円と表示されます。式のなかの5,000円と15,000円は医療費の総額側の目安で、画面に出るのは自己負担分です。2割負担の方は表示額の2倍、3割負担の方は3倍が目安になります。実際の請求は診療報酬点数表に基づき、居住形態や訪問診療の回数、在宅療養支援診療所かどうかで変わります。訪問看護、薬剤費、介護保険サービスの費用は含みません。

在宅医療費の早見表

訪問回数別の月額(1割負担・本ツールの表示額)

月の訪問回数標準24時間対応あり差額
1回500円2,000円1,500円
2回1,000円2,500円1,500円
4回2,000円3,500円1,500円
6回3,000円4,500円1,500円
8回4,000円5,500円1,500円

負担割合別の目安(本ツールの表示額から換算)

負担割合月2回・標準月2回・24時間対応月4回・24時間対応
1割(本ツールの表示)1,000円2,500円3,500円
2割2,000円5,000円7,000円
3割3,000円7,500円10,500円
医療費の総額(10割)10,000円25,000円35,000円

在宅医療費の詳しい解説

在宅医療の費用は、訪問のたびに発生する診療料と、月単位で発生する医学管理料の二階建てになっています。計画的に定期訪問を受ける患者には月ごとの管理料が算定され、24時間の連絡と往診の体制を整えた診療所ではその評価が上乗せされます。本ツールが回数比例分と24時間対応の固定額を分けているのは、この構造を単純化したものです。実際の点数表でも訪問回数が月1回か2回以上かで管理料の区分が変わり、回数に単純比例して増えるわけではありません。月額がゼロにならないのは、訪問の有無にかかわらず容体の把握と計画作成が続くためです。

判断が分かれるのは、24時間対応の体制を取るかどうかです。本ツールの前提では月2回の訪問で1,000円が2,500円になり、負担は増えます。その代わり夜間や休日に容体が変わったとき、救急搬送ではなく電話相談と往診という選択肢が生まれます。自宅での看取りを視野に入れるなら体制は前提ですが、まだ通院できる段階なら外来と必要時の往診を組み合わせたほうが総額は抑えられます。どちらが適切かは病状の見通しと家族の介護力によって変わります。

見落とされやすいのは、この試算に含まれていない支出の大きさです。訪問看護は状態と要介護認定の有無によって医療保険から出るか介護保険から出るかが分かれ、自己負担の計算方法も別になります。薬剤費、薬剤師による訪問管理、酸素濃縮器や吸引器などの医療機器、栄養剤も別途かかります。医療機関から一定の距離を超えると交通費が実費請求されることがあり、地方では無視できない額になります。介護保険側では居宅療養管理指導や訪問介護が同時に走るため、家計に効くのは医療と介護を合わせた総額です。月の自己負担が上限を超えた分は高額療養費で戻り、医療と介護の両方が重い世帯には高額医療・高額介護合算療養費の仕組みもあります。

条件による差も大きい分野です。負担割合は75歳以上で原則1割、一定以上の所得がある方は2割、現役並み所得の方は3割です。居住形態も費用に効き、自宅で1人だけ診てもらう場合と、同一の建物に複数の患者がいる施設で診てもらう場合では、1人あたりの管理料の区分が変わります。要介護度が上がるほど介護保険の支給限度額を使い切りやすくなり、限度額を超えた分は全額自己負担になるため、医療側の費用だけを見ていると総額を読み違えます。在宅療養支援診療所の数は地域差が大きく、選べる医療機関が限られる地域もあります。

本ツールの金額は単純化した概算です。実際の請求額は医療機関に、制度の適用や助成は市区町村の窓口や担当のケアマネジャーにご確認ください。

よくある間違い・注意点

  • 表示額を在宅療養の総費用と考える — 訪問看護、薬剤費、医療機器、介護保険サービスは含まれていません。家計に効くのは医療と介護の合計です。
  • 負担割合を確認しない — 75歳以上でも一定以上の所得があれば2割、現役並み所得なら3割です。3割の場合は表示額の3倍が目安になります。
  • 医療保険と介護保険を区別せずに合算する — 訪問看護は状態と要介護認定によって給付元が変わり、自己負担の上限も別に管理されます。
  • 24時間対応の費用だけを見て判断する — 体制の有無は夜間・休日の搬送や入院の回数に影響します。増える負担と減る負担の両方を見てください。
  • 高額療養費の手続きをしない — 月の自己負担が上限を超えた分は払い戻しの対象です。限度額適用認定証を先に用意すると、窓口での支払いそのものを抑えられます。

関連する規格・公的資料

※本ツールは公的な料金体系を単純化した参考計算です。実際の請求額や制度の適用は、医療機関・市区町村の窓口・担当のケアマネジャーにご確認ください。

よくある質問(FAQ)

保険はどのように適用されますか?

在宅医療は公的医療保険の対象で、本ツールは後期高齢者医療の1割負担を前提にしています。所得によって2割・3割になる方は、表示額をそれぞれ2倍・3倍してください。

月2回の訪問だといくらですか?

1割負担で1,000円です。24時間対応の体制がある診療所を選ぶと2,500円になります。これは訪問診療の部分だけで、薬代や訪問看護は別にかかります。

24時間対応にするといくら増えますか?

訪問回数にかかわらず1割負担で月1,500円の増加です。夜間・休日に電話相談と往診を受けられるようになり、救急搬送に至る場面を減らせる可能性があります。

3割負担の場合はいくらになりますか?

表示額の3倍が目安です。月2回・標準なら3,000円、月2回・24時間対応なら7,500円になります。医療費の総額はそれぞれ10,000円、25,000円です。

対象になるのはどのような人ですか?

通院が困難な状態にあり、計画的な医学管理が必要な方が対象です。慢性疾患の療養、がんの緩和ケア、認知症の進行、退院後の在宅療養などが典型です。要件の判断は医師が行います。

訪問看護や薬代は含まれますか?

含まれていません。訪問看護、薬剤費、医療機器のレンタル、栄養剤は別に発生します。訪問看護は状態と要介護認定によって医療保険と介護保険のどちらから給付されるかが変わります。

ケアマネジャーへの相談は有料ですか?

介護保険の居宅介護支援は利用者の自己負担がない仕組みです。医療と介護の組み合わせや利用できる制度は、担当のケアマネジャーに相談すると整理しやすくなります。

高額療養費は使えますか?

使えます。月の自己負担が所得区分ごとの上限を超えた分は払い戻されます。医療と介護の両方が重い世帯には高額医療・高額介護合算療養費の仕組みもあります。